のび太の艦隊これくしょん   作:スーパーザウルス

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中編です。

10万円貰えたら嬉しいけど、外出出来ないから使い道に困るな。
とりあえず指輪買って、ロケラン積める子に増設ですかね。





ビッグライト②

 

 

ビッグライトの実験から少し経過して、場所は移り変わり母港には南方海域への出撃要請を受けた武蔵、大和、ネルソン、アイオワ、瑞鶴の五人が待機していた。

 

「今回のサーモン海域北方主力艦隊の撃破は我々5人にコロラドを旗艦に加えた編成で出撃するそうだ」

 

「ほう、余ではなくコロラドが旗艦か。まあ偶には趣向を変えるのも一興か」

 

「ふふっ、コロラドさん久しぶりの旗艦で喜んでるんじゃないかしら」

 

「でも、空母は私だけじゃ制空権確保出来ないけど大丈夫なの?」

 

「no problem! コロラドの特殊砲撃と私達のpowerで蹴散らしてあげるわ」

 

「しかし、コロラドの奴遅いな。提督と夕張が連れてくると言ってたが」

 

「うわぁ……あの二人のことだからこの前みたいにまた変な事件が起きそうな予感がするんだけど」

 

「あはは、あの時は瑞鶴さんも大変だったそうですね……」

 

「Oh look! コロラドが来たわよ! hey! hey! …………ってあれ?」

 

 遠方にはっきりと見えるコロラドに手を振るアイオワだったが、その姿にどこか違和感を覚えた。そしてこの時、それを感じ取ったのは彼女だけに留まらず他の4人もアイオワの指す方を見ると首を傾げた。

 

 まるでトリックアートを見るような目の錯覚、遠近法が狂ったような整合性の無さ、そして満場一致でこの感想が出た。

 

 

 なんか……でかくね? 

 

 

「Hi ! 待たせてごめんなさいね。USS BB-45 Colorado class nameship Colorado 到着したわ」ドシンドシンドシン

 

 地響きを立てながら5人の元にやって来た艦娘は、身長4mを軽く超える巨大なコロラドだった。

 

「いやいやいやいや! おかしい! コロちゃん普通に登場しようとしたけど絶対おかしいから!」

 

「あー、ズイーカク気付いちゃった? ちょっと背が伸びちゃったのよね〜」

 

「ちょっとどころじゃないだろ……」

 

「まさか私と武蔵が他の艦娘を見上げる日が来るなんて……」

 

「フフフ、ネルソン! もはや貴女の複縦陣の時代は終わりを迎えたわ! これからは私の梯形陣の時代よ!」

 

「ぬぅ……戦艦同士でしか砲撃させられないくせに生意気な……!」

 

「アイオワ! 今ならバスケで貴女に負けないわよ!」

 

「Oh sit ! こんなのフェアじゃないわ!」

 

 各々が巨大コロラドの登場に動揺していると、そこに今回の黒幕二人が遅れてやって来た。

 

「やあやあみんな、新生コロラドの感想はどうだい?」

 

「提督……それと夕張。またお前達の仕業か」

 

「ほんと懲りないわね、今度は何したの?」

 

「このビッグライトっていう懐中電灯で物体を巨大化したのよ。今回はコロラドさんを3倍の大きさにしてみたわ」

 

「expandとは……my admiral はいつも奇怪な道具を持ってくるな」

 

「そういえばcafeteriaの掲示板に巨大化実験とかいう変なチラシが貼ってあったわね」

 

「コロちゃん、まさかそんな胡散臭い実験に……? あんな酷い目にあったのにチョロすぎでしょ……」

 

「う、五月蝿いわね! ズイーカク!」

 

「しかし3倍ということは身長は約4.5m程度か」

 

「あの、提督……まさかこの姿のままコロラドさんを私達とサーモン海域に出撃させるおつもりでしょうか?」

 

「勿論だよ、大和。実戦に役立てるための実験なんだから当然強豪揃いのサーモン海域北方で検証してもらいたい」

 

