個性『レユニオン』な転生少女 作:なめろう
メフィスト「あれぇ指導者、僕のことは使う予定はないって言ってなかったっけ!? キミさぁ! 考えがさぁ! 甘いんだよねぇ本当さぁ!」
リュニ「……(出番なくしてぇ~)」
おはヒロアカ! 転生少女リュニちゃんです!
良い子は眠る深夜0時。我々のアパートでは準備を整えた突入メンバーがいよいよもって死穢八斎會に向けて出発しようとしていました。
ジェントルさん、ラブラバちゃん。Wさん、メフィスト、ヴェンデッタさん、サルカズ術師さん、クラスレちゃんというそうそうたるメンバー!
これだけいれば並大抵のヴィランもヒーローも相手にはならないとは思っているんですが、生憎今回の敵ボスはオーバーホールというチート個性の持ち主。如何にレユニオンメンバーが精鋭揃いでも失敗する可能性は否めません。
ちなみに私は残念ながらメンバーの選考外なのでお家で留守番です。家でみんなの無事をしっかりと祈っています……あ、勿論寝ないようにするよ? 寝たらレユニオンのみんな消えちゃうから。コーヒーとかたくさん飲んでおきます!
「――では最終確認だ。我々はこれから指定敵団体『死穢八斎會』本部に突入し、内部に囚われている少女『壊理』の救助、及び若頭『治崎廻』を筆頭とした敵幹部ら、及び敵連合の人員の無力化を行う。今回は警察及びヒーローにも本部襲撃の事はリークしているため、ヤクザ、警察、ヒーロー入り乱れての作戦になるだろう」
「私達の目標はさっき述べた通りだけど、無理に私達の手柄とする必要はないわ。救助と無力化については警察やヒーローが達成してもいい。こちらは警察やヒーローらのサポートをするという立ち回りが、一番分かりやすい説明かしら」
今回の作戦について、ジェントルとラブラバが並み居るメンツに語りかけている。
そう、事前に念押ししておいたけど今回あくまで我々の立場はサポートに徹する。これが大事なポイントだ。
ようするに『死穢八斎會が潰れる』『壊理ちゃんを救助する』という2点が達成されていれば良いのだ。
無駄にはりきって警察ヒーローヤクザ全員に喧嘩を売る必要はない。
積極的にヒーローらとヤクザをぶつけて、危なそうだったら援助すればいい的なスタンス。
そうすれば警察やヒーローとかにも媚び売れるしね、みんなハッピーハッピーやんけ。
「はいはぁーい、でもそうなるとヒーローと警察に任せれば私達はいらなくないかしら? ただでさえ2陣営に
Wさんの至極真っ当な疑問が飛び出した。
まあ、そうね。この話だけだと正直必要がないように思えるかもしれない。でも私達はあえて出しゃばる、それは何故か。
「現状、八斎會の連中は我々の活動によって大きく弱っている。既にあらかたの活動資金源は潰されている、潰れるのも時間の問題だろう……そうなるとどうなると思う? 奴らはきっと逃げ出すだろう」
「まあそうね……でもソレがどうしたって言うの?」
「そうなると壊理ちゃんも連れ去られてしまう可能性が高いのさ。以前クラウンスレイヤー君に潜入してもらった時の資料の中に、彼女の個性を素に『個性抹消薬』なる物が作られているという記載が見受けられた、彼女が特別視されている理由はそこにあった」
「……ふぅん。ようするに、絶対に奴らを取り逃さないようにするため?」
「
若干芝居がかった口調で答えるジェントル。
……まあ実はそれだけじゃあないんだけどね。
これは転生知識なんでジェントルさん達には言えなかったけど、林間学校襲撃がなくなった事によって死穢八斎會にどれだけの敵連合メンツが回されたのか不明だって言うのと、多分デク達主人公が今回の件に絡んでこない事による戦力低下が起こりうるんだよねー。だからこそ我々が追加要因もかねてこっそりお相手する。
とは言えメインで活躍していたサーにルミリオンやねじれちゃんらは参戦するだろうから、あんまり心配してないけどね。
一応はラブラバさんにハッキングして貰って塚内さんにメール送っておいたから、もしかしたらオールマイトが釣れるかも。そしたらもう安泰も安泰なんだけどなぁ……。
「そうなると我々の潜入経路は、奴らの退路を阻む形が望ましいんだな」
「その通りだクラウンスレイヤー君」
「ただみんなに渡した見取り図を見て貰えば分かる通り……その脱出経路と思われる場所はかなり多いのよね……この建物を作った人は相当神経質な人よ」
引き継いだラブラバがプロジェクター越しに屋敷の見取り図を見せるが、そこにはうじゃうじゃと蟻の巣の様に張り巡らされた経路が。特に地下なんてダンジョンかよって感じだ。
多分コレを作ったのは幹部のミミックさんなんだろうなぁ……っていうかクラスレちゃんの潜入があった事はバレてるだろうし、道が全部入れ変わってないかが心配。いや、変わってると考えた方がいいかも。
「道が塞がれていて侵入出来ないでは話にならない……だから、こちらから道を作ってしまうわ!」
続けてプロジェクターに映されるのは近隣の下水道施設の埋設状況を表した図。
死穢八斎會本部付近に流れる下水道がずらりと投影され、その図のある一点が赤い丸で囲われていた。
「幸運な事に建造物の地下通路と並走する下水道があるわ。このポイントをWさんが持ってる爆弾で破壊して、一気に乗り込むの」
「……なるほどな」
「爆破のタイミングは、ヒーローらが突入した数分後。既存の逃走経路は警察さんやヒーローさんに見張って貰うとして、我々は最短で敵幹部あるいは壊理ちゃんを確保する!」
「恐らくヒーローと警察相手にあたふたしている所で我々の登場よ、意表を突く事は容易いでしょうね!」
……おぉぉ、この作戦どうよどうよ! 完璧じゃね!? 全くもって穴はないな! 既に
まだ準備の出来てない所をぱぱぱっと叩いて、終わりっ! これは勝ったなガハハ!(超慢心)
……あれれ? でもWさんなんか不満そう? なんで?
