「私って変態なのかなぁ……」
「どうしたんだ?いきなり」
とある日の昼休み、いきなり香澄が涙目で食事しながら言ってきたけどマジでどうしたんだ?
「じ、実はね優弥君」
りみの説明によると、どうやら朝教室でギターを弾いていて、朝花園さんがギターケースを背負ってるのを見つけて寄った時に変態だと言われたらしい。ランダムスターを持ってるのを見てから……
「まぁそうだろうな」
「有咲!?」
「まぁ変ではある」
「さーやまで!?うぅ……」
「えぇっと……ちょっと変だけど凄く変じゃないよ」
「はははっ、りみそれフォローになってねぇよ。事実だけど」
「みんな酷い……」
みんな香澄のこと変であると思っているらしい。まぁまともではないよな。
「まぁまぁ、事実だから仕方ないさ香澄」
「ゆーくんが意地悪〜」
結局みんな香澄のことが変態ではなくても変ではあるということでこの話は終わった。午後の授業は家庭科で袋を作ることになったのだが……
「居残りは戸山さんと花園さんね」
香澄と花園さんは授業中に終わらなかったため居残りとなった。まぁ2人ともギターケースの袋を作ろうとしてるし仕方ない。
しかし、このことが揉めるきっかけになることはこの時誰も予想していなかった。
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「え?香澄来ないの?」
「香澄ちゃん終わったら行くって」
「そっか……」
「寂しそうだな有咲」
「そ、そんなんじゃねぇ!///」
放課後になり、有咲が俺たちのクラスの方に来た。一緒に蔵に行くつもりだったんだろうが、あいにく香澄は家庭科の居残りで今日は行けない。どうせ終わらないだろうし。
「りみは行くんだろ?」
「うん、有咲ちゃんいいよね?」
「大丈夫」
「俺もいいか?」
「っ///い、いいぞ///」
「サンキュ」
りみは蔵に行くみたいだし俺も行っていいみたいだから行くことにした。さすがにりみが行かないと男女で2人きりになっちゃうし有咲としてとそれは避けたいはずだしな。何故か許可してくれた時赤くなってたけど。
「そんじゃ後でな〜俺1回家に帰ってから行くわ」
「直接でもいいんだぞ?」
「でもりみベースの練習するだろ?」
「う、うん。そのつもりだけど」
「ギターあった方がいいんじゃないか?」
「ギターと合わせることできるから……え!?もしかして優弥君!?」
「そのもしかしてだ」
「「えぇ!?」」
俺がギター持っていくことを話したら2人とも驚いていた。あれ?ギター趣味で弾いてること言わなかったっけ?それはともかく一旦別行動することにした。ついでに沙綾のところでパン買ってくか。
「いらっしゃいませー……ってゆーや!?」
「よっ、店番お疲れ様」
「あ、ありがとう……その背負ってるのって……もしかしてギター?」
「もしかしなくてもギターだ。香澄どうせ今日終わらないだろうしりみの練習用にって思ってな」
「な、なるほど。香澄のことよく分かってるね」
「一応付き合い長いしな」
「そっか…………いいな」
「ん?最後なんか言ったか?」
「っ!?ううん、なんでもないよ!?」
「そうか?」
ギターケース背負って山吹ベーカリーに入ると沙綾が店番中で、俺がギターケース背負ってるのを見て驚いていた。ギターのこと話さなかったかな?気のせいか……それに最後何か言ってた気がするが……なんでもないって言ってるし詮索はやめとくか。
「それでゆーやは何を買いに来たのかな?」
「とりあえずチョココロネだろ?あとは……メロンパンとコロッケパン……かな」
「3つでいいの?」
「どうせ今日3人だし大丈夫だろ」
俺が買おうとしてるパンは3つ、沙綾にそれでいいのか聞かれたけど……どうせ香澄来ないし大丈夫だろ。
蔵について差し入れのパンを出した時、りみがめちゃくちゃ喜んだのは言うまでもない。ついでに有咲も照れながら「嬉しくねぇ」って言ってたけど照れてる時点で嬉しいのがわかる。
