陰キャ配信者の私が魔王とコラボ動画を撮る事になりました。   作:パトラッシュS

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勇者カッピー初めて野営をする

 

 

 さて、前回、野営をすることになったんだけども、まずはテントとか張らなきゃいけないよね。

 

 というわけで私はひとまず、見様見真似でナッチー達から説明を受けながらテントの設営を手伝っていました。

 

 肉体労働ってきついっピ! けど、これはこれでなんか皆との共同作業で楽しいのは楽しいんだけど。

 

 そんな中、テントの杭を打っていたナッチーはこんな口をこぼす。

 

 

「あーあ、もっと楽にキャンプが出来たら良いんだけどなぁ」

「まあ、これが野営というやつだからな」

「ご飯も作らなきゃいけないし、火起こしもやんないとじゃん、身体はクタクタだし、原付バイクで」

 

『気持ちはわかる』

『キャンピングカーとかあれば便利だけどね』

『サバイバルの醍醐味よ』

 

 

 そう言って、ナッチーの言葉に同意するコメントやそれも楽しみの一つであるというコメントが返ってくる。

 

 確かに、アウトドアな人ってこういうのが楽しかったりするんだろうけどね、何というか大自然の中で過ごすのが心地いいとかって感じる気持ちは私もわかるな。

 

 しかも、共感できる人が周りにいるのも楽しみの一つかもしれない、こういう事ってやっぱり仲間と共感する事で思い出になったりもするもんね。

 

 けど、確かにもうちょっとナッチーが言うように楽にキャンプ出来たら良いとは私も思うところではある。どうにかならかいものか。

 

 そんな事を考えていると、ふと、ある事が頭を過ぎった。

 

 そうだ! せっかくだし! 試してみよう!

 

 

「ん? どったの? カッピー?」

「ちょっと待ってて!!」

 

 

 そう言って、私は原付バイクに跨るとヘッドホンを付けてコメント欄を漁り始める。

 

 えーとね、確か、ここらへんにコメントが残ってるはず。

 

 私はそのコメントを見つけると、すかさず、目の前に出現してるデジタル画面を指でタッチしてそのコメントを選択する。

 

 私が選択したコメントは『キャンピングカーとかあれば便利だけどね』というコメントであった。

 

 確か、女神様の話によるとこのやり方でよかった筈だけどどうなんだろう。

 

 すると、私が跨っていた原付バイクがガシャガシャと音を鳴らせ始める。

 

 

「おわ! なんだなんだ!」

「あらあら、どうしたのかしら?」

「カッピー、何したんだお前!?」

「あわわ!」

 

 

 すかさず、変な音が鳴りはじめた原付バイクから離れる私。

 

 すると、その原付バイクはガッチャンガッチャンとまるで変形ロボットのように変身していくではないですか。

 

 その驚くべき光景に私達全員、唖然とした表情を浮かべながらそれを見守ります。

 

 それから、しばらくして、変身しはじめた原付バイクはなんと綺麗でデカいキャンピングカーに変身してしまいました。

 

 

「うわ! 凄っ! なんじゃこりゃ!」

「あらあら! こんな魔法、初めて見ましたわ!」

「げ、原付バイクが…キャンピングカーに…!?」

 

『はえー最近の原付すげーな』

『やば!』

『プッピガン!』

『え? これ、ロボットになんじゃね!?』

 

 

 ガッシャン! と突如として現れた原付バイクに目を輝かせる私達。

 

 まあ、すんごいよね、綺麗な新車ですよしかも、早速、中をご開帳してみることにします。

 

 中はより広々としていました。キャンピングカーとしてはもう素晴らしいですよね、キッチン、トイレにシャワー付き、さらには荷物を置けるスペースまであります。

 

 あれ? これもう他の原付バイクいらないんじゃね?

 

 

「でかしたカッピー!」

「これで、原付バイクでずっと走らなくても済むな!」

「わ、私のスーパーカブで大陸横断の夢が…」

 

『原付バイク(原材料)だからいいんじゃね?』

『原付バイクとは?』

『涙目カッピー可愛い』

 

 

 私の原付バイク大陸横断の夢はなんと三日で潰えました。

 

 幸いな事に、なんと、ナッチーとリーンさんは車を運転できるそうで、キャンピングカーでの移動はなんの心配は無いとか。

 

 いや、そうじゃないねん、企画がぶっ壊れてしまったんですよ、ブレイバーズのね。

 

 まあ、でもテント建てるよりは過ごしやすい家がこうして出来たわけなんですけども。

 

 なんやかんやで、テントを作る手間が省けたからオーケーなんですかね? 知らんけど。

 

 

「よし、じゃあご飯作るか!」

「よ! 待ってました!」

「ふっ、ご飯といえば私の出番か…」

 

『お、なんだ?』

『おや…カッピーの様子が…』

『やめろー! カッピーを止めるんだー!』

 

 

 そう言って、いつの間にか着替え終わっている私の姿に賑わいを見せるコメント欄。

 

 ナッチーはそんな私の姿を見て、また何やってるんだろうね、このアホの娘はみたいな眼差しを向けてきていた。

 

 ふふふ、食事係といえばこの私しかいまい。

 

 一人暮らしで身につけ、幾つもの食事を作りあげた腕前を今、披露する時!

 

 

「皆さまお待たせしましたシェフカッピーでございます」

「いや、呼んでない呼んでない」

「そこはかとなく嫌な予感がするんだが」

 

『草』

『何生き生きしてんだw』

『料理の破壊者の間違いでは?』

 

 

 コメント欄は草を生え散らかしてました。

 

 それに対して、私はあんまりの扱いにこれは反論せねばと思いましたね、この服意外といい値段したんだぞ!

