カンピオーネ~生まれ変わって主人公~《完結》   作:山中 一

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中編 古の女神編 Ⅹ

 轟々と吹き荒れる吹雪が視界を遮る。雪深いアルプスの最高峰、モンブランの頂上近くだ。金髪の優男が、この場に似合わぬ軽装で岩に腰掛けていた。

 衣服の他は、肩に担いだ剣だけが彼の持ち物だ。

「あっちはあっちで片がついたみたいだねぇ……まさか、いや、やっぱりかな。護堂が出張ってくるのは、何となく察してたけど、先を越されちゃったか」

 少し前まで刀身にこびりついていた真っ赤な血は消えている。サルバトーレから五メートルほど離れたところには二人の男女が血を流して倒れていた。

「二人組な上にものすごく速いから、いろいろと手間取っちゃったからな」

 身体の芯が冷えて冷えて仕方がない。普通の人間ならば凍死して、骨まで凍り付く死の世界で、サルバトーレは平然としている。

 鋼の肉体は、普通の生物では耐えられない極限の環境でも生存できる。深海であろうと宇宙であろうと、関係がない。アルプスの山頂程度の環境なら、サルバトーレはミラノでジェラートを食べているときと同じ感覚で活動できるのだ。

「あ、そうだ、君たちの戦車を貸してくれないかな。ここから降りるの、ちょっと面倒なんだ」

 サルバトーレはいいことを思いついたとばかりに、倒れた二柱の神に頼んだ。が、しかしそこには何もなかった。

 人間二人分の身体の跡が、雪に残っているだけであった。

「従属神ってヤツだと、やっぱり脆いな。護堂があの女神を倒したからかな? あっさりと消えちゃったな」

 モンブランの高みから、護堂たちの最後の戦いが僅かに見えた。太陽と黒い蛇がぶつかり、太陽が飲み込まれていったのだ。

 黒い蛇の権能は見たことがないが、いろいろと手札の多い好敵手のことだ。サルバトーレが把握していない権能なり技なりを隠していても不思議ではない。

 サルバトーレは首をコキコキと鳴らした。

 アタランテーとヒッポメネースのコンビには手を焼いたが、あまり充足した戦いにはならなかった。剣の間合いで斬り合うのがベストだ。この二柱は従属神なだけあって、さほど力はなかったし高速移動と弓矢の組み合わせが厄介で攻略に時間がかかっただけで、サルバトーレにとって脅威とまではいかなかった。

 単独の『まつろわぬ神』として降臨していたら、きっと歯ごたえのある敵になっただろうが、こればかりは巡り合わせだ。

 本当ならば、自分も護堂が戦った相手と対峙して、決着を付けたかったが、それも仕方のないことか。

 用事は終わった。

 剣を鞘に戻して、サルバトーレは極寒の雪山から下山することにした。

 

 

 

 

 ■

 

 

 

 

 まつろわぬアグディスティスを倒し、アルプスの冬を取り戻した護堂はガブリエルの言霊で距離を縮めて下山した。

 真冬の雪山の超低温環境にいつまでもいたくはない。

 アグディスティスの権能がなくなったイズラン峠は、例年通りの寒さであって、一秒でも早い下山が求められたのだ。

「アルプスの一部に永遠に消えない大穴が開いちゃったけど、まあ、結果オーライね」

「さすがに仕方ないよ。ほっといたら、もっと酷いことになってたのは間違いないし」

 無事に下山して、張り詰めていた緊張を解いたエリカと恵那は、楽しそうにそんな話をしている。

 護堂とアグディスティスの戦いで生じた、自然破壊の結果である。

 アルプス山脈のごく一部ではあるが、護堂の黒雲の蛇がアグディスティスごと山肌を削り取ったことで、若干地形が変わってしまった。

「生態系に影響を与えるでもなし、中腹だから標高が小さくなるわけでもない。それだけ見れば、大して影響はないわね」

「言い訳はいくらでもできそうだよね。どうせ、そこまでよく見てる人なんて一握りだし、土砂崩れとでもしておけばいいんじゃない?」

「原因究明なんてしようがないし、放っておいてもよさそうよ」

 真冬のイズラン峠には誰も来ない。通行止めになっているからだ。よって、このまま通行規制を継続すれば、降り積もる雪によってカンピオーネの蛮行は隠されて、綺麗さっぱり消えてなくなる。雪解けの後に破壊の痕跡が出てきたところで、そこで何があったのかを解き明かせるものはいない。

