「はぁ…暇だなぁ…」
本当やることが無いや…空も綺麗だなぁ…
「文夜文夜ー!」
僕がぼーっと空を見上げていると諏訪子がぴょんぴょん跳ねながらやってきた
初めて会った時の威厳は一体どこに行っちゃったんだろう?
「一体どうしたの諏訪子?」
「ここに住み着いて1週間になるけ村の方に遊びに行ってみない?」
村ね…確かに遊びに行きたいけど…
「行ったら行ったで尻尾を見た人は怖がって逃げちゃうからね…」
諏訪子の神社に住み着いたのは良いけど妖力がダダ漏れだし見た目で妖怪って分かっちゃうから迂闊に行けないんだよね…
「ならその妖力を隠せばいいんじゃないかな?」
諏訪子がさらっと言うと僕はゴロンと寝転んだ
「あーなんでそんな単純な事に気がつかなかったんだろう…」
ちょっと考えればすぐに分かったじゃないか!
僕はあまりの悔しさでジタバタし始めてしまった
……
文夜は何をしているんだろう?いきなりジタバタし始めちゃったし…
「そうだ…」
こ、これはチャンスなんじゃないかな?力の制御の仕方を教えたら好感度が上がるかも…!
「よ、良かったらさ、わっ、私が教えて…「こんな感じかな?」…どうやら必要なかったみたいだね」
はぁ…勇気を出して言ったのに文夜は自分でできちゃったよ…少しずつ妖力が減ってきているし
「うーん…解放してる妖力によって尻尾の数が変わっちゃうのか…」
もしかして妖力が尻尾を作っていたのかな?それにしても尻尾が減っていく光景はなんかシュールだね
「妖力を完璧に抑えると…尻尾がなくなっちゃった…」
文夜は尻尾が全て無くなると頭をかきはじめた
なんか可愛い…
「妖力を抑えていても耳が残っちゃう…これじゃ妖怪ってばれちゃうね…」
妖力を抑えても狐耳が残っちゃうのか…うーん…そうだ!
「じゃあさ文夜は半妖なんだし妖怪の部分を一時的に封印してみるのはどうかな?」
「んーそれをやってみようかな」
私は文夜の顔の目の前に自分の顔を近づけた
ちょっと大胆にアプローチした方が良いよね…?きっと今の私は顔が真っ赤なんだろうな…
「じゃ、じゃあさ…今度こそ私が教えて…「よしできた」ねえ、なんでできるの?なんで私に教えさせてくれないの?」
はぁ…どうせこんな事だろうと思ったよ…文夜の狐耳だって無くなってるし!なんなのさ!文夜って鈍感なの!?
「昔にこれとは逆…つまり人間の部分を封印して妖怪になりきった事があるんだ…」
文夜は突然顔を俯けて言った
なんだろう…すごく悲しそうな顔をしてる…
「…それについて私は何も聞かないでおくよ」
「ありがとう諏訪子…」
人が聞かれたく無い事をしつこく聞くのは人として最低だもんね。まあ私は神様だけど
少し暗くなっちゃったから話題を変えてみよっと
「それにしても文夜は力の使い方がうまいね。普通だったらこんなにも早く飲み込むなんて無理だよ」
「力の操作の器用さだけなら誰にも負けない自信はあるよ。それだけは鍛錬し続けたからね!」
その時の文夜の顔はさっきとは違いとても自信満々であった
そんな顔を見せないでよ…すごく素敵じゃない…
「前に出してたえーっと…ベッド?も妖力で作ってたんだっけ?あんなに寝心地が良い物は初めてだったよ」
「これからは霊力と神力の力の使い方も覚えていくとするよ…よし!行こうよ諏訪子!」
文夜は突然立ち上がった
私は何故文夜が立ったのかすぐさま理解することができなかった
「ふえ?どこに?」
文夜は手を引っ張って私を立たせた
「諏訪子が言い出したんじゃないか!村にだよ村に!」
「ちょっと!手を引っ張らないでよ!」
私は顔を赤めながら文夜に手を引かれて村へ向かった
……
僕が諏訪子の手を引いて村の目の前まで来るととても賑やかな声が聞こえてきた
何かイベントでもやっているのかな?
僕は顔が赤い諏訪子の手を引いて村までやってきた
「おー!今日はお祭りだったんだ!もしかして諏訪子は一緒にお祭りに来たかったの?」
僕は諏訪子をからかう様に言った
諏訪子って反応が可愛いからつい、いじりたくなっちゃうんだよね
「うっ…そ、そうだよ!悪い!?」
ありゃりゃ…怒っちゃったかな?でも…
「怒ってる諏訪子も可愛いね」
「あーうー!」
諏訪子みたいな娘がいたら楽しいんだろうな…
「…ねえ文夜!」
「ん?どうしたの?」
「ちょ、ちょっとしゃがんでくれないかな?」
僕は言われた通りにしゃがんで諏訪子と目線を合わせた
「何かあったの?」
「はいどーぞ!」
諏訪子はにっこり笑い、自分がかぶってた帽子を僕にかぶせた
「これあげるよ!」
「…いいの?」
確かこれって諏訪子がいつもかぶってるやつだよね?大切な物なんじゃないのかな
「うんそれにそのまんまだと前にきた妖怪だって気づかれちゃうかもしれないでしょ?」
諏訪子が言ったことを妙に納得してしまっt
確かに僕の顔を覚えている人だっているかもしれないしね
「なるほどね…大切に使うよ」
「大切に使ってね!あと今度私に新しい帽子をプレゼントしてよ!」
諏訪子は目を輝かせて言った
もしかして新しい奴が欲しかったからお古を僕にくれたのかな?
