すいませんでした。
ほんと受験生の忙しさを実感しています。
部活はまだ終わってませんが、県大会までちょっと余裕あるので、また執筆始めたいと思います。
では本編どうぞ!
夜もすっかり更け、あたりは暗くなっていた。だがそんなことはお構いなしに男子風呂では騒々しい時間が続いていた。
男子風呂
俊祐「ってかなんかであそぼーぜ!じゃないとおもしろくないだろっ!」
雄二「お前一回周りを風景を見てみるんだな。」
俊祐は立ち上がって周りを見渡した。
俊祐「見てみたけど?」
雄二「じゃあ質問だ。どこに遊ぶ道具があるというんだ?」
俊祐「どこってあそこにたくさんあるじゃんか~。」
俊祐はシャワーを指さした。
秀吉「俊祐よ、シャワーは遊ぶものとは言わんぞ。」
俊祐「いやでもあのシャワーどうにかすれば使って遊べそうだと思うけどな。」
淳哉「おいしゅん。バカげたことを考えるのはやめろ。」
俊祐「なにがバカげてるんだよ〜。発想力だよ発想力!新しいアイデアを生み出すことは社会に出てから大事なんだよ〜。あーでもそんな難しい言葉はアツヤくんには分からないかー!ゴメンゴメン!」
淳哉「明久、そこにあるデッキブラシをとってくれ。」
俊祐「ちょっとまて!じょーだんだって!!」
明久「まて、じゅん。」
俊祐「明久。やっぱり君は俺を守ってくれるんだね!」
明久「こっちの鉄パイプのほうがいいんじゃない?」
俊祐「前言撤回!ってかなんで温泉に鉄パイプがあるんだよーーー!!」
淳哉「覚悟しろ。」
淳哉が広い露天風呂で俊祐を追いかけてまわっていた。
康太「相変わらず幼稚。」
雄二「まあ仲がよくてなによりなんじゃないのか。」
明久「たしかにね。」
秀吉「俊祐が危ないと思うのはワシだけかの~...」
雅輝「秀吉、そこをつっこんだら負けだ...」
どこかで俊祐の悲鳴が聞こえたような気がした。
雄二「少しダラダラしすぎたな。女子も上がっただろうから、そろそろ俺達も上がるか。」
明久「僕も普段お湯に浸からないせいでのぼせてきちゃったよ。」
康太「同じく...長風呂は体力が消耗する。」
秀吉「じゃあワシもそうするかのう。」
雅輝「さすがにふやけちまうしな。」
雄二「じゃあ上がるか。そうだ、明久と雅輝は部屋を間違えるなよ。」
明久「そうだった。すっかり忘れてたよ...」
雅輝「もうここまできたらやるしかないな。」
2人ともどこかぎこちない様子だった。
雄二「じゃあ俺たちは先に上がってるぞー。」
向こうにいた淳哉と俊介に聞こえるように大きな声で言ってから露天風呂から出て行った。
俊祐「ちょ、ちょっと待てって!せめて俺を助けてからー!」
その声には誰も聞く耳を持たなかった。
C室
(ガチャッ)
優子「まだ佐藤くんは帰ってきてないか...」
優子は気が抜けたようにベッドの上に寝転がった。
優子「後悔か...」
お風呂に入る前に淳哉に言われたことが何度も頭の中を過る。
優子「確かに後悔はしたくないけど、やっぱり...」
みんながいる前で言えるわけないし、かと言って二人っきりになるときなんてない。自分から誘って放課後一緒に帰る?いやいや、そんなの恥ずかしくて耐えられない!
