デジモンマイソロジー~Myth reboot into the future~ 作:テイリュウ
それでも感染拡大を防ぐことに全力を入れるのが、自分に出来る一番効果のある一番最短で事態を回復させる方法だと信じ、今は耐えていきましょう。
ですが実際はストレスがすごく溜まるのも事実なので、家の中で気分転換出来ることを見つけたいですね。
自分の書いた小説も、そんな誰かにとっての気分転換になれれば幸いです。
太一の手に入れたデジヴァイスからリアライズしたグレイモンは彼を守るため、襲い掛かるサイボーグデジモン達と激しい戦いを繰り広げるが、自身よりもレベルが上である完全体のメタルティラノモンにまるで歯が立たずに追い詰められていく。
それでも諦めずに立ち向かうグレイモンの姿を見ていた太一が何かできないかと必死に願うと、頭の中に突然グレイモンの声とデジヴァイスの使い方が伝わってくる。
その声に応じた太一は、デジヴァイスを通し自身のデジソウルを送ることでグレイモンをパワーアップさせると、それを受け取ったグレイモンはメタルティラノモンへ反撃を始め、そして太一とグレイモンが共に力を合わることで放った必殺のメガバーストがメタルティラノモンのヌークリアレーザーをふっ飛ばして、メタルティラノモンを打ち破った。
空中でメガバーストの直撃を受けたメタルティラノモンはそのまま下へと墜ちて行き、轟音をたて床に叩きつけられる。
その直後
「ガアァァァアアア!!」
ガァゴォォォォン
瓦礫を吹っ飛ばし、今まで気を失っていたメガドラモンが復活した。
状況を確認しようと辺りを見回し、床に倒れたメタルティラノモンを見つけ急いで側に寄るが
「メタルティラノモンッ!?」
メガドラモンが近付いて見ると、メタルティラノモンが受けたダメージの大きさが直ぐに解った。
全身に火傷を負い、機械部分は所々ショートして左腕は大破してしまっている。
「オノレェェェッ!!貴様ラアァァァァアッ!!」
「「ッ!?」」
相棒がやられたことで、一気に怒りで激昂したメガドラモンが太一達に襲いかかろうとした
「待.....て...メガ...ドラモン」
それを止めたのはメタルティラノモンだった。
「メガドラモン......、一時...撤退だ」
「なんだと!?」
「状況が.....、変わった...。ここは...引くぞ.....」
「!?.......くそっ!!」
メタルティラノモンの言葉で、冷静になって辺りの状況を見るメガドラモン。
味方は負傷者ばかりで中でも相棒のメタルティラノモンはかなりのダメージ負っているうえに、目的の物だった紋章は今は太一の手に刻まれてしまっている。
このまま戦闘を続けるのは得策ではないだろう。
「分かった.....。お前らいつまで寝ている!撤退するぞ!」
メタルティラノモンの言うことを理解できたメガドラモンは気絶していたタンクモン達を叩き起こし、そしてなにやら丸い形をした装置を取りだすと、何もない場所へ投げた。
するとなにもなかった空間に黒い
「待て!逃げるのか!」
「勘違いするな!一旦引いてやると言っているのだ!」
グレイモンの言葉で抑えていた怒りに、また炎がつきそうになったメガドラモンだが
「グウゥッ!?」
メタルティラノモンが痛みに呻くのを見て、メガドラモンは怒りを飲み込んで肩を貸しながら
「大丈夫か、メタルティラノモン!?」
「かなり、損傷が大きいな......。小僧、その右手の紋章は...いつか.....必ず手にいれる。我らの目的のために...覚えておけ.....」
「この借りもその時返してやるからな!首を洗って待っていろ!」
メタルティラノモンとメガドラモンは
それを確認して
「はあぁぁぁ....」
ようやく緊張が解けた太一は大きく息を吐く。
彼自身はあのまま戦って無事に勝てると思っていなかったので、内心ホッとしていたのだ。
そんな時、急にグレイモンの体が光りに包まれる。
「!?」
光りはどんどん小さくなって行き、それが消えると、そこには小さくてどこか愛嬌のある黄色い恐竜のような姿のデジモンがいた。
アグモン/ レベル 成長期/ タイプ 恐竜型/ 属性 ワクチン/ 必殺技 ベビーフレイム ベビーバーナー/
グレイモンから退化したアグモンは太一に向かって駆け寄って来ると嬉しそうに飛び付く。
「タイチ~、やったよボク~」
「ああ、お前スゲーよ!」
太一もアグモンとハグしながら頭を撫でて褒めるが、しかしそこで気付いた。
「そういやアグモン。お前何で俺の名前知ってるんだ?」
初めて会ったばかりのアグモンが自分の事を何故か知っている。
今さらその事に気づいた太一はアグモンに尋ねるが。
「う~ん、分かんない。でもボク、タイチを待ってたんだ」
爪を口に当て考える仕草をして本人も分からないといったアグモンの答えに、太一はアラッと転けそうになる。
意味不明なことを言われて太一は更に混乱していく。
「俺を......待ってた?」
「うんそう、タイチ待ってた」
「それってどういう意味だ?」
「だ~か~ら~タイチを待ってたんだって」
「あ~~もう、なにが何だってんだよーー!」
ガシガシと頭をかきながら上を向いて叫ぶ太一だが、いつまでも此処で考えていても仕方がないと取り敢えず割り切る。
「は~~、とりあえず外に出るか。光子朗とも連絡取らなきゃいけないし」
太一がそう考えていると、ふと気付く
「なあ、君も一緒に......?」
ずっとそばにいたが先ほどから全く喋らくなった少女に、太一は一緒に外に出ないかと聞こうとしたが、違和感を覚えた。
「........」
少女は立ったまま虚空を見つめていて、目も焦点があっておらず、意識が定まっているように見えない。
「な、なあ、大丈夫か?」
心配になった太一は少女の傍によろうとすると、フッと糸の切れた人形のように少女の体が倒れそうになる。
「お、おい!?」
間一髪で太一は少女の体を受け止めるが
「おい大丈夫か!?しっかりしろ!!」
必死に呼び掛けるものの少女に反応はない。
「ねえ、その子大丈夫なの?」
アグモンも側に来て少女のことを心配するが
「分からない。とにかく急いで外に出よう!」
そう言うと太一は少女の身体を両手で優しく支えるように抱えると、アグモンと一緒に急ぎ出口へと向かった。
この時、太一はまだ知らなかった。
これが彼の、いやこの世界の
しかしそれでも、運命は動き出してしまった。
彼等の
小説タイトルの前書きにもあるように太一達の過去は重要な要素なっていきます。
ですが書けるのはもっと後の予定なので、そこまで到達できるように頑張っていくつもりです。