「多くの戦闘が桃源郷で行われたのも救いよね。そうでなければ、この辺り一帯の被害は甚大だったでしょうし、観光業への影響は無視できなくなったでしょうから」

「そうだな。そこだけは、異界ってヤツに感謝だな」

「漫画とかアニメで出てくるご都合主義空間ってヤツだよね。その中なら何しても外には影響が出ないから自由に暴れて大丈夫っていうの」

 桃源郷は言霊の剣で切り裂かれて消え去り、まつろわぬアグディスティスの権能で維持された擬似的な生態系も消滅した。

 残ったのは岩山の上に積もった果てしない氷の山だ。

 それが、夏のヨーロッパを潤す水源となる。

 もしも、戦闘のすべてが異界である桃源郷ではなく、このアルプスの雪山で行われていたら、観光業のみならず、この辺りの山々を水源とするヨーロッパ各国が、水不足に喘ぐことになっただろう。

 そうならなかったのは、まつろわぬアグディスティスが作り出した異界の中での戦闘が主となって、現実世界への影響を最小限に抑えたからだった。

「ん……はあ……やっぱり俗世はいいわね。神様の作った世界と言っても、何があるわけじゃなかったし」

 エリカは大きく伸びをした。

 アルプスの麓は豊かな森である。アグディスティスが支配した森ではなく、普通の自然の森だ。アルプスを水源とする川が右手に流れていて、その川に沿って集落が点在している。この川を下っていけば、アルベールビルに帰ることができるのだ。

「あ、あれ見てよ王さま」

「ん? あ、わざわざここまで来なくてもよかったのに」

 空を見上げると、上空にリリアナの姿が見えた。祐理と晶も一緒だ。リリアナがケープを靡かせて、青い光を纏って護堂の前に彗星のように降り立った。

「お疲れ様でした。皆さん、ご無事なようで、安心しました」

「先輩、最後のあれ、すごかったですね。太陽を飲み込む蛇の権能、天叢雲剣と黒雷神の権能のミックスですよね? さすがです! 興奮しました!」

 ほっとした様子の祐理に護堂の戦いぶりに興奮気味の晶。そして、エリカを一瞥してから視線を逸らしたリリアナ。

「全員無事だな。エリカも、問題ないようだ」

「ええ、おかげさまで。あなたに大きな借りができたみたいね、リリィ」

「別にわたしは何もしてない。こんなことを借りなどと思われるのは心外だ」

 そっぽを向くリリアナだが、若干頬が紅い。エリカに感謝されるという機会は多くない。リリアナはエリカをライバルだとも友人だとも思っているが、だからこそ手放しの感謝はこそばゆいのだ。

「それにしても、護堂の戦いが終わるやいなやいの一番に飛んでくるなんて。そんなにわたしとの再会を期待してくれていたのかしら」

「そんなわけないだろう。あなたのことだ。どうせしぶとく生き長らえていると思って、心配なんてこれっぽっちもしていなかった」

「ふふ、そう。なら、やっぱり、護堂が一番の目的だったわけね。残念だわ」

「何が残念だ、まったく。ふん、わたしは護堂さんの第一の騎士だからな。すでに個人的な主従の契りも済ませている。騎士ならば、主の元にいの一番に馳せ参じるのは当然の勤めだ」

「あら、そうなの。第一の騎士ねえ……」

 意外、とは思わなかった。

 リリアナのことを護堂から聞いたわけではないが、貸し借りの話でカマを掛けてみればあっさりとそれらしいことをリリアナは口にした。

 護堂がエリカを助けに来るのなら、そこにリリアナが介入していないはずがないのだ。

 護堂のフットワークの軽さは折り紙付きで、エリカに何かあれば動くだろうというのは分かるが、イタリアでの出来事に首を突っ込むには判断が早すぎる。リリアナが護堂にエリカ救出を依頼したと考えるのが自然だし、リリアナは隠しているつもりで隠しきれていない。

「第一の騎士?」

「個人的な主従の契り?」

 祐理と晶がそれぞれリリアナの言葉に反応する。

「護堂さん、その、これはどういうことでしょう? リリアナさんもガリアでは大変なご活躍だったと聞いていますが、個人的な主従関係とは聞いていませんでした……」

 得意げなリリアナの宣言に祐理は目を丸くし、不安げな表情で護堂に尋ねる。その隣で晶が食い気味に前のめりになり、

「騎士かどうかは別にどうでもいいです。主従の契りとかいうの、詳しく聞かせてください! わ、わたしだって先輩とは主従関係ですし、もういっそ永遠の下僕、魂の奴隷と言っても過言ではないわけですが、騎士の契りは初耳です。そんなのあるなら、わたしもしたいです!」

