駄作   作:匿名希望ただの人

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学園公式戦が始まったんだ

月日は流れ、気がついたら学園公式戦の当日になっていた件。まさに急・展・開!

そんでもって、Fクラス御一行は次に試合を控えている。これぞ超・展・開!

修行や授業や開会式とかその他色々な過程をすっ飛ばしてここまでやってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

熱気渦巻く試合場。客席は全学年が座わっているので満席。当然ながら一学年トーナメントよりも更なる盛り上がりを見せている。

学園公式戦、それも剣舞祭の出場がかかっているのだから気合いの入りが違う。

それは俺達も同じ事

「人が凄いねー」

「そうだな」

「この舞台で先輩共を潰せるのか。楽しみだな」

「き、緊張します」

と言いたいが、みんないつも通りの反応をしている。

変わった事は、Fクラスを批判していた一学年共が声援を送るようになっている。実力で勝ち上がったのだから代表とは認めてくれたのかもしれない。

「がんばれよFクラス」

「まっ、期待はしてないけどな」

「精々いい試合にするんだな」

「あはははは」

……それでも冷やかしがほとんどだが、以前より大分ましである。

「うっせぇ予選落ち雑魚共は黙ってろ!」

ジェルマンの安定の煽り返し。それに過剰に反応する一学年の生徒達。 

まだ優しかった歓声が一気にブーイングの嵐と化す。

「はっはっはっ、負け犬共が喚き散らしてるぜ。実に気分がいい」

試合前で緊張感している中、こいつはこの状況を楽しんでいる。

「相変わらず悪役ですわ」

「こっちは見ていて気持ちいいがな」

「敵なら腹が立ちますけど味方ならスッとしますね」

ジェルマンの行為はチームを盛り上げたり、相手への挑発もあったりして何気に役に立ってたりする。軍人だからもしかしたら分かってやってるのか、それとも素なのかはわからないが、おかげでみんな落ち着いているように見える。

さて、初戦の相手は二学年のDクラスが集まったチームだ。とうとう上級生と戦う事になった。果たして俺達の実力が通用するのか!?…公式戦が始まるまでレイカ先生にバッチリ鍛えられたのでまぁ大丈夫だろ。

