ハイスクールN×D Re:make   作:紺狐はボクっ娘信者

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アーマードコアとスプラ楽しすぎて筆が進まない


22話

 駒王学園に移動後、旧校舎の前の開けた場所で立ち会っていた。

 この場には千夜先輩とイリナ、ゼノヴィアの三人のみ。まぁ、さっきのメンツそのままって感じだ。

 本気を出せ、と言われたのは何時ぶりだろうか。以前にサーゼクスと戦った時以来か?いやぁ、懐かしいな。

 それをこんな俺と同い年くらいの女の子に言われるなんて。いや……楽しいな。

 こんなに強気なやつがまだ居たんだな。あんな腐った組織に。

「人に本気を出せ、なんて言ったくせに自分は何を使う気だ?デュランダルを使う気なんだろ?」

「勿論。手加減をしたらこっちが大怪我をしてしまいそうだ」

 楽しそうに魔法陣を展開するゼノヴィア。

 魔法陣から現れた柄を持ち、引き抜く。

 纏うオーラは上質な上に荒々しい。その蒼い刀身はまるで蒼空のように澄んでいる。

 久々に見たが、やっばり美しい。The、聖剣って感じだ。

禁手化(バランス・ブレイク)

 俺もそれに応える様に外套を展開する。少しくらいは本気を出してもいいか。

「それが君の力かい?凄まじい力だ。以前遠目に見た最上級悪魔なんかより、ずっと力強い」

「そりゃどーも。どうしたら勝ちにする?」

「戦闘不能になるまで、に決まっている」

「ま、そうだよな」

「楽しみだ……!あの赤龍帝と戦えるのだから……!」

 楽しそうに微笑むゼノヴィアに苦笑するしかない。

「お前、相当な戦闘狂だろ」

「君も、相当だろうに」

「……本気で来いよ?全部受け止めてやるから」

「ああ、そうさせてもらう……ッ」

 その声と同時に、ゼノヴィアは思い切り地面を蹴った。

 地面はその踏み込みの強さで抉れ、一瞬で目の前に姿を現した。

「喰らえ……!」

 放たれるは無慈悲の咆哮。聖なるオーラがまるで奔流のようにその刀身から放たれた。

 悪魔にとっては掠っただけでも致命傷になるほどの威力だろう。そのレベルの密度。そのレベルの技術なのだ。

「ま、及第点をやるよ」

『Boost!!!』

 周囲に機械的な音声が鳴り響いたのと同時に、魔力が倍に増幅する。赤龍帝の篭手の能力の力の倍加だ。

 そのまま右手に魔力を込めて、聖なるオーラを振り払った。一回でギリギリ、傷つけないようにすることが出来るレベルの一撃。

 これ、並の悪魔……上級悪魔の大半はこの一撃で屠れるだろ。

「フッ……!流石だ、赤龍帝!」

「久しぶりに能力を使ったよ。強いな、お前」

「君に褒められるなんて光栄だね」

「威力だけならコカビエルを屠れるだろ、これ」

「……そ、そうかな」

「あとは技術を突きつめるべきだと思うが……嫌いなんだろ?小手先の勝負なんて」

「なぜ、そう思う?」

「力の押し合いに負けたくせにワクワクした顔しててよく言うな」

 と言うより、新しいおもちゃを買ってもらった子供みたいな笑顔を向けているな。

「ならもっと出力を上げろ。空間どころじゃない。万物を切れるほどの威力を突きつめろよ、ゼノヴィア」

