この話で名前を考えてないモブが登場するので、モブの部分だけわかるようにしてあります。
「今日のライブ優弥も出るんでしょ?」
「ああ、今日は最初っからだ」
「楽しみだよ!」
ポピパの主催ライブから数週間経った日曜日、まりなさんからオファーがあってポピパはCiRCLEのライブに出ることになった。他にもパスパレやハロハピも出る。AfterglowやRoseliaにもオファーはあったが、2バンドとも昨日ライブがあったため今日は未参加だ。
「私たちも楽しみにしてるわ」
「そうですね、私もです」
「「「!?」」」
蘭やつぐみと話しながら歩いていると、突然会話に友希那先輩と紗夜先輩が後ろから参加してきた。びっくりするからやめてくれないかな?
「湊先輩、後ろから急に会話に入られたらびっくりします」
「そう?」
「そうですよ友希那先輩、普通はびっくりします」
「優弥君まで驚かせてしまいましたか、申し訳ありません」
「対応の差が凄くないですか!?」
「あ、あはは…」
たしかに蘭への対応と俺への対応の差がすごい。つぐみが苦笑いしかできない状況だ…
「まぁふざけるのはこれくらいにして…悪かったわ」
「湊さんが素直に謝った!?」
「「「(驚くところそこ!?)」」」
はは、このメンバーでいるのも飽きないな。せっかくだから今いるメンバーでCiRCLEへ向かうことになった。
「それにしても、主催ライブの時はアンコールでしか出なかったのになんで今日は最初から出るのかしら?」
「たしかに私もそれは気になる」
「「うんうん」」
「あ〜やっぱりそう来ますか」
そりゃあそうだよな、今日最初から出るなら主催ライブの時もそうすればいいって普通は思うし。
「俺はあくまで裏方優先で動いてますからね、それに今回はオファーもらった時最初から出て欲しいって依頼されたからですよ。まぁ香澄たちは最初から一緒にステージに立てるってめっちゃ喜んでましたけどね」
「「「なるほど」」」
「でも嬉しいのは優弥君もでしょ?」
「まぁな」
事情を説明するとあっさり納得してくれた。まぁつぐみには香澄たちじゃなくて俺も嬉しいってことバレてるみたいだけど。
「は、離して…」
『ん?』
すると近くから困ってるような声が聞こえた。見渡してみると1人の銀髪の女子が見た目チャラそうな男子に掴まれていた。なんか…じゃないな、なにがあったんだ?
モ1「いいじゃん聴いてってよ」
モ2「そうそう、いい気分になれるぞ」
「ああいうのは許せませんね、風紀委員として見過ごせません」
ここ学校じゃないけど見過ごせないのは同意だ。声をかけてる男子2人の後ろに3人…それと楽器か…あの楽器……大事に扱ってるのはわかる。
「わ、私…行くところあるので」
モ3「ちょっと1曲聴いてって欲しいだけだって」
モ4「俺らの演奏はすげぇよ?」
モ5「そこら辺のグループより上手いと思うぜ?」
『(自分たちで言うんだ)』
俺たち5人はみんな顔を見合わせた。多分思ったこと一緒だろうな。まぁそんなこと言ってられないか。
「あんたら何してんの?」
モ1「あ?お前には関係ないだろ!」
「まぁあんたらが何してるかは関係ないけどその子困ってんだろ?ほっとけないって」
モ2「お前に関係な……ちょっ!?あれRoseliaの湊友希那さんに氷川紗夜さんじゃねぇか!?」
モ『マジだ!?』
友希那先輩や紗夜先輩に気を取られた男の手が離れた瞬間、俺は女の子の手を取って友希那先輩たちの方へ移動した。
モ『しまっ!?』
「君大丈夫?」
「は、はい…ありがとう…ございます///あの…手///」
「ん?あ、すまん!?」
俺は慌てて手を離した。俺自身は手を取るの慣れてる(まぁそれ以上のことしてる)けどこの子はそんなことないみたいだし悪かったかな。
『相変わらず(です)(なの)(だ)ね』
相変わらずってなんだろ?
モ1「あの!湊さんたちも俺たちの演奏1曲でいいんで聴いていってください!」
モ4人『ええ!?』
モ1「こんな機会次あるか分からないのでお願いします!」
「無理ね、私これからCiRCLEに行ってライブを見に行くから」
「そうですね、時間がありません」
「わ、私も……です」
この子もなんだ。
モ1「今日の出演するバンドはだいたい知ってますけど知名度あるのPastel*Paletteくらいですよね?それも終盤にあるし……それになんだっけ?なんたらパーティ?とかいますし遊びかなにかと勘違いしてるようなバンドもいるんじゃないですか?」
『(ピクっ)』
「えっ……あの……みなさん?」
今こいつなんて言った?遊び?俺たちポピパが?
