東方狐流記   作:ももんがぴょん

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7話 子供はまだ先

結婚式から数ヶ月という時間が経った

文夜はリフォームした八意邸に住んでいた

 

ある日、文夜と永琳はリビングで昼食をとっていた

 

「え?いきなり教育係りを頼まれた?」

 

「そうなのよ…しかも2つの家庭からなの」

 

永琳は少し困ったような感じで言った

 

「因みにその家庭の名前は?」

 

「綿月家から2人、蓬莱山家から1人よ」

 

名前を聞いた途端、文夜は目を大きく見開いた

 

「綿月家と蓬莱山家って超豪族じゃないか…僕みたいな半妖がいても良いの?」

 

「ごほん…『月の頭脳と呼ばれる八意様と白銀の魔術師と呼ばれる美音様からいろいろなことを学んで貰いたいのです!』だそうよ」

 

永琳は一度咳をすると声真似をしながら言った。それを聞いた文夜は笑いそうであったが永琳が少し睨んでいたので必死に耐えた

 

「んー僕は永琳の意見を尊重するよ。永琳はどうしたいの?」

 

「一度引き受けてしまった以上はやらせてもらおうと思っているわよ…」

 

永琳は睨むのをやめ、また困った表情で言った

 

「うん、わかった。一緒に頑張ろう永琳」

 

文夜が笑顔で言うと永琳も笑顔になった

 

「二人でならきっとなんとかなるわよね」

 

「そういえばいつ引き取りに行くの?」

 

「明日のお昼よ」

 

「本当いきなりだね!?」

 

永琳はさらっと言ったので文夜はツッコミを入れた

 

「まあ早く食べちゃいましょう」

 

「そうだね。それにしても子供か…楽しみだね…」

 

文夜と永琳は食事を再開した

 

「そういえば部屋ってちょうど3部屋余ってたよね?」

 

文夜は思い出したかのように永琳に質問した

 

「確かそうね。もしかして一人一部屋与えちゃうつもり?」

 

「その方がのびのびできると思うんだけど、どうかな?」

 

「引きこもったりしないかしら…」

 

永琳は不安そうな顔をしながら言った

 

「そこは信用してあげなきゃ。僕たちが信用してあげなきゃ子供達は信用してくれないと思うよ?」

 

文夜は珍しく真剣な顔で言った

 

「そうね…それもそうね」

 

永琳の表情から不安の色は消えていた

 

「じゃあ早速綺麗にしにいきましょう。ずっとほったらかしにしていたから埃とか溜まってるはずよ」

 

「んーじゃあ永琳に掃除を任せていい?」

 

「何よ面倒くさいって言いたい訳?」

 

永琳は少し睨みながら言った

 

「ち、違うよ!殺風景だと何か嫌かなーって思っただけだよ!」

 

文夜は必死に弁解していた。すると永琳は納得したような顔になった

 

「確かにそうね…じゃあ模様替えはお願いしても良いかしら?」

 

「もちろんだよ。じゃあちょっといろいろ買ってくるね」

 

「あっ今カード渡すわよ」

 

永琳は財布からクレジットカードを出そうとした

 

「大丈夫だよ。自分で貯めたお金を使うからさ」

 

文夜は食器を片す為に席を立った

 

「すごい勝手な事を言っちゃうけど僕が永琳と結婚した理由が八意家の財産目当てだと思われたくないんだよ」

 

文夜は微笑みながら言った

 

「…ごめんなさい。あなたの事も考えないで余計な事をしようとしちゃって…」

 

永琳はしょんぼりとしていた

 

「永琳は悪くないよ。僕が勝手に考えてた事だしね」

 

文夜は次々と机の上の食器をかたしていく

 

「じゃあ出掛けてくるね。あと本当気にしなくていいからねさっきの事は」

 

文夜は玄関に向かい、そのまま家から出て行った

 

「やっぱり文夜は文夜なりに悩んでいたりしていたのね…私は妻なんだから支えてあげなきゃ…」

 

永琳は文夜が運んだ食器を洗い、空き部屋の掃除をするための準備を始めた

 

……

 

文夜は繁華街に来ていた。そして壁紙を買う為にとある店に入った

 

「んーどんな模様がいいかな…あっ蝶々の模様でいいかな」

 