 祐理は小さくため息をつき、まるで放蕩な主人に疲れた新妻のような寂しげな表情を浮かべ、晶は騎士の契りの部分にやけに食らいつく。

 自分の立ち位置を脅かされそうになっていると危機感を抱いているのか、あるいは単純に護堂の騎士になるという部分に関心を抱いたのか。

 そんな二人の様子を眺めて恵那はニヤニヤしながら、

「さすが王さまだねぇ」

 と、からかうように護堂に話しかけている。

「本気なの、護堂の騎士って」

 と、エリカはリリアナに囁きかける。

「もちろんだ。言っただろう、すでに主従の契りを済ませたと。幸い、日本語も習得している。あちらでの生活にも何ら問題はない」

「もうついていく気なの……?」

 どう見ても浮かれているリリアナのことをエリカは微笑ましく思う一方で心配にもなる。リリアナは真面目で堅物だ。能力については申し分ないが、それを活かせる状況が限定的――――というよりも、自分の持ち味を活かせる状況の作り方を知らないのだ。ただ我武者羅にやればいいという話ではない。今まではそれで上手く回ることもあっただろうが、今後もそうとは限らない。

「ねえ、リリィ。あなたの第一の騎士発言をとやかく言うつもりはないのだけど、おじいさまには話はしたの? 日本に行くって言っても正史編纂委員会への根回しとかは十分?」

「う、それは、一応おじいさまには言ってあるが」

「はあ、ようするに下準備もなしに、その場の気分に乗せられて護堂に跪いた感じでしょう。まあ、大きな恩のある相手だし、あなたの性格的に、惚れ込んだら徹底的に尽くしたいタイプだし、そうなるのも仕方ないのかもしれないけど」

「惚れ込んだって、変な言い方するな。まるでわたしに下心があるみたいじゃないか。わたしはただ護堂さんへの恩をお返しし、いずれは比翼連理の主従として、その苦難の道のりを傍らでお支え申し上げるべくだな」

「ええ、分かったわ。あなたって、昔から感情を優先するところあるわよね。普段はそうは見えないのに、一途というか融通が利かないというか。場当たり的なことして、わたしが何度フォローしたことか」

「く……それは、子どもの時の話だろう。確かに昔はそんなこともあったが……」

「これからも起きるわ。第一、正史編纂委員会との調整だって、全然考えてなかったでしょう。一日二日でできることじゃないのよ、本当は」

「うぐぐ……」

 リリアナは言い返せず、悔しげな表情をする。

 エリカに指摘されて初めて自分が浮かれていたことに気づいた。護堂に仕えると決めたはいいが、細かな調整は完全に頭から消えていた。現実は小説のようには行かない。《青銅黒十字》の総裁の孫であるリリアナは当然、組織にとっても有為な人材なのだ。

「まったく、政治の感覚が抜けているのがあなたの致命的な弱点ね」

 エリカとリリアナの決定的な違いがここにある。呪術師としても剣士としても、スタイルに違いはあるものの、才能も実力も同程度。魔女の素養を入れればリリアナのほうに分があるという状況もあるだろう。

 しかし、政治の面でリリアナは未熟だ。性格的にも政治的なやり取りは向かない。

「ねえ、護堂、ちょっといいかしら」

 と、エリカは護堂に声をかけた。

「何だ、急に」

「リリィがあなたの騎士になった件について、わたしからも提案があるの」

「提案?」

「そう、提案。あなたがカンピオーネになってから、わたし、イタリアから何かと支援してきたつもりなのだけど」

「つもりもなにも、事実だろ」

 『まつろわぬ神』やカンピオーネの動向を教えてもらったり、イタリアでの活動に必要な手続きをしてもらったりとエリカは護堂にとってイタリアの窓口だった。

「ええ、その自覚があるのなら話が早いわ。リリィがあなたの騎士になった。それはいいわ。この娘は有為な人材ですもの。そうして、肩書きを与えて囲ってしまうのは妙手よね」

「囲うって言い方が悪いだろ。ていうか、何が言いたいんだ?」

「そろそろわたしたちも次のステップに進むべきなんじゃないかってことよ。あなたの個人的な騎士の席はリリィのものとして、だったらわたしはあなたの……そうね、個人的な秘書というのはどうかしら?」

