東方狐流記   作:ももんがぴょん

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25話 神様はお酒が好き?

「あっ!見えてきたよ!」

 

僕たちは夕方にとある村を歩いていると、諏訪子が少し離れたところにある大きな山を指した

その山の頂きには大きな神社がここからでも見えた

 

「大きな神社だね…」

 

「本当は明日の朝に着いておきたかったのだがな」

 

「じゃあそこの宿で一泊しない?」

 

諏訪子はそう言いながら近くにあった宿を指差した

確か…明日の朝からだったよね

なら早めに宿を取っておくのも良いかな

 

「それが無難かなー」

 

「よし、では入るとするか」

 

神奈子はそう言いながら宿の中へと先に入っていった

僕と諏訪子はそれを追うように宿へ入った

 

……

 

「おや?一家で旅行ですか?」

 

僕たちを見た受け付けの女性の第一声がそれだった

確かに僕と神奈子の子供に見えるよね諏訪子って

 

「そ、そんな…私が妻に見えるなんて…」

 

諏訪子はそんな事を言いながらクネクネしている

どうやったらこんな勘違いできるんだろ…

 

「可愛いお子さんですね」

 

「あ"?」

 

受け付けの女性が神奈子にそう言うと諏訪子は女性を睨み始めた

はぁ…勝手に勘違いしてたには諏訪子じゃないか…とりあえず落ち着かせようかな

 

「ほらほら落ち着いて諏訪子」

 

「その身長なら仕方がなかろう…」

 

神奈子は諏訪子の肩に手を置きながら言った

 

「あーうー!」

 

諏訪子は何処か悔しそうだったけど一応落ち着いたかな?

 

「えーっと…お部屋は一部屋でよろしいでしょうか?」

 

僕たちの会話がよく分かっていない受け付けの女性は困っているようだった

まあ結局部屋を分けた方がいいか分からないからね

 

「一部屋でお願いします」

 

「畏まりましたではあちらの部屋に…」

 

女性は一つの部屋の扉を指差した

 

「では行くぞ諏訪子」

 

どの部屋か分かった神奈子はその部屋に向かっていった

 

「余計私が子供っぽく見えるじゃない!」

 

そう言いながらも諏訪子は神奈子の隣まで小走りで行き、並んで歩いていた

仲が良いのか悪いのかよく分からないや…

 

……

 

「私は早めに寝るとするよ」

 

部屋に入って荷物を置いた神奈子は布団を敷きながら言った

あまり疲れてなさそうだったけど…どうしたんだろ?

 

「何かあったの神奈子?」

 

「このまま起きていると寝れなくなってしまうからな」

 

あーつまり楽しみすぎて寝れなくなっちゃうやつか

僕も昔はよくあったなー

 

「まだまだ子供ね神奈子って」

 

「楽しむ心を忘れてしまってはつまらないぞ?」

 

「ぐっ…」

 

神奈子をからかった諏訪子だったけど、言い返されてこれ以上何も言えない感じだった

僕はその光景を微笑みながら見る事しかできなかった

 

……

 

神奈子が寝てからしばらくたったころ、僕は一度宿から出て、月を見ていた

 

「ちょっと前は神なんて信じてなかったのに…」

 

本当何が起こるか分からないよね…一番神を信じていなかった僕が…

 

「文夜自身が神様になっちゃったからね」

 

僕が月を見ていると諏訪子が僕の後ろに立っていた

 

「あれ?諏訪子起きてたんだ」

 

「なかなか寝付けないんだよ」

 

「神奈子にあんなことを言っておいて諏訪子がワクワクしすぎて眠れないの?」

 

「私は緊張して眠れないの!」

 

諏訪子は頬を膨らませながら言った

緊張する事なんてあったっけ?もう聞いちゃった方が早いね

 

「どうしたの諏訪子?出発する前から何処か変だったし」

 

「多分だけど…明日何か起こるかもしれないの」

 

諏訪子はとても冗談を言っている感じではなかった

 

「どうして諏訪子はそう思うの?」

 

「今は文夜にも教えられないかな。まだ疑問の段階だから」

 

「んー諏訪子が嫌なら聞かないでおくよ」

 

