のび太の艦隊これくしょん   作:スーパーザウルス

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今回は少し長かったので3話くらいに分けます。

最近デイリー開発で烈風が全く出ないせいで隼もF6F-5も改修が捗りません。
オイテケ……





ビッグライト①

 〜ビッグライト〜

 懐中電灯の形状をしており、照射した対象を巨大化する光線と巨大化させた対象を元に戻す解除光線を出せる。

 

 

 

 

 

 建造、開発、修理、改修、廃棄、艤装や艦娘のあらゆるメンテナンスを行う施設、それがここ工廠である。

 工作艦の明石と兵装実験軽巡の夕張が仕事場にしており、よく足を運んで来るのは提督と秘書艦の叢雲くらいで他の艦娘は改修の手伝いで呼び出された時くらいしか足を踏み入れない。

 

 そんな鎮守府の工場に一人、ビッグセブンの戦艦『コロラド』がやって来た。

 

「……………………」

 

 工廠の前までは来たが、どこか心に迷いがあり中々入らずにただ入り口で佇んでいた。

 

「コ〜ロちゃん、やっぱり来たんだね」

 

「!!!???」

 

 いきなり声を掛けられたので慌てて振り向くと、そこには艦隊の最高責任者である野比のび太提督がいた。

 

「そのチラシを持ってここに来たってことは、実験に協力してくれるんだね?」

 

 この鎮守府では夕張が修理したひみつ道具の実験をする際、所属してる艦娘には被験体になって貰うことがたまにある。勿論強制力はないので鎮守府の掲示板にビラを貼り実験内容と特別手当を載せて志願者が来るのを待つのだ。

 

 ちなみにコロラドがずっと持ってたビラには『ビッグになりたいそこの貴方! 今すぐ巨大な体を手に入れよう!』と、怪しさ満点の広告が書いてあった。

 

「か、勘違いしないでよね! そこに落ちてたゴミを届けに来ただけよ! だいたい、この前大井に半殺しにされたくせに懲りずにまたこんなことして馬鹿じゃないの! どうせだからadmiralが無様に醜態を晒すのを見学してあげるわ!」

 

「とか言って、ほんとは身長を伸ばしたいんでしょう?」ヌッ

 

「ヒッ!? ゆ、夕張、いつのまに!?」

 

 もはや恒例の我らが夕張さんが、大事な被験者を逃さぬよう背後から忍び寄っていた。

 

「大丈夫、痛みとか全然無いから、ちょっと眩しいだけだから、フフフ……」

 

「いやぁ!あんた達のことなんか信用出来ない! やっぱり帰る!」

 

 先の『とりよせバッグ』の件もあり、実験欲に満ちた夕張の顔に狂気を感じて逃げ出そうとするコロラドだが

 

「ネルソンに勝てる!!」

 

「ッ!!」

 

 のび太の一声でピタッと止まった。

 

「…………really?(マジ?)」

 

「あぁ、大マジだ。実験で巨大化に成功すれば火力、耐久などの戦闘数値は全て倍になる。象が陸上生物の中で最も強いのと同じ理屈だよ」

 

「私があのネルソンより……!!」

 

「ネルソンだけじゃない、長門陸奥はもちろん、アイオワや武蔵すら圧倒できるようになる」

 

「戦艦のNo. 1に、成れる……!?」

 

「そうだ!君はビッグセブンの要!最強の戦艦! そんな君にしか頼めない!」

 

「コロラドさん強い!かっこいい!素敵!」

 

「そ、そこまで言うならしょうがないわねえ〜。この私があなた達に付き合ってあげることを光栄に思いなさい」

 

「(チョロいわね、この戦艦)」

 

 二人がコロラドの説得に成功したちょうどその時、工廠に同じくビラを片手に持った三人の艦娘がやって来た。

 

「司令官! ごきげんようです」

 

「なんや、どうせ誰も来とらんやろ思うとったら意外と集まっとるやん」

 

「よう、提督。やっぱビッグになるならこの天龍様を置いて他にいねえよなあ」

 

 そこに現れたのは駆逐艦『暁』、軽空母『龍驤』、軽巡洋艦『天龍』の三人だった。

 

「あー、君らもあのチラシを読んで集まったのかぁ……」

 

「司令官! ここに来れば大人のレディーになれるのよね!?」

 

「暁、今回の実験はあくまで『巨大化』だから大人に成長するわけじゃないんだよ」

 

「えっ……で、でも体が大きくなればエレファントに!!」

 

「エレガントね。それに暁、体の大きいビスマルクは一人前のレディに見えるかい?」

 

 

 

 ────

 ──────

 ────────

 

 

『料理? どうして私が? 私は戦艦ビスマルクなのよ』

 

『午後3時よ、甘いものを食べたいわね。ねえ、聞いてる?』

 

