暴力と優しさと大切な人   作:天武天皇

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とうとう宣戦布告です。

それでは本編どうぞ!


第三話 バカと作戦と宣戦布告

怒号で入り混じり、騒々しかった先程とは打って変わって、静まりかえった教室の中、俺たちはちゃぶ台を囲んで座っていた。

 

雄二「どうしたことか。」

 

雄二が珍しく本気で悩んでいた。

 

雅輝「どうした雄二?」

 

雄二「あ、いや、ちょっと考え事をな。それより雅輝、一緒に学園長室に来てくれないか?」

 

雅輝「ああ、別に構わないが。」

 

彩美「なら私も行く!」

 

雅輝「まあ俺はいいが。」

 

雄二「俺も構わん。よし、じゃあ俺たちは学園長室に行ってくる。すぐ帰ってくると思うが明久のことは頼んだぞ秀吉、ムッツリーニ。」

 

秀吉「ワシは大丈夫じゃ。」

 

康太「任せろ。」

 

明久はまだ意識が朦朧としていた。そして雄二たちは教室を後にし学校の最高権力者である学園長のもとへ向かった。

 

 

学園長室

 

雄二「邪魔するぞ。」

 

大胆に両手で扉を開いた雄二。学園長が相手なのに、敬意は微塵も感じられない。

 

学園長「本当に失礼な奴だね。それで、こんな新学期初日からなんの用さね。私も忙しいんだよ。たいした用じゃないなら帰っておくれ。」

 

雄二は学園長の言葉には聞く耳を持たず、近づいて、会話を始めた。

 

雄二「明久のことをご存じですか?」

 

学園長「なんさね!いきなり敬語を使って!気持ち悪いね。」

 

雄二「俺たちは明久を助けたいと思う。それで俺から提案がある。」

 

学園長「その提案とやらを承認して欲しいってわけかい。分かったよ。やりすぎたことじゃなけりゃ飲んでやるさね。さっき小耳に挟んだ程度だが私もあの事に関しては、気に入らないしね。」

 

さすが学園長だ。情報が早い。

 

雄二「条件は、Aクラスに勝ったらでいいか?」

 

そう言うと学園長が、驚いた顔でこちらを見ていた。

 

学園長「今のあんたらFクラスでAクラスに勝てると思ってるのかい?」

 

雄二「俺が負けると分かっている勝負を挑むと思うのか?」

 

学園長「神童は健在ってことかい。面白そうだから私も見に行くとするさね。日時だけ指定してくれれば、あとは印は押しておくよ。」

 

雄二「決定だな。日時は明日の昼休み。そしてもう1つ要望があるんだが、今日の放課後にFクラス全員に学力試験を受けさせてもらう。」

 

学園長「まあ今の点数じゃあ到底Aクラスには及ばないさね。わかったよ。」

 

雄二「じゃあ、失礼した。」

 

バンッ

 

雄二「さて、用も済んだから、Aクラスに宣戦布告でもしてくるか。」

 

彩美「ねぇ雄二。なにか策はあるの?」

 

雄二「任せておけ。」

 

雅輝「雄二がそこまで断言するなら、心配はいらないだろ。」

 

彩美「そうだね!」

 

彩美は満面な笑顔だった。そんな顔を見て雅輝も嬉しそうだった。

 

・・・Aクラス到着・・・

 

彩美「Aクラスの教室ってこんなに広いの?ここまでくるとさすがに同じ学園であることを疑うよ。」

 

雅輝「まあ俺たちに言わせれば屋敷みたいなもんだな。豪華すぎて逆に居心地が悪そうな気もするが。」

 

あれこれ話しているうちに雄二が扉に手をかけていた。

 

雄二「失礼する。」

 

雄二が扉を開けるとみんなが視線が一斉にこちらを向いていた。

 

優子「あなたは確かFクラス代表の坂本くんね。Aクラスになんの用かしら?」

 

雄二の言葉に、扉の近くにいた優子が反応する。

 

雄二「Aクラス代表の霧島翔子はいるか?そいつと話がある。」

 

雄二の大きな声に奥に座っていた1人の美少女が反応した。

 

翔子「私になんの用?」

 

雄二「俺達FクラスはAクラスに試験召喚戦争を申し込む。」

 

翔子以外のAクラスのみんなは、意外な展開に驚いていた。

 

翔子「受けてもいい。ルールは?」

 

雄二「本来はクラス単位での戦争だが、今回は特別ルールだ。7対7のスペシャルマッチだ。科目の選択権は、こっちが4つ、そっちが3つだ。日時は、明日の午後1時からでいいか?」

 

翔子「分かった。」

 

雄二「んじゃ俺は失礼する。」

 

翔子「待って雄二!」

 

雄二が用件を伝え帰ろうとしていた時、翔子が雄二の手を引いた。

 

雄二「なんだ?」

 

翔子「話がある。」

 

俺は雅輝と彩美を帰らせ、翔子に歩みよった。

 

雄二「なんの用だ?」

 

翔子「なにがあったの?」

 

雄二「なんのことだ?」

 

翔子「雄二が最初から考えもなしにAクラスを狙うわけがない。普通だったら伏線や練習を積み重ねてから、最後私に挑むはず。つまり、雄二を焦らせるなにかがあったってことでしょ?」

 

翔子の言っていることは完全に的を射ていた。

 

雄二「やっぱりお前にはかなわないな。」

 

雄二も特に言い訳をしてごまかしたり反論したりはしなかった。

 

雄二「実はな、学園長と交渉して、Aクラスに勝ったら明久がもう一度振り分け試験を受けるようになったんだ。」

 

翔子「あの事件で明久はダメージを受けているのに、明日戦争に出したりして大丈夫なの?」

 

雄二「なぜあの事件を知ってるんだ?俺はまだお前に一言もそのことを言ってなかったと思うが?」

 

翔子「高橋先生がさっき話してたのを聞いた。」

 

雄二「そうか。まあそういうことだ。ただし一つだけ言う。絶対に手加減はするなよ。勝たせてもらった勝利になんて何の意味もないからな。こう見えて俺は本気だ。」

 

翔子「んじゃ私からも一つ。5番目にでて。私もそこに出るから。科目は総合科目を選択する。どっちが勝っても恨みっこなし。」

 

雄二「おもしれー。やってやろうじゃねーか。」

 

雄二はそう言い放った。

 

翔子「それじゃあ、また。」

 

翔子は振り返って去っていった。髪を靡かせながら歩く姿は絵になるほど美しいものだった。そしてあまりよくは見えなかったが、普段あまり感情を表に出さない彼女が笑顔になった気がした。ほぼ背中越しで一瞬の出来事だったから気のせいかもしれないが。




どうでしたか?

雄二出しすぎましたかね…
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