優子「ほんとにどうしよう...」
頭脳明晰でどんなことでもそつなくこなす優子にとっては、大きな悩みを持つなど初めてであり、気持ちがかき乱されていた。
(ガチャッ)
扉が開いた。
優子「また不安げな顔なんてしてたら佐藤くんに心配かけちゃいそう。平常心。」
優子は深呼吸をし、ドアのほうへと視線を向けた。
明久「ふ~、気持ちよかった~。」
そこにいたのは淳哉ではなく明久だった。優子はもちろんこの事態を予想できるわけもなく、ベッドから跳び上がった。
優子「よっ、吉井くん!?なっ、なんでここにいるのよ!」
明久「いやだってここは僕の部屋だからね。」
優子「えっ?違うわよ!ここは私と佐藤くんの部屋よ!」
明久「そうだったんだけどね。お風呂に入っているときにじゅんが『俺は寝ぞうが悪いから』って言い出して、結局交換になったんだ。」
優子「そ、そう...」
明久は自分が寝るベッドに行き、優子とはちょうど対面になるように座った。優子の理想としては、自分の隣に座って欲しかったが、無論明久にはそんな度胸はなかった。そしてお互いが顔を下げたまま何も切り出さず、沈黙が続いた。
明・優「ねえ木下さん(ねぇ吉井くん)」
・・・・・
なんとも息苦しい雰囲気の中、なんとか話題を切り出すが、その気持ちはもう一方も同じであり、偶然にも被ってしまう。
明久「木下さん先に言っていいよ。」
優子「いや吉井くんが先でいいわよ。」
二人っきりになれるときなんて今しかないのよ。なにやってるのよ私。
明久「木下さんが話したかったことを先に話したいな。」
優子「いや、なんでもないわ。(やらずに後悔よりはやって後悔かな)」
淳哉の言葉がまた優子の頭をよぎり、勇気を出そうとはするもなかなかできず、恥ずかしさで顔が徐々に赤くなっていた。
明久「木下さん大丈夫?なんだか顔が赤い気がするけど。」
頭の中で自分ともう一人の自分が議論していた優子には、明久の声は届いていなかった。
明久「木下さん。じゃあ僕の話、聞いてもらっていいかな。」
明久は少し恥ずかしがりながら優子に言った。優子は顔を赤くしたまま一度だけ頷いた。
明久「も、もしも、木下さんと話したいことが同じだったら嬉しいんだけど...」
話し始めると明久も優子に負けず劣らず顔が赤くなっていた。鈍感な優子でもその様子を見ればこれから言い出す内容が想像できるほどだった。
優子「待って!」
優子が明久の発言にわって入った。
優子「やっぱり私から言わせて欲しい。」
明久の様子を見て、優子も覚悟を決めた。赤かった優子の顔も真剣な顔に戻り、明久だけを見ていた。
優子「最初は見ているだけでよかった。でも、だんだんとあなたにもっと近づきたい、同じ景色を見ていたいって思った。吉井くん、あなたが好きです。私と付き合ってください。」
明久「まさか木下さんがそんなふうに思っていたなんて知らなかったよ///」
明久がはにかみながら鼻の下を指で擦っていた。優子もスイッチが切れ、自分が言ったことを振りかえり、一層顔が真っ赤になっていた。
明久「僕も木下さんが大好きだよ///でも本当こんな僕でいいの?」
優子「いいに決まってるじゃない!私は吉井くんのこと好きなんだから!!恥ずかしいから何度も言われないで///」
明久「恥ずかしがっている優子さんも新鮮でかわいいよ!」
優子「なっ///」
かわいいって言われるだけでもいっぱいいっぱいなのに、名前で呼ぶなんて反則よ!
優子「かっ!からかわないでよね!」
明久「ごめんごめん♪」
こんな僕が優子さんを支えることができるのか、寄り添うことができるのか。たくさんの考えを巡らせているうちにこの選択が正しかったのか分からなくなることもある。ただ一つ言えることは、この二人でいる時間1秒1秒はキラキラと輝いていた。
廊下
淳哉「盗み聞きは感心しないな。」
雄二「お前も気になってきたくせによく言うわ。」
淳哉「まあ明久は友達だからな。」
雄二「それより木下を応援してよかったのか?姫路のほうが仲もいいだろうし、なによりお前は、あの二人が隣にいるところをまた見てみたいと言っていただろ?」
淳哉「最初はそう思っていた。俺は明久を気持ちを尊重した。」
雄二「というと?」
淳哉「木下と二人でいるときの明久は明るく見えた。小学生のときの瑞希ちゃんと一緒にいるときの光景と同じ。だから俺は協力した。瑞希ちゃんには悪いが。」
雄二「まあいいだろ。お互いに幸せならそれで。」
淳哉「まああの二人が幸せになったぶん、不幸になる人間も。」
雄二「なんか言ったか?」
淳哉「なんでも。」
雄二「雅輝の部屋も覗いていくか?」
淳哉「悪趣味だな。」
雄二「って言いながらついてくるんだな。」
2人は雅輝と彩美がいる部屋へと向かっていった。
B屋
(ガチャッ)
雅輝「よう。」
彩美「え?」
彩美も突然のことで戸惑いを隠せなかった。
彩美「まだ坂本は帰ってきてないけど?遊びにきたの?」
雅輝「いや、雄二と部屋交換したんだ。」
彩美「え!?なんで?」
雅輝「雄二が後で霧島さんに殺されるって怯えてたから変わったんだよ。」
彩美「じゃあなんであんな決め方したのよ。」
ってちょっと待ってよ!それじゃあ今夜は雅輝と部屋に2人ってこと!いやいや、余計なことは考えるな。
彩美「勉強のほうはどう?」
雅輝「うーん、まあまあかな。そっちは?」
彩美「変なミスしなけりゃAクラスには入れそうかな。」
雅輝「まあお前は元がいいからな。たいして心配はしてないよ。」
あまり緊張するな私。普段一緒に登校することだってあるんだから、このくらい余裕に決まってる。
雅輝「髪、下ろしてるんだな。」
彩美「まあお風呂上がりだし寝るときにはしばらないから。」
雅輝「普段のツインテしか見たことなかったからなんか新鮮だな。俺は下ろしてる髪も結構好きかも...」
彩美「///」(モジモジ...)
