私は接近し、右手に握っている魔剣グラムを横に振るう。霊奈はそれをしゃがんで避けてくる。左手に握っている魔剣ダーインスレイヴと、右肩の手に握っている魔剣ティルヴィングをクロスに振るうが、ジャンプで避けられる。こういうだけなら運動神経が良い人なら誰でも出来そうだけど、速度が尋常じゃない。やはり霊奈は強い。
「はあっ!」
お祓い棒を突き出してくるが…。
「なっ!」
「何時までも攻撃が通ると思ったかぁ!」
私には届かない。ここまでATフィールドを強固にしないと防げないのかぁ。
左肩の手に握っているミョルニルで霊奈の脇腹を殴りつける。骨が軋む音が聞こえ、血が飛び出る。
「カ八ッ!」
ATフィールドを打ち出して吹き飛ばす。
「死ねや!」
私の隣に加粒子砲の発射台を作り出し、広範囲形態に変形させ発射する。加粒子砲が、吹っ飛ばされている霊奈を周りの森ごと飲み込む。
「…まだ生きてるのかぁ」
「グッ、…まあね」
砂煙の中から結界に包まれた霊奈が現れる。あの結界も相当の強度だなぁ。
「でもさっき殴った所からダラダラ血が出ているよ。あなたが死ぬのも近いんじゃないの?」
「大丈夫よ、その位ならね」
すると、霊奈の血が止まっていく。僅かに霊力を感じるねぇ。恐らく霊力を瘡蓋の様に使ってるのかな? 凄い自由度だな~。
「それにしてもすごい破壊力ね」
霊奈が後ろを向く。その先にあるのは私の加粒子砲によって焦土と化した森。
「でしょ~、それが分かったら死んでね!」
顔に仮面(ゼルエル)を出現させ、怪光線を放つ。霊奈はそれを避け、空中から弾幕を放ってくる。
「空中戦をしたいって訳ね」
翼から妖力を噴射し空中に浮かび、魔法陣を展開し、弾幕を放つ。互いの弾幕がぶつかり合い、消えていく。
私は四本の腕を伸ばしながら霊奈に接近する。
「エルは接近戦が好きね!」
「そっちの方が霊奈を殺しやすいからだよ!」
ミョルニルで殴りつけるがお祓い棒で防がれ、グラムとティルヴィングで切りつけるも、結界によって防がれる。だけど、ダーインスレイヴが霊奈の腹に突き刺さる。
「ガッ!?」
「痛いよねぇ、どんどん痛がってよ!」
弾幕が此方に向かってくるがATフィールドによって防ぐ。そろそろ終わらせようかな。
ダーインスレイヴを突き刺したまま左手を放し、左腕を掴む。
「くっ、何を!」
「こうするんだよ!」
そのまま浸食を開始する。霊奈の左腕に葉脈のような物が浮き出ていき、体に向かって行く。
「これは!?」
「霊奈の身体を乗っ取ってるんだよっ!」
葉脈がどんどん広がっていく。後三十秒位かな?
「そろそろ終わりだね、楽しかったよ!」
「………」
私がそう言うが霊奈は黙っている。恐怖に口も訊けなくなっちゃったかな?
「大丈夫っ! あなたの身体は私が大事に使うよ。何か遺言でも言ったら?」
「そうね、それじゃ一つ」
「何?」
「油断は禁物よ」
その時私は気づく。霊奈の左腕に霊力が集まっている事に。
「まさかっ!」
「そのまさかよ!」
霊奈が自分の左腕をお祓い棒で切り離し、私から離れる。
「逃がすか!」
私は下半身を布状の触手に変化させ伸ばす。霊奈を捕まえようとするが。
「忘れ物の返却よ!」
ダーインスレイヴが此方に向けて投げられ、触手を切り裂きながら、私の喉に突き刺さる。
「カハッ!?」
持っていた三つの武器を落とす。
「ついでよっ!」
霊奈が札を投げる。その札から霊力でできた糸のような物が出現し、私の武器を掴み、私の背中に突き刺す。
「ガァッ!」
「私は死なないって言ってるでしょ。いい加減分かりなさい」
くそっ! 絶対殺す! 殺してやるっ! 私が勝っていたんだ! 私が人間に負ける訳が無いんだ!
だから殺s
霊奈の切り離した左腕が爆発。私はそれをもろにくらう。
「ギャアアアアアアアアアアアアアアッ!」
イタイイタイイタイイタイイタイッ!
地上に墜落する。私の意識が途絶える。
…殺ス、殺ス! アノムシケラヲ、私二屈辱ヲ与エタムシケラヲ、必ズ!
霊奈side
エルが地上に墜落するのを確認して、地上に着地する。正直、霊力を左腕に集めている事に気づかれたら危なかったわ。
そんな事を考えているとエルが立ち上がる。
「エル、もう終わりよ」
「殺ス」
エルが腕を布状の触手に変え切り裂いてくる。私はそれを避ける。
「エル、あきらめなさい」
「死ネ」
エルが仮面から光線を放ってくる。私はそれを結界で防ぐ。
…何かがおかしい、会話が成立しない。
「エル? あなたどうs「殺ス!」!?」
「殺ス! 死ネ! ムシケラ! 死ネ! 死ネ! ムシケラ! 終ワレ! 消ス! 殺ス!」
辺り一面に攻撃を放つエル。まずい、このままだと幻想郷が!
「包囲大結界!」
私とエルを巨大な結界が囲む。エルは暴走してるわね。ここでエルを助けるわ。
「今助けるわ」
「殺ス! 消ス! …ロンギヌス」
特殊な形をした赤い槍を持つエル。とてつもない妖力を発している。こりゃあ、ちょっとまずいかも。
「博麗刀!」
私の手に剣が握られる。私の切り札である。
「オ前……死ネエエエエエエエエッ!」
「私は生きるわよ! エルもね!」
二人の武器が激突する。
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