諏訪子はあまり僕があまり言いたくない事を無理に聞く事はしなかったし、僕も無理に聞く事はしないよ

 

「ありがとね」

 

「身体も冷えてきたし、僕は寝るよ。諏訪子は?」

 

「私も寝ようかな。あっそうそう文夜」

 

「ん?」

 

一度、諏訪子に背を向けた僕はまた諏訪子の方を見た

 

「明日は神力以外出しちゃダメだよ?一応神様だけが集まる行事だからね。特に妖力は絶対にね」

 

「妖怪が嫌いな神様って多いの?」

 

やっぱり昔みたいに穢れとして扱われるのかな…

 

「私は妖怪は嫌いじゃないけど害を与える存在を許さないって感じかな。全員がそういう考えかは分からないけどね」

 

「そうなんだ…」

 

でも全員が全員って訳じゃないだけでも相当嬉しいかな

 

「私からこれだけだよ。じゃあおやすみ」

 

そう言い残して、諏訪子は先に宿へと戻った

僕も戻るとしますか…

 

……

 

翌朝、 僕が目を覚ますと不機嫌そうな顔をした諏訪子とおめかしをしている神奈子がいた

 

「おはよう文夜」

 

「どうしたの諏訪子?」

 

「神奈子に顔のむくみを取れって叩き起こされたんだ」

 

諏訪子は神奈子を冷たい目で見ながら言った

それにしてもこんなにおめかしを頑張ってる神奈子なんて始めて見たよ

 

「なんか気合い入ってるね神奈子」

 

「普段おめかしをしないんだ。この日ぐらい良いではないか」

 

「しなくても神奈子は綺麗だと思うよ?」

 

僕が思った事を言うと神奈子はおめかしをしながら笑った

 

「はっはっは!それは私も自覚している!」

 

「自覚しちゃってるんだ」

 

「だが更なる高みへと向かうのだ私は!」

 

「そっとしておこう文夜」

 

僕が神奈子と話していると諏訪子が僕の服を引っ張りながら言った

でも結構楽しいんだよね神奈子と話すの…

 

「二人は先に食事を済ませておいてくれないか?私はもう少し時間がかかる」

 

僕がどうするか考えていると神奈子はそう言ったので、先にご飯を食べることにした

お腹空いてきちゃったしね

 

「じゃあそうさせてもらうね」

 

僕と諏訪子は宿にある食堂に向かった

神在月って宴会みたいだからあまり食べない方が良いって諏訪子に言われたからあまり食べなかったけど…

 

……

 

僕と諏訪子は食堂を出た後、宿の外で神奈子を待っていた

 

「遅いね神奈子」

 

そろそろ10分くらい待つけどなかなか神奈子は出てこない

そのせいか諏訪子は少しイライラしている感じだった

 

「呼びに行ってくる!」

 

我慢の限界だったのか宿にまた入ろうとしたが、ちょうど神奈子はが宿から出てきた

 

「遅れてすまないな」

 

「おお…」

 

僕は一瞬神奈子に見惚れてしまった…そこにはいつもとは違った服装でとても美しい姿の神奈子があった…

 

「神奈子って…すごくスタイルが良いね…」

 

「それは当然だ。そこらの神と一緒にされてもらっては困るな」

 

神奈子は自信満々に胸を張りながら言った

 

「私だっていつかは…」

 

諏訪子は神奈子の体型を見てすごく羨ましそうにしていた

そこで僕は思いついた事を言ってみることにした

 

「神力で一時的に身体を成長させられないの?」

 

「その手があった!」

 

諏訪子は一度目を閉じて何かブツブツ言うと、周りに光が集まり、中からナイスバディ…ではなく奇形な姿の諏訪子が現れた

 

「「……」」

 

すごく気持ち悪い…何にも言えない…

 

「どうかな文夜?神奈子?」

 

「これで自分の姿を見ろ…」

 

神奈子は懐から一枚の鏡を出して諏訪子に渡した

神奈子…それは可哀想だよ…

 

「へ?なんで鏡なんて…ええええ!?」

 

鏡で自分の姿をみた諏訪子は発狂した

 

「なんで!?どうして!?」

 

「諏訪子…ちゃんとイメージできてなかったでしょ…」

 

