駄作   作:匿名希望ただの人

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修行課題

六年前。アニマニア最大最強の大会、闘獣精技大会にある少年が出場した。最強の名声でも、待遇でもない、景品の金目当てだった。

父や母、姉に妹、家族に日頃の感謝を込めて贈り物がしたかったからだ。

獣人にしても恵まれた体格、だがその年は僅か十歳。出場条件は精霊と契約しているかだけで、年齢など無かった。無かったが故に出場をし、優勝してしまったのだ。各地の村のボスも力自慢の戦士も王族お抱えの近衛兵士も全て倒して優勝を勝ち取ったのだ。

みんなに期待され王に認められ、村に資金と家族に安定をその代わり国の為に働いてほしいとせがめられた。

その将来は過酷なものだが、決して悪い話ではなかった。育った村や家族は安泰、望むものは全て手に入るそんな環境は誰もが羨むものだ。

だがその少年は全てを断った、彼はそんなもの望んではいなかったからだ。

誰にも気づかれず忘れ去られたその史上最年少にして最強の称号を手に入れた時の王者は今は……。

 

 

 

 

 

 

 

「うおおおおお」

「ちっ、黒帝」

拳を最大限まで引き付け襲い来るレオンに向け一気に放つ。

「がはっ」

その衝撃波はレオンを遠くまで吹き飛ばす。

「あぶねぇ、殺られる所だった」

「くそ、あと少しだったのに」

「お前、戦う度に強くなってないか?感覚を取り戻しつつあるみたいな感じか」

「わからないが、多分そうだろう」

精霊や神威無しでカズキとやり合うまでに成長したレオン。それはあまりにも急激すぎるものだ。

人間であれ獣人であれそう簡単には強くはなれない、ましてやカズキクラスとなれば尚更だ。

レオンの人生を考えるにしばらく修行はやってなかったらしい、なら感覚を取り戻してきているのではないかと考えられる。 

しかし、それは戻っただけで強くなった訳ではない。そうなるとレオンは他よりも努力をしなけらばならない。

ちなみにカズキはシバがリュークと戦いたいといったので手余りになり、レオンと戦っているのである。

「昔のように体も動くし精霊も使いこなせてきた。だがそれだけで強くはなった気がしない」

その事にはレオンも気付き焦っていた。

「焦る気持ちは分かる、だが焦っても仕方がないだろ」

「そうだぞレオン。私はお前達を神威使いにしたくて合宿に来たんじゃない、一端の戦士に仕立てに来たんだ。今は信じてくれ」

「レイカ先生、ありがとうございます」

わざわざ合宿先をアニマニアにしたり気を遣ってくれているレイカ先生に感謝を述べるレオン。

「ぐおあ。ば、化物め、俺が虫ケラ扱いとは」

その頃リュークに蹴り飛ばされ大木にぶつかり崩れるように座り込むシバ。

「ふふふ、ただの人間にしては強い方だよ」

「ただの人間か、これでもいい所育ちの貴族なんだけどな」

「あ、兄上」

尊敬するシバが意図も容易くやられてしまう姿を見て悲しみと驚きにとらわれるルイス。

「いいんだルイス、勝てない上での勝負だ。やっぱ世界は広いな!」

笑いながら服についた汚れを叩きながら立ち上がる。

「少なくともカズキごとき倒せないと私は倒せないよ」

「ははは、カズキをごときか。レベルが違うや」

「……リュークさん、私と戦ってほしい。本気で」

「ダーメ、私達の修行だからまた今度。今は先客がいるの」

「やるぞリュークさん、けちょんけちょんにしてくれるわ」

体を叩き闘争心を爆発させているカズキを指差す。

「ほらね、私が先生じゃないのにやけになって」

「ここで柔を極めてやる、邪魔するなルイス!」

「邪魔って」

「うるあああ」

「力み過ぎよ」

再びカズキとリュークの熾烈を極めた組手が再び始まる。

 

 

 

 

 

 

