魔法少女リリカルなのはStS 夢のつづき(FFⅩ)   作:八神煌斗

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 書き溜めとしなければ、というのは分かっております、ハイ。
それでも正直なところ感想が来るってのは嬉しい事でして。
これからはある程度定期更新に切り替えさせてもらいますが、今回は嬉しさが抑え切れなかったと言う事でどうか。
それでは続きをどうぞ。


03.彼のこと

ある日の起動六課。

訓練場にてティーダと三人の少女、そして一人の少年がいた。

 

 「ほい、お疲れさんっ」

 

そう言ってティーダはタオルを四人の少年少女たちに投げ渡した。

 

ティーダがミッドチルダに来て数日。ティーダは自ら手伝いと申し出ていた。ただ泊めてもらうのは申し訳ないと思と思ったからだ。

しかし六課の機器や機密に関わらせる事はできない。結果、ティーダには雑用、深く言えばフォワード陣のフォローという形に落ち着いたのだ。

 

ティーダの事はすでに六課の人間には伝わっている。原因不明の出来事でミッドチルダに飛ばされ、本局に移るまでの間世話をしてもらっている人間。

正直身分がはっきりしていない為に大多数からは不信がられている。フォワード陣も始めは怪しがっていたが、今ではそんな事は無く、打ち解けていた。

これもティーダの性格のおかげだろう。

 

 「なのはも」

 

空を飛んでいた先ほどの少年少女達より少し年上の女性にもティーダはタオルを渡す。

エースオブエース、高町なのは。

起動六課にでフォワードメンバー、戦いの前線に立つ者の教育係である。

教育と言っても、勉学ではなく、戦闘技術。

彼女は戦技教導官といい、その道だけではなく、管理局規模で名が通っている人物だ。

容姿のせいもあるだろうが、それよりも名が通っている理由として過去に解決してきた事件の為なのだが、それはまた別の話。

 

 「キュクル?」

 

ティーダの足元で一匹の白い竜が声を出した。

それに反応したのは竜、フリードの主、キャロだった。

 

 「ん?なんか臭わないか?」

 「焦げくさい臭い、ですかね?」

 

言葉を返してくれたのは赤い髪の少年、エリオ。

キャロと並んで年少組み。ティーダやなのはに比べてまだまだ幼い二人も訓練に参加していた。

 

しかし、そんな事はどうでも良く今気になっているのは臭いの元であった。

 

 「あっ、スバル、あんたのローラー!」

 「へ?」

 

オレンジ色の髪の少女、ティアナが相棒の青い髪の少女スバルに声をかける。

スバルは言われた自分の装備、履いているローラーシューズを見た。

 

そこには小さく火花を散らすシューズ。少量ながら煙も出ている。

スバルは慌ててシューズを脱ぎ、心配そうに胸に抱えた。

 

無理をさせすぎたようだ。

彼女達は先ほどまで午前の訓練のシメとして4対1でなのはと戦っていた。

勝利条件は一つ。なのはに一撃を与えること。

 

簡単な条件に見えるが、それは間違い。彼女たちの実力は束になってかかった所でなのはには勝負にならない。その中で四人で知恵を絞り何とか勝つ方法ではなく、一撃を与える方法を出し、辛くも勝利した。

 

しかし、その作戦は今自分達に出来ることを最大限に発揮しかねれば完遂出来ぬものであり、結果として無理をさせ、オーバーヒートしてしまった。

もう一つ言うとティアナのデバイス、武器も自作であり、長年使っていると言う事もあってか途中で弾詰まりを起こしていた。本人いわく騙し騙し使っている、との事。

 

その様子を見てなのははボソッと呟くような声を出した。

 

 「皆訓練にも慣れてきたし、そろそろ実践用新デバイスに切り替えかなぁ……」

 

 

それから少ししてティーダたちは訓練所を後にし、隊舎へと向かって歩いていた。

この後シャワーを浴び、訓練着から着替え、ロビーに集合となっている。

 

