私レミリア♂紅魔館がヤバい!   作:たぶくむ

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想像以上に当作品を読んでいただいている読者様の多さに驚きと喜びを隠しきれません!

当作品『私レミリア♂紅魔館がヤバい!』の御愛読。また誤字報告の御報告等、皆様の御協力誠に感謝いたしまして、今後ともよろしくお願いいたします!!



※少々生々しい表現がございます。気分を害する可能性がございますのでそう言った表現に弱い方はご注意ください。


吸血鬼異変 ~開戦~

この日、満を持してその場に姿を現した『レミリア・スカーレット』を先頭に、度重なる敗戦を重ねたものの、命からがら、もしくは奮戦し生き残った妖怪、吸血鬼達が集結して、押し寄せる幻想郷の妖怪達へ立ち向かった。

 

負けに負け続けて吸血鬼勢力はその数は千、対するは八雲紫が集った妖怪達数千。

 

その数的差から、誰から見ても幻想郷側が有利であるということは一目瞭然。

 

 

追い詰められた吸血鬼勢力は根城『紅魔館』を背後に最後の抵抗をすることとなる。

 

 

既に元の世界に帰えることは叶わず、もはや決死しかない。と吸血鬼達は結論を下した。『レミリア・スカーレット』が初めて表舞台に立ったということも加え。今度こそはと以外にも吸血鬼勢力の士気は高い。

 

 

対する幻想郷勢力も、連勝に連勝を重ね、もはや敵無しという域にまで達している。

 

『レミリア・スカーレット』が参戦?何するものぞ。

 

こちらも士気は十分。

 

 

この激戦の火蓋を切ったのは…………………レミリアだった。

 

 

 

 

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さっと両手を広げて、己の真上に掲げるようにして手を挙げる。

すると魔力の塊が急速に収束していき、どんどんその塊が大きくなっていく。

 

 

かの主神が持ちし神槍よ

 

 

バチバチと魔力の塊が大きくなりながら収束していくにつれ、レミリアの周辺から魔力の雷が帯び始める。

 

 

我が血の契約を以て我が呼び声に答えよ

 

 

地面が揺れる。魔力の塊が次第に槍の様な形に変化していき、レミリアの周辺の魔力を帯びた雷はバチバチバチィ!!と次第に強さを増していく。

 

 

その異様なほど膨大な魔力量、そして、魔力の塊が槍へと形容していき、さらにその槍の禍々しさに、吸血鬼、幻想郷両勢力は先ほどとは打って変わってレミリアが起こす異様な光景に皆言葉を失っている。

 

そのまま、レミリアの姿を言葉もなしに見ていることしかできない。

 

 

全てを貫く必中の刃をして、立ちふさがる戦士たちの命を刈れ

 

 

そして、魔力の塊が槍へと形容しきったそれを、レミリアはがっしりと握り、左足を前、右足を後ろ、そして槍を掴んでいる右手を後方に限界まで伸ばしきる。

 

 

当に槍を投げる前のモーションである。

 

 

「ま、まずい!みんな、たいh」

 

 

神槍「スピア・ザ・グングニルゥ!!」

 

 

レミリアはその槍、オーディンの槍、『グングニル』を全力で投げる。

 

気付いた時には既に遅い。

 

 

『グングニル』は音速を超えるほどの速度で幻想郷勢力軍の土手っ腹、言うなれば中央を貫いた。

 

グングニルが通った先には、もう何も残らず、つい先ほどいたはずの同胞たちが消えている。その言葉通り、何も残らなかった。

 

遅れて、ヴォン!!槍が風を切りながら音速を超えるスピードで通っていく音が聴こえてくる。

 

 

「…………………」

 

その場にいる誰もが、惨状に声すら発することができない。

 

吸血鬼達も、強大である『レミリア・スカーレット』の存在が自分たちの想像を絶するほどのすさまじさを見て同様に声を発せない。

 

 

「皆、今こそ好機!私に続き、敵を打ち砕け!!!」

 

 

レミリアは後方の吸血鬼達へ激を飛ばし、突撃していく。

 

 

我すら忘れていた吸血鬼達はその一声にはっと我に返り、レミリアに遅れて突撃を開始する。

 

 

「っあ!?…………ガッ!?」

 

 

「ひ、ひいいっ!………アガッ!?」

 

 

いつの間にかに投げた神槍『グングニル』を手にしているレミリアは数瞬の内に敵陣の懐に潜り込んだレミリアは未だ呆然として油断していた妖怪、恐怖に駆られ、逃げ出そうとする妖怪を次々と突き刺していく。

 

