暴力と優しさと大切な人   作:天武天皇

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部活で忙しくて遅れちゃいました。

すいませんでした!!!


第十一話 勉強と問題と珍回答

男子も女子も各部屋に荷物を運び、勉強をするために再び大広間に集まってきていた。

 

雄二「全員そろったな。じゃあ今から勉強をはじめる。」

 

雄二が立ち上がって話を始めた。

 

雄二「今日は、苦手な科目を伸ばしていきたいと思う。みんな苦手科目を言ってみてくれ。」

 

明久「僕は国語科全般がダメだよ。」

 

俊祐「俺も現国はちょっと低いかな〜」

 

淳哉「お前には聞いてないぞしゅん。」

 

雅輝「俺は数学が苦手だ。」

 

彩美「私は化学あたりが不安。」

 

康太「保健体育にしか興味はない...」

 

雄二「それじゃあ、明久は、秀吉に現国と古典を教えてもらってくれ。俊祐もついでにそこに入れ。ムッツリーニは、保健体育以外を少しでもいいから伸ばしてくれ。ちなみにコイツは工藤に任せる。雅輝は木下姉に数学を、彩美は姫路に化学を教えてもらってくれ。準備ができたところから始めていいぞ。」

 

雄二の発言のもと、みんなが分かれて勉強を始めた。

 

淳哉「俺はなにをすれば?」

 

雄二「お前はちょっくら話がある。廊下に来てくれないか?」

 

淳哉「ああ。」

 

雄二と淳哉は大広間を出ていこうとしたそのとき、雄二が翔子に呼び止められた。

 

翔子「私はなにをするの?」

 

雄二「翔子はそこらへん見てまわって教えてやってくれ。できれば明久を重点的にな。」

 

翔子「分かった。」

 

そう返事すると翔子が雄二のもとから去っていった。

 

雄二「みんな頑張ってくれよ。」

 

雄二が周りを見渡しながら一人呟いた。

 

 

秀吉グループ

 

秀吉「教えるのはこれくらいでよいかの~?」

 

吉井「うん。前よりは断然分かるようになったよ。」

 

俊祐「試しに俺達に問題を出してくれないか?」

 

秀吉「了解じゃ。」

 

秀吉が教科書を手にとった。

 

俊祐「明久、勝負な!」

 

明久「望むところだ!」

 

秀吉「壁の『凸凹』を直す。『』の漢字を読むのじゃ。」

 

俊祐「はい!」

 

俊祐が元気よく手を挙げた。

 

俊祐「壁の『テトリス』を直す!!!」

 

雄二「お前よくAクラスに行けたな...」

 

雄二にも聞こえていたようだ。 ってあれ?雄二戻ってきてたんだ。なに話してたんだろ?まあなんでもいいか。

 

明久「僕に任せてくれ。」

 

秀吉「ほう、言ってみるのじゃ。」

 

明久「壁の『おうとつ』を直す?」

 

秀吉「正解じゃ。別解で『でこぼこ』もじゃな。」

 

雄二「なんだ、明久にしてはまともな答えじゃねーか。」

 

明久「このくらいできないと、教えてくれた秀吉に申し訳ないよー。」

 

雄二「だってよ。どうする俊祐?」

 

雄二が半笑いで俊祐に視線を向けた。

 

俊祐「まさか明久にバカにされる日がくるとはな...」

 

秀吉「じゃあ次の問題じゃ。」

 

次こそは俺が当てないとなー

 

秀吉「温『』知『』。この四字熟語の『』に入る言葉はなにか。また、この言葉の意味をこたえるのじゃ。」

 

俊祐「はい!」

 

俊祐が勢いよく手を挙げた。

 

俊祐「『温泉知識』意味・・・温泉のことをめっちゃ知っている。」

 

雄二「コイツはダメだな。手におえるレベルじゃない。振り分け試験のときもそんなふざけた解答してたのか?」

 

俊祐「あんときは調子良くてさー♪」

 

秀吉「明久はわかるかの?」

 

明久「僕も分からないよ。」

 

雄二「答えは、『温故知新』だ。意味は、過去の事象を学び、新しい知識を得ること。こんなところだろ?」

 

秀吉「うむ、完璧じゃのう。」

 

さすがだ雄二。かつて神童と呼ばれただけのことはある。

 

雄二「まあ明久、頑張ってくれ。」

 

俊祐「待て雄二!俺は!?」

 

雄二「お前は適当にやっとけ。」

 

俊祐「ひどい扱いだな...」

 

雄二「お前の解答のほうがひどいと思うがな。」

 

俊祐は、返す言葉がなかった。

 

秀吉「とりあえず、もう少し勉強する必要がありそうじゃの~。」

 

明久と俊祐は、再び秀吉のもとで勉強を始めた。

 

 

優子グループ

 

