暴力と優しさと大切な人   作:天武天皇

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六回戦です。

それではどうぞ


第八話 勝負と改心と僕らの友情

高橋先生「では、6回戦を始めます。出場者は出てきてください。」

 

雄二「姫路、頼む。」

 

瑞希「はい!」

 

?「じゃあ、俺行く。」

 

明久「あれ?君は!?」

 

このとき明久は、過去のいろんな記憶が蘇った。

 

?「久しぶり、明久。覚えててくれたのか。」

 

明久「忘れるわけないよ!僕があの頃楽しい時間を過ごせたのは君のおかげでもあるからね。」

 

淳哉「まあ、思い出話はあとだ。2年Aクラス『佐藤淳哉』。よろしく。」

 

瑞希「『姫路瑞希』です。私のことも覚えていますか?」

 

淳哉「知らない。」

 

淳哉は瑞希の質問に即答した。そうすると瑞希は、ちょっと不満げな表情を浮かべた。

 

瑞希「ひどいです!小学生の頃、一緒のクラスだったじゃないですか!!」

 

淳哉「今はそんなことどうでもいい。それより俺から質問。」

 

瑞希「なんですか?」

 

淳哉「なんで明久に暴力を振るう?」

 

瑞希「そんなの淳哉くんには関係ありません!」

 

淳哉「そうか。先生、総合科目で。」

 

淳哉の目が一瞬にして変わった。なにを話していたのかは聞こえなかったが、このとき僕は、淳哉が怒っているのだと確信した。

 

高橋先生「それでは6回戦始めます。」

 

「サモン!!」

 

瑞希VS淳哉

4413VS4270

 

瑞希「負けません!」

 

二人の召喚獣の強さはほぼ同じ。先程の戦い同様仕掛けるタイミングが大きな勝敗をわけるターニングポイントになる。

 

淳哉「さっきの話の続きをしようか。君はなぜ明久に暴力を振るう。君はそんなことをするような子じゃないだろ!」

 

召喚獣同士が戦っているとき、淳哉が突然口を開いた。その口調は怒りそのものだった。

 

瑞希「あなたに私のなにがわかるんですか!勝手なことを言わないでください!!」

 

淳哉「あきれた...」

 

淳哉は軽蔑するような目で瑞希に視線を向けた。

 

瑞希「なにが言いたいんですか!」

 

淳哉「俺がなにを言ったところでお前はなにも理解できないだろ。」

 

この言葉は、瑞希の心の奥まで響いた。

 

瑞希「全部明久くんが悪いんです...明久くんが私のそばにいないか...」

 

淳哉「それで結果暴力か。そんなことをして明久の気持ちがお前に向くわけがないだろう。結局自分で自分の首を絞めているだけだ。」

 

瑞希「そんなこと...」

 

淳哉「明久が好きなのは知ってる。だがな、やっていいことと悪いことの区別もつけられないやつに、明久の近くにいる資格はない。」

 

瑞希「こんなことになったのも、全て明久くんのせいです...」

 

淳哉「忘れたのか!明久が俺たちにくれた幸せを!温かさを!」

 

瑞希「はっ!!!」

 

淳哉の言葉を聞いて、瑞希は明久との過去が走馬灯のように蘇った。そして自分に優しい世界を見せてくれた明久が一人頭に浮かんだまま離れようとしなかった。

 

「バタンッ」

 

瑞希は目に涙を浮かべながら、まるで悪魔から解放されたかのように膝をついた。

 

淳哉「これで終わりだ。」

 

淳哉の召喚獣が戦う意志のなくなった瑞希の召喚獣に最後の一撃を与えた。

 

瑞希VS淳哉

DEAD VS 1339

 

高橋先生「勝者Aクラス。」

 

口論と共に試合も終了。そして淳哉が瑞希に歩みよった。

 

淳哉「瑞希ちゃん。まだやり残したことがあるでしょ?行ってきな。明久は瑞希ちゃんを傷つけたりしない。」

 

瑞希「淳哉くん...ありがとう...」

 

瑞希は小走りで自陣へと帰って行った。それを見送ったあと、淳哉もAクラスメンバーのもとへ戻って行った。

 

淳哉「俺の仕事はこれで終わりかな。」

 

優子「でも本当によかったの?」

 

淳哉「俺はあの二人が笑顔で一緒にいるところをまた見たかった。いつかきっと前の関係に戻る日が来ることを祈ってる。」

 

優子「ふ~ん。」

 

優子が少し不機嫌な顔をしていた。

 

淳哉「ライバル増やして悪かったな。」

 

優子「なっ!べ、別にそんなこと///」

 

淳哉「バレバレだ。」

 

淳哉が珍しく笑った。久しぶりに見たせいか、私もつられて笑顔になった。

 

 

その時、瑞希は明久のところへ到着した。

 

瑞希「明久くん...」

 

明久「なんだい?姫路さん。」

 

瑞希「今まで本当にすいませんでした!言って許してもらえることじゃないのはわかっています。ですが謝らせてください!」

 

瑞希は深々と頭を下げた。

 

明久「頭上げてよ。確かに僕は、最近の姫路さんはあまり好きじゃなかった。だけど、こうやって謝りに来てくれて今はすごく嬉しいよ。ありがとね!」

 

明久は、笑顔で言い放った。

 

瑞希「やっぱり大好きです...明久くん...」

 

嬉し涙と混じっていて、小声だったこともあり、姫路さんが何を言ったのかあまりよく聞こえなかった。

 

淳哉「あとは任せた。明久。(目で会話)」

 

明久「ありがとな。じゅん。(目で会話)」

 

まさかこんなところで再開できるとはね。会えて嬉しかったよ。

 

雄二「明久、優しすぎだ。」

 

秀吉「そうじゃな。でも...」

 

康太「この優しさが...」

 

雅輝「俺たちを何度も...」

 

彩美「救ってくれたんだよね。」

 

みんなが思っていたことをつい口に出した。

 

雄二「まあ今の試合は仕方ない。これで3対3だ。舞台は整った。最後は勝って終わらせるぞ。」

 

明久「負けないよ。死んでも勝ってくるから。」

 

明久は、すでに本気モードだった。

 

明久「みんなが僕のためにここまで繋いでくれたバトンを、こんなところで落としてたまるもんか。絶対に負けない!友達のためにも、そして、自分のためにも!」

 

これから最後の決戦が始まろうとしていた。そのとき、今の状況に不満を持っている一人の生徒がいた。

 

美波「瑞希までウチを裏切った...どれもこれも全部アキのせいよ!覚悟しなさい!絶対に許さないんだから!」




書いてから気づきましたが、戦うシーン少なっ…

まあでも改心が目的なので…
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