東方紅三女   作:パンプキン大佐

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第二話

まったく、あいつは何を考えていたんだ。あの後、いくら特別に貰った二つ目の特典とはいえ、何故か、エヴァの敵キャラ『使徒』の力が使える様になる、という『どうしてこんな特典にしたんだ』と言う、ツッコミしか出ない物にした事について質問をしたけれど、返ってきた返事が……。

 

(私が使徒好きだから、カッコいいでしょ、使徒。特にマトリエルとか)

 

しか無かった。普通第十の使徒でしょ、…じゃなかった。因みにあいつはまた後で来るとか言ってた。勘弁してほしいよ……。そう考えているとお父さんとお母さんが喋り出した。

 

「さて、この子の名前はどうしようか」

 

「その事なんだけど、幾つか候補を考えてきたのよ」

 

そう言ってお母さんが紙を取り出す。どの名前も中々素敵だなぁ。少なくとも私や、あいつよりは良いセンスを持っている。その中でも特に気になったのが『エル』という名前。そういえばエルって、よく使徒の名前に在ったなぁ、サキエルとかラミエルとか。サンダルフォンとかイロウルとかには入って無いけど…。これが一番良いかな。

 

「さあ、どれか一つに触ってくれ」

 

普通赤ちゃんに言っても無駄だと思うけどね。取り敢えず『エル』と書かれた紙に触る。

 

「どうやら『エル』が良いらしいな」

 

「そうね。それじゃああなたの名前は『エル・スカーレット』よ。これからよろしくねエル」

 

「よろしくな、エル」

 

(こっちこそよろしくね、お父さん、お母さん)

 

赤ちゃんの頃から意識や視覚がはっきりしているのって、やっぱ変だな~。と言う訳で意識を無くす為寝ますか。

 

 

 

 

 

 

 

レミリアside

 

私は今、妹達が寝ている部屋に向かっている。フランやもう一人の妹はいつ見てもとても可愛い。もう一人の妹の名前はこの前、お母様が必死に名前を考えていたからもうすぐ決まるでしょうね。…それにもう一つ、妙な事が。私の『運命を操る程度の能力』を通して、フランから時々見えていた光景が、もう一人の子が生まれてからばったり見えなくなったのだ。恐らくあの子と関係があると思うのだけど一体……。おっと、部屋を通り過ぎてしまうところだったわ。扉をノックしてから入る。中には、五歳になったフランともう一人の子が寝ており、それを起こさないよう、注意しながら見ている両親がいた。

 

「レミリアもこっちに来て二人の寝顔見たら? とても可愛いわよ」

 

「それ言うの一体何回目よ、お母様」

 

この二人は物凄く親馬鹿だと思う。まあ私も妹達を見に来たのだけど。取り敢えずもう一人の子の方に行く。

 

「やっぱり可愛いわね」

 

「でしょー、三人とも自慢の娘よ。ねえ」

 

「ああ、そうだな」

 

そう言って笑い出す二人。どうやら馬鹿夫婦でもあるらしい。私はため息を吐きながら妹を見る。確かに可愛い。…そういえばまだ重要な事聞いて無かったわ。

 

「そういえば名前は決まったの?」

 

「そうそう決まったわ。エルよ」

 

「エルかぁ。どうやって決めたの?」

 

「名前が書かれた紙を出したら、この子が選んだのよ」

 

「へえ」

 

そう言っているとエルが寝返りをした。うん、可愛い。…って、もう一つの目的を忘れる所だったわ。私はフランに近寄り、目を瞑る。以前はこうすると、あの光景が見えたけれど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………やっぱり見えない。良かった、もしもあの光景と同じ事が起きたらどうしようかと思っていたわ。やっぱりエルのお蔭かしら?

 

「どうしたの、ボーっとして?」

 

「いえ、別に」

 

「何か悩んでいたら、すぐに私達に相談するんだぞ」

 

「大丈夫よ、今私とても幸せだから」

 

さてと、心配事が消えたところで、可愛い妹達の寝顔を堪能するわ!




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