東方狐流記   作:ももんがぴょん

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3話 二人が進んだ道

BC9999万9982年 (永琳&文夜18歳)

 

永琳と文夜は独学でそれぞれの道を目指していた

 

「何か武器が欲しいけど…」

 

文夜は自宅にある庭で様々な武器の目の前で悩んでいた

 

「ナイフなんて合わないな…ダガーなんてのも違うし…そもそも手数が多いってのが僕には合わないような…大剣にしてみようかな」

 

そう言い、文夜は自分の身長より大きいくらいの大剣を手にした

 

「うおっと、思ってた以上に重いね…まあ頑張ってみますか!」

 

文夜はよろよろしながら剣を振り始めた

 

「おっとっと、重くてバランスが取れないや」

 

文夜は大剣を地面の上に置いた

 

「素振りをして腕の筋肉を付けて…片手で振り回せるくらいにはしたいね」

 

最初の目標が決まった文夜の目には強い意志が宿っていた

 

1ヶ月後

 

文夜は庭で大剣を片手で軽々と振り回していた

 

「ふぅ…この大剣を片手で振るえるようになったし、永琳にあれを報告しようかな」

 

文夜は大剣をしまい、八意邸へと向かった

 

八意邸

 

「お邪魔しますっと」

 

「どうしたの文夜?」

 

文夜が玄関から入ると白衣の永琳が出迎えた

 

「実はある程度身体ができてきたからそろそろ軍に入る為の試験でも受けてこようかなって思ったんだ」

 

「そう、頑張ってね。でもなんで私に報告しに来たの?」

 

「うーん…なんとなく?」

 

「はぁ…」

 

永琳は少し呆れたようにため息をついた

 

「そういえば永琳はなんで白衣を着ているの?」

 

「そのこと?実は私の書いた論文が評価されたのよ。それで私の事を買ってくれた人が「私の研究室に来てくれないか?」って言ってくれたのよ」

 

永琳は目を輝かせながら言った

 

「へぇ!もう科学者の仲間入りしちゃうんだ!僕も負けてられないね!」

 

「これからは忙しくなるからしばらく…きっと100年は会う機会が減るわね」

 

永琳がそう言うと文夜は少し残念そうにした

 

「うっ、そんなにか…で、なんで僕の尻尾を抱きしめているの?」

 

突然尻尾を抱きしめ始めた永琳に文夜は明後日の方向を見ながら言った

 

「暫く会う機会が減るんだからいいじゃない…代わりにこれをあげるわ」

 

「何をくれる…!?」

 

文夜が永琳の方を見ると永琳は文夜の唇にキスをした

 

「んっ…ぷはぁ!どうかしら?私のファーストキスよ?」

 

「永琳…」

 

文夜は永琳の事を抱きしめようとした

 

「ダメ。こっから先はちゃんと目標を達成してからよ?ふふふ」

 

永琳は人差し指を文夜の唇に当てて妖しく微笑んでいた

 

「んー名残惜しいけど、今日は帰るよ」

 

文夜は玄関へと向かった

 

「あら?もう帰っちゃうの?」

 

永琳は残念そうに言った

 

「このままだといつまでたっても帰れそうにないしね」

 

文夜は微笑みながら言った

 

「次に会うときも元気でいてよね?」

 

「もちろんよ。文夜も頑張りすぎて身体を壊すとかしないでね」

 

「「また会う日まで」」

 

二人は固く握手をして別れた

 

100年と数年後 (永琳&文夜…女性の年齢を聞くのは失礼なことよ)

 

文夜は八意邸に来ていた

 

「久しぶり永琳」

 

永琳は何か信じられないものを見ているような顔をしていた

 

「やっと軍の仕事の方も安定してきたよ。まだ受け入れてくれない人も多いけどね」

 

文夜がいろいろ話していたが永琳は表情を変えずに黙っていた

 

「永琳の方は…って何でさっきから黙ってるの?もしかして迷惑だった?」

 

何時迄も何も言わない永琳に文夜は心配になって声をかけた

 

「違うわよ…今日のために有給を取ってきたぐらいよ」

 

永琳は文夜の尻尾を指差しながら言った

 

「それよりも…何で「尻尾が一本増えている」訳?妖力も前は全く感じられなかったのに今はしっかり感じるわよ?」

 

