緋弾のアリア~装備科の剣士   作:春秋時雨

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はいどうも~
春秋時雨です

いやはや、最近仕事にも慣れてきて仕事の合間に小説のシナリオを考えられるかな~
と思っていたら作業のシステムの一部が変わってしまってもう大変
今までやっていた仕事の訂正に追われる日々が続いています

しかぁし!

土日休なので遅くとも週一には必ず仕上げて見せます!
・・・という意気込み(マニフェスト)もそこそこに

ついにあかりvs桜!
いままで触れることの無かったあかりの成長をご覧に入れましょう!
ではどうぞ!


成長

 

 

               ~シュウ視点~

 

「先輩はあかりと桜、どっちが勝つと思いますか?」

「いきなりぶっこむね、ライカちゃん

 ・・・そうだね、MMA(総合格闘技)という枠組みだから

 なんとも言えないな。俺は桜ちゃんの実力を知らないし

 ・・けど、確かに言えることは

 あかりちゃんの優位があるってこと」

「間宮様に?

 失礼ですが、間宮様のCQCの腕前はBランク

 勿論それで近接戦の全てを測れるとは言いませんが、ある程度の参考になるのでは?」

「まあ、ご尤もな意見だけど、あかりちゃんの本領は

 武器を用いない体術にある(・・・・・・・・・・・・)

 ・・んだけど、実際本領発揮しちゃったら相手を殺しかねないからね

 間宮の技の劣化板(・・・・・・・・)で最近は安定した結果を残せているよ」

 

あかりちゃんの戦闘スタイルはハッキリ言えば暗殺者のそれだ

相手の急所を狙い、刹那、一撃で仕留めることに特化した技の修練を積み続けてきたのだ

そういった経験を無視して新しい技術に手を出そうとすれば

むしろ弱体化に繋がる

だから俺は、筋力や持久力などあかりちゃんの基礎的な性能を上げつつ

間宮の技の劣化板で戦闘スタイルを維持しつつ不安要素を取り除いた

劣化板と聞くと悪いことのように聞こえるが間宮の技は殺人技

マイナスの劣化はプラス

相手を仕留める(殺す)ことを放棄した代わりに相手を倒す(生かす)技に

クォリティを劣化させたものを使えるように指導したのだ

 

「あ~なるほど、最近のあかりの近接戦がやけに上手くなっていたのはそのせいか」

「うん、以前のあかりちゃんは無意識に急所を狙う(・・・・・・・・・)癖があった

 それを自覚していたからこそ踏み込みなどが一歩足らず、結果が芳しくなかった

 銃に関しても、目とか心臓とか、急所狙いなら

 目を瞑ってても全弾命中させられるスコアが残ってる」

「・・・けど、それは武偵にとって悪癖でしかない」

「その通り、最近じゃあ、俺も本気で防御する機会が増えてきた」

 

ライカちゃん達とそんな話をしていると

件のあかりちゃんと桜ちゃんがやってきた

桜ちゃんは気を引き締めている・・・あ~あ、あれ“勝って当然”って顔だ

対するあかりちゃんは・・・と

 

「・・・なんか、妙に落ち着いていますね(・・・・・・・・・・・)

 

そう、普段の感情表現豊かな姿からは想像出来ないくらい集中していた。そして

 

「スゥーーーーー・・・・・フーーーーー・・・・・」

 

吸うのに十秒、吐くのに十秒

都合二十秒かけて深呼吸・・・ってあれ?

 

「・・・長っ。深呼吸に時間かけすぎじゃね?」

「気持ちを落ちつけるためでしょうか?

 それにしては、間宮様はすでに落ちついていらっしゃいましたけど・・・」

「あれは・・・」

 

流石に志乃ちゃんは分るか

 

「あれは呼吸を使った精神統一法

 深呼吸をして気持ちを落ちつけるのよりも一段上のね」

「なるほど、長く呼吸をすることでコンセントレーションを高める方法ですか」

「そう、そしてあれは一つのルーティンでもある」

「ルーティン?」

「そう、元々は決まり切った手順を意味する言葉なんだけど

 視点を変えれば決まり切った手順で確実に結果を得られる

 丁度あかりちゃんがトランス状態になっているようにね」

『ええっ!?』

「さあ見ものだぜ今から魅せるあかりちゃんは

 多分、君たちの想像を超えている

 ・・・そうそう、声援とかは無駄だから見ることに専念した方がいいよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                ~あかり視点~

