東方狐流記   作:ももんがぴょん

24 / 31
23話 新しい神様?

「ん…」

 

ここは…どこだ? 確か諏訪子を気絶させた後に私も気絶してしまった筈だ…

目が覚めた私は身体を起こすと近くにいたのか文夜が私の側へとやってきた

 

「おはよう神奈子」

 

にっこり笑いながら挨拶をしてきた文夜に何故かイラつく…何故だろうか? まあ私が勝った事を伝えるとするか

 

「…私が勝ったぞ文夜」

 

私は自信満々な顔で言ってやった

文夜が悔しがる姿が見てみたいしな

 

「そうなの?僕が来た時には二人とも気絶してたから分からなかったんだよね」

 

と、文夜は表情を変えることなく言った

…悔しく無いのか? 諏訪子に稽古をつけてやったのはこいつだろ…? よくわからない奴だ

私はそんな事を考えながら立ち上がろうとしたが…

 

「いつつつ…」

 

身体がまだ痛いのだ…

 

「大丈夫神奈子?」

 

つい口に出してしまったおかげで文夜に心配されるし…

そこでやっと気がついたのだが…この布団みたいなのはなんだ? 文夜に聞いてみるとするか

 

「なあ文夜。 このすごくフカフカで気持ち良いものはなんだ?」

 

私は自分の下にあるものを指差しながら質問した

 

「これはベッドって言うもので僕が神力を使って作ったんだよ」

 

神力で作った…か。私ではそんな事はできないな…身体の痛みが取れたら修行をするとするか

そうと決まれば寝るか!

 

「私はもう少し寝るとするよ」

 

「じゃあ諏訪子が起きたら起こすね」

 

「諏訪子…?」

 

文夜は私とは別の方向を見ながら言うので私もその方向を見ると諏訪子がべっどの上で寝ていた

まあ少しは話したいのでそれは助かるな

 

「すまないな文夜」

 

私はまた眠りについた

べっどと言うものは本当に気持ちが良いな…すぐに眠りにつける…

 

……

 

神奈子がまた寝始めてから暫く経つと、諏訪子が目を覚ました

 

「いつもの天井…」

 

諏訪子は身体を起こさずそう呟いた

うーん…まだ疲れが取れないのかな?

 

「おはよう諏訪子」

 

「おはようふみやー」

 

諏訪子はのほほんとした感じで挨拶し返してくれた

寝ぼけているのかな?

諏訪子は身体を起こしてぼーっとしていると思ったら横のベッドで寝ている神奈子を見つけると…

 

「そう言えば勝負は!?」

 

と、思い出したかの様に言った

諏訪子はどっちの勝ちか分かってないのかな?

 

「神奈子は私が勝ったって言ってたよ?」

 

「…違う! あれは引き分け! 私も神奈子も気絶しちゃったもん!」

 

僕がそう言うと諏訪子は大きな声で反論した

 

「諏訪子の方が先に気絶したではないか…あと私は寝ていたのだから静かにしておくれ…」

 

諏訪子の声で起きちゃった神奈子が身体を動かさないで言った

 

「た、確かに私が先に気絶しちゃったけど…」

 

「諏訪子…先に動けなくなった方が負けだと僕は思うよ…?」

 

僕は思った事を言うと諏訪子は泣きながら叫んだ

 

「嫌! こんなところで私は消えたくない!」

 

「諏訪子…」

 

僕はどうやって諏訪子を落ち着かせようかと考えていると神奈子がため息をつきながら立ち上がった

 

「神奈子…?」

 

「もう少し寝てろ」

 

僕が何をするのか聞こうとする前に神奈子は腕に神力を纏わして、それを諏訪子の頭に振り下ろした

 

「うっ…!」

 

諏訪子はまた気絶した

なんか諏訪子って気絶してばっかりだね

 

「手荒いね…もう少し優しくしてあげてもよかったんじゃないかな?」

 

「このままだったらずっとグズを言うだろうからな。こうすれば何も言えまい」

 

まあ確かにそうだけどさ…いつまでもグズられるのも嫌だし

…なら早く決着をつけた方が良いよね

 

「民に伝えるなら早く伝えよ? 諏訪子が起きる前にね」

 

「そうさせてもらう。だが何処にどうやって民衆を集める?」

 

「それなら僕の能力を使えば大丈夫だよ」

 

「そうか。なら30分後に始めるとしようか」

 

神奈子はそう言いながら寝室から出て行った

うーん…沙奈枝ちゃんをどう説得しようかな…

僕はそのことを考えながら気絶している諏訪子に布団を掛け直してから寝室を後にした

 

……

 