優子「テストに出やすいのはこれくらいよ。」

 

雅輝「ありがとな。おかげで応用問題にも対応できるようになったよ。」

 

優子「それじゃあ、問題をやってみましょう。勉強しても忘れていたらもともこもないしね。」

 

雅輝「そうだな。」

 

優子「じゃあ比較的苦手なところからにしましょう。『次の条件を満たす二次関数を答えよ。 3 点(2,0),(1,1),(3,5)を通る。』」

 

雅輝「普通に計算させるねー。」

 

雅輝が特につまずくことなくペンを走らせていた。

 

雅輝「答えでたわ。多分『y=3x2-10x+8』かな。」

 

優子「正解。星野くん苦手と言っても普通にできるからこのあたりは簡単だよね。じゃあ次は少しレベルあげるね。『y=2(2x+2-x)+4x+4-xとする。2x+2-x=tとおくとき,yをtを用いて表せ。また,関数yの最小値を求めよ。』」

 

雅輝「いやーきっつ。」

 

さすがの雅輝も少し考え込んでいた。

 

雅輝「あー、これ相加・相乗平均の大小関係使うやつか。わかったかも。」

 

そう言うとスラスラと式を書き始めた。

 

雅輝「うーん、計算ミスしてなければ当たってるかな。『y=t^2+2t-2,x=0のとき最小値6』かな?」

 

優子「正解よ。やっぱりかなり出来はいいわね。もう大丈夫なんじゃない?」

 

雅輝「ベクトルがあまり得意じゃないんだよね。少し教えてもらってもいいかな?」

 

優子「いいわよ。私はそのためにいるんだから。」

 

雅輝も、また勉強を始めた。

 

 

瑞希グループ

 

瑞希「かなりできるようになりましたね。」

 

彩美「これも姫路さんのおかげよ。」

 

瑞希「じゃあ少し問題を出しましょうか。」

 

瑞希がプリントを手にとった。

 

瑞希「第一問。陰極線は『』の電気をもった小さな粒子の流れである。『』にあてはまる言葉はなにか。また、このことを発見した科学者は誰か。」

 

彩美「-の電気だね。科学者はJ.J.トムソンだね。」

 

瑞希「正解です。では第二問いきますよ!原子が電子1個を受け取って1価の陰イオンになるときに放出するエネルギーをなんとい...」

 

彩美「電子親和力!」

 

彩美は即答した。あまりの速さに瑞希も驚きの表情を見せていた。

 

瑞希「すごいですね。それではラスト一問いきます。人の肺の気管支の先に、小さな袋が無数にあります。その袋とはなにか。」

 

彩美「肺胞だね!」

 

彩美は少しも考える素振りを見せずに答えた。

 

瑞希「この調子なら大丈夫ですね。」

 

彩美「うん。ありがとう。」

 

これをきっかけに、瑞希と彩美は信頼を取り戻した。

 

 

愛子グループ

 

愛子「どっ!どうしたのムッツリーニ君!?」

 

康太「なにがだ?」

 

愛子「なんでいつの間にか保健体育以外の科目もできるようになってるの!?」

 

康太は、保健体育以外の科目の問題集をすらすら解いていた。そんな康太を見て、愛子がとても驚いていた。

 

康太「俺は雄二から再試験の話を前もって聞いていた...だからこの時のために毎日勉強してきた。」

 

愛子「でもさっき、保健体育にしか興味ないっていってたじゃん。」

 

康太「興味はない、だけどAクラスに入れるのならば俺はやる!」

 

愛子「ムッツリーニ君...」

 

こんなムッツリーニ君、今まで見たことなかった。なんだかかっこいいな♪

 

愛子「分からないところあったら、いつでも聞いてね♪」

 

康太「ああ、頼む。」

 

そして康太は、ただもくもくと問題をを解いていた。

 

 

 

午後5時30分

 

雄二「よし、そろそろ終わるぞ。」

 

雄二が言葉を聞いて、全員が区切りの良いところでノートを閉じた。

 

雄二「翔子。夕食の時刻は?」

 

翔子「午後7時。」

 

雄二「じゃあ7時までは各自部屋に戻って自由にしてていいぞ。片付けが終わった奴から解散してくれ。」

 

明久「じゃあみんな、また後でね。」

 

愛子「吉井君。まずはなにする~♪」

 

優子「あーいーこー!本当に吉井君に変なことしないでよ!!!」

 

愛子「冗談だよ。優子ったらあつくなっちゃって~♪」

 

廊下で妙な会話が聞こえたけど、聞かなかったことにしておこう...

 

明久「なんだか今から緊張してきたよ。」

 

雅輝「悪い俺も...」

 

明久と雅輝の緊張は時間が経つたびに次第に大きくなっていった。だがお互いに緊張より喜びのほうが大きかったことに気づいてはいなかった。




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