個性把握テスト(個性許可の体力テスト)は緑谷の【破壊】に関係ないものばかりで、絶体絶命かと思われた。
しかし緑谷の個性には身体能力向上という効果が付いており、入試の時のことを考えたらかなり期待できそうである。
恐らく普通の増強型を超える威力があるだろう。
緑谷は言動と裏腹に自信に満ちていた。
1種目目 50m走
緑谷(50m走か…それはそうと気になるペアは……)
50m走の順番は番号順の様だった。
そうなると緑谷のペアは…
緑谷(かっちゃん!?)
緑谷(どうしよう…気まずいなぁ)
相澤「次は緑谷と爆豪だ。早く並べ」
そんな事を考えていたら自分の番が回ってきた様だ
爆豪はポケットに手を突っ込みながらこっちを睨んできている。
緑谷「あっ、ハイ!!」
そう叫ぶと位置に着く
ロボ「イチニツイテー」
ロボ「ヨーイ」
そう聞こえると緑谷は体制を前がかりにして用意をする
ロボ「ドン!!」
緑谷は無我夢中で走る。
走ってみると思ったよりもかなり早く、ほんの数秒でゴールしたようだった。
相澤「2.07」
結果は大記録。
今の所一番速かったのは飯田くんだったが、それよりも約1秒も速かった為飯田くんは悔しそうな顔をしている。
そして一番驚いていたのは意外にも麗日お茶子。
麗日(緑谷君ってあのロボ破壊してたから発動系かと思ってたけど増強型なんかな?)
麗日(それか二つの個性のハイブリットとか…)
麗日(どちらにせよ凄い個性や!羨ましい…)
入試を見ていた麗日だからこそ緑谷の記録に対しては一番驚いていた。
2種目 握力
この競技も緑谷は身体能力を生かした動きをする予定である。
やがて時間が経ち、緑谷の番まで回って来た。
緑谷は測定器に指を通して少しずつ力を入れながら握っていく。
握り終わった後、緑谷はもういいかと思い測定器の数字を見る。 しかしそこには数字で《0000》と記されていた。
緑谷(この測定器壊れてるのかな?)
そう思った緑谷は相澤先生にこの事を知らせる。
緑谷「相澤先生。ちょっと良いですか?」
相澤「ん?緑谷か、どうした。」
緑谷「この測定器、壊れてるらしくて握っても数字が表示されないんですよ」
測定器の《0000》の所を指差しながら壊れてると指摘した。
その様子を見て相澤は溜息をついてから気だるげに説明した。
相澤「はぁ…その測定器は壊れてる訳じゃなく、限界を超えた力で握ったからだ。緑谷、今までの多くの雄英の生徒が居たが握力測定不能ってのはお前が初めてだよ。」
その話を聞いている緑谷は少し驚きながらも「分かりました」と言って次の競技の方へ向かって行った。
相澤(測定器の限界を超えるなんてオールマイトでも出来るか怪しい業だろう。それに巨大ロボを破壊していた時は発動系かと思っていたがな…謎は多いが相当な強個性なのは間違いないだろうな。)
相澤は緑谷の後ろ姿にそんな事を考えていた。
3種目目 立ち幅跳び
この競技も緑谷は自分の身体能力の高さを信じて普通に行うことにした。
さっきの握力測定の事を考えると立ち幅跳びにも期待して良いだろう。
結果……… 160M
5種目目 ボール投げ
この競技は爆豪が最初にやった競技でもある。
因みに爆豪の記録は“705.2” 緑谷はこの記録はどうしても超えてみたかった。
緑谷は爆豪の事は勿論認めている。
なので、爆豪が凄いと思っているからこそ勝ちたいと思ったのである。
緑谷の番が回って来た。
円の中に立ち、右手に持っているソフトボールを見つめる。
そして少しステップをしてから右手を思いっきり振りかぶる。
更に人差し指で押し出すかのようにして威力を上げた。
緑谷の投げた衝撃で突風が起こり、ボールは少し変形しながらも空の彼方まで飛んでいった。
結果…… 1480.6M
投げた後には皆から歓声が上がった。
その異次元な記録のせいか、悔しがる者はおらず、驚いている者が殆どだった。
しかし、爆豪だけは呆然として立っている事しか出来なかった。
爆豪(どういうこった!個性が出るのは4歳の時だが、あいつは一年前まで無個性だった筈。今になって出てきたってのは考え辛ぇ。それか突然変異という線もあるが、あいつの記録を見た限りだと増強型、たった一年で使いこなせる訳がねぇ。)
爆豪(ってことはアイツは俺のことをずっと騙してたのか?)
爆豪(クソナードがっ!!)
そして全ての競技が終わった。
相澤「それじゃあ一人一人発表なんて非合理的な事はせずにパパッと結果発表をする。」
1 緑谷 出久
2 八百万 百
3 轟 焦凍
4 爆豪 勝己
5 飯田 天哉
6 常闇 踏陰
7 障子 目蔵
8 尾白 猿夫
9 切島 鋭児郎
10 芦田 三菜
11 麗日 お茶子
12 口田 甲司
13 砂藤 力道
14 蛙吹 梅雨
15 青山 優雅
16 瀬呂 範太
17 上鳴 電気
18 耳郎 響香
19 葉隠 透
20 峰田 実
結果がスクリーンに映し出された。
相澤「ちなみに、除籍は嘘な」
『ハァァァァァァァ!?!?』
峰田「よ、よかったぁぁ!」
峰田は心臓に手を当てながら半泣き状態で安心していた。
八百万「あんなの嘘に決まってるじゃない…ちょっと考えれば分かりますわ」
緑谷(気、気付かなかったぁぁ)
轟や八百万など余裕のある上位者は嘘だと思っていたそうだ。しかし、我らが緑谷は本気だと思っていたらしい。
相澤「まぁそういう事だ。今日の所はここで解散。それじゃあ各自教室に帰るように。」
相澤がそう言うと後ろを向き、校舎裏の方までゆっくりと歩いて行った。そして生徒達の死角である木陰の所を通るとその場で立ち止まった。
相澤「見ていたんですか、オールマイト。」
オールマイト「あぁ、相澤君は去年は学年丸々除籍にしてるからね。今年はどうなるんだと思って見にきたんだよ。」
相澤「…緑谷出久」
オールマイト「!!」
オールマイトは緑谷の名前を出されると過剰に反応した。
相澤「見に来た目的は彼じゃないんですか?」
オールマイト「そ、それはだな…」
相澤「入試、体力テスト共にぶっちぎりのトップで合格。更にそこらの増強型よりも遥かに強力な身体能力。入試で見せた巨大ロボ破壊。 彼がどんな個性を持ってるかすら見当がつかないですよ正直。もう既にプロヒーローを超えている。少なくとも私よりは圧倒的に強いですよ。」
相澤「まぁ要するに、どう思うかは勝手ですが特別扱いはしないでくださいね。強いだけじゃヒーローは務まらない。見込み無しと思ったらすぐ切り捨てます。」
そう言うと相澤は教室へと歩いて行った。
オールマイト「….」
オールマイト(緑谷少年…)
緑谷『きっ、君が!』
緑谷『君が助けを求める顔してた!』
オールマイト(トップヒーローは学生時代から逸話を残している。)
オールマイト(体が勝手に動いていた。)
オールマイト(入試の時のアレはまさしくソレだろう。)
オールマイト(やはり緑谷少年には…)
オールマイト(私の個性を受け継いで欲しい!!)
どうもこんにちは安定のバリアンです。
アンケートはまだもうちょい貼っときます。
気軽に回答してください。
それではまた次回