 

 

深い水底に沈んでいる・・・

この状態になった時はいつもそんな感覚を覚える

先輩曰くこの状態は“普段とは違う呼吸法を意識し普段とは違う精神状態にする”ものらしい

あたしが四対四戦(カルテット)でやった自己暗示の上位互換版だ

・・・まあ二十秒近くもかかるし欠点が無いわけじゃないけど・・・今なら自分の知る

どんな動きでも出来そうな気がする

 

「えー、ルールはMMA(総合格闘技)

 相手に与えたダメージも採点対象だぁ・・えーっと、この大戦のランダム付加ルールはだなぁー

 『ビル屋上戦』だとよ、『リング外に落ちたら転落と見なす』

 よぉーし実戦だと思ってやれぇー!」

 

綴先生のやる気のない説明が終わり

視界開始のゴングがなりあたしは駆け出す・・・ような真似はしない

ただただ冷静に相手を見るだけ

 

「・・・こないんですか?

 やる気が無いならサンドバッグになってくださいっ」

 

桜ちゃんが左右のフェイントを織り交ぜて拳を放ってくるけど正直、遅いし甘い

あたしは攻撃をかわし捌きながら致命的な隙に攻め込まない(・・・・・・・・・・・・)

 

「っ!」

 

急に桜ちゃんが距離をとる

 

「・・・どうしたの?」

「先輩・・ふざけているんですか?」

「至極真面目にやってるよ?」

「・・・くっ!」

 

桜ちゃんが再びあたしに向かって駆け出す・・・ココ

 

「!!?」

 

驚いてる驚いてる

あたしが今やったことは手を開いて桜ちゃんの目の前に突き出しただけ

それを、駆け出そうとしたタイミングで行う

清から動への切り替える時は行動を切り替えるためどうしてもワンテンポずれる

そのずれを大きな歪みに変え主導権を握る・・・ほら

目の前にあるあたしの手に集中しすぎだ、よっ!

 

「きゃあっ!」

 

素早く足を払いそのまま見下ろす

 

「・・・っ」

 

桜ちゃんは転がってあたしから距離を取りつつ起き上がる

 

「どうしたの?」

「・・・なんでもありません」

 

・・・そろそろいいかな

あたしがやっているのは格闘戦での心理戦だ

簡単に言えば駆け引き

戦闘における駆け引きはなにも、居合同士のような対決だけじゃない

それもまた戦闘における心理戦だけど

あたしがやっているのは相手に心理的な圧迫を加えること

具体的には“自分から攻撃しない”“反撃をしない”“絶好のチャンスなのに攻めない”

そんな行動、桜ちゃんからしてみれば理解不能(・・・・)だろう

だからこそやる(・・・・・・・)

相手の理解の外の行動は相手に混乱を招きミスを誘発する

 

「はぁぁ!!」

 

ほら、得物(ミス)がやってきた

味あわせてあげる、これが

劣化型鳶穿・・・その名も

 

鳶撃(トビウチ)!!)

 

この技は単純に鳶穿を拳で急所を狙わずに放つ技

あたしの得意技だ・・・まだまだいくよ

 

鳶撃で怯んだ桜ちゃんに容赦なく連激を浴びせる

左拳、左裏拳、右膝蹴りから腕を掴んで円を描いて放り体当たり

この間約3秒・・・まだまだこれからだよ

 

「ぐっ・・このっ!」

 

桜ちゃんが拳を繰り出してくるけどあたしはそれを捌く・・いや、迎撃する

 

「ああっ」

 

天地火式 炎舞

 

以前先輩が見せてくれたことの見よう見真似だ

けど、こっちは体全体を使って攻撃するから勢いは多分先輩の一刀の炎舞と遜色はない

あたしは手を緩めずに攻撃を続け最後にローリングソバットでコーナーへ弾き飛ばす

 

「フーーーー」

 

桜ちゃんは立ち上がれずにいる意識はあるみたいだけど追撃はしない

チラリとリングの外を見ると唖然とした様子の皆・・・先輩は獰猛に嗤ってる

・・・この後が怖くなってきた・・・・ん?

