救世日記~世界を救うだけの簡単なお仕事です~   作:カペリン

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彼の一騎当千の活躍の裏で、胃が痛い思いをしていた夕呼せんせー視点のお話です。


第3話   その裏側では……?

 

 

 

 

 

 

件の人間? との接触から数時間後、防衛基準体制2が解除されると、司令室に詰めていた私宛に通信が入った。それも1本ではなく数本纏めて。心当たりがあるとすれば、BETAを生身で殲滅してのけたあの存在についてだろう。

 

 

コンタクトを図るように命令を下したのは事実であるし、恐らく私がなにかやったと思われているのだろう。それにしても帝国軍参謀総は分かるとしても、なぜEU駐日大使や国連軍参謀本部長からも通信が入ってきているのか。しかも彼らの質問内容は判を押したように『あれは一体どういうことなんだ』である。そんなものこっちが聞きたい。

 

 

「ああもう、本当にあれは一体何なのよ。手を振ったと思ったらBETAが死んで、小剣を振ったら世界がずれてBETAが切断されるわ、挙句に火球を出してBETAを殲滅するわ……一体どうしたらそんなことができるのよ」

 

 

 あの存在が一体何なのか、そしてその目的も未だ不明の状況であるが、とりあえずコンタクトには成功し、現在は横浜基地へ帰投を開始したとの報告を既にピアティプから受けている。

 

 

「副司令、CPより報告。帰投まであと30分ほどとのことです」

 

 

つまり、遅くとも後30分であれと対面することになるわけだ。

 

 

「分かったわ。私の執務室で対象との接触を行うから、A-01のうち数人が護衛につくよう連絡しておいて。人員の選抜は任せるわ」

 

 

 ここでいう護衛は私の警護であることは勿論だが、対象への工作員の接触を防ぐための措置でもある。あの圧倒的火力がいつでも発揮できるのなら、基地のどこで接触しようと同じだ。それならば霞にリーディングさせて、少しでも多くの情報を得ることのほうが有用だろう。

 

 

「了解しました」

 

 

 

 

 

 

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 ピアティフからA-01帰投の報告を受けて10分ほど後、対象が執務室に入ってきた。最初に質問すべきことは何か、いくつか挙げたのだがやはりこれしかない。

 

 

「率直に聞くわ。あなた人間?」

 

 

 つまりは人類であることの確認だ。BETAを容赦なく滅ぼしていたことからBETAの仲間ではないことは確定できるが、それで即ち人間であると確定できるわけではない。

 

 

「ええ、勿論。正真正銘、人間ですよ」

 

 

「へぇ、ただの(・・・)人間にこんなことが出来るとは思えないのだけれど」

 

 

 そう言って、あのときの映像をスクリーンに映し出す。あちらは表情一つ変えないと思いきや、なぜか少し驚いた顔を見せる。この場面を記録されていることが想定外だったのだろうか。

 

 

 やはりPK能力者(サイコキネシスト)で、このことあまり公にしたくないと考えていいのだろうか。そうであるのならば、交渉において強いカードになるのだが。

 

 

「それで、あなたはPK能力者(サイコキネシスト)だとでも言うのかしら?」

 

 

 この問いに彼は僅かに顔を曇らせたが、何か得心がいったようで返答してくる。

 

 

「念力能力保持者か、ということですか?」

 

 

 念力能力、確かにそう分類されるのだろうけれど、PK能力と呼ぶのが一般的なのだが彼はそうではないようだ。尤も斯衛など生粋の国粋主義者ならばPK能力ではなく念力能力と呼ぶのでしょうけど。彼はどうもそのようには思えないが。

 

 

「念力とはまた古風な言い方をするわね。それでどうなの?」

 

 

 前述したような人物なら反発があると見込んで、あえて逆撫でする言い回しで訊ねてみる。

 

 

「いえ、俺は念力能力保持者(サイコキネシスト)ではありませんね。俺は魔法使いですから、能力は使えないんです」

 

