【更新休止中】寝落ちしたらモビルアーマーになってた件 ~鉄華団に「厄災の天使」が味方したようです~   作:睦月透火

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この投稿を以て、前話のアンケートの締め切り
及び、メインストーリーが終了します。

セファーの最後の賭け……その結末は……


最終話 堕天使の輪の下で……

〔*%※?#&〇*∧%*&?!! #※*%%&♪*?※※%……〕

 

 デビルガンダム……シングの意識を塗り潰し、彼の制御を離れ、触れる物全てを取り込み我が物とする悪魔の機体

 

 破壊寸前にまで追い込まれ、シングの制御を離れて異常進化した結果……通常の機体と手段では最早対抗すら儘ならない状態にまで悪化した現状……

 

 唯一、残された打開策は……堕天使に組み込まれた「切り札」のみ。

 

『……セファー、何考えてる?』

 

 いち早く気付いたのはやはり三日月だった

 堕天使の行おうとしている事……それが何なのかは分からないが、分からないからこそ三日月はセファーを問い質す

 

 そうさせる程までに、セファーの様子がおかしい事を三日月は察知したのだ

 

『…………ミカ兄、みんな……』

 

 少しばかりの沈黙の後に、セファーは口を開いた

 

『聞こえてるよね、エリオン公……ボードウィンのお兄さんも……』

 

 外部スピーカーと、広域通信……使用可能なあらゆる回線を駆使してなるべく全員へと通信を繋ぎ、セファーは宣言した

 

『……只今を以て、堕天使=セファー・ザドキエルはデビルガンダムに対し……最終手段による殲滅作業に入ります……該当範囲内の全員は指定座標へ集結、または影響範囲から直ちに待避を……以後、何が起ころうとも()()()()()()()()()()……これは警告です』

 

 一方的すぎる警告……ラスタル・エリオンは怪訝な表情を浮かべ、ガエリオとジュリエッタも言葉を失う……昭弘とシノは「一体何を?!」と喰って掛かるが、三日月だけは素直に指示に従うようにバルバトスを下がらせようとする

 

『オイ、三日月?! テメェ何で……』

 

『……セファーの頼みだから』

 

『ハァ!?』

 

『セファーの頼みだから、下がる……アイツの最初で最後の頼みだから……!』

 

 堕天使が常に撒き散らすGN粒子のお陰で、三日月達の通信はアリアンロッド側には傍受さない……だが、すぐ近くにいたガエリオとジュリエッタには聞き捨てならない内容だった

 

『……オイ、ちょっと待て……アレはお前らの何なんだ?』

 

 剣呑な雰囲気を纏うガエリオ、対する三日月も触発されたかの様に向き直り

 

『何? やる気なの? 良いよ、俺は……邪魔するアンタを倒して行くだけだから!』

 

 やり場の無い怒りをぶつけるかの様な三日月の態度……当事者の中で、最も辛い思いをしているのは……他でもない三日月だった

 団長であるオルガの義妹、仲の良いアトラの友達、バルバトスの整備を快く引き受けてくれる小さな天使……他にも言葉では言い表せない何かが、三日月とセファーの間にはあった……そんな小さな彼女が、世界の終わりを呼ぶ存在に()()()()()()向き合っている

 

 そして、()()()()()()()()()()()()()()……

 

 感情的にならない方が無理な話だ……今の鉄華団にとって、セファーは最早無くてはならない仲間……経緯はどうあれ、深く信頼された存在なのだ

 

『……ボードウィン卿、此処は退きましょう……』

 

 意外にもガエリオを嗜めたのはジュリエッタだった

 彼女は何となくだが察したのだ、堕天使と言われる彼女が……何故、あの様な行動を取ったのか……確信ではない、だが何処かすんなりと納得できる理由、彼女を突き動かすもの、信念、守りたいモノ……ハッキリとはしないが、確かに「何か」在るのだ

 

 嘘1つ無い、真剣なジュリエッタの雰囲気……ガエリオもその事に気付き、暫しの沈黙……

 

『……どうする? やるの? やらないの?』

 

『……いや、済まない……今のは忘れてくれ』

 

 踵を返し、ジュリエッタを置いて単独で待避し始めるキマリス……ジュリエッタは一度キマリスを見送った後、堕天使の方を見ながら独り呟く……

 

「……此処で消えないで下さい、貴女とは、まだ決着すら着いてないのですから……!」

 