文夜は会計を済ませて、壁紙を両腕で抱えながら次の店に向かった

そこは家具を取り扱っている家であった

 

「机とかは…この形が使いやすいかな…すいませーん!」

 

店員を呼び出して会計をすませた

 

「今日中にこの住所に送ることできる?」

 

文夜はもしもできないようなら頑張って持つか…などと考えてた

 

「はい!もちろんですよ!」

 

「じゃあお願いするね」

 

文夜は安心しながら必要書類に記入して店員に差し出した

 

「またのご来店をお待ちしています!」

 

文夜は店員に見送られながらその店を出た

店から出た文夜はもう買う物が無いか思い出していた

 

「…よし買う物はもう無いしそろそろ帰ろうかな」

 

文夜は抱えている壁紙が他の人に当たらないよう気をつけながら八意邸へと向かった

 

……

 

「ただいまー」

 

「おかえりなさーい」

 

文夜が玄関に入りただいまと言うと永琳の声だけが返ってきた

 

「手伝った方がいいー?」

 

「もう終わるから待っててちょうだーい」

 

永琳が掃除を終わるのを待つために文夜はリビングへ向かい椅子に座った

 

……

 

数分後、リビングに永琳がやってきた

 

「終わったわよ」

 

「お疲れ様永琳」

 

文夜は永琳の姿を見ると身体に埃がたくさんついていた

 

「汚れちゃってるね…お風呂入ってきたら?」

 

「私だけ入っちゃうのは何かあなたに悪いわよ」

 

「んー…僕は綺麗な永琳を見ていたいなー」

 

「すぐに入ってくるわね」

 

文夜がワザとらしく言うと永琳はすぐさまお風呂へと向かった

 

「永琳がお風呂に入ってる間に壁紙を貼るとしますか…」

 

文夜は本棚しかない空き部屋に入った

 

……

 

30分後、永琳は風呂から上がり文夜がいる部屋へと向かった

 

「何か手伝える事…すごいわね…」

 

「結構頑張ったよ」

 

殺風景だった部屋がとても変わっていた事に永琳は驚いていた

 

「ベッドとかふかふかで良いわね。どこで買ったのかしら?」

 

永琳は部屋の隅にあるベッドに腰をかけた

 

「それは自分で作ってみたんだ」

 

文夜は少し得意げな顔で言った

 

「作ったって妖力で?」

 

「うん。よくできてるかな?」

 

「普通に売ってるものみたいよ?でも何で買わなかったの?」

 

永琳は不思議そうに聞くと文夜はとても申し訳なさそうにしていた

 

「買い忘れててもう一度行くの面倒臭かったんだ…」

 

「このベッドは突然消えちゃったりしないの?」

 

永琳は安全かどうかが気になったみたいであった

 

「壊すか僕が死なない限り突然消えたりはしないよ」

 

「なら大丈夫ね。それにしても蝶々…女の子みたいな部屋になったわね…」

 

永琳は部屋中を見渡していた

 

「結構悩んだよ。あっ後で机が来るけど気にしないでね」

 

「私も手伝いたいけど…」

 

「力仕事は男の僕に任せちゃってよ!永琳は自分の研究に打ち込んでいてもいいよ?」

 

永琳は顎に手を当てながら考えていた

 

「じゃあ…お言葉に甘えさせてもらおうかしら…」

 

「ここは任せてね」

 

永琳は自分の研究室へ向かった

 

2時間後、文夜は送られてきた机を部屋に設置し、永琳と少し早めに夕食をとりいつもより早く寝た

 

……

 

次の日、八意邸の客室に三人の少女と永琳と文夜がいた

 

「知ってると思うけど私は八意永琳。それでこっちは私の夫の…」

 

「美音文夜だよ。君たちの名前を教えてくれないかな?」

 

文夜がそう言うと一番幼い女の子が椅子から立った

 

「わたしは『ほーらいさん かぐや(蓬莱山輝夜)』5歳よ!あなたの尻尾を触らせてちょーだい!」

 

次に少しおとなしめの女の子が椅子から立ちお辞儀をした

 

「私は『綿月依姫』です。よろしくお願いします」

 

最後の一人も自己紹介を始めた

 

