Fate/Grand Order 時空歪曲特異点 Re:CREATORS   作:色々し隊

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スパロボDDのガチャ50連で大量のSSRが沢山来てくれました!
うひゃー

追記、タイトル忘れてた(>〒<)


神様よりも凄いやつ

 『レクス』そう名乗ったサングラスの男は敵でないことをアピールする様に両手を広げて他に武器を持ってないことを伝える。

 声色に戦意はなく、緩やかに優しく言葉を紡ぐ。

 死を目の前にした少女を労る姿だけを見るだけなら騎士然としている。

 

レクス

「申し訳ない。新手の芸の練習をしていたらつい、手が滑ってしまってな。ハハハ、怪我はないかな? そちらのお嬢様方も怖い思いをさせて申し訳なかったね。」

 

 突き刺さった剣を引き抜いて隣に立つ女騎士に目を送る。

 フンっと不服そうにまみかを起こしてレクスをめちゃくちゃ睨んでいる。

 

 その時、立香は何となく察してしまう。

 

 

   アッ、この二人…仲悪いな……

 

 そんなことを気にもかけずにレクスは「とりあえず人目が多いので場所を変えよう」と提案してきた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 トコトコと街中を歩く少しおかしな格好をした一団。レクスと立香以外、非常に目を引いている。

 無言で足を進めるレクスに不信感を覚える3人。まみかを助けたと言ってもタイミングが良すぎる。ナイフが飛んできた時、誰も気付くことが出来なかった…レクスを除いて

 疑うには十分。しかし、確証がない以上探りを入れなければならない。

 

メテオラ

「それで、あなた方の目的をお聞かせください。」

 

 気づかれない様に《相手の嘘を見抜く術式》を展開して様子を伺う。しかし術式はなんの異常も示すこともない。

 

レクス

「私の目的…

 それを今ここで言う必要はないと思いますが。」

 

セレジア

「ちょっと待ちなさいよ! 何よあんた! ここまで連れてきておいてそれはないでしょ!?」

 

 怒涛の腱膜で詰め寄るセレジアを気にもとめないレクス、「あんたねぇ…」とセレジアがが掴み掛かろうと上げている顔を覗き込むと言葉を失った。レクスの眼はまるで獲物を見定める獣のように鋭い、たとえ標的がセレジアでなくても恐怖を抱くには十分だった。

 

自分もいくつもの戦場を駆け抜け経験を積んだ自負はある。しかし、目の前の男は格の違いが解らない程に遠く感じる。

レクス

「ッと申し訳ない。少し……考え事をしていてね。それでメテオラ・エスターライヒ…さん? 何だったかな〜そうだ。今起こっていることについて…」

 

レクスの言葉に割って入るように凛とした声が横から放たれる。横にいた女騎士(アリステリア)が愛用のランスを突き立てる。

 

アリステリア

「魔術師は黙っていろ。それよりも…」

 

 アリステリアは横でトボトボと歩くまみかに目をやった。

 

アリステリア

「貴様らは年端も行かない女子を泣かせたのか?」

 

 瞬間、周囲の空気がドッと重くなった。アリステリアから発せられるプレッシャーは周りを歩く一般人を怯えさせ距離を取らせる。

 まみか自身も戸惑いを隠せずにアタフタしている。ここ(あたふたする美少女)だけ見れば実に愛おしい光景だが、隣には物凄い形相でメテオラたち3人を睨む女騎士がいるのだ。

 

レクス

「はぁ〜辞めろ。」

 

 アリステリアを嗜めようとする。その声には『またか』と言った呆れが出ていた。ジロリとメテオラたちに向けていた憤怒の視線をゆっくりと移す。

 

アリステリア

「なんだ? 貴様はなんとも思わんのか!? 誰も彼も…どこへ行っても貴様らは信念を持つものを陥れなければきがすまないのか!?」

 

 かつての記憶(物語)が甦る。

 マグラッツと呼ばれる村で起きた事を……

 

 ウンターベルトを追う自分(アリステリア)が率いる軍隊が立ち寄った村で出会った一人の少女。綺麗な華を手渡し笑顔で自分にこう言った。

 

 

 私! 大きくなったら強くなります! おばあちゃんとおじいちゃんを守る為に!

 だからおひめさまも負けないで!!

 

 一国の姫として生を受けた自分にとって国を守れなかった責任は大きかった。咲いていた花は踏み躙られ、芽吹くはずだった種は焦土に消えた。しかし…ァァ…本来民から蔑まれても文句の言えない自分に、こんなにも慕ってくれる民がいるんだ。

 

 救われた。贖罪で行ってきた行為にやっと別の意味が生まれた。

 

《この少女の様な幼いながら強い覚悟を持つ優しい子達を護りたい》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結果はどうだった。村は焼け焦げ、村人はウンターベルトの竜種によって蹂躙され血肉が飛び交う地獄と化した。私は向かった。ただ全力で、あの少女は無事か、無事であってくれと必死に願った。だが現実は無情さを極め私はそこで初めて愛用の槍を握る力を無意識に失った。

 憎しみか悲しみか、もしくは両方か…それか自分の不甲斐なさを悔いたのか。『頑張って!』と言ってくれたのに守れなかった。

 

 残酷な現実はここでも変わらないのか? 神の世界ならば救済も可能かと思ったのにも関わらず目の前の人間()はおそらく自分よりも強い。この数日、監視を兼ねて同行している中で思い知らされる。

 

アリステリア

「儚い願いすら踏み躙る下郎だったとはな!」

 

 

 

 

 

 

 

レクス

「お前…もういっぺん言ってみろ?」

 