「あーそのことね。なんか100歳になった時に尻尾と妖力が増えたんだ」

 

文夜は何ともない顔で答えた

 

「少しは自分の事だから気にしなさいよ…」

 

永琳は呆れた顔で言ったがすぐさまに好奇心旺盛な顔に変わった

 

「妖怪は歳を重ねるほど、妖力が増えていくのかしら…

ちょっとモルモッt私の実験の手伝いをしてくれないかしら?」

 

「ねえ今絶対モルモットって言いかけたでしょ?!」

 

その時の永琳の顔に少し恐怖を覚えた文夜であった

 

「…まあ僕に手伝える事があるなら手伝うけどさ。

そういえば永琳は今どんな研究をしているの?」

 

文夜は恐怖を拭い去るために無理矢理話題を変えることにした

 

「私?私は薬学と『能力』について研究しているのよ」

 

「能力?」

 

文夜は聞きなれない単語に首をかしげた

 

「最近、不思議な力を持つ人が増えてきたのよ。例えば私には『あらゆる薬を作る程度の能力』があるわよ」

 

「へぇ…僕にもその能力ってやつはあるのかな?」

 

文夜は目を輝かせながら聞いた

 

「自分の能力に気付くにはその能力に関係したきっかけが必要なのよ。まあ元から持ってないって人も多いけど

でもね、この私が作った薬を飲めば自分が能力を持っているのか、どんな能力を持っているのかが分かるのよ」

 

永琳は説明をしながらポケットにあった小さな瓶を取り出した

 

「お願いしますその薬をください」

 

「そうね…愛してるって言ってくれたらあげるわよ」

 

永琳は少しニヤニヤしながら言った

 

「あーあーよし一度しか言わないよ?永琳…僕は心の底から君のことを愛してるよ」

 

「ありがとう文夜。嬉しいわ!はい、約束の薬よ」

 

少し顔を赤めながら言った文夜の告白に満足したのか笑顔で永琳は小さな瓶を渡した

 

「飲めばいいのかな…」

 

文夜は瓶の中にある液体を一気に飲み干した

 

「っ!!苦ぁい…ん?何か頭に文字が浮かんでくるような…『摩擦と振動を操る程度の能力』?」

 

それを聞いた永琳は何処からかノートとペンを出し、紙にペンを走らせた

 

「効果はちゃんと出たみたいね。頭に文字が浮かんでくる…あと苦い…」

 

「もしかして実験台にされた?」

 

「手伝ってくれるのでしょ?それに自分の能力に気付けたからいいじゃない」

 

少し不満そうな顔をしている文夜に永琳はノートから目を離さずに答えた

 

「はぁ…まあ感謝してるよ」

 

「文夜はちゃんと妖力と能力を使えるようにしておきなさい」

 

「妖力?なんで?」

 

「いいから取り敢えず特訓でも何でもしてなさい」

 

永琳は少し強気に答えた

 

「あと1ヶ月後にまた会えないかしら?プレゼントがあるのよ」

 

「プレゼント?何をくれるの?」

 

「秘密よ」

 

永琳はウインクをしながら答えた

 

1ヶ月後…

 

「はい文夜。前に言ったプレゼントよ」

 

永琳は八意邸のある一室に文夜を通した

 

そこには一本の銀色の大剣が机の上に置いてあった

文夜はその大剣の美しさに感動すら覚えていた

 

「…綺麗な大剣だね」

 

「褒めてくれてありがとう。貴方も頑張っているみたいだから私が作ったのよ」

 

永琳は少し照れながら答えた

 

「永琳が作ってくれたの?ありがとう!それにしても良く作れたね…素材は何を使ったの?」

 

「これはお父さんの知り合いから教えてもらって作ったのよ。素材だけど私の愛と蓬莱の薬とアダマンタイトetc…を使ったわよ」

 

文夜はアダマンタイトと言う名の鉱物の名前を聞くと目を輝かせた

 

「アダマンタイトってあの絶対に砕けないと言われているあれ?」

 

「もちろんよ」

 

「よく手に入ったね!」

 

「八意家の宝物部屋にあったのを勝手に使ったのよ」

 

永琳はとても良い顔をしながら言った

 

「はぁ…お父さんに怒られちゃうよ?あと蓬莱の薬って何なの?」

 

