宮永咲が本当に魔王だったら   作:hannahanna

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桜舞うある春の日。一人の少女が小川のほとりで読書をしていた。

彼女の名は宮永咲。今年清澄高校に入学した新入生である。見た目はどこにでもいるような女子高生であるような気もする・・・のだが、美しい。周りとは一線を画す美しさである。地味といえば地味なのだが。

今日は清澄高校の始業式だったが、中学生の頃から友達がほぼおらず、高校でも友達ができそうになかった咲は、式が終わるとすぐにここへ逃げてきたのである。

 

読書がひと段落ついたので、本を閉じた。その時、向こうから誰か来るのに気づいた。

 

(ん、あの子も清澄高校の新入生かな。制服が同じだし)

(それにしても、なんなのあの胸は。見栄えがいい女は楽だねぇ)

 

その少女に気づかれた気がしたので、あわてて本を開いた。

そして気づかれないように、自分のなけなしの胸を確かめた。

 

(そろそろ帰ろうかな)

 

??「咲ー」

咲「ん、京ちゃん、どうかした?」

 

彼は須賀京太郎、咲の数少ない友達である。色々と鈍感なモブ男だが、鈍感なことが咲と友達になれた理由でもあるが。

 

京「学食行こうぜ!」

咲「別にいいけど」

 

 

****

 

 

咲「相変わらず人使い荒いよね」

京「いやー、だって今日のレディースランチ、メチャメチャうまそうだったからさ」

 

京太郎は食べ始めてしばらくすると、スマホをいじり出した。

 

咲「京ちゃん何やってるの?」

 

京太郎は咲にスマホを見せた。

 

咲「京ちゃんって麻雀やるんだ」

京「うん。ようやく役を覚えたところだけど」

咲「京ちゃん物覚え悪いもんねー」

京「それは言わないでくれ・・・」

 

京「そういえば咲も麻雀できるの?」

咲「まあ、ルールぐらいなら分かるけど・・・」

京「じゃあ今から付き合ってよ。面子が足りないんだ」

咲「はぁ・・・どこに行くの?」

京「麻雀部だよ。旧校舎の屋上に部室があるよ。早く行こう」

咲「いやまだ付き合うって言ってないけど・・・」

 

咲は京太郎によって強引に麻雀部室に連れられた。

 

 

 

京「カモ連れてきたぞー!」

咲「・・・はぁー」

??「……お客様?」

咲「あの時のお胸さん・・・」

 

彼女は原村和。桃色のツインテールがトレードマークだ。

 

和「失礼な方ですね。許しません。」

??「そうだじぇ。和ちゃんのことを悪く言うのは許せないじぇ」

 

彼女は片岡優希。タコスが好きな低身長少女で、今もタコスを食べている。

 

優「和ちゃんは昨年の麻雀全国中学生大会の優勝者なんだじぇ」

咲「へぇー」

 

和「では、始めましょうか」

咲「部長さんはいないのですか?」

和「今は奥で寝てます」

 

(あわよくばこのまま帰りたかった・・・まあ和っていう人がそれなりに強いといいけど)

 

和「25000点持ちの30000点返しで順位点はなしです」

咲「はい」

 

 

 

東一局、東家が優希、南家が京太郎、西家が咲、北家が和という席順で始まった。

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