春秋時雨です
今回、あかりに悲劇が起きちゃいます
~シュウ視点~
さて・・・俺は今、とある部屋の扉の前で悶々としていた
そのワケは・・・・
『そーだ!志乃ちゃん無事
『はい♡』
『っていうか、今日は先輩の引率で身体検査とか・・・嫌な予感しかしないぜ』
『あかりさん、かわいいです』
『わっ何!?』
『何やってんだお前らー』
という音声が衣擦れの音とともに聞こえてくるのだ・・・
もうお分かりだろう・・・
俺が悶々としている理由が・・・
~あかり視点~
コンコンッ
『準備は出来たかー?』
あたし達が着替えをしていると
ノックの音と先輩の声が聞こえた
『・・・とりあえず、あと1分したら問答無用で連れてくから
武偵勲章5乗行動に疾くあれ、先手必勝を旨とすべしだぞー?』
その言葉にあたし達はあわてて
「い、今行きますー」
「分りました」
「へーい」
どたばたどたばた
「身体測定は、適切な武器・戦闘方法に直結する
それに、
マジメにやるように」
『はい!』
「とりあえず・・・志乃ちゃんとライカちゃんは体重計に乗ってくれ
・・・ここで、デリカシーとか言うなよ?」
先輩の指示に従い・・・あれ?
「先輩、あたしはいいんですか?」
あたしへの指示が無い
「え?うんここでは特にないよ
あかりちゃんの身長も体重も分ってるし」
サラっと言われたその言葉は
「ど・・どういうことですか!!!」
あたしにとって見過ごすことは出来なかった
「どういうこともなにも、あかりちゃんの身長は見れば分るし
体重も、毎日のように手合わせしてるでしょ」
「あの・・・先輩、それだけじゃ分りません」
「ん?いやだって・・・・これは経緯から説明した方が早いな
俺は刀を打ってるでしょ?」
「はい」
「その刀身をみて、それが何センチなのか一発で分る技能がいつのまにやら着いちゃったんだよ
同じ理由で、持った物の重さが分る」
それってつまり・・・
「あたしの体重は筒抜けだった・・・ってことですか?」
「まあ、付け加えるなら身長もね、測ってみる?ちなみに
志乃ちゃんは155cm。ライカちゃんは165cm。あかりちゃんは139cmだよ」
そう言う先輩の言葉が信じられず測った結果は・・・
全部当たってた・・・
「次に視力測定さっ構えた構えた」
あたしたちは狙撃銃に付けられたスコープ越しにランドルト環 ※視力検査のC字型の記号
を見始める
「これは?」
「下」
「それじゃあ、コレ」
「左斜め上」
ライカが次々に答えていく
「聴力テスト。スタート」
ヘッドホンからザザッザザザッという音が聞こえてくる
正直何が何やら分らない
「・・・足音・・・5人?」
「聴音弁別、OKだね」
「うぷ・・・」
気持ち悪い・・・
あたし達は縦横も分らないほどメチャクチャに回転させられ
どっちが、前なのか分らない
「あかり、もうまいったか?」
ライカは平気そうに
笑顔で聞いてくる
「あと5分間いってみようか」
「ラジャー」
「まだぐるぐるするよ・・・」
「私も・・・」
あたしと志乃ちゃんが頭や口を押さえる中
「なんだよ~~~
なさけねー」
「次で最後だから頑張って、二人とも」
「あれ?ここは・・・」
「最後のはなんッスかー?」
「ん?まあ、恒例行事・・・かな
その名も、武偵高名物
通された部屋は・・・なんというか・・・
「女の子の部屋みたいな
「うん、ここでの検査は」
ガチャ
先輩がカギを掛け
「引率にさせられた2年生のストレス解消も兼ねているんだよ」
「ス・・ストレス解消?」
あたしの頭の中に縛られたあたしと・・・
「なーにを考えているのかなぁー?」
ビックウッ!