 

 ちなみにシーランドで買いました。いやー、やっぱり買っといてよかったわ、この衣装。

 

 

「おい! 私がご飯作るんだぞ! 女の子が作ったご飯はな、よっぽどじゃないと不味くないんだよ!」

「あんたの視聴者が言ってるんだから座っときなさいって」

「もう止められんぞ! 見てみろよこの格好! ここまでしてんだから!」

 

『おい誰か止めろw』

『カッピーがイキリはじめたらダメだw』

『フラグが盛大に立ちました』

 

 

 お前ら何という扱いか! 私はね、この時を楽しみにしてたんですよ。

 

 リーンさんやシーちゃんは意気揚々と張り切っている私とナッチーとのやりとりがよほど面白いのかゲラゲラ笑っていた。

 

 何笑ってんだよぉ、気を付けろよ? お前らもうすぐ笑えなくなるからな。

 

 さて、それじゃ早速キッチンにナッチーと入る私。

 

 

「では、シェフカッピー、今日は何を作るんでしょう?」

「あー…ねー…、非常に言いづらいんだけども、決めてない」

「あんだけ啖呵きっといて?」

「うん」

 

『草』

『この娘はもうw』

 

 

 そうナッチーに答えると、ナッチーもそれがツボだったのか笑いはじめた。

 

 いやだってよ、この格好だってさっき思いついたんですもの、外からも会話が聞こえてたのか、リーンさんとシーちゃんの笑い声が聞こえてくる。

 

 まあ、そうこうしていてもね、料理は始まらないんで、早速ね、やっていこうかなと。

 

 

「ほんじゃね、まずこの豚肉を使います」

「ほうほう、まあ、普通ですね」

「これをね、一口サイズに切っていくんですよ」

 

『賢い』

『おや、意外に普通?』

『いや、まだ始まったばかりだからわからん』

 

 

 そう言って、豚肉を包丁でカットしていく私。

 

 まあ、一人暮らししてたもんでね、ある程度の料理をするのは得意なんですよ、ふふ、皆、私を甘く見てましたね。

 

 下味をつけて、とりあえずこれで豚肉はよし。

 

 さて、続いての料理の作業に移るわけなんですが。

 

 

「あのね、私、今日シェフの格好をしてることもありまして、せっかくなのでそれらしい料理を作ろうと思ってます」

「あ、いや、難しい料理はしなくていいのよカッピー?」

「しようと思います」

 

『話聞けやw』

『念押して二回いうんじゃねぇよw』

『悲報、カッピー暴走』

 

 

 というわけで、私が次に取り出したのは何とレストランでよく使われているフランベ用のブランデーを出します。

 

 ほら、お前らも見たいだろう? フライパンから火がボァ! ってなるところ、見せたきゃ見せてやるよ!

 

 早速、シーランドで買ってきた魚介類を使ってみたいと思います。魚料理だぞ、喜べ!

 

 なんと買ってきたのはナックシャークです。

 

 脂が乗ってるんですけども、こいつを使ってね、いきたいと思います。

 

 

「カッピー何これ、デカくない?」

「サメです」

「え…?」

「サメです」

 

『サwwwメwwww』

『サメを食う女』

『大事な事なので二回言いました』

 

 

 そういうわけで、先ずは醤油・砂糖・みりんで照り焼きソースを作ります。

 

 その後、サメを切り身にしていきます。まあ、なかなか良いサイズに切れたかなと、サメは既に解体してもらってますので外したヒレはフカヒレに使いますね。

 

 さて、それではサメの切り身をフライパンにドーン!

 

 

「おー! いい感じ! ほら! 旨そう!」

「見た感じまともね」

「じゃあ照り焼きソース入れまーす」

 

 

 そう言って、サメの切り身に照り焼きソースをかけていきます。

 

 後は炒めて、程よい感じになってくるのを待ちます。さて、皆さん、ここでお待ちかね、フランベのお時間が近づいて参りました。

 

 ナッチーは不安そうに私の服の袖を掴みながら涙目になっている。

 

 

「大丈夫よね? 大丈夫よね? カッピー」

「やるよー! やるよー! 見てろよー!」

 

『ナッチー涙目w』

『おい誰だこいつに料理やらせたのw』

『放 火 魔 の 眼 差 し』

 

 

 そして、フライパンに私はブランデーを投入。

 

 ※良い子は危ないので絶対真似しないでください。

 

 フライパンからブワァ! と火が立ち上り、私とナッチーは思わず今まで発した事が無いような悲鳴を一緒に上げてしまいました。

 

 

「うお!? 酒入れすぎたァ!?」

「この馬鹿! お馬鹿!」

「ちょ!? 何やってるんだお前らは」

 

 

 そう言って、思わず外から見ていたシーちゃんは笑いながら助っ人にやってくる。

 

 いやー、いい感じで火がボワァってなったんだけどね、調子に乗りすぎた。まさか、ここまで火力上がるとか思わなかったンゴ。

 

 一方でコメント欄は爆笑の渦に包まれていた。そりゃそうだよね。

 

 

『クッソワロタw』

『シェフカッピー(笑)』

『草』

 

「仕方ないわねーもう」

 

 

 一方で、リーンさんはその光景を面白がりつつも火の勢いを抑えるように魔法を使って鎮火に努めてくれた。

 

 ちなみに私、今回、フランベ初挑戦でこざいます。

 

 良い子はちゃんとした手順でちゃんとした人から教わるようにしましょうね、後、換気は大事です。

 

 さて、シェフカッピーのお料理は後半へ続きます。

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