ちなみに、学園公式戦もトーナメント式で試合ペースは三日に一試合とぬるい。

そんな個人の感想を含めた捕捉はそこまでにしてもう試合が始まってるので切り替えます。

「うおおぉぉ」

ブザーが鳴った瞬間すぐに戦いが始まった。

ジェルマンの十八番を奪うかの如く先手を打ってきたので、ノアとルリーを囲い守る形で対峙する。

「くっ、んの野郎」

二人の攻撃を受け止めるジェルマン、一旦距離を取り体勢を整えようにも後ろに逃げ道はない、一歩も退くことも出来ない。文字通り真正面から倒すしかない。

「オラアアア」

バトル・トンファーを握る手に力を込め、強引に弾き飛ばす。

「今ですわ」

大きく体勢が崩れた二人の急所に氷の矢が突き刺さる。

「まずは二人ですわ」

「ふん」

振り回す槍をかわし側頭部を殴るレオン。たった一撃で光の粒となり消える。

「サンダーボルト」

呪文を唱えると遠くから弓を射っている少女二人の頭上に雷を落とす。

それぞれ上級生相手に難なく倒している。

「うわっとと、あぶね」

そんな中、カズキは一人相手に苦戦していた。

「なにやってんだテメェ!」

競り合っていると横からバトル・トンファーを振ってくる。

相手は避ける事が出来ずに頭を潰されすぐに光の粒となり消える。

こうして第一試合があっけなく終わる。

が

「テメェ、なにふざけた試合をしてるんだ」

終わった後カズキの胸ぐらを掴むジェルマン。表情は完全に怒っている。

「俺なりに頑張ったんだけどな」

「嘘つくんじゃねぇよ!」

「ちょっと、やめなさいジェルマン」

ノアが止めに入るもジェルマンの怒りは止まらない。

「うるせぇ。カズキならあんなやつら簡単に倒せる、テメェらもそう思ってんだろ」

授業ではチーム全員を圧倒しているカズキだ、ジェルマンが倒せる程度の相手にてこずるなんて事はありえない。全員がそう思っている。

「おいおい、俺を買い被るなよ」

呆れた顔で首を横に振るうカズキ。だが周りの疑心の視線は晴れることはない。

「俺に勝ってるくせに何言ってんだ」

「それは最初の時だろ。今は俺よりも強いかもしれないだろ」

互いの事は何にも知らない初日に戦ったあの日。あの時は実力差はあったが、今は互いに自身を鍛え続けきたのだ。

あの時とは実力は違う、なら逆転しているかもしれない。というシンプルな発想。

「組手の時は俺はお前に勝ててない」

ジェルマンの言う通り授業の組手ではカズキが全勝している。さっきのはあくまで発想止まりなのが悲しい。

「組手だろ?試合とはまた違うんだからわからないだろ」

「わかるわ!テメェはあんな強いんだから実力なんか隠す必要無いだろ」

ただでさえなめられているFクラス、それなのに無様な戦いを見せるわけにはいかない。

「……ジェルマン、俺はあえて実力を出さないんだよ」

「なんだと」

「実力を見せると対策されるからな。まぁあれだよ、能ある鷹は爪隠すってやつだな」

「じゃあその爪を見せろよ」

「あんな格下相手に見せれるかよ」

「言ったな、今格下って言ったな」

「おー言ったわ。あんなやつ睨むだけで倒せるわ」

「ならやれやボケ」

「やったらつまんないだろうが、あと俺やお前達の為にならん」

「ためにならないだと?」

「その内分かるさ。まぁ分からないのが一番いいんだけどな!」

そう笑いながら言って控え室のドアを開ける。

「おいコラ、どこへ行くんだ話はまだ終わってねぇぞ」

「俺の問い詰めより試合観戦だ。相手の視察視察、あと次のチームの邪魔になるぞ」

「なんだよあいつはよ、テメェらはなんとも思わないのかよ」

「いいんじゃないか、あいつなりに何か考えがあるんだろ?」

「私も、レオンさんと同じです。カズキさんにも何か事情があるんですよ」

「全然興味なーい」

「手加減してるのは不快ですが、わたくし達が勝てばいいだけの話ですから」

どんな理由があるか知らないが、気にするまでもないと。ジェルマンのように怒鳴るほどの事ではないと他は認識している。

「それに、らしくないですわね。他人の力を借りるような言い方をするなんて」

ジェルマンに対してノアは意外そうに言ってくる。

常に強さを求め、他人と馴れ合う事を嫌い、他人の力をあてにすることなどなかったジェルマン。その性格を知っているからこそ他とは違い意外そうな顔をしているのだ。

「……俺は実力を隠す事が気にくわねぇだけだ。あんな奴の力なんざあてにしてねーよ」 

「あら、そうでしたか。対カズキ戦績全敗者さんの言うことは違いますわね」

「なっ!?」

「ふふっ、言われてるなジェルマン」

「うっせぇ、レオンテメェだって全敗だろうが」

「俺は勝つからいいんだ」

「俺もだわ!」

「あ、みなさん次のチームが来ましたから出ますよ」

「ほーらはーやくーみんな待ってるよ」

使用チームが来てしまったので急いで控え室から出る。

そして、観客席へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学園公式戦一回戦全ての試合が終わり、夕日が暮れた所でお開きとなった。

「おーおー、賑わっているな」

試合会場から出ると、外には多くの出店が並んでいる。

この大会は学園公式戦であり剣舞祭の予選でもあるので、学園は祭行事と認めこのように出店が出ているのだ。そのため多くの生徒達は夜まで賑わってたりする。

「明日試合があるのに騒いでいいのかよ」

「学校が許してるんだからいいんだろ?」

「じゃあ楽しんだ者勝ちですね」

「っしゃあ、景品ゲット」

「あら、わたくしの方が多く取ってますわよ」

コルク銃を使って景品を撃ち落とす出店で競いあっているカズキとノア。

「あれは楽しみ過ぎだけどな」

「だが、楽しめるのはいいことだ」

鳥の串焼きが十数本入った袋を片手にバクバクと食べているレオン。

「お前も楽しんでいるだろ。あと俺にもよこせ」

「楽しんで何が悪い」

レオンは鳥の串焼きを一本渡す。

「あっ、旨いなこれ」

「今日のご飯はここで済ますんですか?そうですよね!」

ルリーが目を輝かせながら聞いてくる。

漂う美味しそうな匂いに我慢が出来ないのだろう。

「まっ、いいんじゃねぇの?レオンも俺も食ってるし」

チラッとレオンの方を見ると、いつの間にか鶏肉を全て食べ終えており、違う出店で食べ物を買っている。

「みてみて、あれ美味しそうだよ」

「行きましょうリュークさん」

そうと決まった瞬間リュークとルリーが買いに人混みにきえる。

「待ち合わせ場所とか決めなくて良かったのか」

「大丈夫だろ。寮もあるし、迷子なんてならねーよ」

「このソーセージ旨いな!」

「そりゃドルツェルブの名物だ、旨くて当然」

さまざまな料理や遊びが並ぶ出店、それはアルガド王国が多文化主義国家で多くの種族や他国の文化を取り入れているからである。

「見ろよ、ルーンブラッドの食べ物だってよ」

魔女の格好をした女性が魚のパイを売っている。

「魔女はこれを食べているのか、もっとゲテモノを食べてるイメージだったな」

「アニマニアのお前に言われたら終わりだろ」

「そうか?」

「なにこれ、まっず」

「そう?美味しいわよ」

その出店の前では賛否両論の声が上がっている。

美味しいものだけを食べたい気分なので寄る事はなかった。

「ふぃ~、食った食った」

大量に買った料理をベンチで座りながら食べ、そして終える。

ジェルマンは満足そうだが、レオンはまだ物足りなさそうである。

「およよ、何やってんだお前ら」

沢山の景品が詰まった袋を持ったカズキがやってくる。

「夕飯を済ませたんだよ、テメェもどうした」

「ノアさんなら他の女子と混ざったから俺もお前らと合流しようとさ迷ってたのさ」

説明するとベンチが空いてないので地べたに座る。

「んで、これからどうするん?」

「どうするって、何が?」

「このまま遊ぶのか、いつものように修行するのか、それとも帰って寝るのか」

「けっ、修行一択だろ」

「無難だな」

「よーし、じゃあ寮に戻るか」

根っからの戦闘バカ三人は修行するため寮へと戻るのであった。

 

 

 

 

つづくんだわ

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