ハイスクールD×D 5人目の魔王《凍結中》   作:紫蒼慧悟

3 / 4
初っ端からこの子が出てきた…

というか他が進まないよ…

ちゃんと書くから待ってて…


旧校舎のディアボロス
体調管理には気を付けよう


季節は春。

夏に近づくにつれ、段々と気温が徐々に上がってくるが、今はまだ過ごしやすい時期だ。

昼を過ぎると会社の窓際族やら学生が昼寝に誘われてしまうような陽気の中、

一人の生徒だけは様子が違った。

駆王学園2年生の皐月 零は自分の体調がおかしいことに気づいておりながら学園の授業に出ていたが、

遂に限界が来たようで、先の時間割である体育の授業中に忽然と倒れたのだ。

現在は既に次の授業が始まっており、零が体を引きずるように歩いている学園の廊下は物静かなものだった。

「やっべ…これマジで死にそ…」

なんとかたどり着いた自分のクラスを見ると気が抜けて倒れそうになる。

だが、ここで倒れてはまた保健室に運ばれるのが目に見えているので気力を振り絞って教室の後ろ側の扉を開ける。

ガラッ

扉を開けると教室内にいた全ての視線が零へと集中する。

「皐月、どうだった?」

代表するように聞いてくるのは教壇に立っている中年の男性教師だ。

「多分風邪…」

零はダルそうに自分の机へと向かう。

「熱はあったのか?」

教師の再度の質問に億劫そうにしながらも答えるのは零が生徒の中で優等生であることが伺えた。

「41度あった…」

ザワッ

教室内の生徒が騒ぎ出す。

これでは授業にならないと判断した教師の声で生徒のざわめきは収まるがそれでも一時的に過ぎない。

「お前今すぐ早退しろ」

「そうします」

零は既にそう決めていたのか、自身の鞄に荷物を入れ終えていた。

「おい、大丈夫かゼロ?」

零のことを『ゼロ』と呼んだのは例の右斜め後ろの席にいる少年だ。

「ああ、大丈夫だイッセー…

 俺がこんなところで死ぬわけないだろう…

 大丈夫だ、問題無い!!」

「ゼロ、それフラグ!!」

普段は言わないようなことを平気で口にしていることから零の様子がやばいことがわかる。

「皐月、送らなくても大丈夫か?」

「いい。もう校門まで来てる…」

零の身内が気になった生徒たちが窓の外…校門の方向を見るとそこには3つの人影があった。

零のクラスメイトのうちメガネをかけた男子生徒が叫ぶ。

「金髪幼女メイド!!ダブルゴスロリ幼女!!」

眼鏡の生徒の声でクラスの男子生徒全員の歓声が上がる。

「頭痛いから叫ぶな…」

零の苦痛の声は男子生徒には聞こえず男子生徒達の歓声の声は未だに続いている。

バンッ!!

男子の騒音を止めたのは黒髪の女生徒。

「あんたたち、病人がいるんだから少しは静かにできないの?

 そんなんだから彼女の一人もできずに妄想しか出来ないのよ、この性犯罪者予備軍」

艶やかな黒髪をツインテールにしたオッドアイの少女の声で男子の歓声は止んだが、それと同時に男子の心を深く抉っていた。

殆どの生徒は床に手をついて泣いている。

「「ありがとうございます!!我々の業界ではご褒美です!!」」

数人の男子生徒は黒髪の女生徒に跪いてお礼を言っている。

「キモイ…」

黒髪の女生徒は不機嫌な声を出して未だに跪いている男子生徒から離れて零のそばに行く。

「本当に大丈夫?

 なんなら私が一緒に…」

「いいよ、大丈夫だから…リノンまで早退させたら俺がエルスに怒られるし…」

零に『リノン』と呼ばれたのは先程の黒髪の女生徒だ。

「おい、ゼロ!!お前、『リノン様』に『なる様』だけじゃなくあんな幼女まで侍らしてんじゃねえよ!!

 この鬼畜!!」

零にいきなり突っかかってきたのは頭を丸坊主にした男子生徒だ。

「え?あ、ごめん」

零には既に反応できる余裕はないようで、荒く息を吐いている。

「お前ら、いい加減にしとけよ!」

教師の言葉にクラスメイトの殆どが押し黙る。

流石にやりすぎたと自覚しているのか、反抗する者はいなかった。

教師の御陰で静かになった教室をダルそうに体を動かして教室を後にする零。

「ほら、授業を再開するぞ!!」

零の耳には微かに聞こえた教師の声に反応してクラスメイトの嫌そうな声が聞こえる。

だが、零には反応している余裕などなかった。

「これ…かなりヤバイな…」

教室に来る前と同じように体を引きずるように歩く。

その速度は先程と違い、遅くなっていた。

教室で体力を使いすぎたのもそうだが、その手に持っている鞄が原因だった。

「なんで今日はこんなに鞄が重いんだよ…」

それから10分程かかって校門までたどり着く。

 

 

 

 

 

 

 

駆王学園の校門は今の時間帯で言えば人通りが少ないにもかかわらず人が集まっていた。

といっても、その人だかりの中心にいる、3人の少女にとってはそんなものはどうでもよかった。

まずは一人目、長い金の髪をツインテールにしてその身をメイド服に包んだ少女だ。

腕を組んで、赤い瞳を閉じている。

二人目は、フリルのついたドレスに身を包んだ黒髪の少女。

その少女は黒髪の毛先の部分だけを縦ロールにしていた。

その手には黒いフリルのついた日傘を手にしており、薄く目を開いてはいるがまるで眠ったように動かない。

3人目は2人目の少女と似たような服装だったがどこかが違う。

同じ黒髪で似たような服装…姉妹と言われても仕方ないほどだった。

だが、この少女の存在感がおかしかった。

力のあるものだったらこの異常性がわかっただろうが、今この場に集まっているものにはわからないようだ。

人の姿をしているがこの少女は人ではない。

これは他の二人にも当てはまるのだが、今は置いておくとしよう。

3人が暫く待っていると学園の方からフラフラとした足取りで歩いてくる一人の少年が見える。

その姿が見えた時には校門に少女達の姿はなく少年の傍にいた。

人垣をまるでなかったように無視して押し通り、自身の家へと向かう。

「大丈夫か?」

メイド少女の声に少し遅れて少年、零が反応する。

「………ん。大丈夫…」

その声に反応したのはゴスロリ少女だ。

「レギア…体調悪い…?」

「……あれ?なんでオーフィスがいんの…?」

零の言葉に答える者はいない。

「レギア…答えを聞きに来た…」

「だから…俺は今レギアじゃないって…」

「我、グレートレッドを倒して静寂を手にしたい」

「話聞けよ……

 あー、頭痛くなってきた…」

零は頭を抑えて帰宅への道を歩む。

面倒事が押し寄せてきそうだと、直感的に悟ったのだ。

「まずは風邪を治してからだな…」




設定いるかい?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。