 

「は?」

 

 

 思わず、自分でも自覚できるほどに間の抜けた声が漏れたが、これは仕方ないと思う。だっていきなり『自分は魔法使いです』だなんて言われて御覧なさい。多分私と同じ反応になるから。この場に同席している霞に本当なのかどうか訊ねる。

 

 

「博士、彼は最初から嘘を吐いていません」

 

 

 あまりにも非情な現実を突きつけられた。

 

 

「俺は頭の中身を読み取られるような趣味は持っていない、悪いけど防がせてもらったよ」

 

 

 本当にリーディングが出来なくなったのだろう、霞が僅かに驚きを表す。彼の言が本当であるのならば、その魔法とやらで防いだのだろう。

 

 

「魔法が実在するというの? まあいいわ、それで聞きたいのだけれど、このBETAを切り裂いたのも、焼き殺したのも、霞のリーディングを防いだのもその魔法というわけ?」

 

「魔法は実在します。ただ、この世界ではその技術が発達しなかっただけの話です」

 

 

 この世界ですって? ということは他に世界があるとでもいうのだろうか、もしそうならば因果律量子論のこれ以上無い裏付けになるだろう。

 

 

「この世界? ということはまるで他に世界があるみたいな言い方ね」

 

 

 できれば本当であってほしいという私の内心を乗せた問いに、彼が答えた。

 

 

「ええ、実在しますよ。現にさきほどあのBETAといいましたか、あれらを切断したときに用いた限定礼装は、無限に連なる平行世界に穴を開けてそこから魔力を汲み出す機能を持ってますからね。

 その大魔力で次元切断、つまり世界そのものを武器とした攻撃を行ったんです。残った小さな敵を焼いたのは別形式の魔法ですけどね。読心能力を防いだのは呪圏(スペル・バウンド)と呼ばれる一種の結界によるものですよ」

 

「平行世界、つまり多元世界が存在する。私の因果律量子論は正しかったのね!!」

 

 

 因果律量子論の物的裏付けがとれた。つまり数式を完成させ、集積回路の作成に成功すれば00ユニットの完成がほぼ確実になったのだ。後で報告書を作成し世界にこのことを知らしめればオルタネイティヴ4の促進に強い後押しを引き出せる。

 

 

 そういえばその後に次元云々といっていたような気がするが、その部分は聞き流していた。別形式の魔法辺りから頭に残ってはいるのだが。A-01メンバーが顔を引きつらせているところを見るに、かなり衝撃的な内容だったようだ。

 

 

「その魔法と言う技術も興味深いわ。誰にでも使える技術というわけではないのかしら?」

 

 

 もしそうであるのならば、ぜひとも取り入れたい。突撃(デストロイヤー)級や要撃(グラップラー)級を容易く打ち倒した技術だ、これも強力なカードになり得る。

 

 

「万人が扱える魔法技術は確かに存在します。だがそれは使いすぎれば人間を辞める(魔族化する)ことになる技術、故に提供は難しい。宝石剣はそもそも俺以外には使えないし、高次世界とのチャンネルを開くことによって扱う魔法は、魔力と才能を持った人間が数十年の歳月を掛けて身につける代物です。

 それに世界を満たす精霊との契約によって発動する魔法は、そもそも精霊とコンタクトを取れることが絶対条件です。更に言うならばあのBETAに有効なほどの出力を得られる魔法となると、よほど精霊に愛されている人間にしか無理でしょう。魔法体系は他にもいくつか存在しますが、何れも貴女方では扱えません」

 

 

 誰でも使える魔法は存在するようだが、多用すれば魔族化という現象を引き起こすもののようである。やはり多元世界でも万能の魔法など存在しないようだ。しかしリスクがあったとしても魔法が欲しいのも事実。今迄の会話であの小剣の名前が宝石剣ということは分かった。一定の収穫はあったともいえる。

 

 

「私達には時間がないの、どんなものでも使えるものは使わないといけないのよ」

 