 「へぇ、キャロも召喚士なのか!」

 「あ、私は召喚士……なのかな?」

 

そこでキャロがティーダに自分の事を話しているときにティーダは驚いた。

始めはティーダがフリードに興味を持ったのが始まりだった。

どうしても見た目モンスターなのに、攻撃性がない。まるでチョコボの様だと思い、どうやって懐かせたのか、と聞いたのが始まりだった。

そこでキャロは他にもう一匹竜を召喚できると言ったのが始まりだった。

 

 「正確には竜使役って言って……」

 「ならキャロは竜召喚士になるんじゃない?」

 

言葉に詰まっているキャロにスバルだった。

彼女もティーダを同様、前向きな性格ゆえ気が合うところが多く、実際気になっていたので耳を傾けていたのだ。

 

 「でもキャロって召喚したこと無いわよね?」

 「する機会が無くて……まらエリオ君にも見せてあげるね!」

 「うん!楽しみにしてるよ!」

 

疑問を投げたのはティアナ。そしてキャロに答えたのがエリオ。

 

 「でも、キャロが召喚士ならガードは居ないのか?」

 

ティーダの一言にキャロは苦笑いをしながら首を横にふった。

 

よってガードや召喚士など、大まかな単語は皆理解していた。

 

 「そっか。なら見つかると良いな。ガード」

 

その彼等の前に一台の車が止まった。

そこに乗っていたのははやて。そしてなのはやはやての幼馴染であり、合格することが難しいとられる執務官のフェイトだった。

 

ティーダとなのはを除いたフォワード陣は車がフェイトのものだと言う事に驚いていた。ティーダも初見ならば驚いていたであろうが、一度、生活道具を買うため乗せてもらっていた。

フェイトとはその時に仲良くなった。

 

 「ティーダ君はちゃんと雑務こなしてるか?」

 「ザナルカンドエイブスのエース!つったろ?ケアには自信あるッスよ」

 「ふふ、そうだったね」

 「……ざなるかんどえいぶす?」

 

胸を張って自信満々に答えるが他の面々は頭の上に疑問符を浮かべている。

そういえばフェイトにしか言ってなかった、と思い慌ててザナルカンドエイブス、ブリッツボールの説明を簡単にする。

ただ、ザナルカンドとスピラの繋がりについては話してはおらず、あくまでチーム名としての説明だ。

その結果、彼女達の中では水中の中でする格闘球技。そしてその試合の中で息をずっと止めていられるティーダは化け物という結論に落ち着いた。

 

話題に一区切り付いたところでなのはが二人は何処に出かけるのか尋ねると、二人共所要があるようで今から出るらしい。

フェイトは昼前には帰ってくるようで、お昼を一緒に食べようと約束をする。

その後、再び車を走らせて、彼女達は行ってしまった。

 

 「あ、次に何したら良いか聞いてなかった!」

 

毎回はやてに何をするか聞いている訳ではなかったが、顔を合わせたときくらいは聞いていた。

大抵が荷物運びだったり、ヘリパイロットのヴァイスの手伝いなどなのだが。

 

 「ま、なのは達の手伝いでもしてたらいいだろ」

 

前向きなのが彼の良いところなのだ。

 

 

 

六課を出たフェイトとはやて。

その二人の話題はやはりティーダだった。

 

 「ブリッツボールの人気プロ選手、ねぇ……」

 

はやては窓の外を見ながら、呟いた。その呟きに嫌味は含まれていないものの、どこか信用できないと言った感情が見え隠れしている。

 

 「でも、ティーダ本当に凄いんだよ。私一度見せてもらったことあるんだけど」

 「見たって、ブリッツボールを?」

 

違う、と首を左右に振るフェイト。

彼女が見せて貰ったのは息を止められる、と言う事。

生活道具を買いに行った時にブリッツボールの話題になり、ティーダは楽しそうに喋っていたが、案の定フェイトもにわかに信じられなかった。

それに感づいたのかティーダは見せてやるよ!と言い、六課に帰るなり、海に飛び込んだ。その時に約5分程潜水してみせたのだ。しかも顔を出したときに息切れも起こしていなかった。