「待て admiral よ。コロラドは協力したようだが、余らは承諾した覚えはないぞ」

 

「全くだ、いくら提督といえど事前の知らせもせずこれは職権乱用に当たるのではないか?」

 

「そうよ! こんなことして大淀や叢雲だって黙ってちゃ……

 

あっ!? そういえば今日二人とも出張でいない日じゃん!」

 

「なるほど、だから今日になって突然私達に出撃の命令が出たんですね」

 

「 admiral ほんとせこいわねえ」

 

 各々が不満を漏らすのも無理はない。勝率で言えば五分五分、普段出撃してる海域の中では難易度が最も高く、そんなところに不確定要素を連れたままの出撃など余計な損害に繋がる可能性がある。

 

 だがこうなる事を予測してなかったのび太ではない。幼い頃から悪知恵だけは働くキレの良さで切り札を使ってきた。

 

「もし出撃1回で敵艦隊主力を無力化できた暁には実験に協力してくれたみんなに焼肉食べ放題をご馳走します!」

 

「なん……」「ですって……!?」

 

「あとラム酒も付けます!」

 

「ぬっ……!?」

 

「あと寿司も!」

 

「Wow!」

 

 その言葉を聞いた瞬間、戦艦達の目が獲物を捕らえる捕食者の目に変わった。

 

「任せとけ相棒! この武蔵が蹴散らしてやろう!」

 

「大和、推して参ります!」

 

「各々がその責務を果たせば、勝てるッ!」

 

「 I love you , admiral ! だ〜い好き♡」

 

「うぉい!? 戦艦共!」

 

「それじゃあ、決まりみたいね。USS BB-45 Colorado class nameship Colorado 出るわ! ついて、きなさい!」

 

「ちょっと!? あーもう、戦艦はほんと脳筋ばっかり! どうなっても知らないんだからぁ!」

 

 納得はいかないが戦艦だけで出撃する5人を放っておくことも出来ないので渋々ながらも瑞鶴も抜錨する。

 

「いってらっしゃーい」

 

「あとで感想聞かせてねー。

 

 でも良かったんですか提督?」

 

「ん? 何が?」

 

「あんな約束しましたけど、あの人達の食べる量考えたら一航戦の二人と同じくらいの食費が出ますよ?」

 

「フッフッフ、そこは大丈夫。サーモン海域北方で出る本来の出撃回数と修理でかかる資材を全て換金すれば経費は賄えるから」

 

「なるほど、いやぁ大淀がいなくて良かったですね〜」

 

 

 

 

===============================

 

 

 

 

『サーモン海域北方』──難易度の高い南方海域の中でも最も凶悪と悪名高い地帯。ネ級elite,タ級fragship,ヌ級fragship,ヲ級改fragshipと数多くの精鋭揃いだが、その中でもこの海域の番人と呼ばれてるのが戦艦レ級。

 大和型であろうと当たりどころでは一発大破に追い込む火力、空母と変わらぬ制空力、雷巡も顔負けの先制雷撃、潜水艦すら逃がさない対潜能力、人類が確認できてるのはeliteまでだがすでにその段階で姫級にすら匹敵しており、まさに怪物だ。

 

「<(゜∀。)」

 

 今日も番人はこの海域にやってくる艦娘達を追い返すため巡回をしていた。

 

「<(゜∀。)!!」

 

 さっそく偵察に飛ばした深海偵察機から連絡が来たようだ。だがしかし、偵察機は何やら混乱しているようで伝わってくる内容は意味不明なものだった。

 

 そうこうしていると電探に反応があり、対象がいる方へと目をやった。

 しかしそこでレ級自身も違和感を感じる。電探では敵艦隊までまだ結構な距離を指してるのに目標はすでに一隻だけ目視できていた。

 というよりもっと別の感想が浮かんでくる

 

 

 なんか……でかくね? 