 そのまま自軍の本隊が待つセーフティエリアへ向け、スラスターを全開にして跳躍……レギンレイズ・ジュリアもこの場を離れていった

 そして、一連のやり取りを黙って見ていた昭弘とシノ……

 

『悪ぃ……つい、カッとなっちまってよ……』

 

「良いよ、気にしてない」

 

『……セファー……ちゃんと、帰ってこいよ』

 

 バルバトス、グシオンリベイク、フラウロスの3機も離脱準備に入る……

 

 脱出ルートはほぼ一直線……だが、途中に先ほどの暴走で新たに発生したガンダムヘッドが植物の密生地帯のような場所をあちこちに作り出しており、最低4回は密生地帯を突っ切るようにしなければセーフティエリアまでは辿り着けない……

 

 だが、三日月達は怯む事無くルートを辿り始め……全員が離脱を開始した。

 この場に残ったのは、堕天使ただ一機のみ……

 

 異常に巨大化したデビルガンダムは、その巨体を支える為に幾つもの根を大地に下ろしている……規模や様相は違えど、その光景は原作最終話でネオジャパンコロニーに根を張った「デビルコロニー」にだいぶ似ていた……

 

 堕天使のコクピット内でセファーはせせら笑う

 

「……何が悲しくて、デビルコロニーに単独特攻とか……いよいよ私、ヤキが回ったかなぁ」

 

 だが、不可抗力とはいえ見過ごせる事態ではない……此処で抵抗できるのは自分だけ、手はある、相手の能力も把握済み、何とかする為の力もある、あとはやるだけ……

 

 ……そして、戻れる保証はない

 

 当事者となってしまった手前、セファーの心は何もかもを放棄したくなっていた

 

 だが、放棄したら全てが終わる……そしたら、優しかった鉄華団の皆も、好きだったガンダムも、今の私を生かすモノが全て無くなり、世界も終わる

 

 ……()()()()()()()()()()()()()()()()()

 そう考えたら、不思議と恐怖は無くなっていた

 

「……この光のお陰、かもね……」

 

 堕天使の全身を覆う緑色の光……人の意思を力に変える、人の造り出した物(サイコフレーム)が生み出す奇跡の現象……その力は未知数であり、数々の人知を超えた現象を実現してきた

 

「……頼れるモノは、ただ1つ……か」

 

 何度も見た奇跡の光景……今度は私がやるだけだ

 やり方なんて分からない、けど何となく理解していた……

 

「無駄な思考を捨て去れ、やるべき事だけを考えろ……私なら出来るんだ、自分を信じろ……自分が求めた世界を取り戻せ……!」

 

 堕天使を構えさせ、コンソールを操作して機体のリミッターを全て外す……

 サイコフレームや機体の演算回路……脳量子波制御機構へのバイパスを解放し、私の脳に全てを繋ぎ……思考だけで操作……擬似的に「インテンション・オートマチック・システム」を形成

 合わせて動力や各部の安定稼動を制御するリミットレベルをMAXにし、機体の全力を引き出す

 

「……ッく……ちょっと……キツい、かなぁ……やっぱり、仲介も無いからねぇ……」

 

 ダイレクトに機体制御や全機能を脳量子波制御でフルコントロールするのだ……よくあるロボットゲームのリミッター解放よろしく一定時間の全力稼動を行う代償は、相応の処理負荷……今までは持ち前の思考速度と元々の負荷の軽さで何のデメリットも感じなかった、でも今はオシャカになった仲介システムを避け、サイコフレームへの伝達情報量の拡大と処理速度向上の為にダイレクトに繋いだのだ……まぁ、その結果はお察し。

 

 ……ものすっごい頭グラグラする……熱中症とか、偏頭痛みたいな奴が……

 耐えられない程じゃ無い……けど、長くは持たない……かな。

 

(身を捨ててこそ、浮かぶ瀬もあれ……か)

 

 唐突に思い出した、何かのアニメの台詞……まさか自分が実践する事になるとか……

 

(でも、私は……棄てたくない……!)

 

 堕天使のシステムを痛む頭で掌握……戦闘でデビルガンダムの意識を此方に集中させ、サイコフレームの覚醒率を最大まで引き出せれば、超常現象を味方にアイツを何とかできる……「ガンダムUC」で起こった、ネオ・ジオングの自己崩壊現象……アレができれば最善だが、生憎と私とサイコフレームの同調率はまだ60%台からなかなか上がらない

 

「……最悪、()()()()か……()()()()を使うかもしれないわね」

 

 ガンダム世界にはお馴染みの大量破壊兵器、それすらも単機で上回る能力を持つMSは少なくない……この堕天使も例に漏れず、トンデモ武装は複数ある……それらは()()()()にそれぞれ仕込んだモノ……

 デビルガンダムが相手では最悪、併用もあり得る……だがその影響も考慮すると、出来るだけ使いたくはない

 

「……まぁ、出たとこ勝負で行くしかないよね……ッ!!」

 

 長々と思考するのは止めた、どうせなるようにしかならない……だったら相手が倒れるまで、手を休めないだけだ!