午後

シバとルイスの作った昼飯を腹一杯堪能し小休憩を取った後すぐにトレーニングが始まった。

「午後からしばらくは各々に課題をこなしてもらう。ルリーは魔力強化、レオンは精霊の扱い、ノアとジェルマンは神威の扱い、カズキとリュークはひたすら闘え」

「俺は精霊の扱いはなれている。そんなことより」

「お前は精霊本来の力を使えてない。本来ギア系統はこんなもんじゃないはずだ」

「どういうことだ」

「お前の精霊について調べた。最上位の精霊じゃないか、だが他とは違って誰にも扱えずその実態が不明……なかなかに面白いじゃないか、引き出してみせろ」

「……どうすればいい」

「精霊と対話でもしたらどうだ?別に今やれとはいわないが合宿が終わるまでに完遂させろ」

「レイカ先生、たった数日で魔力強化なんて簡単にはできませんよ」

「魔力強化には集醒法をひたすらこなせ、あと詠唱無しで唱えれるようになれ」

「簡単に言わないでください」

「だから、長けた奴が来る。じきに」

「いやー、ついたついた。やっぱ遠いなアニマニアは」

ダテとミカルドが物凄いスピードで走ってくる。

アルガドから出発する前すでに走り出していった二人は休む事なく半日でついてしまったのだ

「ほらな」

「いい速さと体力だ、これが天性なら神様は実に差別的だ。羨ましい」

「はい、ありがとうございます」

「ダテ、お前魔法使えたよな」

「ん?まあな」

「ルリーに教えてやれ」

「あちゃー、魔法使いに教えられるほど得意じゃないぞ?」

「集醒法は得意だろ?」

「まあな、それで使えるようになったからな」

「だってよ、ルリー」

「……わかりました」

あまり乗り気ではないルリーだが、渋々やることに。

「ノア、ジェルマンは私とシバで教える、目指すは神威魔装(ライクルヴァッフェ)」

「おいおいそれは神威武装の進化系だろ?俺は属性能力しか使えねぇぞ」

神威魔装とはジェルマンが言った通り神威武装の進化系で、強度や威力だけでなく扱い者に神威の加護を与えられ上がる身体能力や属性能力が桁違いにもなる。そのため扱える者はAランクに分類される

「何度も言わすな、目指すは神威魔装だ。無謀でも不可能でも徹底的にやる、完成させろ」

「ちっ、上等だ。やってやんよ」

「ならばそれぞれかかれ」

「はい」

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

「拳に纏えグラン・ギア」

両拳にグラン・ギアを纏わせミカルドの顔を思いっきりぶん殴る。

「そんな柔な攻撃じゃ効きませんよ」

しかし渾身の一撃は効くどころか怯ますことも出来ず前進され捕まれる。

「くそ」

迫り来る手を掴み、組み合う。

「力比べですか、いいですよ」

「うおおおお」

全力で潰しにかかるがぴくりとも動かない。

そんな爪楊枝のような細い腕に、レオンの半分にも満たない小さな体になぜこんな馬鹿げた力が秘められているのか不思議でならない。

「素晴らしい力ですが負けません」

体を反らし腕だけでレオンを持ち上げると、力任せに何度も何度も地面に叩きつける。

これが生まれもった天性の強さ、攻撃は全て当たる直前で交わされ、当たったとしても効いている様子はない、それに対し攻撃は全て即死級の威力、パワーもスピードも全てにおいて圧倒的過ぎる。

