個性『レユニオン』な転生少女 作:なめろう
2020/05/10
あまてるさんから挿絵をいただきました!
文中に追加しているので見ていただけると幸いです!
お爺ちゃんと美少女…絵になります…!
おはヒロアカ! 転生少女リュニちゃんだよ!
先日、私の個性の思わぬ弱点が分かった所で、隠れ
その隠れ蓑が今日明日で見つかるかと言えばそれは微妙!
一応候補者の方には連絡を取ったので、返信が来る間時間を見つけてこうして近所の銭湯に来ています!
何? 外出を控えるって話はどうしたって? ……ま、まだ身バレしてないだろうから大丈夫大丈夫。(震え声)
「……へぇ~これ本当にお風呂だけの施設? 何だか古ぼけてるけど?」
「この古い感じがいいの! W!」
今回はWちゃんと一緒に来ております!
クラスレちゃんは前回ので分かったんですが、ちょっと硬すぎる感があるので……。
凄いウィットに富んでそうなWさんをお呼びしました。
Wさんは幹部で、戦闘に強くて快楽主義者で爆弾魔ですが、多分大丈夫でしょう? ……そうだよねわんわん? わんわんは何も答えてくれない…。
っていうかうん。アークナイツのキャラは銭湯なんて初めて見ただろうね。
これが日本古来、伝統の施設だよ。この木造建築の
「はぁ? ボロいだけじゃないの……何よ、リュニ?」
「しーっ、しーっ! 今からそのボロ施設を利用するんだからね、文句は駄目! ね!?」
「……はぁ。まあいいわ、一緒にお風呂入ればいいんでしょ。早く行きましょ」
「本命は私の護衛だからね!? そこは本当お願いします!」
「は~い」
ではレッツラごー。このためにタオルに着替え、シャンプーセットまで準備。
ヒロアカ世界の銭湯、一体どんな感じなんでしょうか。
「いら~~~~っしゃい~~~~」
ステレオタイプなお婆ちゃん番台さんにお金を支払って、着替えて。
そして真っ昼間の誰も居ない時間帯にお風呂!
うーむ、番台も脱衣所風呂場も、現代日本の銭湯と全くもって変わらん……。
浴室の富士山の絵も相まってまるでヒロアカ世界じゃなくて現代世界に来ているような感じだ……。
「確かに大きいお風呂ねぇ。共用風呂って感じ?」
「そうでしょそうでしょ~。こうぐーっとね、体を伸ばして利用出来るのが銭湯のいい所なの。……って、ちょっとW。お風呂に入る前にはちゃんと体を洗うんだよ。あと湯船にタオルつけちゃ駄目だから。めっ」
「……別に戦ったり殺したりもしてないし、汚れてないわよ?」
「エチケットなの! あと公共の場で物騒な事言うの禁止!」
「はいはい」
んふふふ。いやーでもようやくお風呂に入れたなぁ。
野宿生活中は我慢してたけどやっぱり元日本人としてはお風呂は譲れないね。
この汚れた体も髪も尽く洗いつくしてくれるわー!
……って私の髪長いな! 身長以上あって辛い!
「Wお願い、髪洗うの手伝って!」
「嫌よ。自分で洗いなさいな」
ぐ、ぐぬぬぬ……おのれぇ~。私も早くお風呂入りたいのに……。
Wさんは本当にマイペースなお方だ……仮にも私は造物主なのに薄情というか何というか。
……にしても、Wさんいいプロポーションしてるなぁ。
すらりとした体型に大きな胸。水を弾くスベスベの肌……それに全裸なのに太ももにつけた大量の小型ナイフがギャップがあってまたセクシーな……ナイフ!?