 

 私の意識は最早、堕天使の機体と肉体の区別が付かなくなりつつある……だが、止める訳には行かない

 デビルガンダムへ向けてまっすぐに突撃……同時にGNソードとテイルブレード、ビームキャノンも展開し、群がるガンダムヘッドを最低限だけ掻き分けて本体へ超接近、反応するデビルガンダムは腕で掴もうとするが、サイズ差と機動力で難なく避け切り、テイルブレードで頭を狙う

 

 普通の機体ならデビルガンダムに触れた時点で侵食が始まり、あっという間に取り込まれるが、機体を覆うサイコフレームの光が侵食を阻害……どころか拒絶しているらしく、向こうからは触れられない感じに弾かれ、此方の攻撃を深く刻んでいく……

 

 だがサイコフレームの光で傷を負った場所は、再生能力は遅延こそするものの停止させる迄には至らず、時間を掛ければ此方がタイムアップで敗北してしまうだろう……故に、早急にサイコフレームとの同調率を上げる必要がある

 

「……まだ足りないっての? やっぱり主人公補正は凄いよねぇ!?」

 

 悪態と共に回避ルートを阻むガンダムヘッドを両断、返す刃でデビルガンダムの腕を斬り裂き、ダメ押しで頭部の内蔵武装……「ミストルティン」を斬り裂いた腕に放つ

 

 デビルガンダム用に自己破壊プログラムを仕込んだ、ナノマシンを配合する弾丸が損傷部分に着弾……瞬く間に効果を発揮して再生活動を上回る破壊活動を開始した

 

「……でも、この程度の量じゃすぐに解毒されるわよねぇ?」

 

 言うが早いか……溶けた鉄が時を戻す様に自己破壊プログラムでの損傷は修復され、完全にデビルガンダムの腕が再生する……あわよくばとダメ押しで放ったが、結果的にはダメ元で終わってしまった

 

「やっぱチートよねこの再生速度は……ッ?!」

 

 軽口を言う暇もなく反撃とばかりに殺到するガンダムヘッド……サイコフレームが持つ物理法則無視の速度で上昇して回避、なおも追ってくるガンダムヘッドをナマス斬りにして再び睨み合う格好へと戻る……

 

「……このままじゃ埒が明かないなぁ……」

 

 刻一刻と迫る活動限界……今のところ捕まる心配は全く無いが、此方に決定打も無く、ジリ貧のままである

 

「……このままじゃ駄目か……やっぱり、決定的な奴が足りないや……やるしかない……かな?」

 

 既に覚悟は出来ている、本来ならもう少し粘りたかったが……迫る限界時間と、敵の進化速度を鑑みても、もうあまり時間は掛けられない……ミカ兄達はちゃんと離脱出来ただろうか?

 

「さすがにもう待てない……強行するしか……っ?!」

 

 その時……視界を掠めて敵の巨体を貫く鋼鉄の杭と、複数の爆発音……更に1機のMSの影が眼前に躍り出る

 MSは深紅の軌跡を描きながら、不規則な軌道で迫るガンダムヘッドを巧みに避けきり……デビルガンダムの胴体を貫く鋼鉄の杭を、手にした得物でハンマーよろしく盛大にぶっ叩いた

 

 凄まじい金属同士の激突音がこれでもかと鳴り響き、蛇腹の細い関節では耐えきれず上半身丸ごと勢いに負けて倒れ込むデビルガンダム

 対する攻撃したMSは反動を上手く利用して宙返りからアメコミのヒーローみたいな華麗な着地を見せ……ガンダムヘッドは先程の衝撃の余波が制御に影響してか、次々と何もせずに倒れていく

 

『……やっぱり、信頼はしてるけど心配だから……大丈夫?』

 

 着地体勢からゆっくりと立ち上がるMS……通信から響く、既知の声……

 

「……何で……来たのよ……私は来るなって……!」

『それはダメだ……!』

 

 セファーの慟哭を一言で切り捨てる三日月、堕天使の後ろには砲撃の元凶であるフラウロスとグシオンリベイクも接近……更に別方向からキマリスとレギンレイズ・ジュリアまでもが戻って来ていた。