「秘書!?」

 護堂は驚愕した。

 そして、祐理と晶も愕然とし、リリアナは目を見張った。

「な、エリカッ、護堂さんの秘書とはどういう了見だ!?」

「あら、何もおかしなことはないでしょう。あなたは騎士なんて言ってるくらいだし。わたし、前々から思ってたのよ。護堂のフットワークの軽さは、問題。それを諫めたり、調整したりする役回りが必要だって。これから先、この調子だと世界各国の応援要請が護堂に集中しかねないでしょ」

 カンピオーネの戦力は『まつろわぬ神』やそれに類するものへの唯一の対抗手段だ。魔王と恐れられるカンピオーネが気軽に相談できる相手だと伝われば、当然、応援依頼のハードルも下がる。

「護堂のことだから、助けを求められたらとりあえず行ってみようとか簡単に言いかねないわ。でも、護堂はそこまでして戦いたいわけじゃないでしょう?」

「まあ、確かに。戦うのが目的じゃないから」

「ええ、だったら簡単よ。裏方の雑務を取り仕切る役回りを、このわたしに任せてみない? あなたの護衛も一緒にできて一石二鳥、いえ、三鳥。悪い提案じゃないでしょう?」

 エリカの政治力や人脈は、非常に有益だ。それは、これまでに護堂が頼ってきた経緯もある。確かに、悪い話ではない。

「お、お待ちください! エリカさん、確かに護堂さんの雑務を取り仕切る方がいるほうがよいのは分かりますが、すでに護堂さんには正史編纂委員会がついております。わざわざ、そのようなお仕事をなさらなくても問題ないように思います!」

 と、祐理が反対の声を上げた。

 しかし、エリカは小さく微笑んでこれを否定する。

「そうね。でも、正史編纂委員会は日本国内の組織で、海外への影響力はほとんどない。今後、護堂がグローバルに活躍するためには、むしろ《赤銅黒十字》や《青銅黒十字》みたいな、国境を越えて活動できる組織の支援は必要不可欠だと思うわ。だったら、わたしやリリィが傍にいるのはメリットだし、何より護堂が組織に縛られなくても済むという利点もあるわ」

「ああ、なるほど、そうだな」

 と、護堂は頷いた。

 正史編纂委員会の名目上のトップになった護堂だが、組織を運営しているのは護堂ではない。馨もカンピオーネの力を背景にして組織改革をしているが、正史編纂委員会は頭の硬い旧態依然とした組織的な土壌があって自由度が低い。それにエリカの言うとおり、日本の中だけならば今のままでもいいのだが、海外に目を向ければ正史編纂委員会の力はあまり頼りにならない。

 このイタリアでの活動も、多くは現地の呪術組織の助けを得ているし、その協力を得るために動いたのはリリアナだった。

「エリカ、本気で護堂さんの私設秘書なんてするつもりなのか!?」

 と、リリアナはエリカに詰め寄る。

「あら、いいじゃない別に。もともと、わたし、護堂とは一番長い付き合いなんだし。それに、あなただって日本での一人暮らしは何かと不安でしょう? 事情を知ってる同郷の友人が近くにいるのは、安心材料じゃない?」

「別に不安なんてない。わたしは日本通なんだからな!」

 顔を紅くしてエリカの放言を否定するリリアナ。

 日本通を自負するだけに、リリアナは日本の時代劇などを愛好する親日家でもあるのだ。護堂との関わりでその傾向には一層の拍車がかかった。といっても、それがすべて正しい知識かというとそうでもないのが問題なのだが。

「まあ、いいんじゃない。恵那たちに政治は分からないし、エリカさんがいたほうが王さまにとって都合がいいんなら、それが一番だよ」

 と、話を聞いていた恵那が口を挟んだ。

「恵那さん、あなたはいいんですか?」

 祐理が尋ねると恵那は白い歯を見せて笑う。

「政治云々は置いといても、こういうのは結局王さまの一存でしょ? それに、王さまがいろいろと動くのにエリカさんが面倒ごとのサポートをしてくれるっていうんだから悪い話じゃないと思うけどなぁ」

「それは、そうかもしれませんが……」

「恵那は王さまの剣であり、妾さんでもあり、自分の仕事をこなせればそれ以外はどうでもいいって言う感じかなー」

 あっけらかんとしているが、恵那の言葉はある意味で真実だ。

 周囲の反対はあまり意味がないのだ。護堂がいいと言えば、周囲はそれに合わせて動くしかない。護堂がエリカの提案を受け入れれば、海外とのやり取りが格段に楽になるというメリットはある。デメリットは護堂にはほとんどない。正史編纂委員会という組織にとっては痛手もあるだろうが、それはあくまでも組織の内部的な権力争いの面でしかない。むしろ、護堂はそういったしがらみからは距離を取った方がいい。

