【本編完結済み】寝落ちしたらモビルアーマーになってた件 ~鉄華団に「厄災の天使」が味方したようです~ 作:睦月透火
思い知ったよ、こんな理不尽な思いは
……今回限りにしたいね。(とある人物の手記より抜粋)
お待たせしました、なんか問題になりそうだけど11話!
私の画策や計画も空しく、オルガ団長の鶴の一声で禍月は艦内待機……
原作より早くグシオンリベイクは完成してたので私もイサリビに乗ってたけど、同行できない(流星号の阿頼耶識の再調整がまだ残ってる)ので実質原作通りの展開に……オーマイガー。
しかし、苦肉の策としてビスケット君に
後は首尾良く転ぶのを祈るしかない……
待ってる間に流星号の強化プランを練っていると、
これは買い物組に持たせたリュックに仕込んだ複合センサーが周囲の会話や人の動きをチェックし、部外者に仲間が害された時などに対応する為の物……つまり、原作通り「アトラちゃん誘拐」が起きた事による警報だ。
この警報は勿論、同じ端末を持つ禍月にも伝わっており、2人は早速対処するために端末を展開して頭へと装着……手持ちのタブレットにケーブルを繋ぐと、タブレットの画面にはMSのOS起動画面が映し出された。
そう、今頭に装着した端末は「G - ビット」を操作するための脳波コントロール装置であり、対になっている端末同士を繋ぐ専用の量子通信によって、対応するビットを制御するのである。
今回は作戦成功率を高める為に同時展開を実施……
禍月が持つ端末は「
端末を繋いだタブレットに機体のステータスと内蔵カメラの映像が映され、起動準備は整った。
「「出る(よ)!」」
私と禍月はそれぞれ担当の2機に指示を送るのだった。
「……や……ッ……放して……ッ!!」
「……ってぇ、コイツ噛みやがった!」
「に、兄さん! 何でこんな事を?!」
目の前で屈強な男達が少女……アトラを捕まえようとする。
引きつった笑みをしながらその光景を見つめる兄に、訳が分からず理由を問うビスケットだが、兄サヴァランから発せられた言葉に耳を疑がった……
「お前たちが運び込んだ荷物……それを受け取った奴らが暴動を起こす前に! そこの! クーデリア・藍那・バーンスタインをギャラルホルンに引き渡すんだよ!!」
「……な、え……兄さん、彼女は……!」
ビスケットは誤解している事を伝えようとするが、大の男3人に囲まれたアトラが遂に捕まり、組み伏せられてしまう……
だがその直後、ビスケットが背負っていたリュック……その上部が勝手に開かれ、中から2つの
「……な、何だ……?」
1つ目は青と白、2つ目は緑と白に彩られた人型の何か……鋭角で象られた物体が2つ、ビスケットの頭上に滞空、全員の視線を釘付けにしている……
……そして、沈黙はその物体から発した光と音によって破られた。
「ぎゃあっ!!」
「ぐぅッ!?」
「痛ぇッ?!」
緑の方からピンク色の光が放たれ、アトラを組み伏せていた男の1人の背中に吸い込まれ……直後に襲われた凄まじい痛みと熱さに驚き、男はその場から離れて転げ回る。
続けざまに2人目は左の太ももを撃ち抜かれ、3人目はビスケット達に向けていた銃ごと手を撃たれてしまっていた。
「……な、何が……」
[ビスケット、アトラを連れて三日月と合流しろ!]
青い方から突然、見知った人物の声が響く……その間にも緑の方が屈強なはずの男をアトラから引き剥がし、ビスケットの方へと誘導する。
「……え、ちょっ……」
アトラも何が何だか訳が分からないまま、緑の方に促される様にビスケットの方へ。
[行け! すぐに三日月が来る、オルガにも伝えてるから早くしろ!!]
