BanG Dream!〜Destiny STAR〜   作:バリート

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うわあぁぁぁぁ!また休んでしまったぁぁぁ!ごめんなさいぃぃぃ!


#15 引っ張り回されちゃった!

「ふぅ‥今日も授業は難なく終えたなぁ」

 

でも今日はここからが本番だ。

 

「しっかし、今日の予定は周りに振り回されてるなぁ」

 

今日はCiRCLEにはぐ達の練習を見に行き、その後パスパレの今後の活動について俺への連絡のため事務所に赴き、そして最後に明後日にライブを控えた友希那達CiRCLEに戻ってくる形だ。

 

『今日もまあまあ忙しいけど、みんなの為だ。やってやらぁ!』

 

気合いを入れ、CiRCLEに足を運んだ。

 

 

 

 

 

 

「あれ‥?」

 

CiRCLEに向かう道中、本来ならこの道で出会わない人と遭遇した。

 

「おーい!松原さ〜ん!」

 

「ふぇぇっ⁉︎か、神田くん‥?」

 

「何してるの、こんなところで?」

 

松原さんはすっごいキョロキョロしてて、目には涙を浮かべていた。

 

「えっとCiRCLE行こうしたら迷っちゃって‥」

 

「え、でもこっち真反対‥」

 

「ご、ごめんね…私方向音痴で…」

 

『花咲川からこっちにくるって相当だね』って言いかけたけど、グッと飲み込んだ。本人は困ってるみたいだし、マイナスな言葉はあまり良くないかなって思う。

 

「まぁいいや。とりあえず一緒に行こう」

 

思わぬ形で旅仲間ができました。

 

 

 

 

 

 

 

「本当にごめんね。もう2回も行ったし、そんなに距離も離れてないから大丈夫だと思ったんだけど…」

 

「いいからいいから。気にしないで」

 

さっきからずっとこの調子だ。何かしらしてこの流れを変えたいところである。

 

「あ、そうそう。何か変わったこととかある?この前練習見に行けなかったからさ」

 

あのメンバーはこの前初めてスタジオ練習を行ったのだが、俺は外せない都合により、顔を出すことが出来なかった。

 

「えっと、みんなどの楽器を担当するとかが決まって、あとはこころちゃん達と少し音出しをしたんだ」

 

「あれ?呼び方変えたの?」

 

「うん、実はこころちゃん達と話あって皆呼び方を変えたんだ」

 

「あぁ、まぁこころちゃんはやりそうだよね」

 

実は顔合わせの後、コーチとしての話し合いをしにあの豪邸を訪れた際、こころちゃんが名前を覚えたからか『奏斗』って呼んでくることとなった。俺は名字を呼び続けていたが『なんだかよそよそしいわ』と言われてしまい、俺も『こころちゃん』って呼ぶことになった。ちなみに歳下に呼び捨ては人によってはどうかと思う人もいるだろうが、こころちゃんはああいう性格だから別に気にしてない。

 

「あの‥せっかくだし神田君もそうしない‥?」

 

「え?俺も?いいのかな‥?」

 

「だ、大丈夫だよ、千聖ちゃんから聞いてるから‥」

 

千聖と花音ちゃんは中学からの友達で、芸能活動が忙しい彼女が唯一仲良く出来た友達らしい。この前、パスパレのレッスンの時この関係を千聖から聞いて、更には『花音に何かあったらただじゃおかない』と釘を刺される始末。凄い怖かった。

 

「じゃあ、えっと‥花音ちゃん」

 

「うん、か‥奏斗くん‥」

 

やば、スッゲェ可愛い。そんな余韻に浸りながら、花音ちゃんと会話を弾ませたいた。

 

 

 

 

 

 

もうすぐCiRCLEに到着するところで新たに知った顔を見かけた。

 

 

「あ、いたいた。花音さ~ん!」

 

「み、美咲ちゃん…!」

 

「良かった、神田先輩と一緒だったんですね」

 

「美咲ちゃんごめんね…先に行ってて言っておきながら…」

 

「いえいえ、あたしも侮っていたので…」

 

「あれ?奥沢さんも呼び方変えたの?」

 

 

「そうなんだ。美咲ちゃんが気にしなくて良いって言ってくれたから。ね」

 

 

「あ〜はい」

 

 

「へぇ、花音ちゃんも奥沢さんにタメ口になったんだね」

 

「まあ、あたし後輩ですんで。てかそれは神田先輩も名前呼びなってるじゃないですか」

 

「まぁ…うん。そうだけどね」

 

異性と同性じゃ違くないかと思ったけど、俺がちょっと特殊で何にも言えなかったわ。

 

 

奥沢さんを加えた三人で店内に入ると今日も駒木野さんが店番している。復帰してから結構シフトいれてるようで大変そうだよ。

 

「あれ~カナ、ま~た女の子取っかえたの?」

「駒木野さん…やめてよ…」

駒木野さんがまたからかってくるよ‥。俺ってそんなチャラい男に見える…?