 

 

「Enemy in sight ! さあ、始めましょう。蹴散らせ!」

 

 それは気のせいではなかった。気付けば体長4.5mの巨大艦娘が迫って来ていたのだ。

 

「Σ( ゚д゚)!?!?!?!?!?」

 

 無論敵の動揺をコロラド率いる飢えた肉食系戦艦達が見逃すはずもなく、途端に一斉砲撃が始まった。

 

「もっと撃ちなさい、もっとよ!」

 

「Σ(ОД○*)ギィヤァアアあああああ!!!!!」

 

 

 

 

=================================

 

 

 

 

 

「そろそろコロラド達が戻ってくる頃かな」

 

 通信機で敵主力艦隊の撃滅の一報を聞いたのび太はデータをもう一度計算し直したいと言った夕張を工廠に残して先に母港に来ていた。

 

「 Operation complete ! 」

 

「おー、みんな無事帰ってきた……

っておわぁ!? コロちゃんだけなんでそんなにボロボロなの!?」

 

 帰投した艦隊を出迎えると、ほぼ無傷に近い5人とは対称的にコロラドだけ大破状態となり装甲はほとんど剥がれていた。

 

「まあ、こんだけデカければ格好の的になるだろう」

 

「おかげで余らは被弾を抑えられたが、な」

 

「でもいくら被弾したところで big size になったおかげか火力も上がってるから大破状態でも敵の戦艦を蹴散らせるわ」

 

「う〜ん、やっぱり大きくなった分被弾は抑えられないか。でもコロちゃん一人の修理費を引き換えに大和型の二人や他の戦艦・空母が何度もボロボロになって帰えっては出撃する出費を浮かせられるなら儲けもんかな。

 ちょっと残酷だけど……」

 

「気にしなくていいわ admiral . むしろ私はもっともっとこの姿で出撃したいくらいよ!」

 

「あはは、まあこれからの方針を決めるのはまだ先としてとりあえずドッグで修理して来なよ。バケツは使っていいから」

 

「OK . 先に失礼するわ」

 

 5人の随伴艦とのび太をあとにコロラドはドッグへと向かった。

 そのタイミングを見計らってか、武蔵がのび太の肩に寄りかかりながら話を切り出す。

 

「時に提督よ、あの約束は忘れてないだろうな?」

 

「はいはい、勿論ですよ。もうすでに間宮さん達に準備してもらってるからみんなも先にお風呂に入ってから夕食にしなよ」

 

「 Oh . やけに west side が眩しいと思ったらもうそんな時間だったわね」

 

「て、提督! ほんとに食べ放題なんですよね!?」

 

「ほんとだよ。大和がいつか思いっきり肉を食べたいって言ってたから用意したのさ」

 

「や、やっt……あ! わ、私は別にそんながっつきたいわけじゃなくて、む、武蔵がお腹いっぱい食べれたらいいなってですね……」

 

「ヤマート、もう遅い、ぞ……」

 

 ネルソンが温かい眼差しを向け、そんなやり取りをしているとのび太の足元にドッグの妖精さんがやって来た。

 

「あれ? 妖精さんどうしたの?」

 

「テイトクサン、テイトクサン。ショウニンヲオネガイシマス」

 

「あー、コロラドの修理の申請書を持って来てくれたのね」

 

 修理、開発、建造などを手伝ってくれる妖精さんは基本的に提督の指示に従い提督の許可無しでは勝手に業務を行うことは出来ない。

 

「サインでいいかな。承認しましたよっと」

 

「ジュリシマシタ」

 

 のび太が書類にサインするとそう言って妖精さんはトテトテという可愛い効果音が出そうな足取りでドッグの方に向かっていった。

 

「ところで提督さん、コロちゃんの修理ってどれくらいの資材使うの?」

 

 ふと疑問に思った瑞鶴が何気なく質問する。

 

「そういえば巨大化したコロラドは火力に留まらず間違い無く耐久も上がっていたな」

 