「私は『綿月豊姫』よ〜依姫のお姉ちゃんをしているの〜あと貴方の尻尾を触らせてもらえないかしら〜?」

 

「触りたいなら触ってもいいよ。でも優しくしてね?」

 

「「わーい!」」

 

豊姫と輝夜は文夜の尻尾に抱きついた

 

「全く輝夜ちゃんは兎も角、姉さんまで…」

 

依姫は呆れたようにしていたが、うずうずしている事に気が付いた永琳は依姫に声をかけた

 

「依姫、貴方はまだ子供なのよ?無理に大人ぶる必要も無いのだから貴女も甘えてきなさい」

 

「…っ!はいっ!」

 

依姫は少し吹っ切れたのか文夜の尻尾に抱きついた

 

「あんなこと言っておいて依姫も来るんじゃない」

 

「私はまだ子供なの!甘えたっていいでしょ!」

 

「みんなであそびましょー!」

 

輝夜はジャンプしながら提案した

 

「それも良いね!じゃあお庭で遊ぼっか!」

 

「「「はーい!」」」

 

文夜は3人を連れて庭へと向かった

 

「皆文夜に懐いちゃって…私だってもっと文夜と遊びたいのに…妬ましいわね」

 

永琳も少し遅れて4人の後を追った

 

……

 

三時間後、輝夜と依姫と豊姫は疲れてリビングで寝てしまっていた

 

「僕も歳かな…」

 

「何を言ってるのよあなた。まだあなたは若いわよ」

 

肩で息をしながら椅子に座っている文夜の事を永琳は励ました

 

「子供はとても元気だと思い知ったよ…僕たちに子供ができたらこんな感じなのかな?」

 

「わ、私はいつでも良いわよ?」

 

永琳は頬を赤く染めながら言った

 

「永琳…」

 

「あなた…」

 

「「「じー…」」」

 

「「!?」」

 

二人は見つめ合っていたがそれを気が付くと起きていた3人に見られていた

 

「何をしようとしてたんですか?」

 

「たのしいこと!?なら私もやりたい!!」

 

依姫と輝夜は何をしようとしていたのか分かっていないようであった

 

「お盛んなのね」

 

しかし豊姫だけはニヤニヤしながら見ていた

 

「な、何でもない!なんでもないから!」

 

「そ、そうよ!何でもないわよ!」

 

永琳と文夜は慌てながら答えた

 

「はぁ…誤魔化すのが下手くそね…依姫ちゃんと輝夜ちゃん。私達の部屋を見に行きましょ〜」

 

「わたしの部屋!?どこどこー!?」

 

「あっ先行かないでよ輝夜ちゃん!」

 

3人は走ってリビングから出ていった

 

「…子供は当分先かな」

 

「そうね…」

 

そこで文夜はある違和感に気が付いた

 

「あれ?3人用の部屋があるって言ったっけ?」

 

「私は言ってないわよ?」

 

二人は不思議そうにしていた

 

「豊姫ちゃんって鋭い子だね…」

 

文夜はリビングのゴミ箱に入っているゴミを見ながら呟いた

 

……

 

3日後の朝、永琳と文夜は3人がまだ寝ている時間にリビングにいた

 

「このままでは駄目な気がするんだ」

 

「奇遇ね、私も同じことを考えていたわ」

 

「「僕(私)達遊んでいるだけで教育係としての役割を果てせてないんだよね(のよね)」」

 

永琳は何かを閃いたような顔をした

 

「せっかくだし今日から勉強とかを始めてみない?」

 

「いいね!じゃあ僕が三人を説得するよ」

 

「大変かもしれないけどお願いね」

 

数十分後、文夜は起きてきた3人とご飯を食べながら話を切り出した

 

「今日の午前中から君たちに勉強とかを教えてあげようと思うんだけど…」

 

「わかりました。文夜さんがおっしゃるなら勉強を頑張りたいと思います」

 

「うん!お願いするね!」

 

「うふふ〜いいわよ〜」

 

「ほっ…嫌がられちゃうんじゃないかなって思ったよ」

 

文夜達は楽しく朝食を食べた

 

……

 

食事後、また永琳と文夜は二人だけでリビングにいた

 

「みんなやってくれるって言ってくれたよ」

 