「欲張りすぎだ。だからバランスがおかしいんだ」

 

「あーうー…」

 

諏訪子は元の姿に戻ってくれた

あんな姿で僕たちと一緒に行動するなんて言わなくて良かった…

 

「諏訪子はやっぱりその姿が一番だね」

 

「私もそう思うぞ」

 

「そ、そうかな?」

 

諏訪子は褒めてもらっていると思ったのか恥ずかしそうにしていた

でも実際は…

 

「「変に変わるくらいだったら今の方が良い」」

 

これなんだよね…神奈子も同じ事を思っていたみたい

 

「ハモらないでよ!」

 

そんなやりとりをしながら僕達は宿を出発した

 

……

 

30分くらい歩くと僕達は目的地である出雲大社に到着した

 

「…結構集まっているね」

 

周りを見渡すと全員神様なんて信じられないよ…

 

「まあみんな日頃の鬱憤を晴らすためにお酒飲んでいるだけなんだけどね」

 

キョロキョロしている僕に諏訪子は説明をしてくれた

確かにみんなお酒を飲んで話しているね…

 

「私は他の神に挨拶してくるとするか!」

 

「いってらっしゃい神奈子」

 

神奈子は人混みと言うか神込みの中に消えて行った

 

「あっ文夜文夜!あそこの舞台みたいなところでお酒飲んでいる二人いるでしょ?」

 

そう言いながら諏訪子は神社の本堂の前に何故かある舞台のような物を指差した

 

「緑髪で巫女服な方が天照様、金髪で大きな剣が近くにある方が須佐男様だよ」

 

恐らく…自分は偉いんだって事を分かりやすくする為にしているのかな?

他の神はみんな地べたに座ってるし

 

「あの2人がとても格が高い神様でいいんだよね」

 

「あと月夜見様も何時もはいるけど…今はいないね」

 

 

「へぇ…ん?」

 

僕は他にどんな神様がいるのかなーって周りを見渡していると…白いリボンが巻かれた中折れ帽をかぶり、白色のワイシャツに黒色のスカートを身に纏った茶髪の女性が目に入った

…浮いているんだ。他の神様とは生きている時代が違うんじゃないかって思ってしまう程…

 

「どうしたの?」

 

「え?ああ、あそこに…」

 

僕は諏訪子に声をかけられたので、さっきの女性が居たところを指差したけど…

 

「あれ?いない…?」

 

もう指差したところには誰にもいなかった

 

「何も無いじゃん!それよりさ、私は天照様と須佐男様に挨拶しにいくけど文夜もくる?」

 

諏訪子の誘いに僕は心揺れた

だって一度話してみたいと思っていたからね!

 

「行く!是非ともお話ししてみたいし!」

 

「じゃ、じゃあ行こっか」

 

無駄にテンションが高い僕に諏訪子は若干引いている様だった

 

……

 

僕と諏訪子は舞台のような物に上がった

ここからこの神社の敷地にいる神様が全員見渡せるんじゃないかな…

 

「お久し振りでございます天照様、須佐男様」

 

僕が周りをキョロキョロ見渡していると諏訪子が二人に挨拶をしていた

 

「あら〜諏訪子ちゃんじゃない〜久し振り〜」

 

天照様はのほほんとした感じで諏訪子に手を振っていた

 

「はて?そちらの男性は?」

 

僕が天照様の事を見ていると、須佐男様が僕に興味を示してくれた

ここは敬語を使った方が良いかな…

 

「お初目預かります。私は美音文夜と言う神です」

 

「ふむふむ…」

 

僕が自己紹介をすると、須佐男様は興味深そうに僕事を見ていた。と言うよりも観察に近いかも

 

「どうかなさいましたか?」

 

「3つの力が入れ混じっているな…お前ただの神ではないな?」

 

「っ!」

 

は、半妖って事が暴露た!?

