私達はエルとムカデを探しながら紅魔館の内部を移動し、食堂に入る。そこには椅子に座ってクッキーを食べているエルとムカデがいた。
「やあ、早かったね霊夢、魔理沙。こっちとしてはもうちょっと遅れてほしかったなぁ」
皿に入ったクッキーを一気に口に流し込みながら言う。
「こいつらが残りの二人か?」
「ええ、エルとムカデよ。相変わらず食べてるのね」
「燃費が悪い体でねぇ。ホント、困っちゃうよ」
そう言いながら立ち上がるエル。周りには三つの剣と一つの鎚が浮かんでいる。
「まあ、私にとっては食事をする事が幸せの一つだからね」
「くっ!」
四つの武器がこっちに向かって飛んで来る。私は魔理沙の前に立ち、結界を張る。が。
「へっ!?」
武器は私が張った結界に当たる事は無く、あらぬ方向に飛んでいき壁や床を突き抜けていった。
「…何がしたかったんだ、お前」
「あー、いやー失敗しちゃったってとこかな~。アハハハハ…ハア」
相変わらずのカリスマの無さね。
「まああんたの攻撃が失敗しようが何だろうが、結果は変わらないわ」
「それはこの異変の結果かな?」
「ええ」
「勿論だぜ」
「でも私も紅魔館の一員、そこは譲れないなぁ」
「…そう…いう事」
ムカデも立ち上がる。私達も構える。
「じゃあいつもの通り」
「弾幕ごっこで決着をつけるんだね。いいよ」
エルの羽にある十二本の骨がこちらに向けられる。骨の先端に光が集まっていく。
「それじゃあ弾幕ごっこ…開始!」
骨の先端から一発ずつレーザー状の弾幕が発射され、私達の方に向かってくる。私達はそれを飛んで回避する。
「私が霊夢と戦うから、ムカデは魔理沙と戦って」
「…了解」
ムカデが魔理沙に弾幕を放ちながら向かって行く。エルは羽の外側の六本の骨からレーザー状の弾幕を発射しながら向かってくる。私もお札を投げて弾幕を相殺する。
「いっくよ~!」
エルが右手を伸ばしてくる。私はそれを避けエルに向かう。
「おいおい、弾幕じゃないんだよ?」
「!?」
後ろを向くと、腕がこちらに向かってくる。お祓い棒で殴りつける。
「イタタタタタ!?」
「流石に間に合うわよ」
痛がっているうちに後ろに回り込み弾幕を打ち込もうとする。が、外側の六本の骨がこちらを向き、弾幕を発射してくる。
「くっ!」
弾幕で相殺しながら後退する。
「この羽の十二本の骨は色々な向きに向けられるんだよ」
「そうみたいね」
再び弾幕を放つ。
魔理沙side
弾幕を放ちながら移動する。ムカデは飛ばずに走りながら私の攻撃を避ける。
「何で飛ばないんだ?」
「…これ以上…妖力…使ったら…ヤバい」
どうやら妖力の節約のためらしいな。
「というかどうしてそんなになるまで妖力使ったんだ?」
「ご主人のせい」
あいつのせいか…。おっと! 弾幕を避ける。ムカデも弾幕を放ってくるが数は少ない。というか今までで一番少ないな…。
「流石にそんな弾幕じゃ倒せないぜ」
「…チッ」
「おーーーい、そろそろやるよーー!」
霊夢と戦っているエルが叫び、ムカデが戻っていく。私も霊夢の方に行く。
「霊夢! 大丈夫か?」
「ええ、勿論よ」
エルがスペルカードを出す。
「よし! じゃあ始めよう。『ライ・バーレッジ』」
私の視界を覆い尽くすほどの弾幕が向かってくる。
「おいおい! 何だよこの量は!」
「文句言ってる暇があるなら避けなさい!」
仕方ないだろ霊夢。流石にこの量はひどいぜ。迫ってくる弾幕を避けていく。目の前に弾幕が迫ってきている。避けようにも周りからも弾幕が迫ってきて避けられない。衝撃に備えて目を瞑る。が。
「あれ?」
いつまで経っても衝撃が来ないので目を開ける。私の身体を弾幕が通り抜けていく。もしかしてこれ、全部弾幕じゃないのか?
「おい霊夢」
霊夢はまだ避け続けている。
「何!」
「これ弾幕じゃないぜ」
「えっ!?」
霊夢が避けるのを止め、恐る恐る弾幕に触る。
「あ、ホントだ」
弾幕が一斉に消える。
「結局何だったんだ?」
私達は被弾しないしな。
「あーーーー!?」
霊夢がいきなり叫ぶ。いきなり叫ぶなよ…。
「どうしたんだ霊夢?」
「いないのよ! エルとムカデが!」
「えっ!?」
周りを見渡す。確かに食堂のどこにもいない。
「どこ行ったのかしら」
「兎に角探すしかないぜ」
探そうと動く。するとさっきまでいたところを弾幕が通り抜ける。
『えっ!?』
さらに弾幕が向かってくる。
「うわ! 大丈夫か霊夢」
「ええ、大丈夫よ」
弾幕を避けながらエル達を探す。
「どこにいるんだ。あいつらは」
「私達を見てなきゃ、こんなに追尾できないわよ」
確かにそうだ。私達に向かってくる弾幕は的確に追尾してくる。
「兎に角さっさとあいつらを見つけるわよ」
「分かってるぜ」
霊夢と魔理沙に回りくどい作戦を仕掛けるエル達。
次回「VSエル&ムカデ2」
次回も、サービスサービスゥ!