 呆れとは違う。ドウドウと宥める程度だった声色が変わる。アリステリア以外は気付いていた。空気が変わるのを、今この場の怒りはアリステリアよりレクスの方が大きい。

 懐から編んだ剣を取り出し切先を向けた。一瞬の出来事に歴戦の戦士であったアリステリアですら反応が遅れ、突き付けられた事に驚いた。

 レクスが口を開く、冷徹に憤怒を込めた言葉。自分の信念を持って目の前の愚か者に思い知らせなければならないと、

 

レクス

「私が…なんだって?」

 

 狂気すら跳ね除ける程真っ直ぐな眼差しがアリステリアを捉えて離さない。

 

 両者均衡状態、どちらかが動けばまず間違いなく周りに被害が出るだろう。とメテオラは考えていた。

 一人は被造物、片や一般人の様でいて有り様は被造物となんら変わらない。成人男性並の長さの剣をボールの様に投げられる一般人など聞いたこともない。立ち振る舞いも一流と言わざるを得ない程に洗礼されている。どっちに転んでも地獄の筈…

 

 嫌なイメージが頭の中をよぎるより先にまみかが、二人の間に割って入り喧嘩を仲裁した。

 

レクス

「…………そうだな、私としたことが取り乱してしまった様だ。すまな感謝する翔。名も知らぬ少女よ。」

 

まみか

「え〜っと、私の名前は『煌樹まみか』…です。」

 

 無理な笑いを見せ場の空気を変えようとする。レクスの方はと言うと公衆の面前で怒り狂うのも大人気ないと感じ冷静さを取り戻しつつあった。

 剣を納めてアリステリアにチョップを一撃お見舞いし鎧の首部を掴む。

 

レクス

「お見苦しいところをお見せした。Ms.メテオラ。お詫びはいずれ、あなた方が知りたい情報もまた今度会った時にでも

 

 では失礼する。脳筋女騎士様の頭を()まさせなければならないからね。」

 

 グルグル目のアリステリアを引きずりながらメテオラたちとの距離を離していく

 呆然とする中でいち早く正気を取り戻し正体を探るべく行動に出る。

 

メテオラ

「まみかどの殿、一つ提案があるのですが……」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 ズルズルと、鎧が地面に擦れる音が街中に響く。自分で選んだ選択だから言えたことではないが、恥ずかしい。

 周りの目が痛い、当たり前だろ!成人男性がコスプレにしか見えない鎧を着た女を引きずっているなんて、馬鹿みたい♪

 だが、しょうがないじゃないか! 今のご時世、ちょっとした事で痴漢やなんだのと難癖をつけられる世知辛い世の中。ある程度の地位にいる今の状態で、そんな事をすれば『痴漢社長』などと言う不名誉なあだ名で呼ばれるだろう。頭の中でたくさんの思考をしていると後ろから声をかけられる。振り返ればまみかが後を追ってきたのだ。

 

レクス

「なんの用かな? 先も言った通りこの大荷物をホテルに放り込まなくてはならないのだが……」

 

 対応に困るレクスにまみかは答えた。世界を変えたいと、一緒にその方法を探してくれないかと、自分のいた世界が悪の組織に脅かされ、まみかを含めた数人の仲間達が必死に闘っていると。

 

 成る程、表には出さず静かに同情してしまう。元来、魔術師にとって人の情など取るに足らない無駄なものと教えられた。我らは等しく根源を目指しこの世の真理に辿り着かなければならないと。感情を廃し、ただ根源を目指す為の装置であれ、それこそが我らの家に生まれた者の務めである。

 

 過去の記憶が蘇る。目的を見つけ根源を目指す過程で起こった悲劇を……

 

レクス

「……確かに君の物語というのは悲惨だな。誰も彼もが悪の恐怖に脅かされ、安寧を取り戻すことができるのは君たち魔法少女だけ…か。どこへ行っても悲惨な運命はあるのだな…」

 

 どこか悲しげな表情にまみかは言葉は出なかった。うって変わってパッと手を叩き気分を変えて再び口を開いた。

 

レクス

「了承だ。私は君の願いを叶える為の手助けをできる限りすると約束しよう。」

 

 レクスの優しい言葉。それを聞けただけでも嬉しかった。手助けの申し出を快く受けてくれたこと、自分の境遇に同情してくれたこと、何より彼には自分よりも重い“なにか”がある筈なのに真摯に考えてくれたことに。

 とても明るく目の前のレクスに「ありがとう」とお礼の言葉を述べる。全霊の言葉を気持ちよく受け取ってレクスの表情は崩れ柔らかくなった。

 

レクス

「良してくれ、《君には君の願いがある様に私にも叶えたい願い》がある。それだけだよ。」

 

 その願いに疑問を持って「何故?」と聞きこうとしたが続くレクスの声に遮られる。

 人差し指を立て子供に教える先生の様な口調で

 

レクス

「それと、一つ言っておく。人に嘘をつく時は見破られない様に工夫する事をお勧めするよ。

 表情を作り、相手に罪悪感を感じてはならない。君には向いていない事だ。私に嘘をつく事を心苦しく思ってしまったが為に見抜かれる。大方Ms.メテオラに頼まれたのだろ?」

 

まみか

「…………わかった上で私を助けてくれるんですか?」

 

レクス

「当たり前だ。」

 

 一瞬の迷いもなく答える。その真っ直ぐな視線はまみかの目を捉えて離さない。

 

レクス

「言ったろ? 私にも叶えたい願いがある。利害の一致だ。」

 

 打って変わった冷たい声に少しだけ不安を覚えた。先ほど見せた優しさは消えたのだろうか? 

 

レクス

「私は今から用事がある。アリステリアを戻した後に少しな。だから君に初めの仕事を頼みたい。

お留守番を」

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