僕は須佐男様が次に何をするのか読めなかったので、背負っている剣を何時でも構えられる状態にした

 

「そう警戒しなくていい。俺は差別とかはしないからな」

 

「ほっ…」

 

それを聞いて安心した…僕を意味なく退治するって事はなさそうだね…

僕はそう考えながら警戒を解こうとしたら…

 

「だが!」

 

須佐男様は近くにあった剣をとり僕に斬りかかってきた

 

「あ、危なかった…」

 

僕はとっさに自分の剣を構えて、その斬撃を受けた

あと一瞬でも反応が遅れてたら死んでたよ…

 

「ふむ…なかなかやるな…今度俺と手合わせをしてみないか?」

 

「え、遠慮しときます」

 

楽しそうだけど何か須佐男様は本気で殺しに来そうで怖いからちょっとね…

 

「遠慮するな…いてっ!」

 

「何をやっているのかしら〜」

 

「ね、姉さん…」

 

天照様はしつこく僕に迫ってくる須佐男様の頭に拳を振り下ろした

あれ?今須佐男様…姉さんって言った?

 

「ごめんなさいね〜私の馬鹿でアホな愚弟が失礼な事をしたみたいで〜」

 

「お二方はご兄弟で?」

 

「私が姉なのよ〜」

 

完璧に天照様が主導権を握っているみたいだね

ちょっとからかってあげようかな

 

「どうやら須佐男様は姉の天照様に頭が上がらないようですね」

 

「う、うるさいぞ!」

 

須佐男様は僕の胸倉を掴もうとしたが…

 

「須佐男?」

 

「しばらく黙っています」

 

天照様が須佐男様の名前を呼ぶと、須佐男様はその場に座って口を閉じた

天照様はニコニコしているけど…放っているプレッシャーがすごい…

正直に言ってこんなお姉ちゃんがいたら絶対に逆らえないや…

 

「それで良いのよ〜」

 

「あ、天照様!月夜見様は何処へ?」

 

空気になりかけていた諏訪子が天照様に質問をした

そう言えば月夜見様ともお話したいんだよね

 

「確かそろそろあっちにある舞台で開会の言葉みたいなのを言うわよ〜」

 

天照様が指差したところには、今僕達がいるのとは違う舞台があった。そこには先ほど僕が見た茶髪の女性がいた

あれが…月夜見…

 

〜大学の研究室〜

 

「最近蒸し暑いね…」

 

「本当…下着まで汗で濡れちゃうのは嫌よね…」

 

「メリーの下着は特に派手だから男の人に需要はあると思うよ?」

 

「残念だけど見せる相手がいないのよ。そう言えば…月夜見の服装って何処かで見たことあるのよね」

 

「あっそれは私も思った」

 

「蓮子も見たことあるって事は…有名人とかかしら…」

 

「でもそんな有名人なんて知らないし…」

 

「思い出せないならこの話は置いておきましょ。蓮子は何か質問ある?」

 

「なんで須佐男は文夜に3つの力があるってすぐに分かったの?」

 

「須佐男はすごく格の高い神様だから力の流れをすぐに感じ取る事ができるのよ。ほら諏訪子も最初に力の流れを探ったりしてたでしょ?」

 

「そういえば…あれ?格の高いって神様はどうゆうカーストになっているの?」

 

「えーっと確か…最高地位に伊奘冉と伊弉諾がいるの。その一個下の地位に月夜見、カグツチ、須佐男、天照がいてその一個下に大国主などの有名な神様がいて、さらにその一個下のところに神奈子と諏訪子がいるの」

 

「前出てきた冬音とか穣子ってやつは?」

 

「彼女達みたいな低級な神様や付喪神が神様カーストの底辺よ」

 

「文夜はどの辺りなの?」

 

「彼はまだ名前が知られてないからどの位置にもいないのよ」

 

「これって地位の問題だから実力は別なのよね?」

 

「そうだけど実際地位が低い神が地位が高い神に勝つなんてまずありえないわね」

 

「結構厳しい世界なのね…」

 

「力が物をいう世界だから仕方が無いわよ」

 

「なら私が無理やりメリーの下着をはいでも仕方が無いわね」

 

「そうね。私が蓮子の胸を揉みしだいても仕方が無いわね」

 

「やめて!それだけはやめて!」




こんばんは!何か独自設定が多いですね…カーストに関してはあまり触れないで欲しいです…と言うかもう古事記ガン無視ですからね…
あと世界観が明らかにおかしいのは仕様です!
では…次回も見てください!
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