英雄伝説~飢狼の軌跡~   作:浅田湊

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一時の休息

 激闘から一夜が明けた。

 しかし、まだ視界に違和感がある。これはそういうものとして割り切るべきかもしれない。

 いつ、また見えなくなるかも分からないのならば、最初から頼りにすべきではない。

 アーティファクトの事もある。通常の医者に見せた所で匙を投げられるだろう。

 つくづく、厄介な呪いだ。ただ、それによって生き永らえて来たのも事実。

 力を手に入れた代償というものか。まぁ、どちらにしろシャーリーの武器もない。極力は戦闘を避けつつ、次の町へと移動するのがベストだろう。

 本来なら、空路を使い、移動するところなのだが、この状況だ。どの町で情報部が暗躍していてもおかしくはない。ここは一つ一つの町を確認する為にも、やはり徒歩での移動――。

 

「これからどうする?」

 

 こちらの心配を他所に、早く戦いたいとうずうずして見せるシャーリーの様子に思わず、苦笑いを浮かべてしまう。

 しかし、現状の武器無しの状態の彼女を戦わせる訳にはいかない。

 何より、このまま陸路を移動すれば悪い意味で目立ってしまう。

 こうなると自然の流れで遊撃士を雇うというのがベストの選択肢になるのだが……。

 

「ルーアン市が次の目的地です。上手くすれば、ここで武器を確保出来るかもしれません」

 

 交易で栄えた町だ。だが、これには大きな問題がある。

 一度解体して運び込み、それをこちらで組み立てるという点だ。

 それがクリア出来て、初めて意味があるのだが……不安だ。

 

「武器を解体して、紛れ込ませて持ち込む――問題は組み立てかな?」

 

「ご名答。残念ながら、私はハルバートには疎いモノで」

 

 手入れ程度なら可能だが、武器の組み立てとなれば話は別だ。

 他人の命を預かる武器を組み立てられる程、腕のある人間ではない。

 だからこそ、ここはシャーリー本人に組み立てて欲しいのだが……。

 

「無理無理。手入れまでなら出来るけど、そういうのって専門職がやるのが普通だしさ。それに、もしもパーツに破損があったら、私じゃ対処できないよう」

 

「輸送時のパーツの破損。解体して運ぶ場合、そのリスクがありますからね」

 

 一度解体して運ぶ以上、パーツひとつ単位は小さく見つかりにくい。

 だが、それ故に小さな傷がついてしまい、全体として精密な動作に支障をきたす恐れがある。

 やはり、もう少し策を練ってからにするべきか。

 

「まぁ、一応はそのつもりで向こうに連絡を取ります。ですので、そのつもりで。それから、これからしばらくは各々の武器は使わない方針でお願いします」

 

「だね。昨日の騒動で疑われかねない」

 

 特に問題なのはフィーだ。あれだけの動きが出来る人間は限られる。

 それだけにそこから足がつくのを避けたいという思惑があった。

 

「では、少し町のはずれでお待ちください。準備をして来ますので」

 

 二人にそう告げると、マリアはホテルのチェックアウトを済ませ、市場へと向かう。

 飛空艇の規制が解除された事もあり、帝国へ荷物を送る事は可能。そこに暗号を記しておけば、部下が直接、傭兵団へ連絡を取り、武器輸送の手続きに入れるだろう。

 しかし、問題は何を送るべきかと言う事だ。

 送り相手が貴族となれば、それなりの物でなければならない。

 下手に変な物を送れば、税関で不審に思われてしまう。

 

「何かお探しですか?」

 

「あぁ、市長さんではないですか。いえ、贈り物に何か良さ気な物はないかと思いまして……」

 

 ボースは各地から様々な物が空路によって集まっているが、いかせん珍しいと言えるものがない。

 送り相手を変えて考えるべきか、そう考えているとメイベルが何故か目を輝かしていた。

 

「もしかして、殿方への贈り物ですか? 帝国の黒き歌姫と称される方の心を射止められた方なのですから、さぞ素晴らしい方なのでしょう。見合う物となると……」

 

「あぁ、いえその……。ゆ、友人ですよ。遊撃士でよく食事をする方が帝国にいるので……紫電と言えば分かるかと」

 

「紫電――サラ=バレンタインさんでしたか。最年少でA級遊撃士になられたという……」

 

「リベール王国へ旅に出る数日前にも、良いお酒が手に入ったからと食事に誘ったのですが。色々とあって台無しになってしまったので、その埋め合わせと言うやつです」

 

 そう言って、ある事を思いだした。

 確か、ラヴァンヌ村には果樹園があった筈だ。ならば、果実酒などどうだろう。

 後は宛て名を別名義にし、彼女を通して部下に情報だけ流れるようにすれば問題ない。

 今回の贈り物もそのお手伝いに対する報酬というものだ。

 