「うん、分かった。エリカが俺を助けてくれるって言うのなら断る理由はないな。ただ、手続き的なとこはどうするんだ?」

「ええ、もちろん当てはあるわ。リリィのことも含めて、沙耶宮さんに話をしておくわ。それにパオロ叔父様とも、実は前々からこの可能性は協議していたわ。多少時間はかかるけど、一月もかからず日本に行けるわね」

「さすが……馨さんのことも知ってるんだな」

「今更ね。護堂が正史編纂委員会と関わりを持った時点で、それとなくパイプは通していたわよ。あなたを最初に呪術世界に紹介したのはわたしだし、そういう意味で日本の組織にも名前は知られていたわけで、まあ、カンピオーネとの個人的な繋がりは、それだけで武器になるのよ」

 どうも、護堂の知らないところで政治的な駆け引きがずっと行われていたらしい。エリカは機会が今までなかっただけで、護堂の私設秘書の座を着々と狙っていたのだろうか。第一志望ではなかったのかもしれないが、そうなってもいいように準備だけは進めていたというべきか。いずれにしても、味方にすれば心強い相方ではある。

 ある程度話がまとまりかけたところで、護堂の直感が無視できない呪力を捉えた。雪道を走ってくる軽トラックの荷台にサルバトーレが乗っている。

 サルバトーレは護堂を見つけるや気のいい兄貴分と言ったような笑顔を浮かべて軽トラックを停めて、下車した。軽トラックの運転手は通りかかりの一般人のようだ。二言三言話をしてから去って行った。

「やあ、護堂。久しぶりっていうには、あまり時間が経ってないような気がするけど久しぶり」

「あんたは別の神様と戦ってたって聞いてたけど、そっちは済んだのか?」

「ああ、うん。ま、従属神でしかないからね。期待してたほどじゃなかったよ。モンブランの頂上でスパッとやって、一休みしてたところで、君が女神様を倒したのが見えたから、こうして下りてきたんだ」

 激戦の直後とは思えない軽々しさだが、サルバトーレの衣服は、大きく裂けている部分がいくつもある。

 身体に傷一つないのは、もともとそういう能力だからだ。無傷だからといって激戦をくぐり抜けていないとは言えない。

「一番の大物は護堂に取られちゃったけど、おこぼれが他にないかなって」

「そんなのあったとしてもあんたの相手じゃないだろ」

「ふふふ、まあね。僕たちの相手ができるのは、同族か神様だけだ」 

 そんな言い回しをしながら、サルバトーレは腰に下げた剣の柄をとんとんと叩く。

 護堂の背中に冷や汗が流れる。

 にこやかにサルバトーレは話しかけているが、この仕草は「もし暇なら一戦どうかな?」という誘いだ。

 彼にとっては不完全燃焼もいいところだ。だから、どこかで本格的な一戦をしたいと思ってもおかしくはない。

「冗談冗談。僕も君も万全じゃないんだ。こんなとこで決闘しても、互いに納得できないだろうさ」

 と、サルバトーレは肩をすくめた。

 護堂はもとより、周りでことの成り行きを見守っていた少女たちも安堵した。

 その直後だった。

「これは運がよかったっていうべきかな?」

「俺からすると、悪かったとしか言えないけどな」

 サルバトーレは嬉々として、そして護堂は辟易しながら北の方角に視線を向けた。

 疲れ切った身体が急激に体力を取り戻した。力が満ちるのは『まつろわぬ神』が近づいている証拠だった。

 急な突風が木々を揺らし、雪を舞い上げる。つむじ風が人の形を取り、風の軍神が現れる。

「あいつって」

「これって千五百年ぶりって言ってもいいのかな?」

 護堂とサルバトーレからすれば、さほど時間が経っていないのだが、相手からすれば、千五百年を隔てての再会だ。

 最強の《鋼》に仕える風の軍神にして不死身の《鋼》。

「ハヌマーン、か」

 ラーマ王に仕える最強の家臣だ。風の神の息子であり、不死身の肉体を持つという伝説の勇士。猿の一族でもあるので、斉天大聖のモチーフの一つともされる神だ。

「あらら、もしかして名前、見抜かれちゃってるんじゃない?」

 黄金の光が煌めいて、軍神の後ろに少女が現れた。

 銀色の髪と漆黒の瞳を持つ少女だ。『まつろわぬ神』ではないが人でもない。その雰囲気は、晶が醸し出す《蛇》の気配にもよく似ている。

 この少女に、護堂は見覚えがあった。

「お前、もしかしてエンナか」

 それは、数ヶ月前、護堂の手にかかって消滅したはずの『まつろわぬ神』になりかけた少女だった。まつろわぬアナトとなることを避けるため、自ら護堂に首を差し出した友人だ。