緑の方からも響く声に急かされ、止む無くビスケットはアトラを連れて部屋を出ていく……
残されたサヴァランが止めようと一歩を踏み出すが、それを青いオモチャ……「
[悪いが、お前の策略はご破算だ……だが、このまま死にたくないなら一緒に来い。]
禍月の言葉は、端末を通じて私にも聞こえる……異を唱えようと私も口を開くが、禍月の次の言葉に「策がある」と感じて止めた。
[……お前、板挟みだったんだろ? 上の連中と、外のアイツらと……何とかしてやれるかもしれんから、大人しく付いて来い。]
「……ほ、本当か……本当にナボナさん達も……」
[可能性はある、確実じゃねぇけどな……でも、お前もここで死にたくはないだろ? このままじゃお前も確実に上の連中に殺されるぜ? なんせお前は
恐らくそれは確実だ……この暴動の首謀者……ナボナさん達下級労働者の集まりは、この状況をギャラルホルンに利用されて残らず殺される……そういう筋書きだから。
そして、ギャラルホルンとの取引や、この事件の内情を知る彼……サヴァランも、黙って見過ごす筈がない。
だが、判断を渋るサヴァランに痺れを切らした禍月は「
[グダグタしてると風穴が空くぞ? ここで死にたいなら別に良いがな。]
なかなか強引な手段だけど、彼も生かしてた方が後々役に立つと判断したのだろう……私も禍月の判断を信じて、任せる事にした。
・
・
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ビスケットとアトラが拉致された事を、労働者組合のリーダーであるナボナから聞かされたオルガの元に、定時連絡を掛けた三日月……そこで拉致の情報を知り、クーデリアの事をフミタンに任せて三日月は単独で動き出した。
ご丁寧に、出発前に渡したリュックをクーデリアに持たせて。
(良かった……前もって護衛に役に立つからって、伝えといて正解だったわ)
禍月はシステムを起動させ、恐らくもう救出に動いている……なら、私はクーデリアと別れてしまうフミタンを何とかしないと……!
そう思った直後、こっそり部屋から出ていこうとするクーデリアをフミタンが制止……そしてそこに仮面を付けた
一応、「
……で、原作通りにモンタークはフミタンに課せられた任務やら支援者だった「ノブリス・ゴルドン」の事を言いたい放題してさっさと去り、ショックを受けたクーデリアとフミタンが別れた所で私は「
「……な、んで……オモチャ……? 独りでに動いてるの?」
[………………ッ?!]
あ、ヤバい捕まった……しかも足の遅い
このままだとタイムロス待ったなし、そう判断した私は
[……クーデリアさん、私です。]
「……え、この声は……確か……タービンズの……睦月さん?」
[はい、今すぐ三日月と合流してください……フミタンさんは私が何とかしますから。]
何とかする……現段階ではそうとしか言えない為、説得力に欠けるがこの際しょうがない。
実際、何とかしないと折角建てようとしている生存フラグがへし折れる……それは何としても避けたい!
私はクーデリアの服を「
[早く、三日月の所へ……]
人通りを避けながらクーデリアを先導するが、彼女の注意はすぐ隣の路地で繰り広げられている光景に気を取られ……って居たぁ!?
デモ行進の反対側……ちょうど向かい側の所から、デモの様子を尻目に顔を伏せている彼女を発見した。
勿論クーデリアも気付き、デモの隊列を横切ろうとするが……
「アレ? 貴女、もしかして……?!」
デモに参加していた女性の従業員の1人がクーデリアの存在に気付き、まさに原作通りのストーリーが再開されてしまった。
……ヤバい、ヤバイヤバイヤバイですよ!! このままだと生存フラグが死亡フラグに刷り変わるッ?!
しかし結局、
リアルでも、体が2つあればなぁ……と、思ったり。
制御難しそうだけど~
さて、サヴァラン君を拉致した禍月くんですが
……なに考えてるのかな?(すっとぼけ)
セファー(透火)の脳内再生ボイス担当アンケート決勝戦!(※ 今回の1位が設定上の声優さんとなります)
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雨宮 天(アセイラム姫/アルドノア・ゼロ
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水樹奈々(フェイト/リリカルなのは)
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悠木 碧(ターニャ/幼女戦記)
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種田梨紗(マシュ・キリエライト/FGO
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林原めぐみ(綾波レイ/エヴァンゲリオン