この世界に来てすでに十二年たった。
今では俺も十二歳になった。今では俺も小学六年生だ。小4までは雪絵お姉ちゃんと遊ぶという名のスイーツ巡りをしていたが中学になってから忙しくなったらしく、小5の時から遊ぶことはなくなった。……連絡は来るけど。
また、六歳の時から早朝ランニングを父さんとするようになり、前世の体では考えられなかったほど体力がついた。今では学校中で俺は体力モンスターというあだ名で呼ばれている。最初は身長もそこまで高くなかったので体力お化けと呼ばれていたが、五年生後半から身長が伸びていき、いつの間にか身長が167センチまで伸びていたことからお化けからモンスターへと昇格?した。
体力のほうは小3の時の自己紹介で「体力には自信があります」と言ったら、クラスの誰かから「方向音痴だから山の手前までしか走れないんだよな」と言われたので、少しむかつきながら「はぁ、今じゃ山一つ越えたところまで行けるしぃ」と言ったら、体力お化けと言われるようになった。
そんな体力モンスタ―の俺が今何をしているかと言うと、早朝ランニングで道に迷い路頭に暮れている。最初はほんの出来心で山三つ目に挑戦した結果自分が進んできた道が分からず、迷子になってしまったということだ。母さんに電話したら、「とりあえず晩御飯までには帰ってきなさい」と言われた。最近は生まれて三年目の双子の姉妹が方向音痴にならないように徹底的に教育しているらしい。父さんはその間の家事をしている。
しばらく歩いていると競技場が見えてきてアナウンスの声がした。何かの競技をしているらしい。今手元に持っているスマホで時間を確認しているとすでに12時を回っており、そのことに気がつくとお腹が好いてくる。
とりあえず競技場の観客席に座り休憩を取る。今から始まる競技はハードル走のようだ。とりあえず走る選手を見てみるとそこには見知った顔があった。髪を後ろに結んでおり眼鏡を付けていないからわかりずらいが、ほくろの位置は前世で何度も見てきた場所だ。あの人は間違いなく清水潔子さんだと言いきれる。……なんでほくろの位置までわかるかって?実は俺、目がよすぎるらしい。
俺が清水さんだと確信していると、スタートの合図が鳴り選手が一斉に走り出した。俺は清水さんに注目してみる。一本目、二本目は成功したが、三本目には引っかかってしまった。しかし、彼女は諦めることなく残りのハードルを全部跳び切った。結果は4位だったが、俺はこのとき清水さんのことをかっこいいと思ってしまった。俺は立ちあがり彼女に拍手を送る。
すると彼女はこちらを振り向き一度周りを見渡し再びこちらを見た。すると次の瞬間彼女は俺に手を振ってきた。俺は一瞬驚きながらも一度周りを見て、
(男か?)
と思いながらも誰もいなかったので俺は清水さんに手を振り返す。その時彼女が微笑んだのがすぐにわかった。
俺はその時体に電気が回ってきた。この感覚は知っている。雪絵お姉ちゃんがパフェを美味しそうに食べているときにも回ってきた感覚だ。そして俺は一瞬でこう思ってしまった。
(かわかっこいい)
清水さんはタオルで汗を拭って控室に帰っていった。
俺は再び座り五分ほど休憩して家に帰ろうとスマホのマップ機能を使い競技場の外に出るが、今度は競技場の中で迷子になってしまった。俺はとりあえずぐるぐる歩き回っていると誰かが声を掛けてきた。
「どうしたの?」
俺は声のしたほうに振り向くとそこにはジャージに着替えた清水さんがいた。内心ビック、となったが顔には出さずにしっかり対応していく。
「じ、実は道にまよってしまって……」
いくら顔に出さなくても緊張してしまう。
「家、どこかわかる?」
俺は即座にスマホのマップを見せる。
「私のうちに近い。…………一緒にいく?」
「いいんですか⁉」
「うん、私も君に聞きたいことあるから、ついてきて」
聞きたいこと?不思議に思いながらも俺は清水さんの後ろをついていく。競技場を出るとバス停が見てきてそこの椅子に座る。
「あの、俺、金持ってないんですけど」
「うん、私が払ってあげる」
「いや、そこまでしてもらうのは……」
「気にしなくていい、私の質問に答えてくれれば。」
そのままバスが来るまで沈黙が続く。
バスが来て清水さんが乗ったのに続き俺も乗った。
「…………」
椅子に座った清水さんがまるで『早く座って』という目でこちらを見てくるので、「失礼します」と言い俺も横に座る。
「私二年の清水清子、君は?」
「小六の闇影晃です」
「!?小学生だったんだ、大きいから中学生かと思ってた、それに闇影ってもしかして体力お化け?」
「あ、はい、そう呼ばれてました。今では体力モンステーですけど、にしてもよく知ってましたね」
「多分、同じ小学校」
なん………………だと。俺は身近に王道ヒロインがいながらも気づくことができないほどの阿呆だったのか。
「それで、質問してもいい?」
「いいですよ」
おれの思いはそっちのけで清水さんは話を掛けてきた。
「私が走り終わった後、どうして私のほうを向いて拍手を送ってくれたの?」
「そ、その~、清水さんが三本目のハードルで引っかかっても諦めずに走り続けたのが、その、…………」
「……?」
「かっ、かっこよかったからです!」
「っ、あ、ありがと」
「は、はい」
長い沈黙が続く。お互いに顔を合わせられない状況だ。
「そ、そう言えば闇影は誰かの応援に来てたの」
「い、いえ、早朝ランニング中に迷子になってしまって……」
「早朝ってことは、朝とお昼は?」
「食べてません。」
それを聞いて清水さんはバッグをあさりウイダーを取りだして俺に渡してくれた。
「いいんですか?」
「しっかりご飯食べないと体に悪い、それ飲んで栄養蓄えて」
「はい」
その後バスの中で俺が体力モンスタ―と呼ばれている理由などを話していると降りるバス停についた
そこはまさしくうちの目と鼻の先のバス停だった。
「マップ通りなら家ってそこだよね?」
「はい」
「じゃあ私すぐそこだから…………せっかくだし連絡先交換しとく?」
「いいんですか⁉」
「うん」
こうして俺は清水さんの連絡先をゲットできた。雪絵お姉ちゃんを入れて二人目の連絡先だった。
今回は潔子さんです。
中学は日向と一緒にするか悩みましたが今のところ別々にする予定です。
あと、今は一人称で話を進めていますが原作開始では三人称で話を進めていこうかと思っています。何かあったら感想でお願いします。
あと、アンケートは原作開始直前で終了します。
今後ともよろしくお願いします
ヒロインについて、中学は宮城にしますが高校はヒロインによって決めていきます
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シンプルに清子さん
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あかねちゃん応援団長orアリサ
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作者の推しである雪絵ちゃん、雀田さん
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恋愛なんていらねえ=他県でオリ高