「私達大和型ですら戦艦の砲撃を4,5発も受ければ中破以上は必至ですが、コロラドさんは砲撃、雷撃、空襲などさまざまな敵の猛攻をほぼ全て一人で受け、やっと大破に追い込まれました」

 

「そうだね、身長が3倍になったことで耐久も3倍になってるだろうからそれくらいは耐えられるんだろう。そして裏を返せば戦艦3隻分の修理費だけでこれだけの戦果を得られたのだから儲けもんだ」

 

 

「3倍? うーん耐久が3倍になっただけであんなに耐えられるのかなあ……」

 

 戦場に立ち現場を見た瑞鶴だからこそ抱く疑念。だがこの疑問が間違いではなかったことを裏付ける者が、まさに今、猛スピードで母港にダッシュしていた。

 

「て、て、て、提督ぅううううう!!!!!!」

 

「おわっ!? って、夕張! どうしたのそんなに血相変えて走って来て……」

 

「こ、これ、これを見てください!」

 

「ん? コロちゃんの艤装の補給費用の書類? これがどうし……

 

 な、なんじゃこりゃああああああああああ!!!!!!!!」

 

 艤装の補給、つまり使用した燃料と弾薬の費用がそこに記されていたがその数はなんと

 

「通常の、に、二十七倍!?!?!?」

 

 血の気が引くとはまさにこの事だろう、驚愕の数字に紙を握っていた指が震えていた。

 

「なんでこんな量の資材が……3倍の大きさにしたから補給だって3倍の量で収まるじゃ……!?」

 

「提督、体積比ですよ……」

 

「体積比……?」

 

「高さ・幅・奥行きのそれぞれが1mの立方体の体積は1㎥です。これを全て3倍にしたら高さだけなら3倍ですが体積は縦3m×横3m×奥3m=27㎥、つまり1㎥だった塊が27個になるんです……」

 

「そうか、ビッグライトを浴びたコロラドは身長が単に伸びたんじゃなく、巨大化したから体積そのものが倍になってるのか」

 

「最初の計算式に間違いがないか調べてたんですが、とんでもないミスを見落としてましたね……

 

単純に見積もれば今のコロラドさんは戦艦27隻分ってことに……」

 

「こんなことが叢雲と大淀にもしばれたら……う、お、おええええええ!!!!!!」

 

「お、落ち着いてください! まだ大丈夫です! コロラドさんのビッグライトの効力が切れた後に補給をすれば、費用は通常値に戻ります! 修理費だって馬鹿にならない筈ですからまだ入渠は……

 

 ってあれ? コロラドさんは?」

 

「さっきドッグに行かせちゃった……申請書にサインもして」

 

「この馬鹿ぁああああああああ!!!!!!」

 

 コロラドの修理費用は金剛型改二より少し少ないとは言え、それでも戦艦27隻分の鉄と燃料を失うというのはどれほどの損失かは考えるまでもない。それを知って激昂する大淀と叢雲の恐ろしさも……

 

 書類に書いてあった修理費をよく確認しなかった事を悔やんだが後悔先に立たず。既に鼻水を垂らして泣きじゃくりそうになってる眼鏡の男だが、彼の部下がさらに追い討ちをかける。

 

「では、余らも風呂に向かうとしよう」

 

「いい汗をかいた後は、やはり風呂だな!」

 

「その後はみんなで party ネ!」

 

「提督、や・く・そ・く。ちゃんと守ってくださいね」ニコ

 

「私、知らないって言ったよね? それから私も協力したんだから焼肉には参加するわよ」

 

「待って瑞鶴しゃん! こんだけ資材使って焼肉食べ放題とか無理! 赤字出したら叢雲に殺されちゃう!」

 

「瑞鶴様! どうかお慈悲を! お慈悲をー!」

 

「ちょっ、なんであたしだけ!? ていうか二人とも引っ付くな! 鼻水汚い!」

 

 

 





46砲も売ってください!なんでもしまかぜ!

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