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あれから数日経つが未だに香澄は蔵に顔を出さない。まだ終わっていないみたいだが遅すぎる。まぁ毎日花園さんの話をしてることから話すのに夢中だったり、ギターに夢中だったりするんだろうな。毎日の会話内容的に……
「か、香澄ちゃん、今日は来るん……だよね?」
「終わったら行くつもりだけど」
「終わんねーよ」
「そんなことないよ〜」
「絶対終わんねー!」
りみが今日は来るのかと聞いたら終わったら行くつもりだと……有咲が不機嫌な様子で絶対終わんないって言って先に行ってしまった。香澄は反対したけど……俺も有咲に同感だな。終わらせるつもりあんのかって感じだし。
「香澄、はっきり言って俺も有咲に同感だぞ?」
「ゆーくんまで!?」
「どうせ花園さんとギターでも弾いてるんだろ?前にギターケース持っての見たことあるし」
「なんでわかったの!?」
「はぁ……わかるさ」
「あはは……たしかに」
「りみりんまで!?」
いやいや、バレバレだろ。そもそも香澄…ついでに花園さんが作ってる入れ物は1日じゃ終わらなくてもちゃんとやれば2日か、かかっても3日で終わらせられる。ちゃんとやれば…
この日の昼休み、みんなで弁当を食べている時に花園さんを見つけると香澄が駆け寄っていってしまった。明らかに不機嫌だった有咲はさっさと教室に戻っていった。
「有咲どうしたのかな?」
「え!?ほんとに香澄なんもわかんないのか!?」
「私!?」
戻ってきた香澄が有咲に何かあったのか聞いてきたが、原因が自分のせいだと言うことに気が付いていなかった。
-----その日の放課後-----
「優弥くんの言う通り香澄ちゃん来たね」
「だろ?さすがに昼にあんな態度されたら普通は気になるさ」
香澄が久しぶりに蔵にやってきた。だけど有咲が怒っているのが中にいても聞こえてきている。まぁ約束破ってたわけだし怒られても仕方ないよな。
「ゆーくーん!りみりーん!」
「「香澄(ちゃん)!?」」
いきなり入ってきたと思ったら俺とりみの方に抱きついてきた。ああ〜びっくりした、つーか香澄、男子に抱きついてる自覚あるのか?
「相変わらず騒がしいな!」
「でも有咲ちゃん嬉しそう」
「たしかに」
「はぁ!?///」
「有咲喜んでくれてるの?あーりさ〜!」
「ちょっ!?///抱きつくなー!?///」
「めっちゃ顔赤いな有咲」
「いいから早く引き剥がせ優弥ー!///」
「はいはい」
香澄が来ただけで騒がしく、これもいつも通りに戻ったって感じだな。
この後部屋の方に行くと何故か花園さんがいた。いやまぁ……香澄についてきたってところまでは予想できていたけど……
「おかわりお願いします」
「はいどうぞ」
なんでこいつ人の家で勝手にご飯食ってるんだ?これじゃあ香澄だろ。
「おかわりじゃねぇ!?何人の家で勝手に食べてるんだー!?」
「有咲、すっごく美味しい」
「私も食べるー!」
「香澄が2人いるー!!」
「有咲……これは諦めるしかないぞ……香澄1人でも厄介なのに2人となると俺も無理」
「うぅ……そうするしかないか……2人も食べていくだろ?」
「「いいの(か)??」」
「私1人にこの相手させる気か?」
「目的そっちか!?」
花園さんが食べているのを見て香澄も食べると言い始めた。有咲の許可も取らず……
1人で香澄2人分を相手にするのが大変なのか、俺とりみにも一緒に食べるように行ってきたし、ここで食べさせてもらうことにした。
……たしかに美味いな。
この次の日、香澄も花園さんも居残りでやってた作業も終わってついに解放された。まぁ……ギターを弾かないで集中してやってれば今回みたいな衝突はなかったけどな。
この日の帰り道、香澄と花園さんの会話であることが決定していた……それを知るのはさらに次の日となる。