「・・・室内を想定した
・・・本来は1対1なんだけど、まあハンデもあるからね、3対1でいいよ」
そう言って先輩は刀ではなく脇差を抜く・・・この狭い部屋じゃあ刀は存分に振るえないからかな
「甘く見てくれるぜ!!」
ライカの言葉を皮切りにあたし達は先輩に跳びかかる
「甘く見るつもりは無いよ、ただ・・・ハンデがこっちにあるっていうのは
フェアじゃないからね」
そういった先輩は・・・
「なっ」
「天井歩きの術・・・とかじゃないから、安心していい・・よ!!」
言うと同時に志乃ちゃんめがけて急降下してくる
「くっ」
ギイン!
刀と脇差がぶつかり合い甲高い音を響かせる
「志乃ちゃん!!」
「甘いよ」
ガンッ!
志乃ちゃんを援護しようと先輩に照準を向けた瞬間後ろを向いたまま先輩が後方へ蹴りを放ち
あたしの銃にヒットした
「うあっ!」
「コンニャロ!」
「うおっと」
ライカの攻撃を紙一重でかわす先輩・・・惜しいんじゃなくて
先輩があえてギリギリで回避したんだろう・・・その証拠に
「フッ!」
ドン!
先輩のカウンターがライカに炸裂した・・・けどライカはその拳を掴んで
「あかり!志乃!左右上下!」
あたしは右のほうから上に照準を定め
志乃ちゃんは左から下段切りをみまう
「ほうほう」
けど先輩は抱えられた腕を視点に
跳躍、跳びあがる勢いで拘束を外し
回転しながらライカの後頭部に蹴りを放つ
「ぐあっ」
ライカが倒れ、先輩が床に落ちた所を・・・
けど先輩は堕ちた瞬間に床を叩き、受け身をとる
志乃ちゃんがそこに斬りかかるも
「ハッ」
がしい!
志乃ちゃんの腕を止められて志乃ちゃんの攻撃は失敗に終わる
「ついで!」
先輩は志乃ちゃんの腕を捩じり
柔道のように叩きつける
ダンッ!
「くっ」
「じゃあ、行くよ?」
先輩は後ろに跳んで
壁、壁、天井、床と縦横無尽に動き回り照準を絞らせない・・・だったら!
あたしは銃を捨て、ナイフを抜き応戦する・・・と見せかけて・・・
鳶穿!
あたしは、先輩のナイフを擦り取ることに成功し、戦慄する
おかしい!!いくらなんでも、こんなにアッサリ決まるわけない!!
急いで振り返るも、あたしは振り返ることもなく地面に叩きつけられた・・・
「はぁ・・・手も足も出ませんでしたね・・・」
「なんだよ・・・あの動き、ありゃもうチートだぜ」
「悪いレポート書かれちゃったんだろうなぁ」
「いやいや、そんなことはないぜ?」
あれ?・・・一人多い・・・?
って
「シュウ先輩!?」
「やあやあ、評価としてはB⁺ってとこかな
あの立体移動術。本来は一回だけに留めるつもりだったんだけどね
あのまま行ってたら確実に食らってたから使わせてもらったよ
3人とも、息があってたからこれからも
時に助け合い時にぶつかりながらいいチームでいなよ?」
わあっ
「はいっ!」
「特にライカちゃんはこの中では一番いいね・・・ただその・・・作戦が・・・ねぇ・・・」
・・・・先輩・・・ライカが・・・
「まあ、この際だから言っちゃうけど・・・・作戦が単純」
ゴンッ!!
なんか、そんな効果音が聞こえた気がする
「身体能力とチームワークはいいけど・・・単純でいいのは方針まで
作戦が単純だと今回みたいに、読まれて逆に利用されかねないから、気をつけてね
とはいえ・・・そう簡単に人は変われないから・・・そうだね
今後の課題は、チームに参謀役を入れることだね
3人とも良くも悪くも純粋だからどちらかといえば小ずるいタイプがいいね」
先輩がドンドン口撃を浴びせていく・・・
それにしても・・・参謀役・・・かあ・・・
はいどうも!!
今回はあかりちゃんの知られたくないことが知られてしまっていたという悲劇(?)の回
+αでした
いや~~あかりの性格上、いじり易いからとっても書きやすいです。 ふふふ
次はモチロン参謀役の登場です・・・とりあえず、夾竹桃までは書ききっていく所存ですが・・・
やっぱりAAは4巻までが厚いですね~(体感)