「ふふ、これではまるで私の講師みたいだね」

「本気で戦うつもりなんて毛頭ないからな。俺に本気を出させたきゃ、現魔王クラスに強くなってから出直せよ」

「言ってくれるね。なら、もっと出力を……!」

「まぁ、今はそれ以上はもうストップだ」

 そう呟いたのと同時に、背後に移動して──。

『Transfer!!!』

 ゼノヴィアの背中に触れて力を譲渡した。ゼノヴィアが許容できる範囲の力を少しだけ超えて、な。

「にゃ、にゃにおぅ……!?」

 力なく前のめりに倒れこもうとするゼノヴィアの体を支えつつ、はぁと溜息を吐く。

「力の譲渡だよ。許容上限オーバーで譲渡すると、パンクして一気に力が抜けるんだ。こんなところでぶっ飛ばしたら、校舎諸々吹っ飛ぶだろ」

「全部、受け止めるって言った……!」

「状況に応じてな。ここだと被害がデカすぎる。個人的に頑強な結界を貼ってからな。民間人の被害を考えろよ、お嬢様」

「お、おじょ……!?」

「女の子だしお嬢様だろ。美人なんだし余計に」

「きゅう……」

 あ、なんかフリーズした。顔真っ赤で湯気出てる。大丈夫か……?加減誤ったか……?

「そういう所だよ、イッセー君」

 はぁ、と溜息を吐くイリナさん。

「いきなり好敵手に出逢えたと思ったら、いきなり口説かれてフリーズしたんだよ」

「……マジ?」

「マジ」

 口説いてるつもり全くなかったんだが……。

「次は私ね。強くなったところ、見せてあげるから」

「もうお開きだっての。このお嬢様が二発目をブッパなそうとしたから、割と色んなヤツらが怒りそうだから」

「色んなヤツら?」

「例えば、そこにいる俺の主様やリアス、あとソーナみたいなキング三人。あとほか陣営も見つけたら怒るからまた今度なら」

「えー……絶対強くなった私を見せようと思ったのにぃ」

「立ち姿や雰囲気でもわかるっての。ま、俺の隣に立って戦うにはまだまだだけどな」

「むぅ……!いつかギャフンと言わせるんだから!」

 ま、そのレベルになる前に寿命になりそうなものだけどな。第一、そんな危険な目に遭わせたりもしたくないし。

「本当に不器用ねぇ、一誠君は」

「なんの事だ?千夜先輩」

「素直に幼馴染さんが大切だから、危険な目に遭わせたくない。俺の近くで微笑んでいてくれ。って言えばいいのに」

 何言い出してるの、この人。

「……それじゃ嫌なんです。イッセー君を支えられるくらい強くなりたくて頑張ってきたんですから」

 明らかに雰囲気が変わったのがわかった。それはさっきまでの明るい雰囲気なんかじゃなくて、もっと……。覚悟を決めているような感じの。

「愛されてるわねぇ、一誠君」

「揶揄うのはやめてくれ、千夜先輩」

「ふふ、面白いものを見させてもらったわ」

 見世物扱いすんなよ、ほんと。

「ま、これで実力は分かったからいいだろ」

 そう言って外套を消滅させると、ゼノヴィアをお姫様抱っこして旧校舎へ向かった。

「……もう、自分で立てるのだけれど」

「少しぐらい甘えてもいいんだぞ、お嬢様」

「ま、まさかそれを私の愛称に……!?」

「まぁ、それは気分次第だよ、お嬢様」

「にゃあああああああああっ!!!!!」

 ゼノヴィアの絶叫は学校中に響き渡った。

 

 