 目の前の少女はそのエンナとうり二つだった。

「エンナと、そう人間たちに語ったのは遠い昔の話。ああ、あなたのことも少し覚えているわ」

 銀髪を掻き上げて、エンナは少しだけ寂しそうな目をする。

「でもまあ、今は違う。わたしはエンナの骸から生まれた神祖。アト・エンナ。聖杯グラアルに大地の精を注ぎ、最強の《鋼》への贄とする者。その使命を果たすために、こうして地上に蘇ったのだからね」

 アト・エンナと名乗った神祖の傍らに、聖杯が現れる。

 膨大な呪力を蓄えた美しい甕だ。

「原初の母たるキュベレーの神力、確かに貰い受けたわ。アグディスティスには手を出しかねていたのだけど、さすがは神殺しね」

「権能が増えた感じがしなかったから、どっかで生き延びてるかもしれないとは思ってたんだけどな」

「生き延びてたわ。最強の《蛇》の生命力は伊達じゃないってことよ。ふふふ、最後の瞬間にアッティスとしての神性を捨て、キュベレーとして自らを再構築してみせたのは見事。けど、弱り切った彼女なら、わたしと風の王で十分に対応できるわ」

 こんこんと呪力を湧き出させている聖杯の中にさっき戦った女神の力が注がれているということか。地母神の力を取り込み、ラーマ王の力の源とする禁忌の神具だ。

 風の王――――ハヌマーンは《鋼》の一柱だ。アグディスティスには不利と見て、様子見をしていたのだろう。万が一にも聖杯やアト・エンナが倒れることがあってはいけない。荒ぶる剣の性よりも、主を第一に行動するという点では異質な『まつろわぬ神』だ。

「ふむふむ、何となく君と護堂の間に縁があるのは分かった。それで、ここにわざわざ出てきたのはどういう風の吹き回しかな?」

 間に割って入ったのはサルバトーレだ。

 すでに剣を抜刀できる姿勢になっている。

 いつでも斬り合えるという常在戦場の境地であった。

「今日のところは顔見せ。ふふ、他にも紹介したい勇士はいるのだけど、別の《蛇》の相手をしていて不在なの」

 アト・エンナの姿が揺らぐ。絶大な存在感を示した聖杯が溶けるように消えると、アト・エンナも霞のように消えてしまった。

 神祖の撤退を確認してから、ハヌマーンも飛び去った。結局、一言も言葉を発することはなかった。

「で、あんたはどうするんだ、サルバトーレ」

「いやあ、今日は帰るよ。ふふふ、しばらくは興奮で寝付けなくなりそうだ」

 最後の王が近いうちに動き出す。いよいよ、その気配を感じるところまで護堂たちは来てしまったのだ。

 サルバトーレは剣から手を離し、戦闘態勢を解いた。

 護堂は背後にいた仲間に声をかけた。

「エンナの話、どう思う?」

「聖杯が大地の精を集める器で、その力の根源が《蛇》の女神の命だとするのなら、これからは地上に降臨した《蛇》の女神やそれに類する神獣などを倒して回ることになるでしょうから、動向は観測できるかもしれないわ」

 と、エリカは言う。

 『まつろわぬ神』や神獣との戦いが静かに行われるということはあまりない。異界でならば別だが、戦いの痕跡は必ず残る。彼女たちが騒ぎを起こせば追跡は可能だった。

「エンナさんの力も万全でないように思いますし、今回回収されたというキュベレー様の神力も、護堂さんによって大きく削られていたはず。まだ、聖杯の完成までは猶予があると感じました」

 祐理の見立ては護堂の勘と合致している。

 エンナは護堂が介錯したのだ。

 聖杯がその力の残滓を取り込み神祖として蘇らせたとしても、完全な状態ではないはずだ。グィネヴィアほど自由に動けないだろうし、力も弱いと考えられる。

「先延ばしにできない課題というわけね。いよいよ、護堂周りの組織を固める必要性があるというわけね」

 エリカが悪巧みをするように笑みを零す。

 直後、サルバトーレの携帯電話が鳴った。電話に出たサルバトーレは、どうも怒鳴られているようだ。まったく悪びれないまま通話を終えたサルバトーレは、

「じゃ、僕はそろそろ逃げるとするよ。アンドレアがここに向かってきてるみたいだからね。ああ、ついでに君たちを拾って行くように言っておいたから、後はよろしく」

 じゃあね、と言い残してサルバトーレはさっさと踵を返して立ち去ってしまう。逃げようにも逃げられないはずだが、サルバトーレはアンドレアの把握していない情報網やゴロツキ仲間を抱えている。こんな時の万が一のための足も用意していたらしい。