 

 これは私の偽らざる本音だ。もう人類には時間が残されていない。人類滅亡のタイムリミットは確実に迫っている。

 

 

「どうやら魔族というものがよく分かっていないようですが、あれは世界の法則を捻じ曲げる。高位の魔族が発生したのなら、核兵器や燃料気化爆弾(サーモバリック爆弾)の集中運用で対処する他無いでしょう。ただしそれで高位の魔族を滅ぼせるという保障は出来ませんがね。

 俺の知る限りにおいての高位魔族に対してはそれで対処可能であるというだけです。俺が知る以上の高位魔族が誕生するかもしれません。そのとき滅ぼす手段があると言われれば、酷く怪しいと答えざるを得ませんね。それでも魔法を欲するのですか?」

 

 

 核の集中運用、その言葉にカナダ・アサバスカにおいて行われた戦術核の集中投入と、その結果カナダ半分が汚染され人の住めない不毛の地と化した事実が脳裏を掠める。

 

 

 さらにそれだけの核戦力を投入しても滅ぼせるか分からない存在が生まれるかもしれないと言われてしまっては、こちらとしても引かざるを得ない。この問答はここで打ち切り、次へと移る。

 

 

「それじゃあ次の質問、あなたはどこからやってきて何が目的なの?」

 

 

 日本語を言語として用いている以上、多元世界の地球だとは思うがどういった場所なのか。これまでの反応を見るにBETAが存在しない場所であるのはほぼ間違いない。しかしなぜ好き好んでこんな世界にやってきたのだろうか。

 

 

「どこからやってきたか、という問いには正確に回答することができません。もう数えることが嫌になるぐらいには多くの世界を巡ってきましたから。

 生誕の地という意味であれば生誕時には銀河系オリオン腕に位置していた太陽系第三惑星地球に存在する日本国で、直前に暮らしていた世界と言う意味ではアル・カウラと呼ばれる世界でした」

 

 

 なるほど、世界転移を繰り返しているわけね。それならばここに来た理由も偶然ここに来たということで一応の説明はつく。でもなぜ態々と銀河系オリオン腕などと注釈を加えたのだろうか。確かに天文学的スケールでは太陽系の位置は変わるが、最低でも数万年規模の変化のはずだ。

 

 

「アル・カウラというのがあなたの言う他の世界のことかしら。それにしても、生誕時とはまた面白いことを言うのね。銀河内で太陽系の位置が変わるほど生きているとでも言ううつもり?」

 

「ええ、アル・カウラはこことは別の世界ということになりますね。それにこう見えても、もう16億7千万年ほど生きてますよ。太陽系は銀河を6週と少し公転したところだと思うので確実に位置関係は変わっていますね」

 

 

 このとき私は、変な事を聞かなければよかったと酷く後悔した。

 

 

「は? 16億7千万年? あんたちょっと何言ってるの」

 

 

 いくらなんでも無茶苦茶すぎるでしょうそれは。

 

 

「いえ、事実を述べたまでですが。なんだったらそこのウサミミ少女に真偽を確かめてもらいますか? 呪圏(スペル・バウンド)を解けば彼女は頭の中を読めるようですから。

 ああ、廃人になるのはさすがに勘弁したいので、攻撃的な思考操作に対する防御は張らせてもらいます」

 

 

 霞にリーディングを試みるよう促す。本当に防御を解いたのか、順調にリーディングを続けているようだが、霞が僅かに顔を顰めた。何かあったのか? その後もリーディングを続けていたようだが最後には額を押さえていた。

 

 

「博士、少なくともいくつかの世界を転移して1万年は生き続けていることは分かりました。でもそれ以上は私の能力では読み取れません。あまりに情報量が膨大すぎて処理し切れませんでした。これ以上はリーディング不可能です」

 

 

 そんな、霞は第6世代ESP能力者の中でも特に能力が強く発現している個体。その能力を以ってしても処理しきれないとは一体どういうことか。1万年以上は生きているということは確定だが、まさか本当に16億年以上生きているのか。