「だっ、Wさーん、湯船にナイフもつけちゃ駄目だからね!?」(小声)
「これは譲れないわ。大体これが無かったらどうやって貴方を守れっていうのよ」
「え、や……まあそうかもだけど……」
「本当は源石爆弾とかお楽しみセットも全部持ってきたいくらいなのよ? 貴方、本当危機意識が低いったらありゃしないわね」
「……さ、流石に悪い事をする人もこの銭湯じゃ戦ったりはしない……よ?」
「どうだかね。それでまだ髪洗い終わらないの? 私はもう上がりたいのだけど」
「ちょ、待って。待ってってば! 私の髪のことを思うなら手伝ってよ! もうー!」
§ § §
はーぁ、いいお湯だったあああぁぁぁぽっかぽかあぁぁぁぁあぁ。やっぱりぃぃいぃぃお風呂はあぁぁぁぁあ命のぉぉぉぉぉぉ洗濯うぅぅぅうぅぅ……。
「マッサージ椅子。呆れた……リュニ、あんた幼女なのにおじさん臭いわよ」
だぁって野宿生活で体がガッチガチだったんだもの。
ガチガチの体がほぐれるほぐれる……。
「次はもっといいベッドのある拠点を選ぶ事ね……うん?」
ん? 何かWの雰囲気が変わったけど一体どうしたんだろ。
何か目新しい物でも見かけたのかな……と、ちらりとマッサージ椅子から体を起き上がらせたら。
「はっはっは、やあ花子さん!! 今日は昼間っから客が二人も入ってて良かったなぁー!!」
「あ~~らぁ~~~空彦さん~~~、あんたもよう来たねぇ~~~」
……何だ。元気でちっこいお爺ちゃんが来ただけじゃん。
何も珍しい事じゃあないけど……あ。こっちに来た。
お爺ちゃんとかお婆ちゃんって暇な人多いのかすぐ声かけて来るよねー。……ってあれ、Wさん目が据わってるような?
「やぁお嬢さん方、昼間から良い選択をしているな!!」
「えぇどうも」
「あ、はい……えっと偶然なんですけどね、大きなお風呂に入りたいと思ってまして……」
「君は誰だね!?」
「えっ!?」
「君は誰だね!?」
二回聞かれた!? ボケ老人なんですか!?
えーっと、名前別に言ってもいいけど……ってあれ、この人何か見た事あるような。
「やだわぁお爺ちゃん。名前を聞くときはまずそっちが名乗らないと」
「おっとこいつはしてやられた! 俺の名前は
とりの、そらひこ……?
うーん何処かで聞いたことあるような、ないような……。
「あ、えっと……私の名前はリュニで、彼女はWって言います」
「そうかそうかリニュに、Wか……君は誰だね!?」
えぇー……。
「いや冗談だ嬢ちゃん、本気で憐れみの目を見せるのはやめてくれ」
「あら真面目な会話も出来るのね、本当にボケてるのかと思ってたわぁ」
「はっはっは手厳しいな、そういうフリをしたのは勿論俺のせいではあるがな! 迷惑料ついでに花子さんコーヒー牛乳を2つだ、彼女らにおごってやってくれ!」
「は~~~~い~~~~」
え、コーヒー牛乳おごってくれるんですか!?
そんな風呂上りの最高の一品を……!
やばいこのお爺ちゃんいい人じゃん……ヒロアカ世界は混沌まみれだけどやっぱり優しさがあるんやなって……。
「構わん構わん、老人のボケに付き合ってくれたんだからな」
「……私フルーツ牛乳が良かったのだけれども?」
Wさん、マジで厚かましいよ!?
ちゃんとお礼ぐらい言おうよねぇ!?
「はっはっは、好みまでは熟知してないからなぁ!」
「まぁ貰える物は貰っておくけど……リュニ。それ飲むのは戻ってからね」
「え? でもお風呂上がりに即飲むのがこの日本では習わしで……」
「忘れたの? 私達には次の用事があるじゃない、ちょっとお話してる時間はないわよ」
「おぉっと、そうだったか! 悪いな爺の戯言に付き合わせてしまって」
??? つ、次の用事って、別にあれは急いだりはって思ったけど途端に彼女に口を塞がれた。
どうやらWさんは何がなんでもこの場からすぐに逃げ出したいみたい……。
「本当よ。老い先短いお爺ちゃんとお話してたら日が暮れるまで貴重な時間が取られちゃう」
「だ、だだっWー! ほ、本当っごめんなさい酉野さんっ! この子すっごい天の邪鬼なだけでして……」
「気にしておらんし、これぐらい跳ねっ返りの方が俺としちゃあやりやすいから気にすんな嬢ちゃん! 何だか無駄に
「……行くわよ」
「え、わっ……もう! Wったら! それじゃあすみません、コーヒー牛乳ありがとうございました!」
私はこうしてWに連れられて銭湯を後にしたのだけど……人気のない路地に一直線に連れてかれたと思ったらWは速攻で持ってたコーヒー牛乳をゴミ箱に投げ捨てた。ちょっ、Wさん何して!?
