俺こと闇影(やみかげ)晃(ひかる)がこの世界に来てから四年が経過した。
この四年間俺はとにかくボールを触り続けた。最初は両親が音駒や新山女子というのには驚いたがただそれだけだ。今の俺にとっては、ここがハイキュー‼の世界で、激しい運動をしてもいいと言うのだけあれば何でもいい。
ただ方向音痴という欠点だけは前世から引き継いだままらしい。遠足の時、迷子になってしまい、いくら地図を見ても目的の場所に向かうことができず、地図を見直すと目的地とは全く違う場所に着いてしまうのだ。
よって、俺は転生してもバレーができればそれでいいかと思うようにしていたが、正直方向音痴もどうにかしないといけないと思うようになった。
その理由は今現在、地図を使って歩いてた俺がどこにいるかが分からない状態だからだ。
前世からバレーが好きな俺はこの四年間バレーボールを触り続けていた。父さんが東京に用事があるということで家族で父さんの実家に泊まっており一日中暇だったので室内でバレーボールを触っていたら母さんに怒られてしまい、お婆ちゃんが「公園に言っといで」と、水と地図を渡してきたのでワクワクしながら公園に向かったのに全く公園につかない。
とりあえず近くに何かないか探しながら歩いてみると数十メートル歩いたところで駄菓子屋があった。
(とりあえず駄菓子屋で道を聞いてみるか)
思うがままに駄菓子屋に向かった。いざ駄菓子屋に入ると、
「すみませーん、この大福くださ~い」
おっとりとした声が響いてくる。声の響いたほうを向かってみると、自分より少し身長の高い女の子がいた。声が少し高かったから気付かなかったが、しゃべり方と髪の色ですぐにわかった。
(白福雪絵さんじゃん⁉……まて、まだ確証はないし他人の空似っていうことがあるかもしれない)
すると彼女がこちらに振り向いた。そこで疑いが確証に代わった。少女の目は原作と同じ整って入り口元に白い粉がついていた。
「ど~したの~?」
すぐに我に戻る。
「えっと、…………迷子、でしゅ」
つい緊張しすぎて噛んでしまった。なんせ初めて会った原作キャラ、しかも女性、緊張しないほうが無理というものだ。
「あ~、とりあえず地図とかある~?」
「あっ、こ、これ、」
右手に持っていた地図を彼女に渡すと彼女はじっと地図を見てうんと頷いた。
「ここなら~うちに近いから、一緒に行く~?」
「うん!」
そう言って彼女は駄菓子屋でもらっていた大福を平らげ、俺の手を握って駄菓子屋を出た。
初めて女子と手を握ったが彼女の手はとても軟らかかった。…………大福の粉がついてたけど。
数分歩くと公園についた。駄菓子屋から公園に向かう途中父方の実家の前を通っていった。どうやら、反対側に進んでいたらしい。
「はい、ついたよ~」
「あ、ありがとう」
「別に~気にしなくていいよ~。……それより~、一緒にあそぶ~?え~と……」
「闇影晃、四歳」
「私は白福雪絵~六歳だよ~、よろしく~」
「よ、よろしく」
ということは二個上、つまり俺は日向や影山と同じ年代ということになる。これはかなりの吉報だ。
「それで~、何して遊ぶの~?」
俺はすぐさま左腕に抱えてあったボールを前に着き出す。
「え~と、ボールで遊びたいの~?
「うんっ」
「どうやって遊ぶかわからないから~とりあえず投げればいい~?」
「うんっ」
そう言って雪絵さんは距離を取る。
「えいっ」
そして彼女はボールを投げた。……………………上投げで。
(マジっ⁉)
正直下投げかと思ったから急いでレシーブの構えを取る。
まだ、雪絵さんは子供だったのでボールはそこまで威力がなかった。しかし、俺の体もまだ子供なのでそれでも痛かった。
それでもボールは雪絵さんの頭上に返すことができた。雪絵さんが帰ってきたボールを取って口を縦に開いて目をキラキラさせていた。
「晃、すごーい、ボール、ボールが私のところに返ってきたよー‼」
雪絵さんはボールを持ってこちらにちかずいてきた。
「そ、そう?」
「うん、今のって、レシーブって言うんだよね~?テレビで見たことある~」
どうやら俺がレシーブするのが雪絵サンには楽しかったようだ。
その日は雪絵さんが投げたボールを俺がレシーブするというのを何十回も繰り返してお開きになり、明日遊ぶ約束を取り付けて帰宅した。
母さんに帰ってきて道に迷わなかったか聞かれたが、馬鹿正直に「迷ったけど駄菓子屋で知らない女の子に連れていってもらい、一緒に遊んだ」といって怒られたのはまた別の話。
その日から雪絵さんとは毎日遊んだ。
ある時は砂場で遊んだり、ある時は雪絵さんの持ってきたお菓子でお菓子パーティーをしたり、またある時はバレーの練習を手伝ってくれたり、ある時はおままごとで帰ってきた旦那を妻が癒すのをやったりした。恥ずかしくなかったかって?前世では入院状態だったから少しあこがれてたんだ~。
そして数日過ごして、東京に滞在する最後の日になった。
雪絵さんにそのことを話すと、「えぇ~、もっと遊ぼうよ~」と言ってきた。なんか雪絵さんらしいと感じながら最後に一緒におままごとをして、帰ろうとしたが雪絵さんがなかなか手を放してくれなかった。
「ゆ、雪絵さん?手を放してくれないと帰れないんでけど……」
「……よね?」
「えっ?」
「また会えるよね?」
彼女の目には少し涙がたまっていた。
「うん、しばらく会えないけどまた会えるよ!」
「最後に私の頼み聞いてくれる~?」
「うん、何?」
「雪絵お姉ちゃんって言って」
「うん、またね雪絵お姉ちゃん」
「晃~、またね~」
そう言って別れ、俺は宮城に帰っていった。
今回は雪絵さんでした。
まだまだアンケートを取っていますので是非決めてください
ヒロインについて、中学は宮城にしますが高校はヒロインによって決めていきます
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シンプルに清子さん
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あかねちゃん応援団長orアリサ
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作者の推しである雪絵ちゃん、雀田さん
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恋愛なんていらねえ=他県でオリ高