【本編完結済み】寝落ちしたらモビルアーマーになってた件 ~鉄華団に「厄災の天使」が味方したようです~   作:睦月透火

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声優アンケートの締め切りは延長します!(未定)

あと、今回は道中の細々を使った短いオリジナル回。
同時期に三日月とクーデリアのキス事件が行われてますw

ブルワーズ戦を乗り切り、次に向かうのはドルトコロニー
ここに潜む魔物たちを何とかする為に……私が取った手段は……



第9話 守る為に、今やるべき事

 うーん、少し強引かもしれないなぁ……

 

 昭弘兄の弟である昌弘くんを、他の阿頼耶識持ちの子とまとめて救出したため、昭弘兄がグシオンに乗る理由が薄まっていた。

 それを強引に禍月から発破を掛けて貰って、私も改造に手を出して原作通りに乗って貰う……なんか、昭弘兄には少し悪い気がしてきたけど……後々、戦力不足で泣くのだけは避けなければいけない……特に地球降下後とかの地上戦ではね。

 

 それはそうと、実は昨日……ヤマギ君がシノ兄とこっそりグレイズに阿頼耶識を乗っけている現場に遭遇してしまった。

 

 

「……おやっさんには黙っててくれ! 俺は少しでも、皆を守る為の力が欲しいんだ!」

 

「……なぁんだ、それなら最初からコソコソせずに私の所に来れば良かったのに……」

 

「「……は?」」

 

 実は、この事を見越して……私はブルワーズ戦後の時点でオルガ団長や名瀬さんからも了承を取り、鹵獲したグレイズの1機を鉄華団仕様に改造する話を付けていたのである。

 無論、私が手掛けるグレイズなのだから()()()()()()()()M()S()()()()()()()()()()()魔改造を施す前提である……そして勿論、阿頼耶識の調整なんかも行うつもりだった。

 

 この時、私はシノ兄の専用機『流星号』にも手を出す事に決めた。

 勿論、昭弘兄の乗るグシオンの改造にも手を出させて貰う予定だし、バルバトスの阿頼耶識もこのどさくさに紛れて調整してしまおう。

 

「……私が、貴方の専用機も作り上げるから」

 

 しばらくキョトンとした顔から戻らなかったシノ兄とヤマギ君だったが、ようやく復帰したシノ兄の顔は、専用機という言葉でいつになく興奮していた。

 

──────────

 

 さて、ドルトコロニーに着くまではまだ暫く時間がある……

 その間にグシオンの強化プランをまとめて……いや、それ以外にもやる事は多い。

 

「……阿頼耶識の調整、とりあえず今はバルバトスだけでも……!」

 

 今の時点ではまだ、鉄華団のMSに使われている阿頼耶識は不完全な奴だ……このままエドモントンまで進めば、確実にミカ兄はバルバトスの全力を使った反動で身体に不調を来す……だから今の内に阿頼耶識システムに手を加え、少しでもデメリットを無効化……ないしは低減を目指す必要がある。

 

(前回はバイオコンピュータを仲介として解決したけど、今回は準備に掛けられる時間もあまり無い……バルバトスだけでも、エドモントンまでに間に合わせないと……)

 

 阿頼耶識の調整には時間が掛かる……作業そのものは空き時間で進められるのだが、如何せん私だけしかやり方を知らないのがネックだ……

 

(……コロニーでの件を何とかする為の下準備もまだあるってのに……!)

 

 頭を掻きながら、私はビルダーを操作し……出来上がったパーツ達を4つの箱に納める。

 

「……禍月にも手伝って貰うしかないかぁ……」

 

 さすがに「コレ」を転生者以外にどうにか出来る筈もなく……しょうがない、と言う風な溜め息を吐いて私は4つの箱を持ち、禍月の部屋へと歩を進めるのだった。

 

──────────

 

 私はようやく復調した禍月に「あるお願い」をしに来た……その仔細は転生者にしか理解できない故に、そして求められるモノが理解できている人物にしか頼めない故に。

 そして私が禍月の部屋に持ち込んだ「ある物」……それを見た直後から禍月の視線は私の顔と、置かれた物を何度も往復する……それは、この世界には()()()()()()()()だから。

 

「……時間が足りないの、私がグシオンやバルバトスの調整で手一杯だから」

 

「……それは分かってるさ」

 

 頭を掻き、深い溜め息と共に禍月は肯定を口にする。

 

