Fate/Grand Order 時空歪曲特異点 Re:CREATORS 作:色々し隊
fakeが死ぬ程面白かったのでジャックさん推しになりました。FGOにだして
悠然と空に浮かぶ“ソレ”は獲物を見定めている
真下で自分を見上げる二体の“贄”
“多少のイレギュラーにより召喚された”とは言え、贄であることに変わりはない。
ベルトを操作し、付け替えた指輪をかざすとベルトから発せられる詠唱と共に辺り一体が結界に覆われ魔法使いの手から現れる赤黒い炎、単純な火力は路地裏を焦土と化した。
異界化の結界は作った。
本来ならする必要のない行為、“彼女の計画”を第一に考えるのであれば結界など作らずにその場で交戦し多くの人に認識される方がいい。しかし魔術師としての性か、秘匿癖が心の中にあった。
《神秘は秘匿すべき》
魔術師としての誇りがある。だが目的を達成しなければ悲願は達成されない
あの二体は絶対に殺す。
重要なのは“生贄の数”なのだから
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「早すぎるな…」
先刻まで自分がいた場所を見て静かに驚愕した。辺り一帯の建造物が崩れ、地は焼け、瓦礫は熱によって硝子化している。
腕時計型の重力装置によって空中に避難しなければブリッツも巻き込まれていただろう。
レクスから渡されたアタッシュケースは外からでも中に何が入っているのか分かるようにデジタル表示版が採用されている。
残数を確認しブリッツは毒づく。
いつか襲撃してくる事は分かってはいたがタイミングが悪すぎる。準備が整いだして漸くのテスト。
弾丸を取り出して銃に込める。
足どめを徹底して撤退、ブリッツが取れる手段は一つ。銃口を魔法使いに向け 引き金を引く。三発、放たれた弾丸は魔法使いの眼前まで迫るがいとも容易く弾かれる。
魔法使いは鼻で笑った。
この程度の現代武器でこの鎧を打ち破るなど出来るわけがない。
“自分の力”ではないのは癪だが『あるものは使う』程度のスタンスでいなければこの世界では通用しないのだ。
無機質な声が魔法使いの付けているベルトから響く。
平穏な街が戦場に変わる。道に魔法陣が現れ出現するのは水で構成された触手だった。ブリッツと弥勒寺目指して伸びる。
ブリッツは浮遊装置を駆使して交わし距離を保ちながら迎撃に徹する、対して弥勒寺は空を飛ぶ術を持たない。
いくら回避に徹しても迫る数が違う。回避に自由が効かない弥勒寺は迫る触手に対して黒那岐丸での迎撃を強いられる。
見ていられないと、ブリッツは弥勒寺の服の襟を掴み一緒に飛ぶ
「おいおっさん!
なんなんだコレ!」
「有り体に言えば“殺し屋”だな。
全力で逃げなければ命はないと思った方がいい」
嘘は言っていない。事実向こうは『殺す』ことが目的なのだ。我々を殺し、消滅する際に起こる磁場のような[ナニ]か
向こう側が欲している現象についてはレクスから聞いている。
こちらにも“目的”がある。はいそうですかと死ぬつもりも毛頭ない。
ブリッツは生き残る為に最善を尽くそうと行動する。
案の定、弾丸は魔の障壁に阻まれるが次の瞬間煙が魔法使いの視界を遮る。
レクスお得意の特殊弾頭、レクス製の煙幕弾は視界だけでなく魔術的な妨害効果も有する。
ほんの数秒程度だが時間を稼ぐことができる。
その間に弥勒寺が駆け出す。魔法使いに向かって愛用の木刀『黒那岐丸』を振るう。鈍い音と共に煙の先に魔法使いの姿が見える。およそ人とは思えない異形の“仮面”
「ちぃっ!なんだこれ!」
「…………貴様、よくも…ッ!」
異形の仮面からでもわかるほど怒りを露わにする。そのプライドを傷つけられたから、己の矜持にかけて殺すと誓った相手に一瞬とは言え苦渋を舐めさせられたのだ。これ以上の侮辱は己の死にも等しい。
ガシッと黒那岐丸を掴み乱雑に放り投げると弥勒寺の身体は重量を無視した出鱈目な挙動で空を舞う。
「グゥ…ッ、板額!」
弥勒寺は投げ飛ばされた自分を召喚した
弥勒寺は建物に衝突し全身に鈍い痛みが走るが、敵から目を離さない。見上げる先、佇む化け物、冷や汗が頬をつたる。
正攻法で勝てる相手ではない。本能がそう言っている。黒那岐丸の攻撃は意味を成さず、板額による牽制も効果が薄い、目眩しだけならなんとかなるだろうが、一人では望みは薄い。
弥勒寺の側にブリッツが着地する。
「少年、退くぞ。」
「あぁ!?指図すんなおっさん!」
「決めるのは君の勝手だがね、このまま挑めば確実に死ぬぞ。」
理解していた真実に舌打ちをする弥勒寺を無視しブリッツは弾丸を装填し魔法使いに打ち込む。到達するはずだった弾丸は強靭な鎧に阻まれ通らなかい。