 

レミリアの挨拶代わりのグングニルが、幻想郷勢力の出鼻をぐじき、指揮系統を一瞬の内に失わせ、あっという間に妖怪達は混乱状態になってしまった。

 

次々と突き殺すレミリアに続いて遅れてやって来た吸血鬼達が敵である妖怪達を蹂躙していく。

 

レミリアたちが混乱している敵を蹂躙しながら半刻が経過する。

 

はっとレミリアは辺りを見渡すように微かに感じる魔力、とは違う種類の力をたどるようにキョロキョロとしだす。

 

 

「……………見つけた」

 

 

その一言と共に、ニヤりと笑みを浮かべたレミリアは一目散に目線の先へと急行していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

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「…………………」

 

 

「なっ………こ、これほど、とは」

 

 

レミリアが引き起こした現状に苦虫を噛み潰したような顔になる紫と、言葉を失う藍。

 

 

この二人は後方で、『スキマ』を使ってレミリアの動向を伺っていた。

 

しかし、先ほどのレミリアが投げた槍、魔槍と言うべき禍々しい槍が多くの味方妖怪達を死に至らしめ、一瞬の内に前線が崩壊したということに驚きを隠せない。

 

 

いや、最悪レミリアが何か行動を起こすことは理解していた。だが、ここまでやれるとは、とレミリアが脅威であるとは頭では理解していながらも本能では、少しだけ驕りがあったのだろう。

 

 

「……………クッ!!」

 

 

紫は自身の本能の内に潜んだその短慮さを目の当たりにされたようで自身の考えの甘さを後悔する。

 

 

吸血鬼といえども一瞬に内にして多くの妖怪達を殺すことのできる子供がいてたまるか。

 

 

つい紫は心の中でそう悪態をつきたい気持ちになった。

 

 

その後の前線は地獄絵図であった。

阿鼻叫喚の自陣営を次々と蹂躙していく吸血鬼達。

 

手を加える暇もないまま前線は混乱状態に陥り、まともに戦えている状態ではない。

 

かといって私や藍が前線に出向いたところでどうすることもできない。

 

前線以前に今回の編成自体が天狗達が主体だ。いくら賢者である私であっても、閉鎖的かつ排他的で同族以外を信用しない彼らに何を言っても聞き入れてはもらえないだろう。彼らは大天狗の命で動いているのだ。

 

 

どうにか彼ら自身で現状を打破してもらうしかない。

 

 

「……………ッ!?」

 

 

また、目が合った。レミリアの目と。

 

 

『スキマ』越しに、あちらから私たちはおろか、『スキマ』すら確認することが出来ないというのに、目が合った。

 

 

偶然ではない、前にも数回ほど『スキマ』越しに目が合うことがある。

 

彼は偶然ではない、私が『見えている』…………………ッ!

 

 

突如、レミリアが急速に移動していく。方向は私たちの方へ。

 

 

「紫様!ここは私が!」

 

 

「………ッ藍!?」

 

 

藍もレミリアがこちらに向かっているということを理解したのだろう。

 

そう私に一声かけると同時に前に、レミリアが向かってくるであろう方向へと飛んで行ってしまう。

 

少しだけ、私は未だ悩んでいる。

 

 

藍と共にレミリアを迎撃に出ることに関して、何かしらの罠、もしくは手を打っているのではないかと。

 

今、レミリアと矛を交えるのは少し時期尚早ではないのか。

 

飛び出していく藍の背を前に私はまだそんなことを考えていた。

 

 

…………今更、そんなことを言っている暇はないわね。

 

 

そう決心した私は、藍の後を追うようにして向かうのだった。

 

 

 

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「ごふっ!!」

 

 

「あー、こいつらも『ハズレ』だねぇ、あたしと同じ『鬼』の名前を持ってるってのにどいつもこいつも脆弱だ」

 

 

そう言って立ちふさがる吸血鬼達を素手で胸を貫き、片手で頭を潰し、攻撃を受けてももろともせずに歩いていく女性がいた。

 

 

金色のロングの髪、体操服の様な服にロングスカート、そしてもう片方には杯が手に取られている。

 

 

そして、その女性の両手首には手枷とそれにつながっているちぎられた鎖

 

特段に目を惹くのは、その女性の額から生えている一本の長い角。

 

 

『レミリア・スカーレット』が敵陣で散々蹂躙していた時、他よりも早く、というよりも最初から動揺すらせず、むしろ楽しそうに向かってくる吸血鬼達を迎え撃ったのは『鬼』達である。

 

 