「足止めをしろグラン・ギア」

ミカルドの背後から手の形をした岩が飛び出し覆い被さる。

そんなものはあっさりと砕かれるが、脱出するには充分な隙だった。

「うおおお」

再び拳に力を込め今度は腹部を殴る。

ドンっと固く反発性能をもった壁を殴った感触がする。

あの時カズキを殴った時と同じ感触だ。

「……なにか、制御していませんか?」

案の定ミカルドには効いておらず、不満そうな声を出す。

「制御だと?」

「あと一歩の所で出し惜しみをしているのが感じられるんです」

「………」

「思いっきりやればいいのに、力の解放が下手なんですか?」

なんて言われる始末、無自覚とてなかなかきつい言葉だ。

「そんなレオンとミカルドにちょっとした技術を教えようではないか」

難しい話をしている二人にダテが声をかけてくる。

「ダテさん、ルリーは見なくても」

「やり方は教えたから後は一人がいいって」

指差す方を見ると木陰で魔方陣の真ん中に座り黙想をしている。

「さすがはマキフィルムの末裔だ、想像を絶する魔力と素質を持っている」

「マキフィルム?」

「なんだ、有名な魔女の子孫とでも思ってくれ」

「そんな血統だったのか」

「魔法少女、憧れます~」

「そんなことより、教えるぞ」

「はい、お願いします」

「まずは力みと脱力を使い別けろ、俺らから見れば力任せに暴れているだけだ」

腰を落とし拳を引き絞り一気に放つ。

バアァン

空気が張り裂けるようは轟音が響く。

「このようなに、脱力による速度向上、当たる瞬間硬直することにより威力増加。ヒノモトの技術だ」

それは以前カズキがルイスに見せたものと同じものだ。

「イメージとしては鞭のようにしなやかで、槍のように鋭く、槌のように重くだ」

「なるほど、連節棍ですね」

「いや、そういう訳じゃ、なんでもいいや。実施!」

「はあ」

「ミカルド、それじゃただの力任せだぞ。力むな」

「ふん」

「レオン、ただ脱力すれば良い訳じゃないぞ。最初は大振りでもいいがなるべく鋭く打て。牽制なんかいらん、一撃でしとめろ」

ダテのいう技術がなくともそもそもの威力が充分あるため風が木々を揺らし砂が巻き上がる。

ここから腕が上がらなくなるまでひたすら素振りをするのであった。そしてグラウンドに生えてる草花が根こそぎ吹き飛び木々が反り返っていた。

「ふぅふぅ、はっ!」

素早く繰り出される拳は、バシンと空気を張るような音をだす。

「よし、いいぞレオンだいぶよくなってきた」

「だが、ダテさんのようにはいかない」

「当たり前だ、俺が何年もかけて身につけたんだ。逆に短時間でここまでいけたのが驚きだ」

「ダテさん、私のも見てください。はああ!」

全力で振るわれる拳は、風圧で大地をえぐり木々をへし折る。

「ミカルドは、違う意味でよくなってきたぞ」

「ありがとうございます」

「だが、今回の本質とは離れているからな」

「はい、シュン」

「技術の一つとして覚えてくれ、明日は違う事を教える」

「あとは自主練でか」

「そうだ、詰め込み式だがついてきてくれ」

技術を一つ一つ教えるには時間が少なすぎる。個人のセンスと努力によるものとなってしまうが、この面子なら大丈夫だろう。

 

 

 

 

