桜舞うある春の日。一人の少女が小川のほとりで読書をしていた。
彼女の名は宮永咲。今年清澄高校に入学した新入生である。見た目はどこにでもいるような女子高生であるような気もする・・・のだが、美しい。周りとは一線を画す美しさである。地味といえば地味なのだが。
今日は清澄高校の始業式だったが、中学生の頃から友達がほぼおらず、高校でも友達ができそうになかった咲は、式が終わるとすぐにここへ逃げてきたのである。
読書がひと段落ついたので、本を閉じた。その時、向こうから誰か来るのに気づいた。
(ん、あの子も清澄高校の新入生かな。制服が同じだし)
(それにしても、なんなのあの胸は。見栄えがいい女は楽だねぇ)
その少女に気づかれた気がしたので、あわてて本を開いた。
そして気づかれないように、自分のなけなしの胸を確かめた。
(そろそろ帰ろうかな)
??「咲ー」
咲「ん、京ちゃん、どうかした?」
彼は須賀京太郎、咲の数少ない友達である。色々と鈍感なモブ男だが、鈍感なことが咲と友達になれた理由でもあるが。
京「学食行こうぜ!」
咲「別にいいけど」
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咲「相変わらず人使い荒いよね」
京「いやー、だって今日のレディースランチ、メチャメチャうまそうだったからさ」
京太郎は食べ始めてしばらくすると、スマホをいじり出した。
咲「京ちゃん何やってるの?」
京太郎は咲にスマホを見せた。
咲「京ちゃんって麻雀やるんだ」
京「うん。ようやく役を覚えたところだけど」
咲「京ちゃん物覚え悪いもんねー」
京「それは言わないでくれ・・・」
京「そういえば咲も麻雀できるの?」
咲「まあ、ルールぐらいなら分かるけど・・・」
京「じゃあ今から付き合ってよ。面子が足りないんだ」
咲「はぁ・・・どこに行くの?」
京「麻雀部だよ。旧校舎の屋上に部室があるよ。早く行こう」
咲「いやまだ付き合うって言ってないけど・・・」
咲は京太郎によって強引に麻雀部室に連れられた。
京「カモ連れてきたぞー!」
咲「・・・はぁー」
??「……お客様?」
咲「あの時のお胸さん・・・」
彼女は原村和。桃色のツインテールがトレードマークだ。
和「失礼な方ですね。許しません。」
??「そうだじぇ。和ちゃんのことを悪く言うのは許せないじぇ」
彼女は片岡優希。タコスが好きな低身長少女で、今もタコスを食べている。
優「和ちゃんは昨年の麻雀全国中学生大会の優勝者なんだじぇ」
咲「へぇー」
和「では、始めましょうか」
咲「部長さんはいないのですか?」
和「今は奥で寝てます」
(あわよくばこのまま帰りたかった・・・まあ和っていう人がそれなりに強いといいけど)
和「25000点持ちの30000点返しで順位点はなしです」
咲「はい」
東一局、東家が優希、南家が京太郎、西家が咲、北家が和という席順で始まった。