「えっと、今日は‥」

 

あ〜こころちゃんのことどう説明すれば良いんだろう。

 

「あ、こころん達のレッスンか…みんなは5番スタジオにいるから!」

横二人の顔を見て、どこのバンドかわかったらしい。

 

「よくわかったね。てかもう打ち解けたんだ…」

さすが駒木野さんというかなんというか。

「もちろん!あ、あとではぐとカオルンからカナの小さいときの話聞く約束したから」

「おい!なんだよそれ⁉」

アイツら何勝手に変な約束してんだよ!

 

「あら?花音、奏斗。よく来たわ!さ!練習を始めましょ‥あら?ミッシェルはどこにいるのかしら…?」

「あ〜」

 

奥沢さんまだ来たばっかだし、どうすんだよ。着ぐるみの着替えは時間かかりそうだし、遅刻するって誤魔化すか‥

 

「はいはい、ここで~す」

『いつのまに⁉︎』

 

奥沢さんはもうすでにミッシェルにフォルムチェンジしていた。いくらなんでも早すぎると思い周りを見渡す。何か高速着衣装置みたいな仕掛けがあるのかと睨んでいたが物影に黒服さん達がいたわ。多分というか絶対あの人達がやったんだ。

 

「ミッシェル!いらっしゃい!じゃあ練習するわよ!」

「ま、まって俺は駒木野さんに話が…!」

 

誤解がありそうなので訂正したいが、こころちゃんに引っ張られ、

「ごめんね…カナの気持ちはうれしいけど…」

「告白じゃあねぇよ!!」

あと顔を赤くするんじゃないよ。器用だね!かわいいです。

 

 

駒木野さんの件はどうしようも出来なさそうなので切り替えてスタジオに入ると、メンバーからこのバンドの方向性について説明された。

 

「う〜ん‥なるほどね‥」

 

リーダーであるこころちゃんはライブの演出や衣装などもほとんど自分達だけでやろうとしているらしい。まぁ雑誌の受け売りらしいけど。

 

「まぁ俺はバンドの在り方には突っ込まないよ。とりあえず、俺に出来るのはいい音楽に仕上げることだけだ」

 

「お、お願いします」

 

「担当楽器だけど、みさ…ミッシェルはDJを担当するんだね」

「そうよ!DJがいるバンドってカッコいいわよね!」

 

「奏斗君…教えられる…?」

「いや、別にそんな無理に…」

 

「うん、大丈夫だよ」

 

「できるんだ…」

 

「そんで薫がギター。はぐがベース。こころちゃんがボーカルか」

 

「あぁ、私は楽器初心者だったが、君に見せても恥じない程度には仕上げたつもりさ」

 

薫は演劇もやっていて、その練習も自身が納得がいくまで行う。その彼女が恥じない程度というには初心者にしては中々の出来なはずだ。

 

「はぐみも兄ちゃんに教えてもらって弾けるようになったよ!」

 

俺も何度も顔を合わせているがはぐの兄はギター経験者で、そもそも楽器初心者のはぐは彼にベースの弾き方を教えてもらったらしい。まぁギターが弾ければ、ある程度はベースも弾けるから大丈夫かな。

 

「じゃあさっそく確認するよ。あ、花音ちゃんは音出し確認は大丈夫だから、自主練をしてもらえるかな?」

 

花音ちゃんはこのバンドに入る前からドラムを経験しているらしい。そんな彼女がドラムの叩き方を知らないわけないから、ここでは外れてもらう。

 

「うん、わかった」

 

そうして、一音ずつ音を出してもらった。

 

 

 

「‥うん、とりあえず音はちゃんと出せるね」

 

指定したコードを弾けるかチェックしたけどそれなり形にはなっており、こころちゃんに関しても音程をちゃんと捉えられていた。これならスコアを渡せば形的には演奏可能くらいではある。ただし

「はぐ、ちょっと疲れてない?」

 

練習中、はぐだけ顔が険しかった。コードは迷わず弾けているのに、あんな顔をするのは性格的に何かあったと思ってしまう。

 

