今は昼。現在私は外に行く準備をしている。咲夜に外を見せる為だね。まあ準備って言ってもお金とおんぶ紐とミルクだけなんだけどね。
あ、因みに霊奈が人肉を食べるという一大事は回避されたよ。食べようとする直前にスキマから出た手に掴まれてた。因みに四つの手(つまり二人の手)で掴んでも霊奈の方が力が上だったんだよなぁ。
結局めんどくさくなった霊奈が食べるのを諦めたんだよね。まあその後スキマに向かって、博麗神社に肉置いといてねって言ってたんだけど。
もしかしなくても、霊奈が腕を治すのを断ったのは、義手の方が便利だからだと思う。あれなら筋力も関係ないし、形を自由に変えられるし。
私が部屋を出ようとする。
(ちょっと待ったぁ!)
(うお!? びっくりしたぁ。何の用? 手短に済ましてほしいんだけど?)
(赤ちゃんをおんぶして外に行くだけじゃ暇でしょ? 良い物貸してあげるよ)
(良いもの? んじゃあ貸してよ)
(OK)
大体、良い事考えた! とか、良い物あげる! とか言うほど、良い事でも良い物でもない事が多いと思う。私の経験からいえば。
(ホイ!)
私の手の上には本が置かれていた。何の本だろう?
『東方鈴奈庵二巻』
…良い物だったよ。
(これいつ買ったの?)
(今日の昼頃、つまりさっき。いやぁ、買うの大変だったよ)
(んじゃあ行ってくるね)
(礼くらい言いなさいな)
(はいはいありがと、んじゃあね)
これはラッキー! 人里めざしながら読もう! 玄関に行く。
「ホイ咲夜行くよ!」
「あう!」
咲夜を背負っておんぶ紐で固定する。
「行ってきまーす!」
「行ってらっしゃいませ」
私は外に出る。
さて、鈴奈庵読みながら行きますか。
少女読書中・少女散歩中
「いやぁ、面白いねぇ」
鈴奈庵二巻を読み終えた私のシンプルな感想だよ。
それにこれは私に小さな目標を与えてくれた。その目標はペットを飼う事だ。
さて、どうやって達成しようかな?
…決めた! ペットはこの道中で捕まえよう。きっと面白い動物がいるはずだ。
「あう!」
「ん? どうしたの咲夜?」
「ああ!」
ミルクを指さす咲夜。飲みたいらしい。
「んじゃあ、お昼ご飯にしようか」
「あう!」
道端の岩に座り、おんぶ紐を外し咲夜を抱きかかえる。
「ほい、お口開けてね~」
口を開ける咲夜にミルクを飲ませる。それと同時に私は羽を消し、放っていた妖力を消す。周りから見れば普通の人間の子供だ。道端に座っている子供と赤ちゃんによって来るのは大体。
ガサッ!
「ガルルルル」
妖怪だ。しかも前から。これは都合がいい。
前から妖怪が迫ってくる。私は咲夜にミルクを与える。
「ガアァ!」
妖怪が飛び掛かって来る。これは都合がいい。私は舌を口に変え、妖怪を丸呑みにする。それと同時に再び妖気を放ち、羽を生やす。
「ガウ!? ガウ!?」
丸呑みにしようと思ったけど、うるさいからやめようかな。妖怪を噛み砕く。
「エビみたいな味がするなあ。蟹の方が好きなんだけど」
それに足りない。人里でなんか買おう。咲夜がミルクを飲み終える。さて行こうかな。再び咲夜を背負い、おんぶ紐で固定する。
「ん?」
さっきまで座っていた岩の影に何かがいる事に気付く。それに近づく。
「…ムカデだ」
結構大きなムカデがいた。妖気とか無いから普通のムカデかな。………良い!
「良いよお前!」
手で持ってよく見る。良い! ベネ! ディ・モールトベネ! 見れば見る程カッコいい! こいつをペットにしよう!
「後で家と餌をあげるからね」
ポケットに入れる。
そのまま人里に向けて歩く。
十数分後。
「おお、ここが」
「あう、ああう」
目の前には大きな人里があった。
人里に着いたエルは様々な食べ物を買い占める。
次回「お店に売れ残りが無い日」
次回もサービスサービスゥ!
エル「ムカデってあんた…」
「カッコいいよねムカデ」