「リュニのそれも貸して、飲まないで」
「な、なにするの!? コーヒー牛乳勿体ないじゃん!」
「……怪しいから飲まないでって言ってるの。アンタは気付かないようだったけどあのお爺ちゃん、あれは相当場数踏んでる奴よ。今まで以上にね」
「い、今まで以上にって……そ、そんなに?」
「私は過小評価はするけど、過大評価はしないわ。そして過小評価をした上でアイツを警戒すべきだって言ってるの」
え、えぇぇぇ~。で、でも……でもなぁ。
あんなお爺ちゃんがまさか……ね?
私が今の所狙われるなんて可能性は大分低いし……偶然立ち寄った銭湯で待ち構えてたりするかな。
「あの……またトガちゃんみたいに偶然だったり、しない? あのお爺さん、そんな悪い人そうには見えなかったし……」
「知らなかった? プロはその偶然を装うのが異様に上手いのよ」
「……」
「警戒心の一番薄い所を突いてくる、それがプロのやり口。油断して足を
「……お、お風呂上がりのコーヒー牛乳。あっ、待ってW、やめて。コーヒー牛乳、コーヒあぁああぁああぁぁーっ! こーひぃぃいぃぃぃぃ!」
「……コンビニで買ってきなさいな」
「空彦さん、どうしたんだい~~? あの子達が気になるのかい~~? 二人共えらく美人さんだったけど~~」
「……確かに二人共
「……?」
「あの子からどうにも寒気を感じて仕方がなくてね。あいつ、あれは……相当な修羅場を潜った目だった。少しだけヒヤヒヤしちまったぜ」
「……もしかして~~、ヴィランなのかい~?」
「そいつはどうか分からねえな。ただ、壮絶な人生を潜ってたのは違いないだろうな……出来る事なら相手をしたくないもんだ」
酉野空彦――ヒーロー名『グラントリノ』は、追加で買ったコーヒー牛乳片手に、去っていった二人をじっと眺めるのだった。
§ § §
「――トル、ジェントル! コレを見て頂戴っ!」
「ん? 何だいラブラバ。ついに私達の動画が話題動画ランキングで1位を取ったのかい?」
「私の心の中では常に1位よジェントル! ――それよりも、このコメントを見て!」
「おぉ。この動画は『おでんつんつん客を逆につんつんしてみた!』だね、つい先日投稿したばかりの! 内容がいささか地味だったと反省はしているが……これがどうしたと……んん?」
「……」
「……ラブラバ。この相手が誰か絞れているのかい?」
「IPから辿るに都内のネットカフェ利用者なのは間違いないみたい、一応書き込み当時の監視カメラもハッキングしたわ。したのだけど……」
「したのだけど?」
「……ごめんなさい、誰かまでは判別出来ていないのごめんなさいジェントル!」
「ほう、よもやラブラバ程の技術の持ち主でも分からない相手か。いやいや気にする必要はないさラブラバ、それは君の技量の問題ではなく、恐らく相手が上手なだけ。何にせよ、我々はこのコメント真偽を確かめる必要がある」
「じゃあジェントル! 次の動画は……!」
「あぁそうともラブラバ! 次の動画は決まりだ! 『出会ってくれたら条件次第で百万円あげますというコメントが本当か、確かめてみた!』だ!」
「素敵! 素敵よジェントル! これでジェントルの知名度爆上げ待ったなしね!」
「はっはっはっは――!」
感想・評価お待ちしております。
《レユニオン図鑑》
・W(ダブリュー):
レユニオンの幹部。サルカズの傭兵。
携行している銃を使わず、投擲武器を主な攻撃手段とする。
大量の活性源石爆弾による破壊活動で、一歩引いたポジションから最前線を支援する。行動パターンは奇怪で何を考えているのか他人には理解できない。
視点の切り替えの頻度は適切でしたか?
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丁度いい感じ
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少し切り替えが多いのでは?
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切り替え過ぎ
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むしろ主人公目線だけでいい¥