「ねぇ友希那先輩、パーティってつくのPoppin’Partyだけですよね?」
「(ゾクッ)そ、そうね、ポピパだけね」
「ですよね〜」
モ1「そうそう、Poppin’Partyだ」
ふざけたこと言ってんだな〜
「み、湊さん、だ、大丈夫ですか?」
「え、えぇ」
「自分のバンドがバカにされたらこうなりますよ」
「優弥君落ち着いて…」
後ろで何か言ってるけど怒りでちゃんと聞き取れてないや。銀髪の子は俺がポピパってこと知らないからよくわかっていない。
「ポピパさんが遊びだなんてそんなことありません!」
「ロック……いつの間に」
モ1「俺らはこのメンバーでバンド組んでて俺はギターだけどそこにいるバンドより上手いと思うぜ」
「ポピパの演奏聴いたことあるのか?」
モ1「いや?」
「なら今ここで俺と勝負しようぜ。判定は今この場にいる人たちがしてくれる。俺よりよかったらあんたの言うこと受け入れるさ」
モ1「いいだろう、後悔すんなよ!」
「こっちのセリフ、それとここにいるメンバーは贔屓で判定しないから安心してくれ」
なんか勝負に持ち込んじゃったけどいいか。流石にさっきの発言は許せないし。
「あの……ご、ごめんなさい、元はと言えば私が絡まれていたせいなのに……」
「……そういえばそうだったな、でも気にすんな。俺はアイツらの発言が許せなかっただけだし」
「で、でも……」
「いいからいいなら、少し早いけど俺のギター聴かせてやるからな」
「は、はい///」
最初絡まれてた子が謝ってきたけどそんなこと忘れてた。自分のバンドが馬鹿にされてたんだから。とりあえず安心させるつもりで撫でたんだけど赤くなっちゃった。
「「「「ずるい」」」」
それを見た蘭、つぐみ、紗夜先輩、ロックがずるいって言い出したから4人のことも撫でることになった。
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「そのギターチューニングは?」
モ1「もう終わってる。お前のはケースから出したばかりだから時間やるよ」
「終わってるならいいや、1音ずつ出してくれ、合わせる」
モ『!?』
ん?こいつら驚いてるけど俺なんか変なこと言ったか?
「おーい」
モ1「あ、悪い、じゃあ出してくぞ」
チューニングするために1音ずつ出してもらって俺はそれに合わせた。合わせる度に驚かれたのは謎だ。
モ1「それじゃあ俺が先攻だ、まぁオリジナル曲じゃなくてカバー曲になるけど"千本桜"をやる」
カバー曲か、じゃあ俺も同じ曲にするか。その方が比べやすいし。
相手の男が弾き始めたけどたしかに上手いな。楽器も大事にしてるのは見て分かってたけど相当弾ける。でもこれで香澄やたえより上手いって言うのは納得できないな。同レベルなら認めるけど
モ1「はぁ…はぁ…どうだ?」
「たしかにいいギターだった、それは否定しない」
「そうね、貴方がもし女子で私がバンドメンバーを探していた頃見つけていたらスカウトしていたレベルね……技術面は」
あ、最後一言付けたな。
「たしかに貴方のギターの腕は認めます。私ももっと精進しなければと思うほどです」
モ1「よっしゃー!Roseliaの2人にそう言われるなんて最高だぜ!」
あ、これ"技術面は"や"ギターの腕は"って部分聞いてないな?
モ2「さぁお前はこれを越えられるか?」
そんなの当然
「超えてやるさ」
って答える以外選択肢ない。
「それじゃあ俺も"千本桜"で、それじゃあ始めるぞ」
俺がギターを弾き始めると騒いでいた男子が静かになっていた。見えてるけど聞き比べるために静かに……って雰囲気じゃないな。
モ『す、すげぇ……』
「す、すごい…かっこいい…はっ//」
「さすが優弥ね」
「はい!優弥先輩のギターはいつ聴いても最高です!」
「いつか追いついてみせます」
「紗夜先輩違います、追い抜くんですよ。私たちはギタリストでもあるんですから」
「優弥君はもちろんかっこいいけど蘭ちゃんもかっこいいこと言ってるね」
それぞれに感想言ってる。1部違うのもある気がするけど…でも勝負はついたか?
