アルヌスの丘にて、昼間から戦闘が繰り広げられていた。いや、もはや戦闘を通り越して蹂躙とも言えるだろう。
「ぐあぁぁぁ!」
「ば、馬鹿な、何故……何故……」
諸王国軍兵士は、光の雨によって次々と肉体を蜂の巣に変えられた。トロルやオークなどの怪異の断末魔が、兵士たちに「ここは地獄だ」と強く思わせた。
「異界門へは決して近づけるな! 突破されたら終わりだぞ!」
「エグザマクス! ワイバーンが向かってる!」
《対空戦闘は任せろ! あんた達は歩兵を頼むぜ!》
空から連合軍兵士を食い殺そうとワイバーンが降下しようとするが、そこをアルトやポルタが銃撃することで、被害は無かった。
《パンツァー……ファイア!》
一部の機体は、大砲をそのまま転用したかのような武器で、敵後方部隊を吹き飛ばしている。
大砲を転用したかのようなという言い方は、おおむね合っている。と言うのも、この機体が持つ武器は、廃棄予定であった戦車の砲塔を再利用したものなのだ。放たれた榴弾は、敵に何が起きたのかを悟らせない。
そもそも、対エグザマクス戦用マシンガンの弾ですら、人に対して大きいサイズなのである。それの榴弾となると、諸王国軍への被害はとんでもないものだった。
「どこだ! どこから大岩が降ってくるのだ!」
諸王国軍にとって、エグザマクスのマシンガンの弾は大岩である。だが、彼らはエグザマクスの姿を見ることは叶っていない。
当然だ。連合軍にとって、エグザマクスとは主戦力である。これほどの敵の数ならば、どさくさに紛れて逃げる者もいるだろう。むやみにエグザマクスの姿を晒せば、逃げ延びた敵に戦力の情報を与えることになる。それだけは避けなければならない。
よって、エグザマクスは巨体故の長射程を活かし、後方支援となっているのである。姿を捉えてるであろうワイバーンは積極的に落とされている。
《こちら、アルト01。敵勢力が後退を始めた。まだ攻撃するか?》
「こちらキング03。射程が許す限りの攻撃続行を許可する。あまり前には出るなよ? 射程が許す限りだ」
《アルト01、了解》
《ポルタ02、了解》
撤退し始めた敵にも、容赦はしない。恐らく彼らは増援を従えて、再び攻撃してくるだろう。こちらも殺されるリスクがあるのだ。心を鬼にして、連合軍は攻撃を続ける。
銃声、砲声が鳴り響くこと十数分。
「全兵士へ。攻撃を中止せよ。繰り返す、攻撃を中止せよ」
運良く射程距離外へと到達したのを確認すると、アルヌスの丘には、万を越える死体が残った。
「これ程までの被害を出してもなお、連中は攻撃を続けるか……」
「恐らく、敵軍はまた来るでしょう。再編成やこちらへの進軍の時間も考えると……夜襲の可能性があるかもしれません」
キング03のコードを持つ隊長は、副隊長の言葉に、ため息をつくのだった。
アンケート、ご協力ありがとうございました。新機体を出して欲しいと言う意見が多かったので、シエル・ノヴァやラビオットなども出していきます。