 

『いけ好かん奴だ……だがそんな些細な事で、コイツを野放しにする訳には行かない……あくまで我々は、世界の驚異を排除する為に来たのだからな!!』

 

『まだ貴女とは、何の決着も付けていません……そして勝ち逃げもさせませんよ!』

 

 軍規違反も覚悟の上か……ガエリオとジュリエッタもヤル気満々で堕天使の傍へ寄ってきた

 

『……貴方達まで……!』

 

 デビルガンダムは先程のダメージからは既に回復しているが、巨大化の弊害か体勢を建て直すまでに相当な時間を要している……追撃するなら今しかない

 

『……言いたい事が山程出来ましたが、今は後です……!』

 

 言うが早いか、堕天使は低空飛行で疾走しながらデビルガンダム本体へと超接近……体勢が整う前に頭部をビームキャノンで焼き、その首をGNソードで刈り取る

 堕天使の行動に全員が触発され、思い思いに追撃を開始……

 バルバトスは予備で持ち込んでいた分の超大型メイスで手当たり次第にタコ殴り、グシオンリベイクはサブアームを展開……4本となった腕にそれぞれ120ミリライフルを持たせ、頭が刈り取られた首元や損傷箇所を的確に狙い打つ

 フラウロスも砲撃モード変形からのレールガン乱射で損害を拡大させ、キマリスも生き残りのグレイズ小隊に運ばせ、持ち込んでいた杭……ダインスレイヴを再び装填……他の機体の攻撃が途切れたタイミングを狙って、自身に迫るガンダムヘッドや本体のデビルガンダム目掛けて撃ち込む……バルバトスの猛攻に合わせる様にレギンレイズ・ジュリアが合流し、キマリスとフラウロスの邪魔をさせまいとガンダムヘッドを掃討しながら、自身も本体へ攻撃を加えていく……

 

『……おやっさん達、間に合ったんだ……!』

 

 先程から近接戦を行うバルバトス達の武器が何故か取り込まれない……その理由は、セファーが離脱直前におやっさん……雪之丞や、アリアンロッドの整備主任らに渡していたファイルと、擬似太陽炉(分解やデータ取り、特定の操作をすると自壊する機密保護型のナノマシン時限システム付き)……

 

 ファイルに書かれている()()()()を、同梱された擬似太陽炉を用いて2人が何とか実現させ、突貫工事で施した「(擬似)GN粒子コーティング」……

 それと堕天使のサイコウェーブの相乗効果によって、一種のジャミングの様な現象が起きているお陰だった……

 

 GN粒子コーティングを施した武装は、単純な物理強度の向上と共に「特定周波数に対応した超振動効果」を持つ事が出来る……その超振動の周波数と、サイコフレームから発せられたセファーの精神波(サイコウェーブ)が合わさる事で一種のジャミング電波の様に作用し、ナノマシンの群体であるDG細胞の機能減衰……特に侵食能力を大きく阻害しているのだ

 

 無論、周波数と精神波の強度次第ではナノマシンの集合体であるDG細胞を破壊する事も可能だが……突貫工事で施されたコーティング面積の乏しさと、精神波の周波数をDG細胞破壊に合わせる調整が行われてない為そこまでの効果は無い……

 だが鈍器としての大幅な強度アップと、侵食阻害効果を持たせる事に成功した時点で、デビルガンダムに対抗するには充分であった

 

『オラァァァ!!』

 

『いい加減くたばれぇぇぇ!!』

 

『邪魔はさせませんッ!!』

 

『タフな化物だな……だが、死ぬまでくれてやる!!』

 

『まだ落ちないんだ? だったら、死ぬまで殴る……!!』

 

 不思議と連携も取れ、無尽蔵に再生するナノラミネートアーマーにも、サイコウェーブの阻害効果による破損が少しずつ顕著化……僅かにデビルガンダムが鬱陶しさと苛立たしさに反撃を試みるも、悉く避けられ、流され、彼等の猛攻を途切れさせるには至らない。

 

〔∧※#*〇♪%&:※!∧%*─……&∧?!〕

 

 どれ程の損害を被っても、なかなか活動を止めないデビルガンダム……だが、ふとした瞬間急激に挙動が不自然に悪くなり、ガンダムヘッドが至る所でのたうち回り始めた

 

『……っ……?!』

『ナンだぁ?!』

『あ……』

 

 まるで急に襲ってきた痛みに耐えきれず、暴れまわる様な挙動の変化……その理由は、デビルガンダム本体の下半身に撃ち込まれた……真新しい鋼鉄の杭だった

 

『……最後の1本、またも直撃とはな……!』

 

 撃ち込んだ主……ガエリオの言葉が示す通り、ダインスレイヴの杭はデビルガンダムの脚部関節があった箇所……()()()()()()()()()()()()()()()を正確に貫いていたのだ

 

 唯一だが、細やかな筈の損傷に盛大なリアクションをする場所……それ即ち弱点である。

 ……ガエリオ・ボードウィン、2度目のスーパーファインプレーであった

 

 やるならもう、今しかない……!!