「あまり騒ぎを起こさないで欲しいわね」

 はぁ、と溜息を吐くリアスに頭を下げることしか出来なかった。

「これで最後にするよ、こういうのは」

「貴方、世界屈指の実力を持っている自覚があるのかしら。力を解放すれば隠蔽諸々に相当な力を使うのはわかるでしょう」

「誠に申し訳ありません。ゼノヴィアの強さを知りたくてつい」

「つい、でバランスブレイカーを使った挙句に能力まで使用するのかしら」

「あれしなかったら俺消滅してたし」

「……は?」

「少し怪我するだけですごめんなさい。嘘をつきました」

 このリアスさん怖すぎます。

「するならそういう結界を作ってしなさい」

「憂姫辺りに菓子折り渡すとかしないと無理だろ、そんなの」

「するなって事よ。当代のデュランダル使いの本気と歴代最強、と言うよりオーフィスに次ぐ実力者の貴方の本気がぶつかれば、どうなるかくらい……」

「そこら辺で許してあげなさい、リアス」

 はぁ、とため息を吐く千夜先輩。

「貴女も監督不行届で処罰されても仕方が無いのよ。本当に」

「あぁ、そこは大丈夫だ。揉み消すから」

「いきなり黒い事を言わないで」

 綺麗事だけでは生き残れないからな、この世界。

「そろそろ本題に入るべきよ。コカビエルの件について」

「どうするかなぁ。一般人避難させた上でこの街を吹き飛ばすのが一番楽なんだよな」

「脳筋龍は黙っていなさい」

「いや、だってさ。デュランダルに可能な限り力を譲渡して全力で放てばそれだけで終わるぞ?今回の話」

「ふむ、それはいい。今日中に片付いて帰ることが出来る」

「良くないわよ、脳筋剣士さん」

「事後処理のことを考えなさい」

 そこまで言わなくてもいいと思う。

「相手は戦争したいだけのバカだぞ?先手を打たないと逆に光の槍を街全体に掃射とかやりかねないからな」

「……そういう性格なの?」

「アザゼルやシェムハザは穏健派だけどあのバカは完全に過激派のテロリスト予備軍だった。それが晴れて指名手配のテロリストになったってだけの話だ」

「随分と迷惑な……」

「ねぇ、イッセー君。おと……バラキエルはどうなのですか」

「穏健派……ってか、コカビエル以外の幹部全員穏健派だよ。娘のことを気にする親バカで、嫁さんのことが大好きな奴だよ。アイツは」

 でも雷光なんて光と雷を融合させた超高火力範囲攻撃してくるやつだからなぁ。敵に回したら恐ろしい。

「……そう、ですか」

「そういえば娘と母親が襲われてる時に助けたっけ。堕天使に襲われてる時に偶然通りがかって……」

「……イッセー君。そろそろ本題に戻っては?」

「あぁ、それもそうだな。まぁ、そういう話で先手必勝としか言いようがないからな」

「なら、捜索部隊を編成して街全体を捜索するしか無いわね」

「ならソーナの眷属とタイアップ、ってことになるかしら」

「そうなるだろうな。そういえばソーナにはまだ会ってなかったっけ」

「あら、そうなの?」

「だってみんな俺を避けるんだよ。昔馴染みであるほどな」

「兄様。学園でハーレムを形成していると話題」

「ひっで。こちとらハーレムどころか恋人もいないっての」

「ッ!?」

 約一名。某幼馴染が反応したけど気にしないことにしよう。

「まぁ、そんな感じで進めるか。」

「……赤龍帝。先程の私の攻撃は、かすり傷しか与えられなかったのだろうか」

「いや?あの状態で食らったら即消滅コースだよ。瞬時に最高レベルに強化した上でそれだって話。最上級悪魔クラスでも致命傷受けそうなレベルの一撃だぞ?さっきのお前の攻撃」

「世辞ではなく、かな?」

「お前に対してお世辞言ってどうするんだよ。しっかりとした本音だ。あと、赤龍帝じゃなくてイッセーな。その呼ばれ方はなんかむず痒い」

「……ふふ、わかった……イッセー。少しは自信が持てそうだよ」

 まぁ最悪俺がでばれば済む話だからな、今回。それに二人はこれから伸びそうだし。再起不能レベルにすることの方が損失だ。

「案外、合理主義者だったりするかしら」

「俺はいつでも合理的だっての」

 合理的だと判断したら被害度外視で暴れるだけで。

「ま、いいか。なら……合理的に行こうか。これ以上被害をだされても迷惑な上に不快なだけだからな」

 はぁ、とため息を吐きつつ、不敵に呟いた。

「さっさと終わらせて飯でも食いに行こうぜ」

 結局の所、自分が頑張ればどうとでもなると、そう思っていた。そう……そう、思っていたんだ。この時までは……。

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