着弾し弾かれた弾丸は
故に被造物ではない。空想から現実に以降し現れたモノではない、100%の現物。
魔法使いの余力は予想できないが、効果はあると期待したい。
弾丸が砕ける。破片は魔法使いの周囲を舞い光る。刹那、小規模な爆発が魔法使いを中心に巻き起こる。
再び一瞬の隙、ブリッツは腕時計を操作して宙に浮く。そのまま弥勒寺を抱えて離脱しようとするが魔法使いは爆発の中から這い出で腕を伸ばす。殺す事が目的なのだ、手段は問わない
単純に殺す。魔法使いは力による殺害を画策し無理矢理爆発を突破した。しかし煙から晴れた瞬間に身体が動かなくなる。
己の身体を確認すれば身体中に奇妙な液体が凝固していた。
外気に触れ一定温度まで低下した瞬間に固まる特殊な液体。
レクスお手製の捕獲弾頭
魔法使いは首だけを動かし彼方に消えていく獲物を忌々しく見上げた。逃げる事など叶わない。この結界を潜り抜ける手段など、存在しないのだから
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後方でセレジア達が戦っている中、テーブルを挟んでレクスと対峙する松原
「さて、どこから話したものか…被造物の持つ力の拡大……は“当に私が実証済み”なので省くとして、そうだ。
この質問は“被造物がいた世界”に対してです。」
これから語る事柄をなんとか理解しようと自身の脳をフル回転させる。セレジアと会ってからというもの驚くことの連続だったが今更一つや二つどうという事はない…と思わなければやっていられない半ばヤケクソ気味に腹をくくっていたのだった。
とは言え、訳のわからない話である事は理解していたので念のための釘を入れておこうと松原はなるべく簡単に要件を伝えるように頼む
「悪いが俺らはそちら程詳しくなくてね。簡単に教えてくれ、セレジアについて何が聞きたい?」
「……わかりました。
大きく分けて二つあります。」
・改変後の世界は、本当に元の世界だったと言えるのだろうか?
・
「加えると、ストーリー通りに運命が
行き止まりの歴史、剪定された先には恐らく何もありませんから」
「つまり俺ら作者は、世界の改変をしちまったらマズイかもしれないって事か?」
「有り体に言ってしまえばそうです。物語といえど、彼女らが現界している以上元の世界というものは存在します。それぞれが独立した場所、決して交わることのないはずの二次元。そんな所からやってきたんです。空想から現実に
下手に弄り時空を増やすような事になれば、最悪全てを巻き込んで消滅しかねない。
安易な改変は《同じ別人》を生み出し、さらなる
故にこそ、改変に対する意識は慎重すぎるぐらいが良いと……私自身は考えています。
例えば、セレジア・ユピテリアに設定を付与する場合、現行のストーリーに起因する形で改変すればおそらくは問題ないでしょう。
だがもし……あの時違う選択をしたら…what ifの場合、もう一人のセレジア・ユピテリアが生ませることになる」
長い説明を何とか整理して考える。
「要するにだ。俺が下手に設定や世界観を弄ったりすると、こっちで言うスピンオフや外伝のセレジアが生まれちまう。そんで増えすぎた場合、何か大変なことが起こるって認識でいいのか?
設定を弄るなら現行ストーリーに沿って改変すればいいんだな?」
「はい。その考え方で結構です。」
「んじゃ、あの
フォーゲルシュバリエは消しちまうわ、サーベルが空飛ぶわ、ジャンルの違う能力山程持ってる理由は?
まさか“そういう能力”ってわけでもないよな」
「アレは《例外》です。
土台を持たないが故に常識をすり抜けた。
ブリッツ……私の友人からの情報です。腕は保証しますよ。何と言っても元の世界の凄腕私立探偵ですから。
アルタイルの創造主『シマザキ・セツナ』本名『島崎由那』は一年前から消息不明。身辺調査も依頼しましたが親族からは
“辛い時期”を乗り越えたばかりで突然いなくなるような事はあり得ない。
と、証言も取れている。支えてくれる【友人】もいたそうです。そんな人間が突然姿を眩ませる理由がありません。
そしてアルタイルが私と同じ平行世界からやって来たと推測できる映像があります。」
何処からか取り出したノートパソコンのファイルデータを松原に見せた。
そこにあったのはたった一つのファイルだけだった。
『Worldétude』
「見つかった証拠の一つです。これ以前の動画やネットの書き込みを確認した所、シマザキセツナは誹謗中傷を受けていました。
恐らくネット上で人気が出たのを気に入らない誰かが話を広げて拡散した結果でしょうが……
盗作だとか書き込んでいた様ですから同業者の嫉妬…ですかね?
