星の少女たちとキラキラを求め   作:カット

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6、呼び方

 

「話って?」

 

香澄が落としてしまったギターを店に修理してもらい、蔵に戻ってから香澄と一緒に帰ろうとしたら話があるということで俺だけ残された。

 

ちなみにギター……ランダムスターは香澄が市ヶ谷さんからまさかの金額で購入し、蔵に置かせてもらっている。ケースもないしな……というか蔵で練習すればって言うとは思ってなかったぞ。

 

「なんで戸山さんの為にあんな動けるんだ?」

 

「香澄のため?」

 

「違うのか?」

 

「別に香澄のために……というか誰かの為に動いてたつもりはないんだけどな」

 

「そうなのか?あれはわざとじゃないのは分かってるけどケースが壊れて落ちて弦が切れたりとか、戸山さんの代わりにお金払ってあげたりとか……というかケースに関しては私がちゃんとチェックしてなかったのも問題だったけど……」

 

「そんなことか。別に俺は香澄のためにそうしたわけじゃないぞ?」

 

俺も趣味とは言えギター弾いてるからな。直るかどうか見ればわかることもある。今回は見てわかるパターンだっただけ……

金の問題に関しても、香澄がギターを大事にしそうだと思ったから払ってあげただけで、そうじゃなかったら払わなかった。

 

そのことを伝えたら市ヶ谷さんも納得したみたいだ。

 

「むしろギターを540円で売ったことの方が驚いたんだけど?」

 

「あ、あれは!?……その……大事にしてくれるって思ったからで///」

 

「なんだかんだで、市ヶ谷さんは香澄のこと信じてるんだな」

 

「そんなんじゃねぇ!!///というかさん付けしなくていいぞ!!///」

 

「それならそうするけど……あ、俺の事も君付けいらないからな?

大切にしてくれるって信じたから市ヶ谷は香澄に譲ったんだろ?」

 

「うぅ///」

 

素直じゃないやつだな。でも市ヶ谷はオークションに出品しようとしてたランダムスターの出品をやめて香澄に譲ったんだ。そんなの大切にするって信じてなきゃしないよな。

 

「と、とにかく!話はおしまい!明日からその……山本もお昼一緒に……///」

 

「おう!つーかいつも香澄とあと他に山吹さんって子と一緒に食ってるから俺も一緒になるって」

 

「そ、そうか///」

 

市ヶ谷のやつさっきからずっと赤くなってるけど……あ、照れ屋か。まぁそれは置いておいて、明日から市ヶ谷も一緒に飯食うことになった。

 

それと忘れずに、ケースないのにギター持っていったら没収されることであろうことを市ヶ谷に伝えておいた。明日の朝も香澄はここに来ると思うし……多分

 

それを伝えて今日は帰ることにした。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「うぅ……ゆーく〜ん」

 

「ど、どうしたんだ香澄?」

 

「ギター没収された〜」

 

え?コイツギター持ってきてたの!?ケース持ってないってことはそのまま手で持ってきたってことだよな!?

 

「なんで没収されたんだ?持ってきたってことはケースに入れてたんだろ?」

 

「ううん?弾きながら来てただけだよ?それで没収されたんだよ……」

 

こいつほんとにそのまま持ってきたのかよ……

 

「なぁ香澄?お前市ヶ谷にそのギター大切にするって約束したよな?」

 

「うん……って呼び捨て!?昨日までさん付けだったじゃん!?」

 

「そんなことはどうでもいいんだよ。大切にするって言うなら持ち運ぶ時ちゃんとケースに入れて運べ!ないならちゃんと買えるまで待て!」

 

「っ!?ご、ごめん……」

 

「ったく……まぁ今はそれはいいや。それより気になったんだが……」

 

教室にいると香澄が入ってくる直前に牛込さんがカーテンに隠れていた。まぁ実際はバレバレだが……

そこに香澄が向かって何か話していたから気になっていたのだ。

 

「朝ね……一緒にバンドできないって言われたの。それで理由が知りたくてね」

 

「そっか……何か理由があるんだろうし無理に聞き出そうとすんなよ?」

 

「うん……」

 

教室で話すと牛込さんに聞こえるのはまずい可能性もあって廊下で話している。理由は分からないけど一緒にバンドはできないことを伝えていたみたいだ。香澄のことだから無理に聞き出さないといいが……

 

 

-----昼休み-----

 

 

「あれ?市ヶ谷さん?」

 

「有咲ー!」

 

「お、来たか市ヶ谷」

 

昼休みになり中庭で香澄や山吹さんと弁当を食べていると市ヶ谷がやってきた。昨日ギターを譲る代わりに、昼一緒に食べることが条件だった……つーか一緒に食べたかっただけだろ?

 

「一緒にお昼食べたいって!」

 

「そんなこと言ってねぇ!!」

 

「言ったよ〜」

 

「そんな言い方してねぇ!!」

 

「でも一緒に食べたいんだろ?」

 

「うぅ///」

 

「つーかなんで俺の隣?」

 

「香澄の隣だと疲れる気がする」

 

「「あぁ〜」」

 

「みんな酷い!?」

 

ほんと素直じゃないな〜

 

俺の隣に来た理由を聞くと香澄の隣は疲れそうってことだった。うん、正解だな。そういえば朝また香澄と一緒だったのかな?

 

「なぁ市ヶ谷、今日も朝香澄と一緒だったのか?」

 

「まぁな〜没収される時もいたぞ」

 

「言った通りだったろ?」

 

「そうだな」

 

「山本君……いつの間にそんな仲良くなったの?」

 

「へ?自然と?」

 

「仲良く!?///」

 

そういえば市ヶ谷とは自然とこんな感じに話してるな。考えたこともなかったけど……なんで赤くなってるんだ?

 

「いいな…私も呼び捨てで呼んで欲しいな///」

 

「そう?ならそうすっか。いいんだろ山吹?」

 

「できたら名前で///」

 

「?わかった。じゃあそうするよ沙綾」

 

「っ///うん、ゆーや///」

 

?さーやまで赤くなった?なんで?

 

「じゃあゆー君!有咲のことも苗字じゃなくて有咲って呼んだら?」

 

「そ、それでもいいぞ///」

 

「オッケー、じゃあ有咲って呼ぶわ」

 

「お、おう///」

 

沙綾に続いて有咲も顔赤くなったな。なんでだ?名前で呼ばれたからか?よく分からん。

 

この後は色々話をしながら一緒に弁当を食べていた。沙綾も有咲も最初は名前を呼ぶのに時間かかっていたし何故か赤くなっていたが、だんだん慣れていったのか、自然と呼ぶようになっていた。

 




本当はもう少し書くつもりでしたが時間が取れそうもなかったので1度ここで投稿します。
次回までお楽しみに。
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