「果実酒などいいかもしれません。後、出来れば同じ果実のジュースも」

 

「それなら、良い物がありますが……ジュースもですか?」

 

「はい、出来れば空き瓶もあればお願いします。少しばかり、面白い趣向を拵えてみようかと」

 

 メイベルは首を傾げながらも、彼女なりに選りすぐったお酒を一瓶用意する。

 そして、それを開けるとコップに注ぎ、差し出して来た。

 

「どうぞ。贈り物なのですから、まずはお目に敵う品か確かめて頂かないと」

 

「なるほど。つまり、私も試されているという事ですね」

 

 そう返すとそのコップを受け取り、まずは香りを確認する。

 林檎の果実感あふれる香りが鼻に広がる。まずは合格だ。

 そして、一口味わってみるのだが、印象的な酸味と爽快感。

 大のお酒好きの彼女の趣向からは少し外れるかも知れないが、悪くない。

 

「参りました。素晴らしい逸品です。そうですね――個人用にも欲しいので一ダースほど頂けますか?」

 

 サラに一本。帝都での知り合い二人に一本ずつ。クロチルダに一本。これで計四本。

 残りの八本は軍内部の知り合いにでも送るとしよう。特に領邦軍の将軍閣下にも。

 

「はい、すぐに。ところで、先程仰っていた空き瓶とジュースは一体何に?」

 

「あぁ、これですか? お酒を一本だけジュースに変えてしまおうかと。ちょっとした悪戯心と言うやつです」

 

 そうメイベルに告げると渡された瓶にジュースを注ぎ込み、コルクで蓋を閉めてしまう。

 後は丁寧に包装をし直せば、完成。何処からどう見ても、同じお酒にしか見えない。

 

「さて、後は手続ですか」

 

「書類さえ用意して頂ければ、誠意を持って処理させて頂きます」

 

「では、お願いしますね」

 

 送り先を指定すると、念の為に全ての軽く署名と手紙をする。

 そして、その中の一通。ジュースの署名だけに軽く細工を施すと筆を置いた。

 これで連絡の方は問題ない。武器の確保も向こうで動いてくれる筈だ。

 次は今後の動き。陸路を使って移動する以上、遊撃士の確保が必要になる。

 

「そう言えば、この後はどちらへ? 確か、もう少しすればグランセルで女王生誕祭が行なわれる筈ですが」

 

 女王生誕祭。要人が一同に介するその場であるなら、クーデターが容易に行える。

 しかし、それは穏便な形で行なえた場合だ。軍を押さえられなければ、混乱が起きる。

 とてつもなく、嫌な予感がする。そこに鉄血宰相が絡むとすれば、尚の事だ。

 

「一応、そのつもりですが、ルーアンとツァイスを散策しようかと考えています。空路を使えば一瞬の距離を足を使って散策するというのもきっと、乙な物でしょうしね」

 

「なら、丁度いいですね。今回の誘拐事件の立役者がルーアンに向かうそうなのでご同行したらどうでしょうか?」

 

 立役者と言う事は恐らく。いや、確実にフィーとやりあっている筈だ。

 まぁ、お手並み拝見という意味合いでは悪くないのだが、リスクが高い。

 だが、かと言ってここでセレナに出て来られても厄介だ。

 彼女の他人の心を読みとる能力は厄介極まりない。

 リスクを考えるならば、前者を選ぶべきだろう。

 

「そうですか、ならそうさせていただきましょう」

 

 何より遊撃士見習いであるならば、傭兵団に関する知識も少ないかもしれない。

 大陸最強と言われる二大傭兵団の団員を連れている事がばれる可能性も少なくなる。

 問題はない。そう思っていたのだが、どうやら間違いらしい。

 いや、間違いだったか。

 

 

 

 

「遅い」

 

「すいません。色々と立て込んでしまって……」

 

 フィーの言葉に時間を確認すると随分と品物選びに時間を使っていたらしい。

 既に昼を回っている。恐らく、これでは夕刻までに次の町には辿りつけないだろう。

 

「お姉さん、胸無いね」

 

 何やら背後から不穏な言葉が聞こえた。

 横目で確認すると、今回雇ったエステルという少女が棍棒を構えている。

 様子から判断するに、背後に回り込み胸を揉んだのだろう。

 その様子にヨシュアは苦笑いを浮かべながら、頭を抱えていた。

 

 

 

 その騒動が収まると、一向は街道を行くのだがエステルが明らかにシャーリーに向けて敵意を向けているのだ。しかも、それを分かった上でシャーリーはからかっている。

 その為、空気が非常に悪い。流石にこのままでは不味いだろう。

 そう思い、マリアはこう切り出した。

 

「そう言えば、お二人はリベール出身なのですか?」

 

「えっと、ヨシュアは父さんが連れて来た子だから分からないけど、私はロレント出身だよ」

 