「あなたによく懐いてる分早いわね…あの子たちは私に懐いてくれてるのかしら?」

 

永琳は顔を俯かせながら言った

 

「何だかんだ永琳が言ったこともちゃんと聞いてくれてるし大丈夫じゃないかな?」

 

「ならいいんだけど…」

 

「さ、暗いことじゃなくて前向きなことを考えようよ。永琳は勉強を、僕は武術を教えるで良いかな?」

 

「ね、ねえあなた…」

 

永琳は文夜の袖を引っ張っていた

 

「どうしたの?」

 

「わ、私にも武術を教えてくれないかしら?」

 

永琳は上目遣いで言った

 

「永琳の頼みならなんでも聞くって言ったでしょ?」

 

文夜は頬を赤く染めながら答えた

 

「あなた…」

 

「永琳…っ!まだイチャついて良い時じゃない!」

 

文夜は永琳から離れて壁に頭を打ち付け始めた

 

「何で壁に頭打ち付けてるの!?」

 

「滅せよ僕の欲望…滅せよ僕の…」

 

「私が悪かったわ!頭を壁に打ち付けるのをやめて!」

 

文夜は5分後にやっとおとなしくなった。しかし全く打ち付けていた部分が痣になっていないところをみると流石半妖っと言ったところか

 

……

 

お昼頃、永琳は自室に3人を呼び出していた

 

「私が貴女達に勉強を教えることになったわ。よろしくね」

 

「「はーい!」」

 

「よろしくお願いします」

 

「輝夜は字を書くことができる?」

 

永琳は輝夜に笑顔で質問した

 

「できないわよ!」

 

自信満々に答える輝夜に対してつい永琳はため息をついてしまった

 

「…お願いだから自信満々に答えないでちょうだい」

 

「私達もお付き合いするのでゆっくりいきましょう先生」

 

「私達って私も入ってるの依姫ちゃん!?」

 

突然の依姫の提案に豊姫は嫌がった

 

「ごめんなさいね二人とも…」

 

「謝らないでください先生」

 

「ねえ私の意見は!?ねえ!?」

 

豊姫は結局何も言う事ができずにいた。意外と苦戦していた永琳であった

 

……

 

夕方頃、文夜は4人と庭にいた

 

「僕が武術を指導するからよろしくね」

 

「はいあなた」

 

「「「はい師匠!」」」

 

「し、師匠ぉ?」

 

3人が突然変わった事を言うので文夜はつい聞き返してしまった

 

「輝夜ちゃんがそう呼ぼうって言ったから私達も呼ぶことにしたのよ〜」

 

「ダメ…でしょうか?」

 

依姫は申し訳なさそうに言った

 

「ま、まあ呼び方は好きにして良いよ」

 

文夜は困っている様ではあったが内心喜んでもいた

 

「うーん…まずは剣道からやってみようかな…よし!まずは防具の着方から教えるよ」

 

文夜は全員分の防具を妖力で作り上げた

 

「ししょー!きないでやった方が楽だよね!」

 

輝夜は手を挙げた後に思ったことを口にした

 

「ダメだよ輝夜ちゃん。いつ、どんなことが起きるかわからないから防具を着るみたいな基礎的なことはしっかりやらなくちゃ」

 

「はーい…」

 

輝夜は一応納得した様であった

その後、文夜は防具の付け方を教え始めた

 

〜蓮子の部屋〜

 

「もう八意さんは来ないのね」

 

「彼の事は忘れましょう」

 

「そうね。ねえねえメリー」

 

「どうしたの?」

 

「気になったんだけど…輝夜達は帰省とかしているの?」

 

「年に5〜10回実家に帰るくらいかしら。依姫と豊姫の親がそっちの方が良いって言ったからなのよ」

 

「輝夜の親は特に何も言わないのね。そういえば何で剣道なの?」

 

「文夜は一通り全ての武道を学んでいるのよ。それで自分が最初に初めた剣道を選んだ訳」

 

「自分が学んだ順番と同じで行くのかしら?」

 

「そっちの方が教えやすいって考えたのよきっと」




幼い3人を出してみたのですがどうでしょうか?
輝夜はげんきいっぱいの女の子って感じでいきたいと思います

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