そんな甘い言葉をかけるな!どうしていいか分からなくなるじゃない!
雅輝「まあなんて言うか、そうして欲しいとかじゃなくて、ただ思ったこと言っただけだから。」
彩美「それもそれで///」
やばい、鼓動が聞こえちゃう...もう抑え切れないよ...
彩美「ねえ雅輝、正直私のことどう思ってる。」
雅輝「そうだな。彩美は幼馴染だし。大切だと思ってるよ。」
違う。私が聞きたいのはそういうことじゃない。
答えを聞くのが怖くて涙を浮かべていた彩美だったが、その言葉を聞いた瞬間、ベッドから立ち上がり雅輝に襲いかかった。
彩美「あんた勘がいいんでしょ!私がどういう意味で聞いてるのかわかってるくせになんでそうなるのよ!」
彩美の目から大粒の涙が流れ落ちた。その涙を目の前にして、雅輝も自分の気持ちに嘘はつけなかった。
雅輝「ごめん彩美、勇気出してくれたのに。」
彩美「わかってたよ。雅輝にとっては私はただの幼馴染ってことも。それでも私は雅輝が好きなの!」
雅輝「違うよ。俺も怖かったんだ。彩美は綺麗だから、ほんとにいいのかなって。でも彩美がそう想っていてくれたなら、俺も答えるよ。」
この部屋に入ってから一度も目を合わせなかった雅輝が彩美の目をじっと見つめていた。
雅輝「好きだ。ずっと俺の隣にいてくれ。俺も彩美を離さない。」
この言葉と同時に彩美が今まで我慢していた感情が溢れ出した。
彩美「その言葉がずっと聞きたかった...」
雅輝は自分に覆いかぶさって泣いている彩美をそっと抱きしめた。
雅輝「ありがとう。」
自分のために泣いてくれた彩美を、今度は自分の力で幸せにしてあげたい。雅輝はそう心に誓った。
・・・30分後
彩美は泣き止み2人で窓の外を眺めていた。
彩美「ねえ、なんで私を好きになったの?やっぱり昔からずっと一緒だったから?」
雅輝「いや、どんな出会いかたをしても俺は彩美を好きになっていたと思う...」
一拍おいて、恥ずかしがりながら雅輝はそう答えた。
彩美「やめて、にやける///」
雅輝「いやお前が聞いたんだろ!」
まだ夜は冷える時期だが、窓を開けても寒さが感じられないほど部屋の中は甘い空気に包まれていた。
廊下
雄二「まったく、俺たちは何を見せられてるんだか。俺も眠くなってきた。そろそろ帰るか。」
淳哉「見にきた奴がよく言うわ。」
淳哉が、帰ろうとする雄二の顔をマジマジと見ていた。
淳哉「聞きたいんだが、お前はこのままずっと付き合わないのか。」
雄二「誰とだよ。」
淳哉「とぼけても無駄だ。代表しかいないだろ。」
雄二「なぜ俺が翔子と付き合わなければならない?」
淳哉「他人にはここまでしといて自分のことは知らん顔か?」
雄二「だいたいにして、翔子が俺に抱いている気持ちは勘違いにすぎない。」
雄二が淳哉に背を向けて自分の部屋へ帰っていく。
淳哉「でもお前が代表に抱いている気持ちはどうなんだ?」
雄二は歩くのを止め、立ち止まっていた。
淳哉「言い訳がなくなったから沈黙か?らしくないぞ。」
雄二「ふっ。さあ、なんのことかな。」
雄二が少し笑みを浮かべながら、自分の部屋へまた歩きだした。
淳哉「報われるべきじゃない人間なんていない。」
この言葉が雄二に聞こえたかどうかは定かではない。ただ彼は歩く足を止めようとはしなかった。そして淳哉もそれを追いかけることはしなかった。
今回の話はあまり自信ありません…
感想待ってます!