「ぅ、ううんなんでもない!大丈夫!ねぇカナくんここの部分教えて」

 

「お、おう‥」

 

なんか珍しく誤魔化されたなぁ。まぁ今は言いたくないんだろう。これが続くようなら聞いてみるけど、とりあえずはこのままでいいかな。

 

「じゃあみんな音は平気だから、この曲を弾いてみよう」

 

俺はカバンから人数分のスコアを出し、それぞれに配る。この曲自体はそんなに難しくはないから今の彼女らでもそれなりには弾けると思う

 

「不恰好で大丈夫だから。自分の思う通りにやってみよう」

 

 

「う〜ん!楽しかったわ!」

 

「奏斗、どうかな私達の演奏は」

 

「うん、初演奏にしては上出来だ。でもまだまだ改善点はあるよ。とりあえず‥」

 

その後の練習もリズムが早くなったり、めちゃくちゃな動きになったりしていたが、それぞれのポテンシャルが高く上達の速度はかなり早かった。

 

「うんオッケー!あとはほんの少し直せばこの曲は大丈夫だね」

 

「やったわ!」

 

「おっとすまん、時間だ。俺は次に行く。お疲れ様」

 

今離れても、ほとんど形になっているため後は全て任せても大丈夫なはずだ。

 

「あぁ、では奏斗また明日学校で会おう」

 

 

 

 

あの後小走りで事務所に向かったものの担当のマネージャーさんが仕事が少し押しているらしく、5分程度案内されたミーティングルームで待機していた。

 

「すみません、待たせてしまいまして」

 

「いえいえ、仕方ないですよ」

 

最近練習を観にくると事務所全体が忙しいのがよくわかる。いくらバイトとはいえ、わざわざ時間を割いて詳しい情報を教えてくれるのは指導する身としてもありがたい。

 

「‥それで、全体的にレッスンの頻度を増やしてもらえると助かるのですが‥」

 

「そうですか‥」

 

カバンからスケジュール帳を取り出し、マネージャーさんが指定した日程を確認する。

 

『‥ちょっとばかし大変かもな‥』

 

駒木野さんが戻ってきてバイトのシフトをカツカツにする必要はなくなり、またグリグリは全員が三年生であるため、受験などでコーチする頻度は多少減っている。だが、それに反してAfter glowは出るであろうガルジャムに向け、友希那達もFUTURE WORLD FES.優勝を目指し、日々の鍛錬を行なっている。こころちゃんや香澄ちゃんのところも軌道に乗り始め、出来ることなら見届けたい気持ちもある。だったら…

 

「わかりました。毎日は無理ですが、来られる日は出来るだけ来ます」

 

皆も頑張ってる。俺もその力になりたい。その気持ちがマネージャーさんの依頼に同意する活力になる。

 

「ありがとうございます。もちろんその分のお給料も出しますので心配なさらないでください。それと‥」

 

「一応パスパレのライブは前向きに検討はしているんです」

 

「本当ですか⁉︎」

 

「えぇ‥ですがまだあの時のイメージが払拭出来てない以上、再びライブをすれば批判される場合もあります。ですから更に技術を磨いた際に正式な発表をしようと思っています」

 

俺が大きな声を出してしまい、マネージャーさんが驚きながらも詳細を話す。

 

「そうですか‥」

 

「俺、ちゃんと出来てますかね‥」

 

「大丈夫ですよ。‥ちょっと来てください」

 

案内されたのはレッスンルーム。そして今ここを使っているのはパスパレである。

 

「ほら見てください」

 

レッスンルームの扉を少し開け、中の様子を観察する。現在、全員での演奏を先生の前で披露していた。

 

「うん、あなた達この前よりかなり上達したわね」

 

「「「「「「ありがとうございます!」」」」」

 

「彩も声の伸びが良くなってるわ。この短期間でよく頑張ったわ」

 

「ありがとうございます‥っ!」

 

「それじゃあ今日はここまで。お疲れ様」

 

「「「「「「お疲れ様でした!」」」」」

 

「いや〜さっきの良かったね。るんッと来たよ!」

 

「良かったです!これも奏斗さんの練習の賜物ですね!」

 

「カナトさんの指導があり、私達の技は更に磨きがかかりました!」

 

「よーし!奏斗くんの名誉の為にも頑張るぞぉ!」

 

「それだけじゃなくてライブのためでしょ。それにそんなこと言ってたら『ありがとう。でも、俺のことは良いからライブに出れるように頑張ろうね』って言われるわよ」

 

