春秋時雨です
今回は志乃vsシュウ!
戦闘描写は超短めです
では、どうぞ!
さて、俺は一日前の自分に聞きたい
・・・何でこんなことになった?
俺はため息を吐きながらそんなことを考える
「天地先輩の言動にはもう我慢の限界です!
ここで成敗します!」
殺気だった目で此方を睨んでくるのは佐々木志乃ちゃん
俺と同じ剣士タイプ、友達思いでおしとやかな印象を受けていたのだが
この豹変のしよう・・
なんだっけ・・・
「えっと・・志乃ちゃん?」
困惑した目で心配そうに俺と志乃ちゃんを見るのは間宮あかりちゃん
名前の通りとても明るい子で彼女の笑顔は皆も笑顔にできる不思議な魅力がある
「あー、あかり。こうなったら止められないぞー」
気だるげな声で呆れたような視線で志乃ちゃんを
同情を込めた視線を俺に向けてくるのは火野ライカちゃん
強襲科の生徒にも関わらず比較的常識人で
CQCの成績には目を見張る物がある
「どちらが勝利なさると思いますか、お姉様?」
俺と志乃ちゃんの
島麒麟ちゃん・・・どうやら、女性が性的に好きなようだ
「さあ、覚悟はいいですか?・・先輩・・・」
据わった目で刀を携え此方を見てくる志乃ちゃんの目線をしっかりと受け止め
再度ため息をつきつつ
「どうして、こんなことになった・・」
それは、
抱き合っている所を見られた俺達は固まった
少なくとも、何をしていいのか分らなくなった
「な、な、何してるんですか!!?」
志乃ちゃんの大声で漸く俺達は我に帰る
「あっ、ゴメン!」
「あっ、すみません!」
俺から離れたあかりちゃんに
今度は志乃ちゃんが抱きつき
こっちを睨みながらあかりちゃんを隠すようにする
「先輩・・・
・・・心なしか嬉しそうな感じがするのは気のせいだろうか
「ち、違うの、志乃ちゃん・・先輩は・・その・・・
あたしを慰めようとしてくれただけだから・・・」
「慰めようと・・・不純異性交遊ですか?」
「なんでそうなるの?」
「じゃあ、なんであかりちゃんと先輩が抱き合っていたんですか?」
「そりゃあ・・・あかりちゃんが泣いちゃったからかね?」
「せ、先輩!」
あかりちゃんが顔を真っ赤にして叫ぶが
「あかりちゃん・・・泣かせた・・・」
雰囲気から察してどうやら逆効果だったようだ
「あー、志乃?とりあえずお前落ちつけ」
よっ、流石はライカちゃん!冷静だね~
「それよかあかり~お前本気でシュウ先輩の事」
「わーーー!!!」
?ライカちゃんは何を言いかけたんだ?
「ライカ!・・あの、先輩・・それは違うんです!」
「違うって何が?」
「あっ・・良かった・・聞こえていなかったんですね」
バツが悪そうにあかりちゃんははにかみながら視線を逸らす
「・・・・・先輩!」
「!?・・なんだい、志乃ちゃん」
「決闘です!
私が勝ったら・・・
そんな一幕があり時は今日に戻る
「それで、志乃ちゃんが勝ったら
・・・それで、俺が勝ったら?」
「私の事を好きにしても構いません・・・勝つのは私ですから」
「うーん、それじゃあ。俺が勝ったら一個だけ志乃ちゃんに命令する
でいいかな?」
「どうぞ、ご自由に」
志乃ちゃんが抜刀し居合の構えを取る
・・・さっそく使うか、巌流の秘剣・・・燕返し
鞘の無い居合はまさしく、閃く一筋の光
抜刀術を抜刀した状態で使う
矛盾しているように聞こえるが
佐々木はそれを極めた一族だ
「それでわぁ!模擬選・・・始めぃ!」
ドォン!