 

 

「そう、分かったわ霞。もうリーディングをしなくていいわ」

 

「世界転移に1万年以上の寿命か……正直なことを言えば信じろというほうが無理な話だけど、世界転移については私も多元世界の研究をしているし、少しは理解できるわ。

 でもね1万年以上、あんたの話では16億7千万年だっけ? そんなに人が生きていられるとは到底考えられないのよ」

 

 

 世界転移はそれほど問題ではない。しかしそれほどの長寿命が本当に可能なのか、それが疑問点として残る。

 

 

「世界転移に理解があるとは、俺も予想していなかった。年齢についてだが、俺は時の流れから切り離されてしまっていてね、それが理由ですよ」

 

「時の流れから切り離される、興味深いわね」

 

 

 一体どんなことになればそんな状況になるというのだ、コイツは。

 

 

「それで、こちらからいくつか提案をしたい。俺が世界転移を続けているのは、危機に陥った世界を救済するためなんだ。

 この世界に於いては世界を安定して維持できるのは人類しかいないと判断したんだが、いくつかの条件を呑んでもらえるのなら、魔法技術について提供しようと思う。もう魔法は見せてしまったし、あそこから勝手に魔法の模倣を行って高位魔族が大量発生して世界崩壊というのはあまり好ましくないからな」

 

 

 危機に陥った世界の救済。なるほど、それがあいつの目的か。それが本当ならば、ここはこれ以上無いほどその趣旨に沿っている世界だろう。それにしても条件付とはいえ魔法技術の提供を申し出るほど譲るとは、よほど魔族というものは厄介なようだ。

 

 

「へぇ、最初に比べたら随分と譲歩してくれたじゃない。それで、その条件とやらを言ってみなさいよ」

 

 

「条件は3つ。

1つは魔法を使う際は必ず専用の装置を用いて行うこと。先ほど言った魔族化という現象は、体内に呪素というものが蓄積されることによって引き起こされます。つまり呪素が蓄積されなければ自由に魔法を使うことができるということですよ。

 そのために専用の装置を用いて、呪素の発生と同時にそれを回収し封印処理を施します。封印された呪素を無害化することは俺の知る限り不可能なので、保管処理するということになる」

 

 

 呪素の蓄積が魔族化のトリガーになっているようだ。そしてその呪素を体内に蓄積させないための装置、興味深いわね。

 

 

「2つ目は装置が故障、若しくは何らかの歪みが起きた場合には魔法を極力使わないこと。呪素を回収する装置は極めて精緻な造りで、回路が歪んだり切れた状態で魔法を使った場合には呪素の回収は行われないと考えていい。つまり肉体に蓄積する。

 その状態で魔法を使い続けると下手をすれば魔族化する。そのための条件だと考えてくれ」

 

「ふぅん、それで3つ目は?」

 

「3つ目は至極簡単なことですよ。人間同士の争いに魔法を使わないこと。人類、つまり世界を救済するために『魔法』という新技術を提供したのに、それが原因でさらに状況が悪化しましたということになっては本末転倒ですからね」

 

 

 人間同士の争いに魔法を使わない、そんなことは不可能に近い。あの超大国(アメリカ)が黙って従うわけが無い。確実に技術の独占を狙って、ちょっかいを出してくる。

 

 

「3つ目の条件はかなり困難だと思うわ。魔法なんて魅力的な力が目の前にあるのに、それに手を出すなと言っているに等しいもの。それに魔法を表に出した時点で、あんた自身が狙われることになるわよ」

 

 

 そういうと、彼はなにやら考え込んでいるようだった。恐らく1分ぐらいであったと思うが、考えが纏まったのかこちらに言を向けた。

 

 

「では何か公の場で魔法を公開して、その技術を俺の判断による制限を設けて提供する。呪素に関しては封印及び増幅の回路をあのロボットに搭載する、ということで対処します。