「うぅ‥千聖ちゃん‥本当に言いそうなの止めてよ‥」

 

 

 

 

「みんな‥」

 

「神田さんのおかげでここまで上達したんですよ。それにあんなに感謝もされています」

 

俺の練習がみんなの役に立っているを実感できて、グッとくるものを感じていた。

 

「練習観ていきますか?」

 

「そうしたいのは山々ですが、先約がありますので‥」

 

「そうですか。それではまた」

 

俺は千聖がルームから出てくる前に事務所を後にした。

 

 

再びCiRCLEに戻って来た。カウンターには上がった駒木野さんに変わり、まりなさんが待機していた。

 

「こんにちは神田さん。では早速始めましょう」

 

「わかりました。じゃあ準備してくださーい」

 

「切り替え早すぎだよ、かな兄〜」

 

「あこ、私達は早く技術を高めなければならないわ。せっかく奏斗が来たのだから、1秒も無駄にはしたくないわ」

 

「あこ、もうこうなったらやるっきゃないよ〜♪」

何人かはぶつくさ言っているが、それぞれが楽器に手をかけ演奏の準備を始める。

 

演奏が始まると音に乗って彼女らの真剣な気持ちが伝わってくる。ここのみんなも前に観たとき以上に完全度の高いものとなっている。

 

「一度休憩を入れましょう」

おおよそ一時間半の過酷な練習を一区切りする。友希那の一声で各々が楽器から手を離して体を伸ばしたり、水分を補給したりしている。

「ふぅ…」

俺はたった今息を漏らした、この中で一番後に入ったメンバーに声をかける。

「白金さん、どう?このメンバーとの演奏は」

白金さんの隣に立ち、バンドの居心地を訪ねる。

「か、神田さん…はい…練習は大変ですけど…充実しています…」

「なら良かった」

白金さんが加入してから2、3回練習を見に来ている

最初のときは全然会話にならなかったけど、今は緊張は見えるものの会話は成り立つので心配はあまりしていない。

「燐子、練習を再開するわよ」

「は、はい…」

 

「神田さんも早くしてください」

 

「わかりました」

 

 

 

 

その後の練習もミスは出さなかったもの

 

『なんか引っかかっるんだよな…』

 

あまり比べたくないが俺が見ているバンドの中でもトップの技術を持っているが、何かが絶妙に足りない気がした。

 

 

 

「明日は一度通しで確認を行うだけにするわ」

 

「そうですね。前日に無理な練習をするのはあまり良くありませんからね」

 

「それでは皆、お疲れ様」

 

「お、お疲れ様でした…」

 

「うぅ…疲れたよ…りんりん…」

 

練習後速やかに帰路についた氷川さん。気づかれしている白金さんとあこちゃん。

俺ら家が近い三人組はいつもみたいに並んで帰った。

 

「いよいよ明後日か…」

 

「リサ、ここはあくまでも通過点。私たちは頂点を目指すのよ」

 

友希那達の初5人でのライブ。どのような結果になるんだろう…

それにしても

 

「なんだろうな…」

 

「ん?奏斗、どうしたの?」

 

「いや、なんでもない。ロズ達がもの壊してないかなって…」

 

もちろんこんなのは嘘だ。友希那達の演奏はそれはクオリティの高いものだ。磨けば、他のコンテストでも優勝できる実力をもつだろう。

 

「(でもなんか、引っかかるんだよなぁ…)」

 

ちなみに家に帰ったらマジで写真立てが倒れてヒビがはいっていた。After glowのメンバーと撮った写真だった。




奏斗「はい、15話終わりました!そして今回の次回予告担当は‥」
はぐみ「北沢はぐみだよ!」
薫「瀬田薫だ」
奏斗「二人は今回はどうだった?」
はぐみ「気持ちいい音が出て、楽しかったよ!」
薫「とうとう私達の音を子猫ちゃん達に届けることが出来るのだね」
奏斗「ま〜だ練習中だろ?もう少し待ちなって」
薫「おっとそうだったね。それじゃあ奏斗の言う通り練習に励むとするよ」
はぐみ「はぐみもたっくさん練習頑張るよ」
奏斗「そうだな。コツコツやればきっと良い音が出せるよ」
薫「ところで次回はどんな話なんだい?」
奏斗「次回は友希那達のライブ本番だ!」

次回 青い薔薇

奏斗「次回はタイトルの法則がなくなるんだな」
は・薫「‥?」
奏斗「タイトルちゃんと見てないな、コイツら」
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