「頭の中でイメージして、神威を練ってつくればいいんだ」

「わかってんだけどできねぇんだよ」

「神威の量は充分なんだけどな。課題を課してから今までなにやってたんだ、って話になるな」

「うるせぇ、俺にはこいつがあるんだ」

背中からバトル・トンファーを振り回してみせる。

「バトル・トンファーも長いこと使ってるが、良い加減神威武装にしたらどうだ?」

「これが俺の愛用なんだよ」

「イメージする武器が実際にあるんだ、創りやすいと思うけどな」

愛用している武器があるなら、イメージはしやすいはずなのだがそれでも創れないとなると理由は他にある。だが、それがわからないのだ。

「一度できれば簡単なんだけどな」

「こんな風にいつでも展開できますわ」

見せつけるように一瞬で槍と弓を創り出すルイスとノア。

「うるせえてめぇらは黙ってろ」

「カズキさんみたいに武器に固執してるんでしょうか」

「壊れても直して使ってるからな、愛着があるんだろ?」

「俺はこれでいいんだ、さっさと組手始めさせろ」

神威武装を創るよりも実戦を積みたいジェルマン。

ジッとした鍛練は性に合わなくかなりイライラしている。

「ダメだ、半日は神威武装の錬成だ。ノア、ルイスお前達もだぞ」

「はいですわ」

「私もやるのですか」

ルイスが聞いてくる。

本来の目的は、合宿の手伝い雑用なのでまさか一緒に鍛えてもらうなんて思ってはいなかった。

「ついてきたんだ、カズキに勝てるようみっちり鍛えてやる」

「テメェもだノア、俺に構ってねぇでやれ」

「フフフのフ。見せてあげますわ、わたくしの秘密武器を」

ジェルマンに煽り返されたが、なにやら自信ありげな顔をするノア。フフフのフなんて使わんだろ。

「あ?」

両手を合わせ神威を集中させるノア。莫大な神威の量に激しい光を放つ。

光が大きなると徐々に形を形成して、そして

「天使の大弓(セフィリカアロー)」

ノアの手には翼を模様した神々しい巨大な弓があった。

「おお、これは神威魔装じゃないか」

それにはレイカ先生は驚いた声をあげてしまう。

「半年前から形は出来てはいたのですが、実戦用として御披露目するタイミングが無かっただけですわ」

実戦用、それは展開する時間と、威力の加減ができていないのだろう。

「いけるんじゃないか?神威一体」 

「お先に次のステージへ行っていますわジェルマン」

満面の笑顔でジェルマンに微笑むノア。

「この野郎、とっくに出来ていやがったのか」

「あら負け惜しみですの?みっともありませんわ」

「なんだと、これくらい余裕だバカヤロー」

「ノア、あまり煽ってやるな」

「ジェルマンにはこれくらいの火種が丁度いいのですわ」

「くそが、はあああいでぇ」

両手に神威の溜めすぎで爆発する。

「雑にやるな落ち着け」

「うるせえ」

「燃え上がり過ぎでは!?」

「いつも通りですわ」

このように各々自身の課題を取り組んでいる。

するとそこへアディラがやってくる。

「やっているな」

「テメェ何しにきやがった」

アニマニア代表の一員であるアディラを見てあからさまなに態度を変えるジェルマン。

「言っただろ?偵察も兼ねてるって」

「堂々と偵察すんじゃねぇ」

「そう言うな、交流も兼ねてだ」

「交流だぁ?」

「神威武装がうまく創れないのだろ?私なりのコツがあるんだが」

「言うな!敵の施しはうけねぇ!」

「わたくしは知りたいですわ」

「おいコラ!恥をしれ」 

「だって神伐隊の一員なら扱いはわたくし達より上なはずですわ」

「神様にでも鍛えてもらったってのか?」

「まさか、鍛えたもらったのは各隊長クラスだけさ」

「選ばれたのはたった七人だけかよ」

「神威の強度は量でもなんでもない、思いの強さだ」

「思いの強さ?」

「勝ちたい、守りたい、強くなりたい、いろんな思いや覚悟が神威を強する」

「そんなもので強くなれるか」

「百聞は一見に如かずだ、見てくれ」

アディラは自然的に神威を練り静かに神威武装を創りだす。

「これが私の神威武装、月蓮刀(ゲツレントウ)」

光の原子から静かで冷たい鉄色の刀身が美しい刀を顕現させる。

「カズキさんと同じ剣ですわ」

リュークも持っているが、この形の剣は珍しい。カズキに聞いた所、ヒノモト独自の製造法で世界的に普及されてはいないそうだ。そして、切れ味は剣よりも上と自負していた。

「それほど強烈な神威の力は感じねぇぞ」

「これだけで充分。誰か私と戦ってくれないか、出来れば近接武器がいいな」

「なら私が相手をしよう」

既に神威武装の槍を創りだしたルイスが前へ出る。

ルイス自身も興味があるのだ。仇敵であるカズキと共に戦い生き抜いた神伐隊の実力を経験したい。

「あなたに傷をつけないで一撃で決める、そう宣言しよう」