「私以外にコレを何とか出来るのは、同じ転生者の禍月だけだし……」

 

「……まぁ、当然だろうな」

 

 掻く為に一度下げた頭を再び持ち上げ、再び肯定をしながら……禍月は備え付けのテーブルに置かれた物を指差しながらこう言った。

 

「……だが、なんでよりによって『オモチャ』なんだよ!?」

 

 そう、禍月の部屋に私が持ち込んだ物……それは、何処のトイショップに出しても人気爆発間違いなしであろう手頃なサイズで、中身が一目で理解できる様に綺麗なプリントを施された4つの箱……一際目を引く名前のプリントにはそれぞれ『OO(ダブルオー)』『CHERUDIM(ケルディム)』『ARIOS(アリオス)』『SERAVEE(セラヴィー)』と書かれていた。

 

「オモチャとは失礼な!! この子達は私が造った、脳波感知式遠隔操作端末「GNブレイン・セミ - インテリジェンス・ユニット」……略して『Gビット』!!」

 

 急造だが、前世で使った脳量子波モデルをベースとして……脳波を感知して自律稼働し、本物と遜色無い素材(GPD基準)で形作られた()()()()……この4機はその先行試作型モデル……

 この子達にはプラフスキー粒子の理論を応用し、現実世界でガンプラの稼働・制御を可能とする動力源「プラフスキードライヴ」を搭載している。

 

 ……さすがに専用の筐体まで設計する時間が無かったので、最も早く転用可能な既存機体のデータから、GN粒子の代用として稼働させられるこの4機を選択・製造したのだった。

 

「………………………………で、俺に何をしろと?」

 

 たっぷり間を開けて、ようやく言葉を口にした禍月の顔……物凄く何か言いたげだが、代用案が思い浮かばず他に手はない事を痛感し、半ば自棄を起こして「気でも狂ったか?!」と言われそうな手段に手を出そうとしている……そんな表情だった。

 

 失敬な……(前世で実践済みだから)ちゃんと使えるし、今度は4機もあるから使い分けも出来るんだよ?!

 

「確かに見た目オモチャっぽいのは否定できないし、組み上げ方も似てるけど……禍月にはこの子達を完成させて欲しいの、もうドルトコロニーまであと2~3日の距離しかないから大急ぎで!」

 

 そう言いながら私はパッケージを開き、中身をしっかりと禍月に見せた……だが禍月は中身を見た途端、何故か黙ったまま反応しなくなってしまう。

 

「……間に合いそうに無いなら、使えそうな1機だけでも良いから……」

 

 中身を見てなかなか反応しない禍月に……自分だけ異常に舞い上がっていた事を自覚した私は、項垂(うなだ)れる様にそれだけ言い残して部屋を去った。

 

(とりあえず最低でも1機あれば、不測の事態でも何とかなると思う……後は、グシオンの改造とバルバトスの阿頼耶識も調整しないと……)

 

 自分の部屋に戻って何とか気を取り直し、私は自分の頬を軽く叩いていつもの……背中に「ビスト財団」のシンボルがプリントされたツナギに着替えた。

 

 ……そう言えば、コロニーに着いてからの行動方針と対策を確認してないや……と、禍月への用事を思い出したが、あの様子だと「今度は何だよ……!」って怒られそうだから後にしよう……




はい、また出ましたよガンプラ作戦……
今度はセカンドシーズンの4機!

え、ビルダーで最初から完成させとけよって?
ビルダーはグシオンや流星号用のパーツの方が急務です
要は時短よ時短!
決してビルドファイターズ見て書いた訳じゃ無いですからね!?

あと、声優宛てアンケート……なんで悠木さんが大人気なのか。
「蜘蛛ですが、何か?」のクモ娘ちゃんだったんですね……
そりゃタイムリーだから票が入る訳だわ……

さて、禍月はちゃんと組み立ててくれるでしょうか……?
(´・ω・)

セファー(透火)の脳内再生ボイス担当アンケート決勝戦!(※ 今回の1位が設定上の声優さんとなります)

  • 雨宮 天(アセイラム姫/アルドノア・ゼロ
  • 水樹奈々(フェイト/リリカルなのは)
  • 悠木 碧(ターニャ/幼女戦記)
  • 種田梨紗(マシュ・キリエライト/FGO
  • 林原めぐみ(綾波レイ/エヴァンゲリオン

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