レミリアが紫を発見し、彼女の元へ向かっている現在、未だ前線はかろうじて保たれているのは鬼達の力が一因だろう。

 

 

この女性『星熊勇儀』はその鬼の種族であり、その鬼達の中でも『姉貴』と呼ばれているほど慕われているリーダー格の鬼である。

 

 

そんな彼女は、当初、レミリアと戦う予定で、前線で暴れているレミリアの元へと向かおうとしたのだが、急にレミリアがすごいスピードで向こうへ行ってしまったため、消化不良で紅魔館の方へ向かっている途中なのである。

 

 

レミリアには折り合いがつかなかったが紅魔館にもまだ強そうなやつが数人ぐらいいそうだから。ということで紅魔館に歩きだしていたのである。

たった一人で。

 

 

たった一人で、紅魔館に手練れがいると思い、歩き出していることから彼女は好戦的であるということが理解できるであろう、それが鬼としての性である。

 

 

その都度向かってくる吸血鬼達をちぎっては投げ、ちぎっては投げと繰り返している所である。

 

向かってくる心意気は評価できる。

 

だが、もう少し骨のあるやつが欲しい。

 

 

 

そんな気持ちの彼女は歩みを止めない。

 

 

 

「止まりなさい」

 

 

歩いている彼女にそんな声が掛けられる。

 

 

そう、勇儀を止めたのはメイドの服装から本来の自分の戦闘服に着替えて門の前に立ちふさがる紅美鈴だ。

 

 

「ここは、紅魔館門前、敵方である貴女にここを通らせるわけにはいきません」

 

 

「………へぇ吸血鬼、じゃないがあんたはやりそうだねぇ。さっきまでのやつらとは断然違う」

 

 

そう言って構えをとる美鈴。その構えを見て面白そうに見る勇儀。

 

 

「うん…?武術かい?妖怪が?…あまり見たことないねぇ」

 

 

「ええ、人間の武術を少々…………。ですが、あまり甘く見ていると痛い目を見ますよ」

 

 

「へぇ、たかが、人間の知恵に頼った脆弱な妖怪風情、鬼に勝てると思ってるのかい?」

 

 

「それは、戦ってみて解ることでは?うっかり私にその御自慢の角を折られないようにすることです」

 

 

すっと目を細めてそう言う勇儀に、あくまで冷静に構えを解くことなく刺すような眼で勇儀を見据える美鈴

 

 

「その意気や良し、気に入った!あんた、名前は?私は星熊勇儀。しがない鬼だよ」

 

 

「紅魔館のメイド、紅美鈴。しがない妖怪です」

 

 

「………いいねぇその目。歴とした強者の目だ。その目が、見掛け倒しじゃないことを願うよ。紅美鈴!」

 

「いざ!参ります!!」

 

 

 

そうして、言うが早いか美鈴の懐に飛び込んだ勇儀が拳を振りかざし、美鈴は何ともないように受け流していく。

 

 

 

こうして紅魔館メイド『紅美鈴』と地底の鬼『星熊勇儀』の戦闘が今、ここで幕を開ける。

           

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美鈴と勇儀が戦闘を繰り広げている間、また紅魔館の近くに近づいていく者がまた一人。

 

 

「あら、もう終わりかしら?つまらないわねぇ」

 

 

「…………………」

 

 

星熊勇儀と紅美鈴とは別の方向では、夜であるというのに一人の女性が日傘をさして悠々と歩いている。

 

 

彼女は、マヨヒガで藍と一触即発の雰囲気を作り出した女性である。

 

 

癖のある緑の髪、真紅の瞳、チェック柄のベストに赤のロングスカート。

 

 

その姿を知るものは彼女の姿を見て恐れ震える。

そんな彼女の名前は『風見幽香』

 

 

太陽の畑に生息している危険な妖怪である。

 

 

好戦的な性格とその性格による嗜虐性、残虐性から、彼女は周りから一目置かれるほどの危険性を孕んだ女性だ。

 

 

それは、彼女が通った道に続いている吸血鬼達の死体からも想像がつくだろう。

 

今度も、また一体の吸血鬼が殺された。素手で。

頭を潰され、瞬く間にその姿は消滅した。

 

 

その残虐性、嗜虐性からあまり他の妖怪達からも良く思われておらず。あの八雲紫も、積極的に彼女と関わろうとはしない。

 

 

そんな彼女は八雲紫の要請によって吸血鬼と戦うことになった。

 

理由は面白そうだから。という理由で快諾である。

 

 

強いものと戦うことを好んでおり、それとは別に虐殺をすることも好んでいる彼女。こんな絶好の機会はないとばかりに今回の戦いに参戦した。

 