「あの方はさすがの奔放さ、ですね」

 晶はあれは真似できないと感心したようであった。

「とりあえず、一件落着か。大きな問題が出てきた感じもするけどな」

 アト・エンナの問題は、最後の王の復活が現実味を帯びてきたことを示している。グィネヴィアのように当て所なく彷徨うのではなく風の王というラーマの直臣を連れて、明確にラーマ復活に進んでいるのがよく分かる。

 ともあれ、今を乗り切ったのは大きな収穫だ。

 生きるか死ぬかの戦いを乗り切るのはそれだけで戦果であろう。ラーマの動きも少し見えてきた。残すは決戦に向けて覚悟を決めておくくらいなのだろう。

 

 

 

 

 ■ □ ■ □

 

 

 

 イタリアでの戦いから一週間が経った。

 世の中は四月になって、大人たちは慌ただしく仕事に向かっている頃である。暦の上では新学年になったものの、春休みが終わるまではまだ七日も残っている。長くも短い七日をどう過ごすかが、いよいよ重要な課題になりつつあるのだが、今このとき、草薙家では護堂と静花で兄妹の何と言うことのない団らんの時間となっていた。

「もうすぐ桜が咲くみたいだって」

「今年はちょっと遅かったみたいだけどな」

「満開の予想は早くなったよ。五日が見頃だって言うけど、どうだろうね」

「こういうのもな、どこまで信用できるもんなのかな」

 天気予報も桜前線予報も、データからの推測でしかない。もちろん、最近の技術の進歩は目覚ましく精度はかなり高まっているのだが、神々の戦いを経験した護堂はそうした人間の予測の埒外を行く理不尽をいくつも目の当たりにしてきた。

 春の神様が出てくれば桜前線は一瞬で北海道まで行きかねないのが護堂が身を置く世界なのだ。

 それに、その辺の桜なら晶が念を送れば数分で満開にできてしまう。

「満開のタイミングは、人が多そうだな……まあいいか。せっかくだし、五日辺り行くか、花見」

「え? どうしたの急にそんな、珍しいこと言って」

「別に珍しくもないだろ。静花も高校生になるしな。これから土日にどっか行くってのも難しくなるかもしれないだろ」

「そ、そうだね。ふふん、まあお兄ちゃんにしては気が利くじゃん。じゃあ、五日のお昼頃から上野の……」

 うきうきしながらカレンダーを見ていた静花の言葉を遮ったのは、インターホンだった。

「郵便かな」

 と、静花は腰を浮かせた。

 今日、彼女がネットで購入した漫画が十冊ほど纏めて届く予定になっているらしい。

 静花が玄関の扉を開けた音がする。

「こんにちわ。こちら、草薙護堂さんのお宅でいいかしら」

 鈴を鳴らしたような綺麗な、とても聞き覚えのある声が玄関から聞こえてきた。

「なん……」

 護堂は慌てて立ち上がり、障子戸を開けて玄関に急いだ。

 日本の古き良き町並みを残す根津には不釣り合いな黄金の乙女が悠然と玄関前に立っていた。

「護堂、おはよう。来ちゃった」

 ちゃおー、と非常に気軽に手を振るエリカの様子に静花は呆然としている。

「変な挨拶するなよ。狙ってるだろ、それ」

「ええ、もちろん」

 そして、やはり悪びれない。

「エリカ、護堂さんが困っている。それに妹さんも。やはり、事前に連絡を入れておくべきだったんだ」

 エリカの背後で困惑しているのは銀色の騎士だった。

「連絡をもらえてたら歓迎の準備もできたぞ。といっても、飯を用意するくらいが関の山なんだけど」

「ふふ、そういうのも悪くないけど、今日はあくまでも顔見せ、挨拶程度の話。護堂からの歓迎は、本格的に日本に来てから期待するわ。それでも、サプライズくらいはしてみたくなるじゃない」