30分後、僕の能力を使って村人全員を諏訪子の神社の前に集めた

いやー全員を集めると本当人が多いね。そうとう広い場所に集めたのにぎゅーぎゅーだよ

 

「一体何があるんだ?」

 

「私は聞こえてきたから来ただけよ」

 

「諏訪子様が何か申し上げるのだろうか…」

 

「でも知らない女性の声だったわよ」

 

いきなり集められた村人達は困惑していた

やっぱりいきなりすぎて戸惑うよね…

そう言えば沙奈枝ちゃん何処にいったんだろ…説得する為に色々考えていたんだけど…

 

「やーやー村人の諸君! 集まってもらって感謝する!」

 

神奈子は戸惑う村人のことを考えずに神社の中から偉そうに出てきた

 

「誰だあれ?」

 

「諏訪子様じゃない…?」

 

「どなたですかー!」

 

「私は八坂神奈子だ!今日から諏訪子に変わり私がここ一帯の神となる! つまり、今日から貴様らは私を信仰するのだ!」

 

神奈子がデカデカとそう言うと村人は皆、動揺を隠せていなかった

いきなりそんな事を言っちゃダメだよ神奈子…

僕がそんな事を考えていると…

 

「ミシャグジ様に祟られちまうぞー!」

 

と、よく聞く声が聞こえてきた

うん沙奈枝ちゃんの声だね。でも何の意図が…

 

「み、ミシャグジ様に祟られちまう!」

 

「豊作も無くなってこの地に住めなくなっちゃう!」

 

沙奈枝ちゃんの声を聞いた村人は皆、慌て始めた

この時の僕はやられたって思ったね…諏訪子が祟り神って事を完全に忘れてたよ…

 

「お、おい落ち着…」

 

「落ち着いてられるか!」

 

「私達の生活がかかっているのよ!」

 

神奈子はもう何も話すことができなさそうだった

もうこれは積みかもね

 

「別に神奈子ってやつを信仰しなければ良いんじゃないですかー!」

 

「なっ!?」

 

また沙奈枝ちゃんの声が聞こえてきた…これはもうトドメを刺しにきているね

 

「そうすれば解決ね!」

 

「俺たちはお前の事なんか信仰しないぞー!」

 

「そんな事より諏訪子様をだせー!」

 

「くっくそ!」

 

神奈子はとうとう神社の中へと引っ込んでしまった

村人は皆大喜びだし…神奈子を励ましに行こうかな

 

……

 

「まさかここまで拒否されるなんてね」

 

僕は項垂れている神奈子に声をかけた

 

「本当ここまでコテンパンにされるとはな…」

 

「ふふーん! ざまーみやがれです!」

 

気がつくと沙奈枝ちゃんが神奈子の前に立っていた

 

「その声…お前が村人を煽ったのか…」

 

「この国は侵略者如きには負けませんよ!」

 

「これでは私が攻めにきた意味が…」

 

神奈子はもう心が折れちゃったのか隅っこで体育座りしているし、沙奈枝ちゃんはそれを嬉しそうに見ているし…

うーん…あっ

 

「一つだけ良い方法が思い浮かんだかも…」

 

僕がそう呟くと神奈子は嬉しそうに顔を上げた

 

「是非聞かせてくれないか!」

 

「新しい神を作っちゃえば良いんだよ」

 

「新しい神だと…?」

 

僕の提案に沙奈枝ちゃんも神奈子も理解できていない様だった

 

「と言っても名前だけのだよ」

 

「どうゆうことですか?」

 

「つまりね…」

 

僕は新しい名前だけの神を立て実務を諏訪子に任せて対外的には信仰を支配した風に見せかけると言う方法を説明した

 

「ふむふむ…なるほど…」

 

「どうかな?」

 

「すごく良いと思いますよ!」

 

「これならば私にも信仰を得られるな…」

 

二人からはOKをもらえたって考えても良いかな。後は諏訪子だね…

 

「諏訪子にも一応確認をとっておきたいから起きるまで待とっか」

 

……

 

僕達は諏訪子が起きたら新しい名前だけの神を立てる事を説明した

諏訪子は自分が消えてしまわない事を知るとすぐさま了解を出してくれた

新しい神の事は諏訪子が村人にうまい事説明してくれたおかげで何とかなった

新しい神の名前は4人で話し合った結果、洩矢の漢字だけを変えた「守矢」って名前になった

 

……

 

「私はもう侵略などしないでこの地に腰を下ろすとするか」

 

新しく守矢って名前が決まった時に神奈子はそう言った

 

「神奈子もここに住むの?」

 

