カンピオーネ~生まれ変わって主人公~《完結》   作:山中 一

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八十八話

「貴様はッ」

 花吹雪の中から現れたのは、花の精かと見紛うばかりの麗しき女性。

 しかし、牛頭天王は全身の毛が逆立つようなプレッシャーを彼女から感じている。

 見た目は細身の女。だが、迂闊に掴み掛かれば即座に首を落とされる。軍神としての勘が、そう告げている。

「牛頭天王と言いましたか。我が姓は羅、名は翠蓮、字は濠。中華の覇王にして、倭国王・草薙護堂の義姉。此度は、かつての恩を返すため、義弟の敵を討つべく出陣しました」

 耳に心地よい涼やかな声は、怒号飛び交う戦場に於いてもはっきりと相手の耳に届いた。

「ハッ」

 牛頭天王は、羅濠教主の名乗りを受けて歓喜した。

 《鋼》の軍神が、人間相手に武を振るうなど笑止千万。法道が主でなければ決して従わない命令である。当然、それは、承服し難い命令であり、牛頭天王は鬱屈した不満を抱えていた。

 だが、相手が神殺しの魔王だというのなら、文句ない。

「ハハハハハハハハッ! そうか、やはり貴様は唐の魔王! 斉天大聖と渡り合い、その従僕を圧倒した武技の持ち主! 俺の相手に相応しいわ!」

 百年前、降臨したクシナダヒメを斉天大聖が討伐した際の戦いを、牛頭天王は知っている。

 中華最大級の英雄神と互角に戦う魔王に興味を引かれ、しかし顕現すらできぬ身であったために戦うことができなかった。

 今秋、再び斉天大聖と相見えた羅濠教主は、百年前よりもさらに冴えた技で魅せてくれた。

 魔王と戦うのは《鋼》の宿命。

 だが、どうせなら技を競うことができる相手であるのが望ましい。

 羅濠教主は、牛頭天王の敵手として最高の相手だったのだ。

「なるほど。あなたは、わたくしの武を何処かで見ていたわけですね。……その上でわたくしと勝負しようとは」

「強敵と戦い、討ち果たすことこそ《鋼》の喜び。貴様を前にして退くことはありえぬ!」

「いいでしょう。囲魏救趙は軍略の基礎ではありますが、武神の所業にはあらず。そのような策に踊らされる者はどれほどの神かと思っていましたが、それなりに骨はあるようです。どこからでも、掛かってきなさい。あなたの未来は、この羅濠の武威に屈することのみ」

「大言壮語は高くつくぞ、神殺し!」

 歓喜を露にし、牛頭天王は神剣の柄を握る拳に力を込める。

 羅濠教主は、敵の戦意が膨れ上がるのを感じながら、呼吸を僅かも乱すことなく全身の力を抜いた。

 激突を目前に、計らずして対照的な行動をする。互いに、武に於いては頂点に君臨すると言っても過言ではない魔王と武神は、一呼吸の後に同時に動き出した。

 

 

 

 

 ■ □ ■ □

 

 

 

 草薙護堂は強敵だ。

 法道は、それをよく理解している。

 逆境に打ち勝つ力や、敵を出し抜く周到さは法道にとっても大きな壁となって立ちはだかっていた。

 また、豊富な権能を使い分けることで強力な敵を打ち破ってきた実績は、護堂に戦闘経験と自信を培わせることとなり、法道が『まつろわぬ神』になった頃には、十二分に成熟した戦士になっている可能性が高かった。

 そのため、法道は、この半年の間、敵となることが確定しているこの神殺しの情報を集めることに多くの時間を費やしてきた。

 それは、『まつろわぬ神』ではなかったからこそできたことでもある。

 『まつろわぬ神』は良くも悪くも奔放だ。

 自分の性に忠実に生きるということは、それ以外が疎かになるということでもある。

 用心に用心を重ねるのは、自分がまだ弱い神霊以下の存在だったからこそであり、『まつろわぬ神』になってしまえば、敵を恐れる心を失うために、護堂の情報をじっくりと精査しようとは思わなかっただろう。