 

 「あの時濡れとったんはそのせいやったんか……」

 

はやてにも思い当たる節があるのか頭を抱えてそう言った。

 

 「ねぇはやてはさ、ティーダの事信じてる?」

 

フェイトが正面を見据えながらそう問うた。

はやてはその質問の意味を理解しながら少し頭の中で整理し、答える。

 

 「言ってる事は全部本当やと思うよ。彼、隠し事できるタイプじゃないと思うし」

 

だね、と言ってフェイトが小さく笑い、はやてもそれに釣られて少し笑う。

 

 「でも全部は話してくれてないんちゃうかなぁ。ピースが合わない所があるんよ」

 

そう。そこがはやてがティーダの事を信用仕切れていない一番の理由。

向こうが腹を割って話してくれないと、コチラも信用のしようがない。悪人では無いのは見ていて分かる。ティーダが悪人だったら絶対にスピラとやらには行きたく無いとさえ思う。

それでも感情論ではなく理論。事情があるにせよ、全てを話してくれなければこちらも協力のしようがない。

 

 「でも、やっぱり気を許しちゃう?」

 「それがティーダ君の悪いところやなぁ」

 

信用してなかったら雑務とは言え任せはしない。どこか彼には気を許してしまうのだ。

悪人でないと言う、自分の感を信じた上での行動だった。

近いうちに本局に行くティーダの事を考えると少し寂しいと感じるほどに。

 

 「それにしてもフェイトちゃん、えらいティーダ君を気にしてるんやね?」

 「え?いや、それは……」

 

少しの沈黙の後、はやてがそう切り出すとフェイトが目に見えてうろたえだす。

惚れている、などでは無いのは長い付き合い故にはやてには分かる。

それでも身内以外に一人の男性の話をここまでする事は無かったのではないか、と思う。

 

 「ティーダってさ、少し変わってると思うんだ」

 「まぁ、変人は言い過ぎやけど、アレは変わってるやろなぁ」

 

アレ扱いである。ティーダがこの場に居たら確実に文句を言っているだろう。

しかしフェイトの変わっている、と言うのはその意味ではなった。

 

 「雰囲気って言うのかな。アレだけ明るいのにたまに凄く寂しそうな顔をするんだ」

 「寂しそう?」

 「それも故郷を思っての表情とかじゃないと思うんだ。それが凄く気になって」

 

二人で買い物に行った日、近い距離で半日一緒に居たフェイトは何度かティーダの寂しそうな表情を見たのだ。

遠くを見ているのに、見ていない。

その様な表情。

 

その言葉にはやてはふーん、と相槌を打ち頭の中でティーダのそういう表情を思い出してみるが、どうにも思い出せない。見た事がないのだろう。

又は、フェイトだからこそ分かる表情なのか。

考えてみるが、結局分からなかった。

 

 「それに私の予想だけど、ティーダ泣き虫だと思う」

 「なにそれ、それないやろ」

 

フェイトの一言にはやては笑いながら返し、それに釣られてフェイトもかなぁ、と首をかしげた。

そんな雰囲気の中車は進んでいった。

 

 

 




 フェイトは人の負?の感情には機敏だと思っております。
買い物の話は書こうかどうしようかと思ったのですが、特に大きな事件性を持たせる意味がないと判断した為に、このような形にしました。
 またネタが無くなったり、声があれば書こうかな、という感じです。

今後はある程度日数を開けてからの定期更新に切り替えます。
じゃないと痛い目を見る、と言うのがここで連載しているオリジナルで痛感しましたので。
2~4日更新を目指す。
無理なら諦める。

はやては俺の嫁

ではまた次回お会いしましょう。それでは!

P.s.感想ありがとうございました
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