転生した俺は異世界でイキれるのか!?   作:iso79

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 しおり付けていただいた方ありがとうございます。

割と真面目な話を出来るだけ軽く書きたいですね(書けるとは言っていない)


第3話

 何が起こったのか分からないが、とにかく村長について家を飛び出す。

あたりはすでに暗いとはいえ、小さな村なので異変にはすぐに気付くことができた。

 

 一軒の家に村人が集まっている。俺たちは急いで駆け寄り事情を問う。

 

 「何があったんだ!!」

 「あ、村長!私達も今来たところなので・・・

  しかしエモット夫妻宅で何か起こっているようで」

 

 その時、大きな音とともに家のドアが乱暴に開かれた。

 

 

 「なんだお前らは!?邪魔だ、どけ!!」

 

 その言葉とともに中から、いかにも荒くれものと言った風体の2人の男と

短剣を突きつけられ髪を引っ張られながら引きずられてくる女の子が出てきた。

 

 「エンリ君!!」

 「チッ、あの野郎てこずらせやがって!オラ!オメーらさっさと道を開けやがれ!」

 

 この状況でどうすべきなのか。動けるものなど誰もいなかった。

それは俺だって同じことだが、とにかく少しでも人質から気をそらさなければと決意し前に出る。

 

 「なんだお前は?俺が殺さないとでも思ってんのか!?」

 「ま、まあ落ち着け。その子を放すんだ」

 「ケッ、偉そうに!俺たちが本気だってことをこのマヌケに教えてやれ!!」

 

 交渉の余地なく、もう一人の男が短剣を振り上げながら襲い掛かってくる。

 

 不味い!戦いどころか、殴り合いのけんかすらしたことのない俺がどうしろってんだよ!

 

 「死ねや!!!!」

 「う、うわぁぁぁ!」

 

 なんとか体を守ろうと必死に前に腕を交差させ、強く目をつむる。次に来るであろう

痛みに耐えるため、歯を強くくいしばった!

 

 カン!

 

 「はぁ?」

 

 しかし、なぜか痛みは来ない。恐る恐る目を開けると、目の前には短剣を持って

呆然とつったている強盗がいた。

 

 「あ、あれ?」

 「お前、一体なにしやがった!?」

 

 強盗は今度は腰だめに短剣を構え、ついてきた。

何が起こったのかはわからないがとにかく避けなければ!

倒れこむように短剣を避けると、強盗はバランスをくずしつんのめっている。

 

 「うわぁぁぁ!!!」

 

 ここしかない!勢いでタックルをかます!

 

 ゴシャ!!!!

 

 低い嫌な音とともに強盗の男は吹っ飛んでいき、5メートルほど飛んでピクリとも動かなくなった。

予想外の出来事にその場の全員が固まる。最初に再起動したのは、相方をやられたもう一人の強盗であった。

 

 「よくもやりやがったな!!」

 

 逆上した強盗は人質の女の子を放り出して切りかかってきた。

 

 カン!

 

 しかし、先ほどと同じ音を立てて短剣は見えない壁にはじかれる!

 

 よくわからないがチャンスだ!

 

 俺は見よう見まね右ストレートを放つ!

 

 グシャ!!

 

拳は見事に敵の頭に命中し、俺は生あたたかい血しぶきをあびた。

 

「ハアハアハアハア」

 

なんとかやった・・・緊張が切れ、俺はその場に座り込む。

 

「イチロくん、君武闘家だったのか?いやそれよりも君のおかげで最悪の事態は避けることができた、ありがとう」

 

 村長が駆け寄ってきて俺に声をかける。段々と興奮が冷めてゆき徐々に自分のしたことに気が付き震える。

 

 「人を殺してしまいました・・・」

 

 しかし村長は不思議そうな顔で

 

 「当然じゃないか。それだけのことをあいつらはやっていたんだ。もちろん、王国の法律的にも許されている行為だよ」

 

改めて、ここは俺の知っている世界ではないことを認識させられる。

 

「お父さんが・・・お母さんが・・・どうしてこんなことに・・・」

 

 その声に顔を上げると、先ほど人質に取られていた女の子が泣きじゃくり他の村人に介抱されていた。

 

「あの・・・」

「この世界は人間にやさしく作られていない。モンスターだけじゃない、人間どうしでさえこのようなことが起きる・・・さあ、もう疲れただろう。ここは私に任せて君は体をふき、ゆっくり休みなさい」

 

 

 

 

 

 

 翌日の早朝、俺と村長は村の入り口で向かい合って立っていた。

 

 「ほら、この道を行けばエ・ランテルに着く。気を付けていくんだよ。後これ少ないけど、受け取ってくれ」

 

そういって小さな袋を差し出す、中身を確認すると20枚ほどの銅貨と少しの銀貨が入っていた。

 

 「そんな!もらえませんよ!」

 「君がいてくれなければ、被害がもっと増えていた。その報酬だと思ってくれ。それにエ・ランテルで冒険者になるんだろう?登録料どころか、足代も払えないよ?」

 「・・・ありがとうございます。これお礼はいつか必ず」

 

 俺はもう一つ気になっていたことを尋ねた。

 

 「あの、昨日の女の子は?」

 「気になるかい?なんだったら君が村に残ってあの子の伴侶になってくれてもいいん だよ?力の強い男手は大歓迎だ!あの子にはまだ決まった相手もいないようだしね。」

 「それは・・・」

 「いや、すまない。恩人に意地の悪いことを言った。だが私はこの村の村長だ。時には本意ではない決断もしなければならない。私も君も出来ることをするしかないんだよ。」

 

 あの子はどうなってしまうのだろう・・・まさかいきなり追い出されたりはしないだろうが。

 

「ほら、もう行きなさい。エランテルは半日以上かかる。遅れると日が暮れてしまうよ。」

 

 

 村を出立し、青く晴れ渡る空には似つかわしくない暗澹たる気持ちで毒づく。

そうだ、クソ!俺にはどうしようもなかったんだ。

 

 そして一度深呼吸をし思考を切り替える。

俺にできることか・・・。腹を決めよう。

もうこうなったらこの世界が、夢だとか現実だとか言っていられない!

もっと強く、偉くなって多くの人間を守ってやる!!

 

 その決意を胸に俺はエ・ランテルに向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回で導入は終わりです。次から本格的に話に入ります。
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