私達は今、町に来ています。理由は勿論食糧集めの為。
…なんですが。
「おいおい、どうした? そんな顔して」
現在私は兵士達に囲まれている。お姉様達は町の外。町全体が結界に覆われて外からの侵入は不可能。…どうしてこうなった。
「いや、町の入り口に仲間といたら、いきなり私だけ町の中央で兵士に囲まれてるって、こんな状況すぐに呑み込める訳無いでしょ」
「その事なら一から教えてやるよ」
兵士説明中
説明しよう!
エル達が町の入り口に来る。
↓
兵士長っぽいのが自身の能力『引き寄せる程度の能力』を使ってエルだけを引き寄せる。
↓
同時に町全体を呪術班が結界で覆う。
↓
完成!
説明終了!
成程ね、取り敢えず解説乙。
「ずいぶん親切なんだね」
「そりゃどうも」
「人が褒めているんだから、もうちょっとテンション上げてこーよ」
「人じゃないだろ」
「揚げ足取る奴は死ね」
揚げ足取るのは駄目だと思うよ。確かに私は吸血鬼だけど。
「それじゃあ俺が死なない為にもお前が死ね」
すると私の身体が魔術で固定され、上から何か降って来る。私が上を見上げる。そこにあったのは。
私の身長が小さく見える程のビックサーベルッ!! っちょ! 無理無理無理っ! 無理だっt
「ちょっとくらい慈悲があっても良いじゃん!」。
私の質問への返答は。
「無理」
とてもシンプルでした。
ズシャッ!
私の身体が頭部から真っ二つに切り裂かれる。
おお私、死んでしまうとは情けない。
レミリアside
エルの身体が真っ二つに切り裂かれる。美鈴やほかの奴らが動揺するが、私とフランは極めて冷静。
「レミリアお嬢様! エルお嬢様が!」
「分かっているわ、フラン、どう?」
フランにはこの結界を破るよう頼んだのだけど。
「ちょっと難しいや。どうやらこの結界は一枚じゃないらしいから、『目』の数が多すぎて壊しきれないし、壊しても直ぐに新しいのが出来ちゃうよ」
「分かったわ」
「レミリアお嬢様! フランお嬢様! どうしてそこまで冷静なんですか!」
それは勿論。
『この程度じゃエルは死なないからよ(だよ)』
やはりエルの事に関しては同じことを考えるらしい。
さて、人間どもが喜んでいるけれど、はたしてどうなるのかしら。
兵士長side
おかしい。
他の奴らが馬鹿騒ぎしているが俺は思う。
この吸血鬼…本当に死んだのか? 何故かそういう考えが浮かぶ。
「やりましたね隊長!」
「あ、ああ、そうだな」
俺がそう言った瞬間。
ビクッ!
吸血鬼の死体が動き出した。真っ二つにした死体がそれぞれ別に、関節を無視した動きをしている。
「ど、どういうことだ!」
「皆気を付けろ!」
「隊長っ! これは一体」
俺が知りたい!
そして二つの吸血鬼の死体の中から何かが出て来た。
ズッ!
出て来たのは先程殺したはずの吸血鬼だった! しかも二体!
エルside
いやー危なかったよ~。分裂能力が無ければ即死だったよ。
兵士の皆さんが驚いてるよ。まあ、殺したと思った相手が生きてたらそうなるよね。
取り敢えず合体して一人に戻っておく。
「何故生きている!」
何故って言われてもなぁ。
「まあ、色々ありまして」
「何じゃそりゃ!?」
自分も思った。
それよりも!
「よくもやってくれたね。あれは無いでしょ」
「死んでないから良いだろ」
「良くないよ!」
妖力を指先に溜める。兵士達は武器を構える。
「ところで一つ質問したいんだけど」
「何だ?」
「私の事どう思ってるの?」
いや、恋愛とかじゃないよ。
「悪」
「へえ」
どうやらこの人間は私の嫌いなタイプらしい。
自分達の敵を問答無用で悪だと言ってるような奴はただの屑だと思うよ。それはあくまで自分達からしたら悪、だという事に気づかないからねぇ。
そういう奴らは。
「さっさと死ね!」
指先に溜めた妖力を兵士に向けて放つ。
汚物は消毒だー!
意見や感想・質問やアドバイスお願いします。
閲覧誠にありがとうございました。