 だが、情報を得た状態で『まつろわぬ神』となった法道は、護堂の権能の特性を理解していた。

 最大の情報源は、やはり晶の存在。

 捕らえた彼女の脳から、無理矢理護堂の情報を引き出していたのだ。

 そのおかげで、護堂を瓦礫の山に埋めることができた。

 護堂が持つ神速は二種類。

 『水分量が多い環境でしか使えない伏雷神の化身』と『地に足が付いていないと使えない土雷神の化身』である。

 牛頭天王が東京に行ったことで雨が上がり、大気中の水分量は伏雷神の化身を使えるほどには達しておらず、足場を失ったことで土雷神の化身も使えなかった。

 結果、護堂は神速での回避ができず、他の権能を使う余裕がないままに法道の強大な一撃を受けて瓦礫に沈んだのである。

 ここまでは、法道が描いた絵図の通りに事が運んだ。

 だが、そう易々とはいくまい。

 これで片付けば御の字。

 しかし、相手は神を殺した魔王である。

 この程度で死んだとは思わないほうが無難であろう。

 

 現に、

「おおっと」

 法道が神速で飛び退くと、そこに、空から無数の剣が落ちてきて地面を穿った。

「ハッ。しぶといの!」

「たりめえだ。てめえは、必ず殺す」

 冷厳な眼で護堂は法道を睨みつける。

 護堂の身体はボロボロだ。

 服は真っ赤に染まっていて、足を引きずるように歩いている。右手もだらりと垂れ下がっていて、まともに動かせそうにない。

 穴の中で、法道の強大な一撃が炸裂したのが原因だ。

 逃げ場のない力が、四方八方から護堂の身体を引き裂きにかかった。

 物理攻撃でもある投げ松は、呪術への抵抗力だけでは如何ともしがたく、咄嗟に生み出した楯で防ぎきれるほど弱い攻撃でもなかった。

 それでも、護堂は立ち上がった。

 何をしてでも法道を倒す。

 そのために、ここにやってきたのだから。

 ギラギラと光る護堂の目は、まさに豹。法道の隙を探し、首元に食らいつくために目を光らせている。

 パキパキと音がする。

 護堂の腕や足が、再生している音だ。痛みは、もう感じない。極限まで高められた緊張は、護堂から痛みという概念を消し去っていた。

 晶の苦しみを思えば、このくらいの怪我はなんというものでもない。

「再生能力は、厄介じゃ。やはり、頭を潰すしかないか」

 法道の姿が消える。

 神速は、護堂の目には映らない。

 けれど、感じることはできる。

 剣と槍を生み出し、法道の気配に合わせて槍を投じる。

 鋭く尖った切先は、確かな手応えと共に敵を貫いた――――と思った。

 直後、乾いた破砕音が聞こえた。

 それは、何かしらの陶器が割れた音だった。

「ッ!」

 護堂は剣で頭をガード。そのガードの上から強かに打ち据えられて、吹っ飛ばされた。

「ぐ、う」

 歯を食いしばって耐える。 

 膝を突くだけで、次への行動は遅れてしまう。

 神速を相手にするには、どのようにも動ける状態であることが大切だ。

「空鉢か」

 護堂は不可解な現象の正体を理解した。