 地方都市ロレント――確か、砲撃で市民に死者が出ていたのを記憶している。

 

「なるほど。なら、私達帝国市民を憎いと思ったりしませんか?」

 

「それは、十年前の百日戦争が原因ですか?」

 

 すかさず返して来たヨシュアの言葉に素直に頷く。

 本心から言えば、もう少しだけ帝国人に対する風当たりが強いと予想していた。

 十年前。それだけ時が流れたと言っても、全てが元に戻るという訳ではない。

 中には受け入れられない現実と向き合う事しか出来なかった人間もいる筈だ。

 マリア。いや、シャルロットがそうであったのと同じように。

 

「確かに帝国に対して、良い思いは抱いてないのは確かだけど、マリアンさんの事嫌いじゃないかな? 上手く言葉には出来ないけど……」

 

「国は国。個人は個人って言いたいんだと思います。もしかして、マリアンさんがリベールを訪れたのはそれと関係があるんですか?」

 

「えぇ、まぁ……そうなるかしらね。でも、流石はブライトさんの娘さんだわ。確かに貴女の言う通りなのだけれど、それを割り切るのはなかなかに難しい事よ。失った物が大きければ余計にね」

 

 ただ、その言葉は素直に嬉しくもあった。

 前を向いて皆、歩もうとしている。その事実にマリアはようやく、自分の行いの意義を見出せた気がしたからだ。身を削ってでも、守るべきものが。

 

「マリアンさんは何を……」

 

 そこまで言って、気付いたのか言葉を正そうとするがそれよりも先に答えてしまう。

 

「故郷かな? あの戦争で何もかもを失って一人ぼっちになったから」

 

 嘘偽りない言葉だ。

 ハーメルは闇に葬られた。友人も家族も何もかもを失った。

 もしも、イリアに出会わなければと思うとぞっとする。そういう意味合いでは恵まれていたとも言えるのか。

 

「でも、絶望の淵に立っていた私を救ってくれた人がいました。本人はその気はなかったかもしれませんが、私にはそのたった一言に救われた。だから、私もそんな風にありたいと思います」

 

 これは本心からの言葉だった。

 裏で争いを未然に防ぐのがシャルロットであるならば、マリアは人々に希望と救いの手を差し伸べる。

 歪になってしまったが当初はそう願っていたのもまた、事実である。

 

「凄い、色々と考えているんですね。それに比べて、オリビエは……」

 

「オリビエがどうかしましたか?」

 

 そんな会話をしていると、関所へと到達する。

 既に夕暮れを過ぎている。簡単にチェックを受けると、私達三人と遊撃士二人は分かれて休息を取る事になった。結局、オリビエが何をしでかしたのか聞けないまま。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「つまり、彼らを逃がしたのは君ではないという事か」

 

「あぁ、恐らくは覗きをしていた人間の仕業だろう。それなりに腕が立つようだったからな」

 

 情報部詰め所でロランスはリシャールにそう返した。

 恐らく、これは一応の確認なのだろう。他の隊員にも話をしたという形を取る為の。

 しかし、姿を模倣して空賊を逃がす。いや、それ以上に気になるのはクロスウィンザードを介入者が持っていたという事だ。そこに引っ掛かりを覚えてならない。

 ハーメルが地図から消えて、結社の情報網をもってしてもシャルロットの行方を探し出す事は出来なかった。

 

「だろうな。しかし、気になるのはセレナ君の反応だ。彼女の反応から推測するに君に化けていた人間は数年前の誘拐事件の中核にいた人物なのではないかと推測している」

 

「ですが、そうなると厄介ですね。他国の軍人が諜報活動を行っている可能性がある」

 

 遊撃士の可能性も否めないが、帝国や共和国の軍人の可能性も捨て切れない。

 マリア=レベンフォード。その名前が一番に上がって来るが、アレは女性だ。

 手腕は認めるが、流石にそれは……。

 

「ロランス少尉――西風の妖精と血染めを確認した事から帝国の人間である可能性が非常に高いかと」

 

「なるほど、君がロランス少尉の紹介で来た――リシェル君だったかな?」

 

 妖炎のリシェル――執行者としての実力は折り紙つきの実力者だが、深淵に近い人間だった筈だ。

 それをよく、あの男が受け入れ……いや、向こうでも予期せぬ事態が起きたという事か。

 

「はい。それから、こちらに来るまでに帝国内の情報部が旅団と星座を雇い入れ、傭兵崩れの殲滅に動いたと」

 

「つまり、奴らの狙いは私と言う事か。古巣も余計な事をしてくれる」

 

 確かにそうなると、こちらでの計画に大きな誤算が生じてしまう。

 カシウス=ブライトを帝国に抑え込むのも難しくなってくるのは確実だ。

 これでは、クーデターの計画もそうだが、それ以外の計画も変更する必要があるかも知れない。

 