モ1「俺の負けだ。同じ曲でこの違いは一目瞭然だ。悪あがきはしない」
「あなた達に1つ言っておくわ。たしかにあなたのギターの腕は素晴らしい、これは事実よ。でも他のバンドをバカにするような発言はするものじゃないわ。聴いたことあるならまだしもPoppin’Partyのライブ見たことないのにあの発言はよくないわ」
モ『すみません』
友希那先輩それ俺のセリフ〜
モ1「今すぐCiRCLE行くぞ!もしかしたらチケット間に合うかもしれない」
モ2「だな!」
あ、こいつらCiRCLE行く気になったのか。そんじゃちょっと聞いてみるか。
「ごめんなさい優弥、セリフを取って……って電話かけてたのね」
「多分まりなさんじゃないでしょうか」
「優弥先輩のことだから多分今からでも取り置きできないか聞いてるのかも?」
『ありえる』
「10人分!?そんなに取り置きできるんですか!?って言っても今欲しいの5人分……あ、君CiRCLE行こうとしてたよね?」
「……///あ、はい!」
「何人いる?ついでにチケットは?」
「私含めて5人、チケットはまだです」
「了解。まりなさん男子5人分と女子5人分お願いします」
「これは用意できたみたい…かな?」
「つぐみみたいに早い対応だね」
「私!?」
俺の電話先なんかバレてたみたいだ。つーか10人分ってのは当日いきなりの罰みたいだ。運良く見つかったけど。それになんかこの子反応遅くなかったか?
「そこの5人組、5人分取れたから受付の俺の名前で5人分って伝えてくれ。ちなみに俺は山本優弥だ」
モ1「マジか!?ありがとう!それからそこの銀髪の子」
「っ!?な、なんでしょう……」
チケット取れたことを伝えると喜んでいた。性格はちょっと難ありだけど音楽が好きな気持ちは伝わる。お礼を言うと最初に声掛けてた子に話しかけてきた。俺の袖を掴んで後ろに隠れて顔だけ出してるけど。
モ1「悪かった!ごめん!」
「い、いえ…もう…大丈夫です」
「君も友達と受付で俺の名前で5人分チケットもらってくれ」
「ありがとうございます。山本…優弥さん…か///」
「あの紗夜先輩、蘭先輩、つぐみ先輩……」
『言いたいことわかる(ります)』
ん?なんか俺の彼女組集まってるけどどうした?
「あなた…その性格なんとかならないのかしら?」
「え?どういうことですか?ちょっと友希那先輩!?」
え?なんのこと?
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「ゆーくん遅いよー!」
「わるいわるい」
「大丈夫、つぐから聞いてるよ」
「そうなのか?」
「うん!ゆーくんがまた女の子1人堕としたって」
「はい?」
なんのことかさっぱりわからん。俺堕とすようなことした覚えないぞ?ただ助けて自分のバンドをバカにされてムカついて差を見せつけただけだぞ?
「まぁその辺は後で問い詰めない?」
「そうだね、今はそんなに時間ないし」
「蔵に戻ったら聞かせてもらうからな」
み、味方がいない……りみまでそっち側だなんて……まぁ時間ないのはたしかだし今は逃れることができた……蔵に戻った時は無理だが……
「それじゃあ行こう!」
『うん!』
そろそろ時間だからみんなでステージ袖に向かった。そして時間になり最初は5人だけ出ていきメンバー紹介、5人分が終わったところで
「そしてそしてー!今日はもう1人最初から登場してもらいます!ギター山本優弥!」
香澄が俺の紹介をしたからステージへと上がった。ステージに上がると凄い歓声がした……蘭のセリフをもらうといつも通りだね
「さっきの人!?」
あ、さっき助けた子の声が聞こえたな。
「どうも山本優弥です!今日は最初から参加していくのでよろしくお願いします!」
軽く挨拶を終えたらまた歓声が……って挨拶だけだぞまだ!?