 地面に転がるのは、陶器の欠片。法道が用意した武器である。

 法道は別名を空鉢仙人と呼ばれ、鉢を飛ばした奇跡で知られている。

 今回は、それを身代わりに使ったのだ。

 だが、種さえ知れれば――――

 護堂は、再びガブリエルの直感を最大限に高める。

 呪力の流れをしっかりと掴み、世界を俯瞰するような錯覚を得るほどに、自分を含めてあらゆるものを客観視する。

 近くにある物よりも遠くにある物のほうが、動きを目で追いやすい。

 それを、感覚で体現するかのように、世界を客観視する護堂は法道と空鉢の動きをしっかりと視て取った。

 護堂は身体を前に倒し、その上で半身になる。

 左右から攻めかかってくる空鉢と、背後から襲い掛かってくる法道の攻撃をそれだけで回避する。

「ちょこまかと厄介じゃの」

「ちょこまかしてんのは、オマエだ!」

 剣を振るって空鉢を砕く。

 砕けた空鉢の欠片が、蛇に変わる。

『散れ』

 護堂は狙い済ましたように、この蛇に言霊を浴びせる。

 鮮血を撒き散らして弾き飛ばされた蛇は、煙を吐いて大気に溶けた。

「我は鉄を打つ者。我が武具を以て万の軍をまつろわせよ!」

 一目連の聖句を唱え、剣を降らせる。

 法道は、素早くその中を駆け抜ける。

 攻撃が当たらない。

「ナウマク・サマンダボダナン・インダラヤ・ソワカ」

 刃の中で、法道は帝釈天の真言を唱えた。

 迸る閃光が、護堂に襲い掛かる。

「ぐ、あああああッ」

 雷撃の直撃を受けて、護堂は意識が飛びそうになる。呪力を高めてこれに抵抗し、懐に飛び込んできた法道の腹を蹴る。

 目を瞑っていても、相手の動きを視ることができるのだ。電撃は、目庫ましにもならない。

「足癖が悪い」

 ひょい、と避けた法道に、護堂は追い討ちをかけるように鳴雷神の化身を叩き付ける。

 雷鳴が法道の身体を叩き、跳ね飛ばす。

「むぬうッ」

 呻き声は、直撃の証。

 地面を粉砕した雷鳴攻撃は、法道の身体を砕くには至らないものの、初めてダメージを与えることに繋がった。

「往生際が悪いの、神殺し」

「往生すんのは、俺じゃなくてそっちだからな」

 盛り上がってきた地面を、槍で叩いて砕く。

 呪術そのものは、護堂に対して決定打にはならない。炎も雷も風も、権能で防がずとも根性で何とかなってしまうからだ。

 法道が護堂を倒すには、前にやったように刃を創り出すか、地面を操るか、それとも神速の殴り合いをするか、それくらいしかないのが現状だ。強大な呪術で、抵抗力ごと護堂を粉砕する手もあるが、一芸に突出した神々と異なり、幅広い戦術が使える代わりに攻撃力は全体として低いという問題もある。少なくとも、ランスロットのように周囲一帯を丸ごと消し飛ばす攻撃を連発できるわけではないのである。一方、護堂の条件もほぼ同じ。ただし、護堂は一目連の権能があるなど、もともとの戦い方が法道を打倒する条件を満たしている上に、強力な攻撃も可能という点で法道に対して有利になっている。