「なるほど。まぁ、彼らも猟兵だ。不用意に事を荒立てようとはしない筈だ。今は様子見をするとしよう。それから、リシェル君にはロランス少尉の補佐をお願いしよう。以上だ」

 

 その言葉に敬礼をすると、リシェルを引き連れて部屋を後にする。

 

「随分と信用されているようですね。剣帝レオンハルト」

 

「ここでその名を呼ぶのは止めろ」

 

「なるほど。それより、帝国内で魔弾が破れました。相手はマリア=レベンフォード。恐らく、彼女が猟兵団を動かした張本人であり、今回の襲撃の主犯だと考えます」

 

 魔弾が敗れた。

 その言葉に耳を疑った。

 執行者の中でも銃撃戦に於いて、彼女の右に出る者はいなかった。

 特にスナイパーとしての腕前は群を抜いており、その狙撃は剣帝をもってしても苦戦したのを覚えている。

 それ故に信じられなかった。マリア=レベンフォードの名前に。

 

「そうなると、クロスウィンザードを持っていたのは奴と言う事になるか」

 

「随分とその武器に固執されますね。何か、縁でも?」

 

「古い親友の遺品だよ。骨が見付からないなら、せめて遺品だけでも、な」

 

 もしも、アイツがどのように生き、死んでいったのかを知っているのならば知りたい。

 いや、知らなければならない。それは剣帝としてではなく、ただのレオンハルトとしての最後の役割だ。

 カリンを守れなかった。ただ一人の男としての。

 

「なるほど。まぁ、計画に支障を来たさないレベルでお願いします。私としても面倒事は御免ですから」

 

「ふん。なら、どうして血染めを潰しておかなかった?」

 

「ばれていましたか。私なりの配慮だったのですけどね」

 

「配慮か。まぁ、血染めが死ぬような事があれば、恐らくは向こうも何らかのアクションを取るだろうな」

 

 マリア=レベンフォードが帝国軍情報局に所属している。

 今回の活動が諜報であるなら、彼女が部下を呼び込んでもおかしくはない。

 実際、彼女の部下は一人として素性が割れていない。それ程までの秘密主義者だ。それを考慮してか。

 

「なるほど。まぁ、今はそれを信じてやる。だが、不用意な真似はするなよ」

 

「それはお互い様ですよ。私からも忠告を一言。あまり、過去に囚われない事です。鎖にしかなりませんから」

 

 その言葉は妖炎と言う名を持つ彼女なりの配慮なのか、経験談なのか。

 どちらなのかは判断しかねるが、彼女もまた何かを背負っている人間なのだろう。

 だが、立ちはだかるのならば斬る。マリア=レベンフォードの正体がシャルロットであったとしてもだ。

 それが自らの決めた道。カリンを殺したこの世界にその死の意味を問う為に。

 

「しかし、マリア=レベンフォードが動くとすれば、帝国での幻焔計画からだと踏んでいたのだがな。まさか、リベールでの福音計画にまで出向いて来るとは予想外だ」

 

「でしょうね。深淵もカンパネルラも驚いていたようですから……。ただ、お蔭で彼女の目的が見えたのも事実です。恐らく、彼女の目的は鉄血宰相の横暴を止める事。その為に動いたのではないかと」

 

「つまり、奴は鉄血宰相が今回の一件で百日戦没を再び起こそうと考えているわけか」

 

 確かに結社と宰相の繋がりは否定できない。

 やはり、こればかりは直接相対しなければ分からないか。

 マリア=レベンフォードの真の目的。その胸中に秘めた真意。

 

「ただ、マリア=レベンフォード一向に関しては私に一存して頂きます。そのように申し付かっておりますので」

 

「深淵からか? それとも、カンパネルラからか?」

 

「いえ、『鋼』からです。私も真意までは聞いておりませんが」

 

「なるほど。彼女がそういうのなら、その通りなのだろう」

 

 殆んど、仕事を共にした事が無く、魔女である深淵と繋がりが深い為に素性を殆んど知らないが、一つだけ彼女に着いて知っているとすれば、彼女が教会の関係者であるという事だ。

 その血筋が人間にとって忌むべきモノであった。つまり、彼女が結社に身を置いているのはそういう事である。

 人ならざる悪魔の血を引く一族だったか。それ故に着いた二つ名が妖炎。

 どこまでが本心で、どこまでが建前なのか分からないが、厄介な身内である事には変わりない。

 

「それでは、行くとしよう。次の仕事に」

 

「確か、ルーアンでしたか。我々はいつから、猟兵団になったのでしょうか」

 

 与えられた指令書にリシェルは溜息を吐きながらも、ロランスと共に行動を開始。ルーアンへ向かうのだった。




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