溜息をついた後文夜は質問した

 

「蓬莱の薬は私が今開発中の薬なのよ。お偉いさんがたに頼まれちゃったのよ」

 

永琳は目を閉じて頭に手を当てながら唸った

 

「ええーと…その薬はね服用したもののある程度の変化を拒絶するわ。物に使えばそれが壊れたとしても再生する。原型から形が変わる事を拒絶する…」

 

そこまで永琳が言うと文夜はあることに気がついた

 

「人に使えば不老不死になる…ね。お偉いさん達はそんなにも死にたくないんだ」

 

「これは薬としては完成してるけど、『蓬莱の薬』としたは未だ完成してないのよ…ふふっ」

 

「すごく悪そうな顔をしているよ永琳」

 

閑話休題

 

「この大剣の説明に戻すわね。これには一つ面白い仕掛けがあるのよ」

 

「へぇ…どんな仕掛けなの?」

 

文夜はワクワクしながら聞いていた

 

「凄く簡単に言ってしまうと、この大剣に妖力を纏わせることができるのよ。あと文夜の力を伝えやすいようになってるわよ」

 

それを聞いた瞬間文夜の尻尾は2本ともピンと伸びた

 

「漫画とかで有りそうな設定だね」

 

「攻撃範囲を伸ばす、その妖力を相手に向けて飛ばすことも可能よ。凄く実用的な機能だとは思わないかしら?あと興奮しているのが丸わかりよ?」

 

「うっ…仕方ないじゃないか!そうゆうの好きなんだから!」

 

文夜は少しムキになって答えた

 

「でも妖力のコントロールをしっかりできるようにしないと使えないよね」

 

「貴方はもう体術に関しては軍で一番じゃないの。しばらくは能力と妖力の使い方を重点的に訓練しなさい」

 

「あれ?何で知っているの?」

 

「文夜の事で知らない事なんてないわよ」

 

永琳はメモ帳を手に取りながら答えた

 

「へぇ…じゃあ次に僕が何を言うかも?」

 

「もちろんよ。はい、書斎の鍵よ」

 

永琳はポケットに入っていた鍵を文夜に渡した

 

「ありがとう永琳」

 

「頑張ってね文夜」

 

文夜は永琳に見送られながら部屋を後にした

 

〜蓮子の部屋〜

 

「お邪魔します」

 

「八意さんはなんで私の家に来たわけ?」

 

「メリーさんがたまには蓮子さんのところへ行ってみては?とおっしゃったので来てみたのです」

 

「あっそ…ねえ永琳パパさん」

 

「何でしょうか蓮子さん」

 

「永琳が言ってたお偉いさんって?」

 

「そうですね…永琳と文夜君が住んでいる都市のトップですね」

 

「逆らうと消されちゃうってわけね」

 

「それでも言いなりになるのが嫌だったから小さな反抗を繰り返してたのですよ永琳は」

 

「ふーん…じゃあ次の質問」

 

「蓮子さん実は私のこと嫌いですよね?」

 

「お化け相手だもん。ぱっぱと質問終わらせて帰ってもらいたいわね」

 

「お化けって怖いですもんね…」

 

「質問を言うわね?文夜は何しに書斎に?」

 

「能力が分かったけどそれを理解してないとどう使えば良いか分からないじゃないですか。だから振動と摩擦について調べようとしたのです」

 

「頑張り屋なのね文夜は」

 

「人に見つからないところで努力をするタイプですね彼は」

 

「次の質問。寿命ってどうなってるの?」

 

「寿命の概念はありますけど…ほぼ無いと考えて良いですね」

 

「老人とかにはならないわけ?」

 

「外見に関してはだいたい青年期辺りで変わらなくなりますね。しかしある病気にかかると老人になってしまうのです」

 

「最後の質問。アダマンタイトって鉱物を勝手に使われてどう思った?」

 

「実はただの置物状態だったので有効活用してくれてむしろ嬉しかったですね」

 

「はい質問終わり。帰るなり成仏するなりしてちょうだい」

 

「私に対してだけ容赦がないですね蓮子さんって」

 




今回は予約投稿なるものを使ってみました
便利な機能ですね!
そして後書きってあまり書くこと無いですね...

「感想などあったら是非教えてくださいね」
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