 だが、それはあくまでも戦略的な視点。それをどのように運用するかで、戦果は大きく変わる。

 よりミクロな視点に立てば、護堂を圧倒しているのは法道である。

 神速と小技を駆使して護堂を撹乱し、その中に大技を混ぜ込むことで対応を遅らせ、少しずつダメージを蓄積させている。

 若雷神の化身で回復しているが、その回復が追いつかないくらいにダメージの蓄積がある。

 こちらの攻撃が読まれているようだ。

 確信を持つのに、そう時間はかからなかった。

 なんといっても、攻撃がここまで当たらないことは今までになかった。

 法道は、護堂と同じく相手の動きよりも一歩速く動き出している。それが、神速だから無数の剣群を放っても当たらないのである。

 護堂の反応も、かなりギリギリになっている。

 相手の攻撃に対して、遅れている実感がある。

「止まっていては的じゃぞ、神殺しよ」

 法道は嘲るように言う。

 速度に勝る法道が、護堂と睨み合うことはない。

 一方的に、攻め立てるだけである。

「この野郎ッ」

 護堂は呪力を迸らせて、全方位に槍を放った。

 法道の動きを先読みすることはもちろん、関わりのない方向にも放つ。彼の進路を槍で塞ぎ、串刺しにする。そのために、ウニのように全方位に棘を突き出したのだ。

 それを、法道は猿のような身軽さで飛び越えて、護堂の懐に入り込んだ。

 そして、振るわれた杖が護堂の腹を強かに打ち据える。

「ガッ!」

 血を吐き、護堂は吹き飛ばされた。

 さながら、バットで打たれた野球ボールのように放物線を描いて護堂は飛んだ。地面に叩き付けられる直前、土雷神の化身を使って雷化し、身体が地面に触れた直後に姿を消す。

 地面に激突したときの衝撃は、これでゼロになる。

 地上に出現した護堂は、思わず膝を突く。

「ゲホ、ガハッ」

 そして、激しく吐血する。

 内臓がやられた。どの臓器がどれくらい損傷しているか分からないが、呼吸が苦しく息をするたびにあらゆる箇所が熱を帯びる。

「ホホホ。どうした、神殺し。主、それでわしに勝てるかね」

 法道は印を結び、炎を呼び出して護堂に叩き付ける。

 灼熱の炎は、護堂の抵抗力で大幅に威力を殺がれながらも確実に護堂の身体を蝕んでいく。

『弾け』

 身体に纏わりつく炎を、言霊で消し飛ばす。

「それッ」

 法道が護堂に杖の先端を向けると、二つの空鉢が護堂に向かって飛んでいく。

 空の鉢だが、威力は凄まじいはず。

『拉げ』

 まともに受け止めては危険だ。護堂は言霊でこれを迎撃し破壊する。

「言霊の呪か。それもまた原始的な呪術よな」

 法道の姿がまたも消える。

 護堂は槍を振るい、辛うじて頭を守った。

 火花が散り、杖と槍の激突から呪力が放散する。

 法道が次の行動に移る前に、

『起きろ』

 言霊は法道ではなく、地面に向けられる。

 突き出てくるのは槍。

 土雷神の化身で地中を移動したときに仕込んでおいたものである。かつて、アテナを陥れた罠だ。

 それを、法道は当たり前のように避ける。

「だあらああああ!」

 咆哮し、護堂は握った拳を思いっきり振るった。

 そして、それは、今までのように避けられることなく法道の頬に吸い込まれた。

「ゴブッ」 

 鈍い音が響き、法道はアスファルトに投げ出された。

 呪力もなにも介さない、ただの拳。

 『まつろわぬ神』を倒すには脆弱すぎる攻撃だが、

「ふう」

 護堂は、息を吐く。

「ちょっと、すっきりしたぞ法道」

 若雷神の化身が、傷を癒す。

 血に汚れた衣服は、泥に塗れ赤黒い。重傷を負いながらも立ち続け、攻撃を受けながら再生し続けた護堂は、ここにきてやっと再生速度が受傷頻度を上回った。

 呼吸は軽くなり、身体は重荷から解き放たれたようだ。

「貴様……」

「ほどほどに血が抜けてさっぱりした。もともと血の気が多いのかな」

 護堂は槍を法道に突きつける。

「来いよ、法道。きっちり落とし前つけてもらうぞ」

 

 

 

 □ ■ □ ■

 

 

 

 吹き荒れる神業の嵐。

 戦いの舞台は代々木公園。

 神と魔王の間に横たわる距離は、実に五メートルほど。

 戦い始めてから今まで、平均してこの距離を維持している。

 この距離は、牛頭天王が持つ天叢雲剣の刃が届かない距離である。

 羅濠教主の衝撃波と、牛頭天王の風が所構わず激突し、余波だけで周囲は惨憺たる光景となっている。園内に侵入した法道の式神は、この時点で大半が薙ぎ払われており、呪術師たちは媛巫女を守ることだけに力を注いでいる。