『もうクリスマスか、早いわね。さ、プレゼントを渡していいわよ』

 

 

 ────────

 ──────

 ────

 

 

 

「…………一人前のレディーは自分でなるわ」

 

「それでこそ暁だ、また一歩レディーに近づいたね! ご褒美に間宮券をあげよう」

 

「ほんと!? わーい司令官ありがとう! 響達と一緒に間宮行ってくるね!」

 

「食べる前にちゃんと手を洗うんだぞー」

 

「あなた、ビスマルクに殴られても知らないわよ……」

 

「図体だけのレディーはビスマルクだけで充分だから……」

 

 暁が工廠から去り、残ったのは2人。

 

「それで君、うちらは実験に参加してもええんやろ?」

 

「あ、龍驤、君の動機は……」

 

「動機なんて、そんな大したもんないで。どうせこんなけったいなビラ見て集まるモノ好きなんていないやろ思って、君が哀れに感じたから暇つぶしに来ただけや。うちは別に──」

 

「バストは大きくならないよ」

 

「えっ……? な、なんや、急に、うちは、べ、別にバストの話なんか……」

 

「残酷だけど後悔する前に言っておく。『巨大化』じゃバストは変わらない」

 

「なん…やて…!? で、でも、僅かな膨らみでも倍になれば……」

 

「龍驤、紙に描いた絵を拡大しても立体にはならないでしょ?」

 

「……………………。ま、まあ、よく考えたらコロラドと天龍がいるんやからウチが居ても冷やかしになるだけやね……じゃあ、ほな」

 

「凄い哀愁が漂ってる背中ね……」

 

「龍驤、いつか胸を大きくできる道具を用意してあげるからね……」

 

 龍驤がトボトボした足取りでその場を去り、残ったのは

 

「おい提督! さっさとこの天龍様を巨大化しろよ!」

 

「最後は天龍、君か……」

 

「まあ元々世界水準軽く超えてるこの俺様には過剰かもしれないけど、そろそろ俺も軽巡という狭いカテゴリーから抜け出す日が来たんじゃないかと──」

 

「見損なったぞ、天龍!!」

 

「ヒャッ!? な、なんだよ急に……」

 

「そんな道具に頼るようになるほど、僕らの天龍は堕ちてしまったのか!? 

 違うだろ! 僕らの知ってる天龍は限界にぶち当たってもいつも自分で殻を破ってた! 

 あの時の君はもういなくなってしまったのかい!?」

 

「提督……わりい、俺最近調子でなくてつい道具に頼ろうとしちまった……でもそんなのじゃ駄目だよな!! 

 ありがとな、提督のおかげで大事なことを思い出せた! 俺、行ってくる!!」

 

「うん! あ、この後鎮守府近海の哨戒あるから海防艦の引率頼んだよー」

 

「ねぇ、あんなにやる気あるんだったら天龍は追い返す必要なかったんじゃない?」

 

「だって失敗した時のこと考えたら龍田が怖いし」

 

「え? 失敗?」

 

「さあ、実験の準備は出来ましたよ!! 今すぐこちらへ!」

 

 のび太が三人とやり取りしてる間に用意を済ませてた夕張がコロラドの腕を引っ張る。

 

「ちょっと待って!失敗ってなに!?ねえ!!」

 

 不安を抱えるコロラドは半ば強引に工廠の横に建てられたビニールシートの中に連れ込まれる。

 

「ねえ! 失敗って何!? 何が起こるの!?」

 

「いや大丈夫! 体に異常は起きないから!」

 

「ただこの前の実験では誤って空気中の微生物まで巨大化させちゃったから軽くモンスターパニックになっただけで今度は対策してあるから大丈夫よ!」

 

「全然安心できないわ!」

 

「だから戦艦の君を選んだんだよ! コロラドなら全長1m程度のダニが出てきても軽く一捻り出来るでしょ?」

 

「うっ……まあ、それくらいなら」

 

「さすがコロちゃん、頼りになる!

弱き者の味方!」

 

「フ、フン! まあいざとなったら私の主砲で薙ぎ払ってあげるわ」

 

「(こっちが心配になるほどチョロいなぁ、この娘……)」

 

「それじゃあコロちゃんはそこに立ったままでいて、提督はこれを」スッ

 

「変わった形のライトね」

 

「見た目はね。こいつの光を今から君に浴びせるから眩しかったら目を瞑っていいよ」

 

「では、巨大化実験始めまーす!」

 

「いくよ、コロラド……

 

 

 ビッグライトーーーーー!!!!!」

 

 

「うああああああああ!!!!!!!!!」

 

 

コロラドは眩い光に包まれた。

 

 

 

 




私は特撮好きですけど、転生先に選ぶとしたら光の巨人よりでかい黒蜥蜴を選びますかね。ハリウッドか蒲田かFWかVSか迷いましたけど、世代なのでやっぱVSですね。
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