 

 数秒遅れで、堕天使はデビルガンダムへと突撃……その間に堕天使を包む光が、再び白い装甲を緑へと染め上げ……更に光量とフィールドを拡大させる

 

『……ぅぅ……うぁ……あぁぁぁぁぁぁっ!!』

 

 堪らない、堪らなく痛い……サイコフレームからのフィードバックで起こる頭痛に絶叫するセファーの声を響かせながら、堕天使がデビルガンダムの本体へと到達……武装を排除し広げた両腕から、緑色の結晶体が装甲を突き破る勢いで発生……あまりの光景に全員が言葉を失う中、堕天使の放つサイコフレームの光とGN粒子が最高レベルで共鳴し始め、周囲一帯を()()()()()と閃光で覆い尽くしていった……

 

 

 セファーの意識は、独特な浮遊感の中を漂っていた……

 

 感覚に覚えはないが、何となく理解する

 

〔……精神世界、もしくは……量子感応空間、かな……?〕

 

 もう頭の痛みも感じない……代わりに自分がどうなっているのかも分からなかった

 

〔……さすがに無茶振り過ぎだよねぇ……デビルガンダムをガチで相手するとか〕

 

 呟き、溜め息……ムチャの結果を思考する

 

 意識を向けると少しずつ鮮明に感じられる様になった、現実世界の様子……

 

 あれ程のたうち回っていたデビルガンダムは、完全に時間が止まっているかの様に動かなくなって……周囲のガンダムヘッドも全て停止、少しの間を置き、端から装甲が瞬く間に色褪せ……完全に色が無くなった場所が今度はボロボロと崩壊していく……

 

〔……成功、したのかな……?〕

 

 恐るべき速度での経年劣化……まるで凄まじい速度での早回し映像。

 「ガンダムUC」のネオ・ジオングの最後と同じ、何らかの作用で自己崩壊をしていくデビルガンダム……猛威を振るった化物の、最後の瞬間だった。

 

 やがてデビルガンダムそのものが消え去り、脳内に撮された映像も途切れる……

 ようやく全てが終わった……さすがに自分がどうなったかは未だに分からない、生きているのか、死んでいるのか……

 

〔……兄さん……ミカ兄、私……ちゃんと仕事、終わらせたよ……みんな、誉めてくれるかな……?〕

 

 1人だけの空間で、セファーは自身の兄達の反応を想像する……

 

 オルガなら「ああ、最高だったぞ」と頭……撫でてくれるかな? ミカ兄……なら「……うん、上出来じゃないの?」と認めて……くれるかな……?

 

 やがて薄れていく意識の中で、あの時の様な……再び誰かの声が聴こえてきた……

 

 何処か聞き覚えのある、優しさと強さに満ち溢れた質問の声と……不安と焦燥に駆られながらも、私の名前を呼び続ける声だった……




サイコフレームの光と、擬似GN粒子が溶け合う共鳴現象……
このお陰で擬似GN粒子にも、オリジナルの太陽炉のGN粒子と同等の超常パワーが発揮される事になり、デビルガンダムに道連れされる未来だけは潰えました。

原作ガンダムには存在しないオリジナルの設定なので、奇跡だと思ってください。
……しかし、まさかのガエリオくん大活躍……ウチ、そんな思い入れ無かったと思うんだけど……アレかな、個人でダインスレイヴをブッ放せるキマリスがデビルガンダム討伐するのに期待したのか……それとも前にアンケートしたジュリエッタとの仲が影響したのかな……?

……ともあれ、デビルガンダムはめでたく討伐完了。

しかし、代償としてセファーは意識不明の重体の模様……
彼女がどうなるかは、薄れゆく意識の中で取った行動の先に待っている。

次回、エンディング……セファーのたったひとつの願いは、叶うのか?

※【超々重要!!】最後に、セファーに取らせたい行動は?

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