諏訪子は少し嫌そうな顔をしていた

まあ実質信仰を乗っ取られちゃった事になるからそんな相手と一緒に住むのは嫌って気持ちも分かるけどさ…

 

「私が神であると知っておりながら反発する民が気に入ったからな! はっはっは!」

 

「まあ3人が4人になったところで変わらないと僕は思うよ?」

 

「うーなんで負けちゃったんだろう私…」

 

諏訪子が頭を抱えていると僕はある事を思い出した

 

「…あっ!」

 

「どうしたの沙奈枝?」

 

沙奈枝ちゃんも思い出したみたいだね…

 

「じ、実は…」

 

「穣子と冬音とか言う神の事を忘れてた…」

 

「なっ!?」

 

「誰それ?」

 

僕が二人の名前を出すと神奈子は驚いている様だった

諏訪子は誰か分かっていないからか首を傾げている

 

「諏訪子と神奈子が戦ってる時に村に攻めてこようとしたからね、僕と沙奈枝ちゃんで懲らしめて縄で縛っておいたんだけど…」

 

「ずーっとそのままにしてました…」

 

「縛って放置…なかなかすごい事をするね…」

 

僕と沙奈枝ちゃんのやった事を想像したのか、諏訪子は顔をヒクつかせていた

 

「…そいつらのいる場所に連れて行ってくれないか?」

 

「こ、こちらです!」

 

神奈子はとても怖い顔をしていたのでつい敬語になっちゃった…

僕と沙奈枝ちゃんは二人を引き連れて目的地へと向かった

 

……

 

「うわ…」

 

「我ながらこれは酷いね…」

 

僕達が放置したままの神達は転がりっぱなしだった。しかも皆やつれてるし

 

「穣子…」

 

「はぁはぁ…神奈子じゃん…」

 

神奈子は穣子の目の前に立ち見下ろしていた

 

「余計な手出しはするなと言った筈だが?」

 

「ふん! 誰があんたの言うことなんて聞くのよ!」

 

おーまだ強気でいられるなんてすごいね穣子って

そんな穣子に神奈子はため息をついているけど

 

「…文夜が冷酷な人物だったらお前ら全員死んでいたぞ?」

 

「これはちょっと油断したからよ! 本気出してれば勝ってたわよ!」

 

うわっできない人の言い訳をしちゃったよ…

 

「はぁ…力の差もわからないほど愚かなのか…」

 

神奈子は空から一本の御柱を召喚した

穣子はそれを見て、何をするのか分かっていない感じだった

本当何をするんだろ…?

 

「何をするつもりなの…?」

 

「お仕置きだ」

 

神奈子はニヤッと笑うと御柱を両腕で持って構えた

 

「…!やめてやめてやめてやめて!」

 

「星になれぇぇぇぇぇぇ!!」

 

神奈子は御柱をフルスイングして穣子を空の彼方へと飛ばした

穣子の悲鳴は少しずつ遠くなっていく…可哀想に…

 

「はっはっは!」

 

「もっとすごいのが居た…」

 

高笑いしている神奈子に諏訪子は引いていた

 

「帰れるのでしょうかさっきの人は…」

 

「大丈夫だ。私が来た大和国の方へと飛ばしてある。さて…」

 

神奈子は残る神の方を見て楽しそうに笑った

 

「まだまだ始まったばかりだ!」

 

この日は悲鳴と笑い声が良く聞こえたそうだ

…ごめんなさい一回だけ僕も吹っ飛ばしました

 

 

〜蓮子の部屋〜

 

「おはよう蓮子」

 

「おはようメリー。私の部屋での生活も慣れた?」

 

「全然よ…だらしない蓮子のだらしない部屋を見るだけで整理整頓したくなるし…」

 

「ごめんなさい…自分の事くらいしっかりやらせてもらいます」

 

「あーそうだ」

 

「どうしたのメリー?」

 

「今回はお詫びがあるのよ」

 

「?」

 

「守矢の神の設定をよくわからない状態で書いちゃっているのよ」

 

「あれ説明難しくない?」

 

「そもそも理解すらできてないからやばいのよ」

 

「なるほど…」

 

「だから代わりに私が謝るわね」

 

「メリーは謝らなくて良いのよ!メリーは謝るんじゃ無くて私を叱って!」

 

「…蓮子って実はそっち系?」

 

「違うわよ馬鹿!」




こんばんは!今回の回はどうでしたか?…少し無理矢理なところが目立ちますよね…あとメリーちゃんにも言ってもらったのですが…実は守矢についてよく仕組みを理解していませんでした!ごめんなさい!
…是非こんな表現だと良いよーとかあったら教えて頂けると嬉しいです…
では…次回も見てください!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。