「っ、はああ」

大きく槍を横に振るう。

それをアディラは受け止めるようにして斬る。

スパンと包丁で野菜を斬るように綺麗に簡単に槍を斬ったのだ。

「これが、思いの強さだ」

「なっ!?」

腕力でも神威でもなんでもない、単純に切れ味が強度が違い過ぎた。

ルイスには覚えのある感覚だった。あの時カズキが神威武装を容易く斬ったあの時と、常識が崩れたあの日と同じ事が今度は神威武装同士でだ。

「神威の量が少なかろうが、思い次第でなんとかなる。ただ、半端な思いじゃダメだがな」

「これが、思いの強さ」

「カズキ君も言っていなかったか?覚悟こそ強さって」

「ただの精神論じゃねぇのかそれ」

「百戦錬磨のカズキ隊長の考えだからね、重みが違うよ。ジェルマンさんは」

「呼び捨てで構わん」

「ジェルマンは強くなりたい思いが人一倍強いから、すぐに使えると思うよ」

誰よりも何よりも強さに対する執着拘りがあるジェルマン、その思いを神威が答えてくれれば強力な武器になる。

「けっ、根拠がねぇよ」

「根拠は私だ、隊長に出会うまでは神威なんて使えなかったからな」

「強くなりたいのは皆同じだ、思いがどうのこうのじゃ勝てねぇよ」

「あははは、確かにそうだな。私の話は参考にならなかったか」

「……一応覚えておく。思いの強さってのよ」

アディラのアドバイスは役に立つことがなかったが、それなりにフォローをするジェルマン。

「優しいのだな、君は」

「うっせえ!」

照れ隠しに声を荒上げるジェルマン。

その近くに吹き飛ばされたカズキが転がってくる。

「ぬあああ!手加減無しだ、ぶっ殺してやる!!」

衣服はボロボロでそこから切り傷や真っ赤に膨れ上がったあざがみえる。

「手加減なんて余裕じゃない?それともそんなに強かったかしら?」

それに対してリュークは、服装が乱れているだけで損傷の跡がみえない。

「抜かせ、すぐに絶望へと叩き落としてやる」

両手に炎を纏わせ掴みにかかる。

「マズイ」

その脅力を察知し蹴りあげ上へ弾き、腹部に数発拳を叩き込む。

「ぐっ、はじきやがって」

そのまま両手をリュークの首元めがけ下ろすも、その寸前の所で手首を捕まれる。

「この大陸燃やす気!?」

「そうでもやらねぇとお前を殺せないんでな」

力任せに押し込みリュークの首元を掴む。

「捕った、死ねぇい!」

腕力だけでリュークを持ち上げると、御自慢の万力で首を締め上げる。

「殲滅劫火(じんめつごうか)」

体から赤黒い不気味な火柱を発たせる。

その火力は一瞬にしてグラウンドの草木を消し炭にし大地を焦がし校舎を焼き尽くす。

「くっ、こっのおお」

苦悶の表情を見せながらもリュークは足を曲げカズキの顎めがけ一気に伸ばす。

さすがのカズキも顎を蹴られ脳が激しく揺れたのでグラッと体勢を崩す。

「黄金の風」

その隣から黄金に輝く激しくも優しい風が吹き荒れカズキを吹き飛ばす。

「バカヤロー大陸燃やす気か!?」

その上からダテが取り押さえる。

「ダテ兄、こうでもしないと勝てないんですよ」

「気持ちは分かる、だがここが壊れたらダメなんだ」

「んなのわかってるってのによ」

「水をさしてすみませんリューク様」

「いいの、ダテちゃんが助けてくれなかったらここが焦土になってたよ」

服が燃え下着姿のリュークが笑いながら言ってくる。

「りゅ、リューク様、これを」

「ん?あぁ、気を遣ってありがとう」

ダテから黒のコートを貰うとゆっくりと羽織る。

「火ノ神、恐ろしい力だね」

「全くです」

「くそが、邪魔がなければ消し炭にできたのに」

パッと立ち上がりリュークのもとへ戻る。

「その程度でリューク様を倒せると思わない方がいいぞ」

「経験者は語るですか、羨ましい」

「リューク様は俺の目標でもあるからな、いずれまた挑ませてもらいます」

「キャー、私ったらモテモテ~困っちゃう」

「バカ言うな、確かにお前は誰もが認める超絶美人だが」

「べた褒めの時点で私に興味持ったでしょ?」

「むぐ」

「でもね、婚約者共に興味はないわ。末長くお幸せとでも言ってあげよう」

「ありがたき御言葉です」

「………興醒めだ、修行でもする」

不機嫌な顔をしながら呟くカズキはリュークとダテから少し離れた所で素振りを始め出す。

「あらら、拗ねちゃって」

「あまり茶化さないであげてください。あれでもフツーの男の子なんですから」

「そうだね」 

悩める少年カズキを見ながらリュークとダテは再び修行をすることに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

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