 

「……………壁、ね」

 

 

悠々と歩いている幽香。目の前には紅い壁、門であるのだが、入り口が見当たらない。

 

 

最も、入り口は一つしかなく、今現在入り口は紅美鈴と星熊勇儀の戦闘により封鎖されているが、幽香には知る由もない。

 

 

「面倒だから、壊してしまおうかしら」

 

 

そう言って幽香は刺していた日傘を閉じ、そのまま、壁に向かって日傘の先端を向ける。

 

 

その先端から妖力を収集させ、彼女の十八番ともいえる技を繰り出そうとする。

 

次第に先端の光が縮小していき、一点に妖力が集まっていく、そしてそれが放出されようとした瞬間

 

 

……突如として、その妖力の塊が消散した。

 

 

「………………ッ!?」

 

 

それと同時に、日傘を持っていた右側の腕が爆発した。

日傘は何とか無事なものの、右の腕が手から右肩にかけて抉られている。

 

 

「まったくもう、酷いことするじゃない」

 

 

幽香は無くなった右腕があった所を見ながら、動揺するでもなく犯人の方へと目を向ける。

 

 

そこには手を前に出して握った状態でいる『フランドール・スカーレット』

 

 

眼は凍えるほど冷たい目で、幽香を見据えている。

 

 

「………ひどいこと…?貴女、今、何をしたのか解ってる?」

 

 

「…何をしているか?壁を破壊しようとしただけよ。まぁ館の方にも、手加減が難しくて届いちゃうかもしれないけれど、何か問題があったかしら?」

 

 

そう平然と言ってのけ、それでいて挑発するような声で返す幽香。

 

 

「………お兄様から、この館を守るようにって言われた。お兄様が無事に戻ってくる為に、私に、フランに、任せてくれた。それを、壊す?」

 

 

「…………?」

 

 

様子がおかしくなったフランを不思議そうに見ながら、幽香は自分の亡くなった右腕の修復をする。

 

 

彼女の右肩付近からは大量の植物が覆うようにして生え、それが次第に元合った右手付近までに到達すると、姿を変えて彼女の亡くなったはずの右肩から右手までが修復されている。

 

 

「お兄様が、私に、任せてくれた紅魔館を、壊す…。そんなこと、許さない。私が、殺す。貴女が、壊す前に、私がオマエを壊す。」

 

 

「…………あらあら」

 

 

面白そうに目を細めながらフランを見据える幽香と、より一層険しくなった表情と目つきで幽香を睨みつけるフラン。

 

 

「お兄様の、紅魔館を破壊しようとした罰を、オマエに課してやる!死んで償えェェェ!!!!」

 

 

「ふっ、アハハハハハハハ!!!!!!いいじゃない!その眼に映る狂気!殺気!!久しぶりに、大当たりが釣れたわ!さぁ!殺し合いましょう?!!お嬢さん!」

 

 

   

吸血鬼の身体能力、運動能力をフルに使い、常人の目ではもはや見えないスピードで幽香の目の前に進んだフランは、手に持っていた『杖』だったものを燃えさかる『剣』へと変え、幽香に斬りかかる。

 

 

幽香は持っていた日傘で受け止める。

 

 

吸血鬼の怪力をもろともせずに平然と受け止めている幽香。

 

 

単純な力は互角。

 

 

また門前と同じく、紅魔館付近でフランと幽香の戦いが幕を開ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次々と紅魔館の住人達も、強敵たちとの戦闘を強いられるほどの激戦となった紅魔館攻防戦。

 

 

 

「はぁっ…………はぁっ………む、むきゅ」

 

 

「…………ご主人様。昨日、大魔法のせいで持病が悪化なされているのだから無理に動かなくても……」

 

 

「いいえ、きょ、今日は、調子がいい日よ、だ、だから……全然へいk…ゲホッ!ゲホッ!」

 

 

「あ、あぁっ!!??だ、誰か、誰かぁ!?ご主人様をじ、自室にぃ!?お坊ちゃまに良いとこ見せたいからってそんなに無理なされることないでしょう!?」

 

 

「う………運動不足が、た、祟ったわね……」

 

 

「そんなこと言っている場合ですか!?ああもう!!安静にしていてくださいよぉ~!パチュリー様ぁ~!!!」

 

 

………紅魔館でもまた、激戦が繰り広げられているのだ。




次回は戦闘シーンになりそうです。

戦闘シーンをがっつり一話分丸々つかっちゃおうかなぁ…。



それと、今後から投稿頻度が少しだけ落ちるかもしれないです。
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