「うんわかった!とっておきのものを作ってあげるよ」
僕は人混みに向かって歩き始めた
そろそろお祭りを楽しみたいしね!
「ほら諏訪子早く行こうよ!」
「うん!」
後ろからついてくる諏訪子と共に僕はお祭りの人混みの中に消えていった
……
その光景を見ていた男達がいた
「見たか?」
「ああ見たとも…」
「見たくなかった…!!」
「「「俺たちの諏訪子様が男と楽しそうにしていた!」」」
男達は周りの目を気にせずに叫んだ
「あんなに女の子らしい諏訪子様なんて見たこと無いぞ!?」
「顔も赤めてたよな!?なんだあの可愛い生物は!」
「最後自分の帽子をプレゼントしてたよな!?羨ましいじゃないか!」
「おーいお前らー何話してるんだー?」
吠えていた男達に興味を持ったのか一人の村人が話しかけた
「俺たちの諏訪子様に男ができた…」
「なん…だと…!?」
村人はとても信じられないと言った顔をしていた
「今すぐ俺たちの兄弟に伝えるんだ!」
「っ!わかった!」
この村人の活躍により村人のほとんど(主に男性)に諏訪子に男ができたと言う噂が広まった
……
私と文夜はキンギョすくいって言う名前の屋台に来ていた
「ねえ諏訪子。この魚は何て名前なの?」
「キンギョって名前らしいよ。食べたらお腹壊すよ」
私は昔このキンギョを興味本位で食べてしまいお腹を壊してしまった事を思い出した
もうあんな思いは懲り懲りだよ…
「食べたんだ…」
「美味しそうだったんだもん」
私がそう言うと文夜はまるで子供を見るような目で私を見た
…何がいけなかったのかな?
「なんでもかんでも口にしちゃダメだよ?」
「わ、わかってるよ!」
文夜は私の頭を撫でながら言った
…嬉しいんだけど嬉しくないような不思議な気分だよ
私達はその後もいろいろな物を見て回ってお祭りを楽しんだ
……
「楽しかったね!」
「ここまで楽しめるなんて思わなかったよ!」
私達は日が沈んでから神社に戻ってきた
もうはしゃぎ過ぎて汗びっしょりだよ…
「じゃあ私は先にお風呂に入ってくるね!」
「いってらっしゃい」
文夜が妖力で作ってくれたお風呂って奴は本当に気持ちが良いよ〜何せ暖かい水が出てきてすごく気持ちいいからね!…あっ替えの服持ってき忘れちゃった…てきとうに沙奈枝でも…あー沙奈枝はお祭りでお賽銭集めに行っちゃってるじゃない!仕方ない…自分で取りに行こっと…
私が替えの服を取りに行こうと自分の部屋に向かっていると外で文夜が満月を見ているのが目に入った
どうしたんだろう…?
「永琳…咲夜…」
と文夜は呟いたのが聞こえた
きっと女性の名前…かな?誰なんだろう…でもすごく寂しそうな顔をしてる…
文夜が空を見上げたまま一雫、涙を零したのを私は見た
もしかしたら私じゃ文夜の寂しさを埋めてあげられないのかもね…はぁ…
私は静かに自分の部屋に戻り着替えを持ったらすぐにお風呂に向かった
きっとお風呂に入ったら悩みもなくなるよ…多分
〜メリーの部屋〜
「はろーメリー!遊びに来たわよ!」
「いらっしゃい蓮子。ちょっと汚いけど許してちょうだい」
「メリーの汚いってあんまり汚…い!?どうしたのメリー!?」
「実は胃腸炎になっちゃって大変だったのよ」
「なんで言ってくれなかったのよ!看病しにきたのに!」
「蓮子に移したら悪いでしょ?」
「大丈夫!私風邪とかになったこと無いから!」
「馬鹿は風邪をひかないって言うし蓮子は馬鹿なんじゃ無いかしら?」
「誰が馬鹿よ!馬鹿って言った方が馬鹿なのよ!」
「何かすごく子供みたいね…まあ次から頼んでみるわよ」
「んーなんか馬鹿にされた気分…そういえば文夜はやっぱり永琳と咲夜の事が気がかりなの?」
「最愛の妻と娘だしね」
「文夜はいつ泣いているの?今回が初めてなの?」
「月が出てる日はいつも泣いているわよ。ただ今まで諏訪子には見られなかったってだけよ」
「なんか…可哀想ね」
「そうかしら?」
「メリーって実は冷たい!?」
こんばんは!この回を何時もと違う風にしてみましたがどうでしょうか?
できたら諏訪編からこの形式にしたいなーなんて思ってみたりしてます
理由は古代編が回想になっているから今を生きる(?)文夜君の気持ちなどを入れたいなーなんて思ったからです!
次回もみてください!