 

「はぁ・・はぁ・・・」

「いいよ。時間一杯まで何回でも相手してあげる」

 

これもまた心理的圧迫・・・自分も受けたことあるから分る

けど、手は緩めない。こと近接戦に限っては負けられない!

あたしは一つの技を試みる

動きは極めて滑らかに若干倒れ、沈み込むような感じで

息はただ吐くだけ、そしてほんの一息で

 

 

あたしは今、桜ちゃんの懐にいる(・・・・・・・・・)

 

「・・・っっっ!!?」

「ふっ!」

 

ドンッ!

 

腹部狙いの掌底突き

掌底は普通のパンチよりも衝撃を内部に浸透させやすい・・そのため

 

「う・・うう・・うぇ・・・」

 

桜ちゃんはお腹を押さえてえづいている

うん、あれはキツイんだよね胃のある部分に直撃した掌底の衝撃は

胃の内側を暴れさせ口まで逆流してくる

・・・一体何回吐きそうになったことか・・・・・もう二度と思い出したくない・・・

 

「う・・・まだまだ・・・!!」

「まだやる・・!?」

 

ガクンとあたしの膝が落ちる

辛うじて膝はつかなかったけどマズイ!

もう時間切れ(・・・・)か!

これがあの精神集中の欠点“時間制限”だ

この制限、厳密に何分と決まっているワケではなく、その日のコンディションによって

コロコロ変わる

 

「今!」

「うっ」

 

形勢逆転とはこのことか

あたしはあっという間に組み伏せられ腕一本を四肢を使って固められる・・・コレは!

 

「・・・鍵固め(キーロック)・・・」

「おや、知っていたんですか?

 知っての通り、この技を抜けることは不可能

 余裕なんてこいているから足元をすくわれるんです」

 

そう言いながらもギリギリと腕を締められ関節が悲鳴を上げる

 

(痛い・・・痛い痛い痛い!!!)

 

あたしの右腕を発生源にとてつもない痛みが襲いかかる

 

「先輩、そろそろ時間、タップして下さい

 あたしはなんでも持ってる(・・・・・・・・)

 これでランクも持ってる(・・・・)桜になる

 先輩はその踏み台」

 

痛くて痛くて気が遠のく

集中力も切れた・・・けど

 

「あかり!持ちこたえろ!」

「間宮様!」

「あかりさん・・・」

「・・・・」

 

皆の声援が心配している視線が分る

皆が応援してくれるから頑張れる・・・なにより・・・

 

「踏み台は踏み台なりの役目を果たし・・・?」

 

驟一さんが見ている前で負けられない!!

あたしはもうがむしゃらに桜ちゃんを腕一本で持ち上げる

 

「グ・・ギギ・・・!!」

「~~~~!!」

 

そして突然あたしの視界が暗くなりそして・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カァン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                ~シュウ視点~

 

 

いやはや・・・驚いた、何度もあかりちゃんの前で使ったし、仕組みについても

概要だけとはいえ説明はした。けどまさか、虚空を使えるようになるとはね・・・

まだまだ荒削りだけどあれは間違いなく虚空

今回の時間切れもあの虚空に集中力を持って行かれた感があった

なにより・・・人一人を腕一本で持ち上げる。それも鍵固めされながら

全く・・・火事場の馬鹿力なんて今日日々出来る者が激減しているっていうのに・・・

やっぱり俺の目に狂いは無かった・・多分あかりちゃんは

こと体術においては天性の才能を秘めている!

 

「リングアウトでK.O.・・時間丁度だ」

 

意識を失ったあかりちゃんの右手はしっかりと桜ちゃんの腕を掴んでいた

・・・まったく。光のともった目をした綴先生を始めて見たよ・・・

 

 




はいっ

ここまでです!
これからは番外数話挟んでキャストオフテーブルに進んでいきます

えー、投票についてなのですが・・・やっぱりもうしばらく延期しようと思います
だって、投票数まだ一ケタなんだよっっ!?
・・・すみません、また取り乱しました

最近、他の作者さんを参考にして
俯瞰的なものはそのままにして
心の中の台詞には()をつけようかなっと考えています

まあそのへんは試し試しやって行くのでイキナリの変更にも暖かい目で呼んでください

さてまた次回、こうご期待!
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