まぁ、そんな騒動は長く続かず沈静化。そしてその動画は、時が経つにつれ誰に見られるわけもなく、再生数はご覧のとおりです。
多数の承認力はこの世において絶対です。しかし我々が知るアルタイルとこの動画のアルタイルの能力は合致しない。少人数に見られて終わったこの映像から生まれる可能性は低い。故に考えられる選択肢は絞られる。
平行世界からの使者…ここでは無い《どこか》のアルタイルがなんらかの理由で干渉して来た。
まぁ大まかな事柄はこんな所です。我々が対峙しなければならない【敵】
我々だけでは足りない。もっと沢山の協力者が必要です。
この裏にいる敵を屠る為にも」
レクスが語る【真なる敵】
奇しくも同時期にブリッツが遭遇した身勝手な者たちである事を松原達は後になって理解する。
一方で後方ではセレジアとメテオラ、アリステリアと まみか がお互いの技をぶつけ合っている。
アリステリアの剛槍を寸前で交わし剣を振るう。だが届かない。
そもそもの地力が違うのだ。まみかもメテオラも同じ魔法使いとしての差はあれどお互いが攻守のはっきりとした能力であるが故に拮抗していた。
だが、セレジアはどうだ。彼女は剣を持ち空を飛べるだけだ。
アリステリアは剛槍と籠手を用いた特殊能力と召喚術を持っている。
住む世界が違う。
アリステリアはその身で戦う戦士、セレジアは戦士ではあるがパイロットだ。
この世界に来る寸前、軍服の姫君……アルタイルに最大の矛を消されてしまっている。
彼女はフォーゲルシュバリエがあってこそ輝く、しかし消失してしまっていてはまともにやり合う訳にはいかない。
セレジアも理解している。至って冷静にメテオラと入れ替わりながら戦っていた。そのおかげで目立った傷もない。
観察眼と土壇場での判断力と敵の分析
セレジアがパイロットとして養った技術が生きていた。
「セレジア・ユピテリア…成程、やはりパイロットとして彼女こそがベストと言うわけですか松原さん?」
「ったりめぇだろ。
フォーゲルシュバリエが無くったってアイツは負けねぇよ。」
その目には確かに信頼の情が見てとれた。“他者を信頼できる”それはいいものだとレクスは少し笑う。
「いい関係ですね。あなた達は」
「…てか、そろそろドンパチやめさせた方が良くないのか?
怪我人が………」
言い終わるよりも先に『わかってますよ』と一声かけると、空間が暗転する。
「二人とも、もういい。彼女らの地力は測れた。信のおける相手らしいからそれぞれ武器を……って⁉︎アリステリア!?なぜ俺に槍を……あっぶな!?」
「………ハァ、魔術師よ。
いくら確かめる為とは言え相手に有無を言わさずに手合わせを強制するとは狭量であるとは思わんのか?」
「ちょっとアリスちゃん!
先生だって私達のこと信頼しているから…」
ーーーまみかは黙っていろ。
アリステリアの凛とした声が真っ暗の空間にこだまする。
敵味方が明確でない時期に突然の戦闘、中身はお遊びとは言え信頼関係にヒビが入るのは明白だった。
アリステリアの言っていることは正しい。事実セレジアもメテオラもうんうんと首を縦に振っている。
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草木も眠る丑三時、必死に死から逃れようと走る青年がいた。追ってくる相手は人にあらず、人の形をとった化け物だ。不思議な能力で液状化し体内を駆けずり回られて内部をズタズタにした後に猶予と言って逃げる時間をわざと設けた。
逃げるしかない。逃げたい、逃げなければ、逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる逃げる
自分の胸に言い聞かせて足を動かす。動けているのが不思議な程にボロボロの体でも命には買えられない。
逃げ切ったら学校へ行って、先輩に告白しよう。
次の瞬間、青年の体は今までの激痛と共に体としての機能を失った。勢いよく地面に倒れ鼻を折った痛みが伝わる。辛うじて首から上は動いた、自分がどうなっているのか確認する為に首を捻り腕を見れば腐り切っていた。
恐怖でどうすることもできない、体は動かず抵抗も何もできない。
足音が近づいて来た。今の惨劇を引き起こした張本人が、
無機質な電子音声が死刑宣告の様に迫る。死神は指輪をベルトにかざした。
\エクスプロージョン/
青年がうずくまる地面に魔法陣が現れて大爆発を起こした。轟音と共に砂塵が舞い、青年の亡骸は黒焦げになっていた。
ジジジっと妙な音を区切りに青年だった躯体は無数のポリゴン状となって砕け散り天に登る。儚く消えていく光の粒子を見上げた死神は水晶状のヘルム越しに口を釣り上げる。
「これで5人、ハハハハハハハハハハッ!!
素晴らしいな! この力は!!」
腰につけられたベルトに心酔する彼こそ、此度呼び寄せられた者の1人。
『
その名の通り海の様に青き魔法石を銀色の拘束具で無理矢理封じ込めた見た目はもはや
原典において敵であった怪人の姿を模していた。
在り方を歪められ、対極とも呼べる存在に近づいた仮面の戦士は自らの希望を叶える為に、他者を絶望へと追いやる。
魔物がまた一人、人気のなくなった夜の東京に現れた。
今後、こんがらないように時系列とかを後書きで書いていこうと思ってます絵