「それじゃあ1曲目!STAR BEAT!〜ホシノコドウ〜!!」
スタビから始まりMCを挟みながら3曲披露し無事ポピパの出番が終わった。
「イェーイ!」
「控え室でもそのテンションかよ!?」
「そうだぞ香澄、落ち着け!たしかに優弥と最初からやれたのは嬉しいけど//」
「「「たしかに」」」
控え室に戻っても香澄のテンションが上がったままだ。これだけならいつも通りだけどいつも以上に高い。俺が最初から出たからか?すると
コンコンコン
「誰だろ?どうぞ〜」
ノックがして香澄がどうぞと言うと入ってきたのは
「みんなお疲れ様」
「友希那先輩!?それに他のみんなも!?あれ?ましろちゃん?」
入ってきたのは俺と一緒にCiRCLEに来たメンバー。俺が助けた子も一緒だったけど香澄は知ってるみたいだ、香澄だけじゃなくても他のみんなも
「もしかして前に言ってた子って」
「うん、ましろちゃんのことだよ」
前にCiRCLEで声掛けた子がいるって言ってたけどこの子のことだったんだ。
「名前言ってませんでした…倉田ましろです。さっきはありがとうございました、それと……ライブもカッコよかったです///」
「ありがとな」
「はぅぅ…///」
『(やっぱりもう堕としてる)』
この子倉田ましろって言うのか〜って思ってたら他のみんながなんか顔を見合せてるけどどうした?
「ましろちゃん、この人がましろちゃんを助けてくれた人?」
「そうなの!通りかかっただけなのに手を取って助けてくれてギターも凄くてカッコよかったの!」
それ……本人の前で言うセリフ?
「へぇ〜一目惚れかな?」
「!?そ、そうかも///」
だから本人目の前にいるんだけど!?
「あ、私ドラムをやってる二葉つくしって言います。ましろちゃんとは同じバンドのメンバーでリーダーをやってます。みんなも!」
「私はベースをやってる広町七深です」
「ギターの桐ヶ谷透子でーす!」
「バイオリンをやっている八潮るいです。倉田さんを助けて頂いたこととチケットのこと、ありがとうございました」
「ああ!?るいちゃんそれ私が言おうとしてたのに!?」
「あら?そうだったの?」
「むぅ…それで私たちは月ノ森女学院というところのメンバーで作ったMorfonicaです」
「そうなのか、よろしくな。それにチケットのことは気にすんな。急に取り置き頼んだからその分の罰で10人分取らないとダメって言われただけだし」
Morfonica、モニカって略してるみたいだけど仲良さそうだな。バイオリン珍しい。つーかチケットのことはほんと気にしなくていいんだけどな。
「はっ!?私さっき本人の前で!?///」
『今!?』
みんなの気持ちが1つになっていた。
「じゃあゆーくん、蔵に戻ったらじっくりと聞かせてね?」
「そうですよ優弥先輩?」
「……え?」
その話生きてたの?まぁ別に構わないけど。さすがにいつまでもこうしてるわけにもいかないし……というよりそろそろ時間だし撤収しないといけないからそのために動こうとした時
「あ、あの、優弥…先輩(名前で呼んじゃった///)」
「倉田さんどうした?」
倉田さんが話しかけてきた。
「ましろって呼んでください。それとその……連絡先教えてください!///」
「いいぞ?」
「やった!」
連絡先知りたいってことで声をかけたみたいだ。それに名前で呼んで欲しいってことだったから名前で呼ぶことにして連絡先を教えた。ついでに他の4人も名前でってなった。
「ありがとうございます」
「いいって、それじゃあ香澄」
「うん!みんな今日はありがとう!またライブに来てね!」
友希那先輩たちやMorfonicaのみんなが出ていった後俺も着替えに出ようとしたが
「ゆーくんどこ行くの?」
「どこって着替えにだけど?」
「ここで着替えればいいんじゃないのか?」
「はい?でも荷物」
「大丈夫」
「まりなさんに頼んで優弥の荷物はこっちに持ってきてもらってるよ」
「だからここで大丈夫だよ」
「あと実はあと1時間はいても大丈夫」
ちょいちょい!?俺聞いてないぞ!?ってか俺が聞いてる撤収時間と違う……まりなさんわざとか!?
「それじゃあ1時間しかないけどゆーくん」
『楽しも♡』
この後ナニをしたかは伏せておこう。
この後時間ギリギリまであることをして着替えてからCiRCLEを出ると、ましろに声をかけていた男子たちがいて俺たちに謝ってきた。みんなはなんの事か分からなかったけど、男子たちは事情を説明して謝っていった。香澄たちもライブを見て考えを変えてくれたならいいってことで許した。もちろんライブを見たこともないのにバカにするような発言をしないことを条件に。
CiRCLEを出た後は近くのファミレスで軽く打ち上げをしてから有咲の家に向かい、とあることをして夜遅くまで楽しんだ。
はい、というわけでMorfonica登場させました。登場させた理由は…わかる人にはわかるでしょう。
今年の投稿はこれで終わりです。年が明けてから3期の話になります。ちなみに…23年初投稿はいつになるか分かりません。
それでは次回までお楽しみに。
……あ、外伝はあと1話か2話出す予定です。