蘭豹が戦いの
と共に志乃ちゃんが一気に間合いを詰めてくる
・・・これが本家の飛燕返しか、確かに早いね
さて、あちらが一族の奥義を使うんだ
此方も、奥義の一つを使うか・・・
「燕返し!」
俺は志乃ちゃんの居合に対し
それは、自ら背を向ける行為
対抗して居合を放つにしても
余りにも志乃ちゃんに放つには遠すぎる
けど、相手は居合・・その軌道は見なくても分る
天地の対居合いようの秘技
(
俺は、刀を
左手に持った鞘
その小尻を相手の居合い・・その腹に当てる ※
その結果、志乃ちゃんの居合いの軌道は逸れる
「!!・・・くっ」
志乃ちゃんは動揺したようだが
すぐに対策しようとしたのだろう
この状況で使うのも燕返し
ただし、今度は居合いではなく切り返し
巌流の燕返しには二通りある
一つは鞘の無い居合
もう一つは刀を振った後
振った刀を翻すように切り返す技だその技もまた神速
しかし・・・それでも遅い
俺は今度は右回転しながら居合を放つ
(天地月式
上弦、下弦の月は二つセットの技
上弦で居合を払い下弦で仕留める二段構えの技だ
その性質上初撃を成功させれば大丈夫だが
少しでも手元が狂うだけで無防備に一太刀を受ける
ピーキーな技だ
天地の月式は他の者が見れば奥義のオンパレードに見えるだろう
しかし、月式はまあ、奥義というよりは必殺技だ
ただ相手を殺す事のみに重きを置いた暗殺技
相手を殺すための技なのだからこっちは
この技も上弦の月で相手の攻撃を逸らし、弾き
下弦の月で仕留める
相手に背を向けた状態で攻撃を逸らすため、上弦の月を当てるのは至難だ
だが、当たればその効果は絶大
まさしく死中に活を求めるという言葉がピッタリだ
そして、俺の放つ必殺の一太刀が志乃ちゃんの腹部に直撃した
~あかり視点~
勝敗が分かれたのはほんの一瞬だった
あたしの周りにはあまりにも早く終わった勝負にブーイングの声が上がる
その人たちは何も分っていない
今の勝負がどれほど高度なものだったのか剣士では無いあたしにだって分る
瞬き一つするだけで負けるかもしれない状況で先輩は背を向けた
背を向けたままで志乃ちゃんの居合を捌き回転しながらの居合いにつなげた
志乃ちゃんも先輩の動きには反応していた・・・けど、体が追いつかなかった
「・・・すごかったな」
「うん」
ライカも今の刹那の攻防が見えていたんだろう
その眼差しは真剣そのものだ
「残念だったね、志乃ちゃん」
「まーな。本々、勝てたら大、大金星だったんだその先輩に本気を出させたってだけでも
充分だろ」
「けど、先輩はまだ全力じゃない」
「は?」
「先輩が本気だったていうのは間違いじゃないとあたしも思う
けど、
決して全力では戦わない」
「・・・あかりー、お前、先輩の事良く分ってるじゃないか」
「それは、毎日のように一緒にいるからね・・・って何ライカ、その目?」
ライカが突然ニヤニヤした目でこっちを見てくる・・・なんだろう
とてつもなく嫌な予感がする
「・・・ゴメンライカ、あたし急用を思い出したから」
「そんなことないのは知ってるぞー決闘が終わったら特訓だって言ってたろ?」
くう!
すでに言質を取られていたか!
いや、しかし、考えろ!
思考を停止しなければ活路はきっとある!
「ああ、あかりちゃん・・丁度良かった
志乃ちゃんを少し任せてもいいかい?
俺はこれから薬膳料理を・・・って
※薬膳料理・・東洋医学に基づき食と医・薬学を融合させた料理
どうしたの?」
逃げ場無し!!
先輩・・・現実は残酷なんですね
「まあ、まかせたよ・・それじゃ」
そう言って先輩はスタスタと行ってしまった
後に残るのは気絶した志乃ちゃんと
志乃ちゃんを任されたあたし、そして・・・
「急用も果たせなくなったみたいだしゆっくりと話せるな・・あかり?」
ニヤニヤしたライカ・・・
「・・・・それで、何?」
「そう怖い顔すんなって・・・お前、シュウ先輩の事好きなのか?」
「ブフーーッ!!」
ちょ、ライカは一体イキナリ何を言ってるの!?
「おー、おー。その反応マジか」
「ちょ、ライカ!?」
「隠すな隠すな、確かに先輩は性格良いし料理も上手くてお金もある
優良物件だろう」
「先輩をそんな風に言わないで!
先輩は確かに優しいし、お料理も上手でお金持ちだよ
けど、それだけじゃないもん!
上手く言えないけど・・先輩はとってもステキな人なんだから!」
真っ赤になるあたしとむしろ冷静になったライカ・・・?
「あかり・・こんな所で愛の告白をしなくてもいいだろ?」
「!!?・・・~~~~~っっっ!!!」
「まあ、大きな声で予行練習するのも悪くは無いよな・・・うん」
あたしは先輩が戻って来るまでの間いいようにオモチャにされてしまった
はいっここまで!
では次回はその後になります
こうご期待!