 少々壊れ易いようですが、封呪素筒(カートリッジ)の保護に重点をおけば恐らく大丈夫だと思いますので」

 

 

 戦術機の耐久性について『少し壊れ易い』と表現する人間を初めて見た。まさかそんな評価だったとは。戦闘用兵器にとってそれは屈辱とも言える評価だ。

 

 

「少々壊れ易い、ねぇ。言ってくれるじゃない」

 

「失礼、俺の認識とは多少違ったようで」

 

 

本当に『多少』なのか疑わしいが、この世界での戦術機の位置を教えておく。それに1つ疑問が生じたのだ。

 

 

「あんたがロボットと呼んだあれは戦術機といって、この世界では主力兵器なのよ。あと、呪素が体に蓄積されて魔族化するということだったけど、あんたはなんで生身で魔法が使えるのよ。矛盾しているじゃない」

 

 

 そう、呪素が体内に蓄積して魔族となるのなら、生身でそれを扱っているお前はなぜ平気なのだ、という疑問が。

 

 

「ああ、それは呪圏(スペル・バウンド)によるものですよ。呪圏(スペル・バウンド)は超多重多層恒常結界なので呪素に対する防御も当然入っています。物理的・エネルギー的・精神的な攻撃にも対応しますよ。(今の)俺でも恐らくは木星程度の惑星消滅規模の攻撃でも完全に無効化しますね。

 それに高位の存在(上級天使や上位魔神族)となると、太陽質量の200倍程度の恒星を消し飛ばすような攻撃でさえ無意味と化しますから」

 

 

 尤もそれはあまりの衝撃的な回答によって綺麗に吹き飛んでしまったのだが。

 

 

「木星規模の惑星消滅……大規模恒星が消し飛ぶような攻撃でも無意味。アハハハハ、なによそれ、何なのよ一体!」

 

 

 木星規模の天体消滅ですら無効化するとかどんな化け物だそれは。しかもさらにその上をゆく、大規模恒星が消し飛ぶような攻撃でさえ意味を成さない存在など、BETAのほうがよっぽど可愛く思えてきた。もう驚くことに疲れた。

 

 

「いやそう言われても、そういうものだからとしか返答のしようが……まあそれはさて措き、魔法の存在を世に知らしめ在を世に知らしめたいと考えていますが、あなたの力を貸して頂けませんか?」

 

 そんなことをして私にどういった見返りがあるというのか。さしあたっては魔法の情報、それがオルタネイティヴ4に有用であるのならば、それを優先的に利用する権利やら、魔法技術の公開を行うにあたって、それらを私の采配で行えるようにする。最低でもこの程度は欲しいところだが、彼はどの程度まで譲歩するんでしょうね。

 

「あんたの言うように、魔法の公開をお膳立てしたとして、私に何のメリットがあるのかしら?」

 

しかしそれば、私の理解を遥かに超えたものだった。

 

「世界を救う、つまりは人類という種の存続、その可能性を上げることができます。それだけでは不足ですか?」

 

自分への見返りも無しに、ただ人類という全体のために奉仕することが当然、あれは本気でそう思っているのだと確信した。そんなものと交渉の余地などない。

 

「それは本気で言っているの? そうならば私が協力することはない、言えるのはそれだけね」

 

「そうですか、分かりました。では俺はこれで失礼します。またお会いできる時を楽しみにしていますよ……【歪時空間相転移(ア・ルカーラ)】」

 

 いきなり部屋から消えたアレを見て、魔法という未知の技術の存在は認識できた。今後は、あれがどういった行動を起こすのかそれだけは把握しておかなければならない。尤も、この部屋に侵入してくる狸がある程度は情報を残していくしょうけれど。こちらとしても独自に情報は入手したい。手持ちの駒で使えそうなものは居ないかと、思案を開始するのだった。

 

 

 

 




はて、夕呼せんせーのライフはいつまで持つのでしょうかね?
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