後半の文は何だか分かりにくいです。すいません。
第三話
「ん、……もう夜か、起きなきゃ」
もう夜に起きるのも慣れちゃったなぁ。今日で私が生まれてから五年。早いなぁ。確か今日は私とレミリアお姉様とフランお姉様、三人の誕生日だったっけ。それにしても三人の誕生日が重なるとは、恐らくレミリアお姉様の能力かな。そう考えていると。
(五年経って見に来たらすっかりお姉様って呼ぶようになってるよ)
久し振りにあいつが来た。
(おや、久し振りだね。まあ、五年も経ったらそうなるよ)
(そうなのかー)
(で、何の用よ?)
(いや、うまくやってるかどうか見に来たのよ)
(大丈夫よ、家族ともうまくやってるわ)
(そりゃよかった)
話していると扉が軽く叩かれる。
「フランだよ。エル、起きてる? ご飯の時間だよ」
フランお姉様だ。どうやら此奴と話していて遅くなった私を呼びにに来たらしい。早いとこ行こう。
(じゃあね~)
(ええ)
「起きてるよ、フランお姉様」
「じゃあ外で待ってるから」
「分かった」
さて、待ってるみたいだから早く着替えて行かなきゃ。私はパジャマを脱いで、お母様に作ってもらった赤いワンピースを着て、お姉様たちと同じ帽子を被る。さて、行きますか。私は部屋の扉を開けて廊下に出る。
「おはようエル」
「うん。おはようフランお姉様」
「お父様達が待ってるわ。行きましょ」
「うん。フランお姉様、手を繋いでもらっても良い?」
何だか無性に手を繋ぎたくなってしまった。
「うん、いいよ」
私達は手をつないで食堂に向かう。
フランドールside
私は今、食堂にやって来ないエルの様子を見に、部屋に向かっている。エルがご飯に遅れるのは珍しいなぁ。取り敢えず扉をノックして話しかける。
「フランだよ。エル、起きてる? ご飯の時間だよ」
「起きてるよ、フランお姉様」
起きているようなので、出てくるまで待つ事にする。少し経つといつもの格好に着替えたエルが出てきた。食堂に行こうとすると手を繋いでほしいと言われた。私もよくお姉様と手を繋いだなぁ。
「うん、いいよ」
可愛い妹の頼みだ、勿論手を繋ぐ。………私がこうして居られるのも、エルのお蔭だと思う。私はエルが生まれるまで、自分の心の中にある『何か』に悩んでいたのだ(その『何か』が狂気だったという事は、最近になって分かった事なのだが)。私は、いつか自分の身体が狂気に乗っ取られてしまうのではないか、と不安だった。だけど、エルが生まれてすぐ、その狂気が殆ど無くなったのだ。もしかしたら、さんざん悩んでいた狂気が、あっさりと自然に治った事を、そのタイミングの良さから、『エルが、苦しんでいる私を助けてくれた』なんて奇跡であってほしいという、私の妄想がそう思わせているだけかもしれないけれど。
「ねえ、エル」
「何、フランお姉様」
「あなたは私の事、どう思ってるの?」
「急にどうしたの?」
「何だか急に聞きたくなっちゃって」
「フランお姉様は私にとって、とっても大切な存在だよ。フランお姉様に近づく敵は、私が倒してやるんだから」
まだ五歳なのにこんな事言えるなんて……。
「ありがとう。でも後半の言葉は姉である私が言う事だと思うわ」
「えへへ。じゃあ、フランお姉様は私の事、どう思ってるの」
「私も、エルはとっても大切な存在だと思ってるわ。エルに近づく敵は私が倒してあげるわ」
「同じだね!」
「ええ、そうね」
エルが私を狂気から救ってくれた。今の質問でそう確信したわ。そして今度は私の番。どんな事からも絶対、私がエルを守ってみせる!
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