 悪戯が成功して気分がいいのかエリカは笑みを深くする。

「も、申し訳ありません、護堂さん。この女狐の奸計、やはりわたしが阻止するべきでした」

「驚いたけど、別にこれくらいは何でもないよ。今は暇してたくらいだし」

「そうですか。ああ、こちらをどうぞ。お口に合うか分かりませんが、ミラノのチョコレートです」

「悪いな、わざわざ」

「いえ、これくらいは当然のことです。今後とも護堂さんをお近くで支えられるよう粉骨砕身の努力を致しますので」

「堅苦しいわよ、リリィ。護堂はもう少しフランクな関係が好みのはずよ」

「そうは言ってもだな、騎士として侍る以上は完全に友達感覚というわけにもいかないというか……」

 リリアナからチョコレートの箱を受け取った護堂は、隣で固まっている静花に目を向けた。

 突然外国人の美少女がやって来たのだからそれは驚くだろう。

「護堂さんの妹さんの、静花さんですね」

「え、あ、はい……草薙静花です」

「わたしはリリアナ・クラニチャールと申します。護堂さんとは、そうですね。よきパートナーと申しましょうか。今後、お傍で支えさせていただきたく、本日はそのご挨拶に参りました」

「お、お傍で支えるって」

 静花がやはり理解が追いつかずに声が震えてしまっている。

「リリィ、今日はこの辺にするわよ。妹さんも驚かせ過ぎちゃったみたいだし」

「まあ、大丈夫だろ」

「そこは護堂の甲斐性に任せるわ」

「引っかき回しておいてよく言う……」

「ごめんなさい。可愛らしかったものだからついね。これから、馨さんのところに行くのよ。今後のことを話し合う最終段階ね。普通組織のしがらみっていろいろと面倒なんだけど、あなたの後ろ盾があると大抵は二つ返事で進むから楽でいいわ」

「俺の知らないところで、話が進んでるな」

「進捗はその都度報告してるじゃない。でも、今後は気をつけないとね。あなたのネームバリューは大きくなる一方だから、その名を騙る馬鹿者が出てくるのも時間の問題。あなたが気軽にいろんなところに出て行くものだから、名前を使いたい連中にとっては好都合なのよ」

「ああ、なるほどなぁ。詐欺に使われるのは、ちょっと不味いよな」

 カンピオーネの名前が強烈な政治的意味を持つ。草薙護堂の名前が広まれば、それだけ名前に利用価値が生まれる。

 日本のカンピオーネであっても護堂は北アメリカにもイタリアにも顔を出している。どこにいても不思議ではないくらいにフットワークが軽いので、草薙護堂を騙る何者かが詐欺をしやすい状況ではある。「あの王さまならこんな僻地に突然来てもおかしくない」と思われれば、カンピオーネ詐欺が成立する土壌ができてしまう。

 エリカが今後担うのは、そういった戦闘以外の情報の運用であろう。そこは正史編纂委員会と協力しながら、時に間に入って対応していくことになる。

「じゃあ、この辺りでお暇させてもらうわ。リリィ、そろそろ時間」

「分かってる。それでは護堂さん、静花さん、失礼します」

 エリカとリリアナが去った後、十秒ほどの沈黙が玄関に流れた。

 そして、踵を返して居間に戻ろうとする護堂の首根っこを静花が掴んだ。

「お兄ちゃん?」

「う……いきなり、苦しいじゃないか」

「今の何? 万里谷先輩とか明日香ちゃんとか晶ちゃんだけじゃなくて、外国の女の子、それも二人? どういうこと?」

 険しい視線で護堂に詰問する妹。直前いい気分だったのに、急転直下だ。祐理や晶ならばともかく、エリカとリリアナという新たな登場人物だったのだ。この反応も仕方がないだろう。

 花見を上手いこと利用して、静花の機嫌を取る。護堂はこの新たなミッションに挑むためにも、妹と向き合わなければならないのだった。




とりあえずここまで。
久しぶりにカンピオーネに取りかかりましたが、いかがだったでしょうか。
今回のアグディスティスというよりもキュベレーは前々から取り上げてみたかった神格ではありました。アニメの最終回ではメティスが《鋼》を取り込んでたような気がします。8年も前のアニメなのでうろ覚えですが。当時はアテナの声優さんがまだ高校生ということもあって、ちょっとストーリー以外のところでも話題になりました。
いろいろと懐かしく思いながら、書いてみまして、少し長くなりましたが完走です。
今後の展開は登場人物が出そろっていますし、ウルスラグナの権能もあるので、概ね原作通りに進むはずです。
以上、ありがとうございました。
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