「ねぇリュニ、原石爆弾は使っちゃ駄目なの?」
いやいやいや、駄目ですってば。
ジェントルの二人組には言えないけど感染源撒き散らすヤバイ爆弾じゃん。
手榴弾とかC4とか危ない武器あるでしょ、こっち使いなさいこっち。
「使い慣れてない武器を使うのもねぇ……あと。私達の共通的な不満なんだけど」
「……?」
「相手は殺しちゃ駄目なの? 向こうは容赦なく殺しに来ると思うのだけれども」
「……」
殺しか、そこは正直迷った。
相手は悪だし、殺しに来たのなら殺される覚悟があるって事だよね? って割り切ろうかなと最初は思ってたけど、やっぱり私は根が小心者なのか心のどこかにストッパーがあって、命を軽々と奪う事にどうも躊躇している。
ジェントルもラブラバもその点については特に語ってこないが、やはり殺しにまで踏み切ろうとは考えていないのか表情はどこか陰鬱だ。とは言え、彼らの中で答えは出ているようだけれども。
「……W君。私個人の考えで言えば、敵と言えどいたずらに命を奪うべきではないと考える」
「お優しい事ね。その優しさの結果貴方の愛しいラブラバちゃんが殺されても同じ事言える?」
「……っ」
「ここが戦場ではないのは承知してるけれども、相手は尻に火がついている状態なのよ。きっと死にもの狂いで襲いかかってくる事間違いないわ」
「同感だね、僕らは指導者の言葉には確かに従うが、このままじゃ元々の力を発揮しきれない。何せ手加減なんて向こうじゃしたことなかったからね」
むぅぅ、メフィストめ。久しぶりに喋ったかと思えば正論を。
……良かろう良かろう。それであれば私の命令はこうだ。
「……原則殺しちゃ駄目。ただし無力化出来そうにない。または私達のいずれかに危機が及んでしまう場合は、その限りじゃない。これでどう?」
「リュニちゃん!」
「リュニ君……」
「ジェントルさん、ラブラバさん。残念だけど私もWさんの発言に賛成――たぶんね、この作戦は上手く行くとは考えてる。私の個性達はみんな強い。しかし万が一がある。その万が一の時に優しさのせいで二人やみんなを失う事になるのは、私は嫌」
「はぁ……まあ、妥協点ね」「……」
「指導者もまたとんだあまちゃんだね」
「……あまり期待はするな」「承知した」
覚悟しよう。もうここまで来たらそれしかない。
知らないとは言え元々私がちょっかい出したのが切っ掛けでこんなゴタゴタになったんだ、殺し殺されの世界に私達はもう脚を突っ込んでいるのは承知の上。
後で絶対に後悔なんてしたくないもん。それに――
「ほら、えっと……もしかしたらヒーローさんが全部やっつけてくれるかもしれないしね? この覚悟も不要になるかもだし……だけど」
でもこれだけは約束して欲しいな。
「ここまで覚悟したんだもん。二人共、絶対に、ぜーったいに無事で帰ってきてね? 私はここでちゃんと待ってるから」
折角仲良くなったんだもん、これからも三人で仲良く過ごしていきたい。
もう二人のことはこの世界で家族のような存在になっているから。
って答えたらジェントルにもラブラバにもぎゅーってされた。うぅ、苦しい。
「勿論だとも……!」
「リュニちゃん、私達頑張ってくるわ……!」
苦しいけど、ソレ以上に凄い嬉しいかな。
本当に、本当に気をつけてね。あとレユニオンのみんなもよろしくね。
定期的な連絡! あと危なくなったら即時撤退を忘れずに! 以上、がんばって!
そして、私達の死穢八斎會壊滅作戦は遂行される事になった。
私もこのアパートでわんわんと一緒にみんなの無事を祈るぞー! おー!
「……」
……しかし、ラブラバに貰ったこの『もしもの事があったらボタン』怖いな。
これ押したらどうなるんだろ、普通に考えたらPCデータが全部消えるだけだよね?
このアパートとか消滅しないよね……?
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《レユニオン図鑑》
・今日は午後休を頂いております。
視点の切り替えの頻度は適切でしたか?
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丁度いい感じ
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少し切り替えが多いのでは?
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切り替え過ぎ
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むしろ主人公目線だけでいい¥