 観客のいなくなった舞台で、舞うように技を競う。

 羅濠教主はほぼ同時に五連撃。

 五メートルの距離など、彼女にとっては一歩で詰められる程度の距離である。

 牛頭天王も武神である。

 易々と詰め寄られる愚は犯さない。

 破壊不可の神剣は、それだけで最高の楯となり、攻撃に転ずれば万物を斬り裂く猛威を振るう。羅濠教主の五連撃の精度が甘くなるのも、この神剣を警戒してのことである。

「さすがですね」

 羅濠教主は武威を尊ぶ。

 己に比肩する敵は、総じて高く評価する。

 蚩尤を思わせる外観の武神である牛頭天王は、羅濠教主の興味を大いに引いているのも事実。

 幾度か懐に飛び込みはしても、決定打を与えるには至っていない。

 牛頭天王も同じ。

 自身の斬撃は尽く受け流される。人でありながら、神を打ち砕く武技の持ち主である羅濠教主は、牛頭天王をして攻め崩せない。

 目にも止まらぬ激突の後、静まり返る戦場。

 互いに動きを止め、相手の出方を見る。

 空気が痛い。

 おそらく、その場に人がいればそのように感じただろう。

 張り詰めた空気は、自然と世界を圧迫する。

 あらゆる生物は息を潜め、緊張の海に投げ出されるのである。

 気が遠くなるほどの静寂を挟み、両者は同時に動き出す。

 吹き荒ぶ風を味方につけた牛頭天王は、圧縮空気を斬撃に乗せ、大地を踏みしめた羅濠教主は、怪力と衝撃波の権能を拳に込める。

「オオオオオオオオオオオオッ!!」

「ハッ!!」

 その激突に、大気は抗しきれずに炸裂し、大地は歪んで四方にのたうつ。

 命のやり取りでありながらも、それは血生臭い殺し合いではなく、演舞のようであった。

 剛の牛頭天王に対し、柔の羅濠教主。

 両者共に譲らない戦いは、技も力も拮抗する。

 飽くことなく互いに武技を披露しあい、闘志を燃やしてこの戦いに耽溺した。




ウソ予告。

トンネルを抜けるとそこは、二十年後の東京だった。
目の前には亜麻色の髪の少女が二人。
「時間ぴったり。歴史通りだ」
 ボーイッシュな雰囲気の少女は、お姉さんか。
「初めまして、父さん。媛巫女筆頭の草薙祐香です。嫌いな言葉は努力でーす」
「従妹の草薙あかりです」
 小さいほうも自己紹介。
「二十年後の東京をご案内しまーす」
 頭がついてこない中、護堂は街に連れ出される。
 これが、新たな騒動の始まりだった!

「父上、今会いに行きます!」
「あら、従姉(あね)のわたしよりも先に若きお父様に会おうだなんて百年早いわ」
 銀と金の騎士が、イタリアでぶつかり、
「エッチなのはいけないと思います。特にお母さん」
 背に神剣を背負った黒髪の少女は、山奥で母に諫言する
「父さんが二人になったか。やれやれ、どんな事態が起きるのか」
 男装の麗人は、これから起こる騒動を憂いながらも心を弾ませ、
「若かりし頃とはいえ、あなたのお父様。それが二人になったらどうなるか」
「毎度お馴染み世界の危機ですね、母さん!」
 ロンドンではブロンドの少女が母と共に目を輝かせ、
「ちょうど最強の《鋼》を倒した頃の父さんか。興味深い」
 シチリア島では学者風の少女が本を閉じ、日本に思いを馳せた。
「何故だ。何故このようなときに《蠅の王》の蛆虫どもが!」
 日本旅行をキャンセルされたとある少女はロスで悲鳴をあげ、
「今、世界のどこかで父さんが二人になったような気がします」
 秦の都で電波を受信。
「父様二人はこのわたくしがお預かりします。さあ、父様方、一緒に廬山に参りましょう」
 チャイナドレスは圧倒的武威で日本に上陸する。
「やっぱりあたし、入れないな……」
 これらの騒動を、傍目から見ているしかない勝ち気ながら引っ込み思案のツインテール。


「陸静季。東京の王の座は、今度こそ俺が貰う」
 そして、二十年後に現れた魔王は、東京王の座を巡って護堂に喧嘩を吹っかける。
「王とかどうでもいいが娘はやらん」
 


「あれ、一人足りない……」
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