イッセーの立場諸々の説明回になってます
ソーナの居場所というのが生徒会室に作られた別空間、という話位を聞いたんだが……。なんか、ズルくない?それ入り方が某映画みたいに柱に突っ込んだりとかしない?ロマンの塊だろそれ。
「貴方、たまに相当子供っぽいこと考えるわよね」
「高校生にそれを言うのかよ」
「それ以前に世界屈指の実力者でしょう。そういうギミックを見た事もないのかしら」
「普通に考えてそんな無駄なギミック作らないだろ。魔王城だってバカでかい城だし。リアスの自宅もそんなのだろ」
「案外、そういうことをしている所もあるわよ」
まじか、初耳。ただその使い方はおそらく異世界転移ではなく人体実験のような見せられない類いだろう。
「いい加減、入るわよ」
そう言いつつ、呆れた様子で魔法陣を展開した。あ、やっぱりそういう転移方法なのね。
転移先は生徒会室と全く同じ空間。そこには生徒会メンバーが集まっていた。
「あぁ、千夜先輩以外全員ソーナの眷属なんだな」
「おい、副会長に向かって馴れ馴れしいぞ」
そう言って近づいてくる茶髪の男。
「確か……匙、だったか?」
「ああ、そうだ。生徒会書記の匙元士郎だ。兵士の駒、四個だぜ?」
なんで転生する際の駒数でマウントを取ろうとするのだろうか。変異の駒とか知らないのか。
「はぁ……やめなさい、匙。一誠君は変異の駒仕様。要するにどんな相手でも転生させられる駒を使用しているの。それでも転生させるにはギリギリのスペックを保有しているのよ、彼は」
「なっ……!?」
「どーも、一応世界屈指って言われてるよ。あとソーナとは幼馴染みたいなものだからこんな態度なんだよ。普通に他の先輩には敬語を使う」
「そんな……こんなハーレム野郎にそんな力が……」
俺の評価そんな感じかよ、ちくしょう。
「……てか、ハーレムも何も恋人すらいねぇよ……言わせんなよ、おい……」
「……もしかして、童貞?」
「それ以上聞いたら下半身消し飛ばすぞ」
「……悪い」
オイどうすんだこの空気。
「……こほん。その割には私の姉にプロポーズしたと聞いていますが。とても喜んでいましたよ」
「話の方向をそっちの方に持っていくのやめてください」
「……え、お前あのお姉様に……?」
「言いたいことは分かる。本当にわかるけどあいつは悪いやつじゃないから。あと相手によってその反応するのやめろ。本当に寿命縮めるから」
そりゃいい歳して魔法少女コスしてるやつにプロポーズって聞いたらそんな反応にもなるか。
「……あぁ、それでここひと月程浮かない表情を」
「……余計なことは言わない」
あ、素が出た。
「俺はまだ世帯を持つ気はないっての。ってか法律的にあと数年は無理だし」
「もしかしてお前、相当不備な目に……。てっきり取っかえ引っ変えかと……」
「そんなことしたら背中刺されるわ。ってかこの街がなくなる。そういう実力者しかいないんだよ、この街は」
「俺の知らない間に魔境に」
「ってか、ソーナ。再会そうそう悪いが、作戦会議優先だ。お前以外に上級悪魔以上の実力を持ってるやつは何人いる?」
「忙しないですね。まぁ、仕方ありませんか。私の眷属だと、椿姫が辛うじて……ですね」
まぁ、上級悪魔になって数年のやつの眷属ならそのレベルだろうな。むしろ一人でもいる方がすごい方だ。
「なら結界を作る方向で頑張るしかないな。椿姫先輩とソーナの2人を起点とした結界、とかか?」
「まぁ、そうなるでしょうね」
「一応……お前──イッセーからみて、最低基準が上級悪魔なのか?」
「冷静に考えて上級悪魔でも何人も屠ってきたやつを相手にするのに、下級や中級を出して何するるって話だろ。死んでくださいって言ってるようなもんだぞ」
「……そう、だよな」
「まーそう落ち込むなよ」
「この中だと俺が明らかに弱いから、何かで役に立てればいいんだけどな……」
「主のことを思うなら今回は引けよ。自分の眷属が死ぬって相当なストレスだからな。それに、経験ならもっと段階を踏めって話だ」
「……ああ。わかってる」
後で鍛える、なんてのは言わない方がいいだろう。多分、気に障るような発言に聞こえるはずだ。
「……こほん。ならば、次は居場所探しでしょうか。捜索隊の編成になりますね。索敵に長けた方は居ますか?」
「話が早くて助かる。索敵って考えるなら……仙術が使える白音になるんだろうけどなぁ……」
「白音、とは?」
「塔城小猫。まぁ深くは聞くなってやつだ。後で説明する」
「……なら、小猫さんを起点に?」
「できるならしたいんだけど、現時点だと無理だろうな。仙術を使い始めたばかりの白音じゃある程度近くによらないと気づかない可能性の方が高い。それであっちの索敵範囲に入ったらその時点でご破算、と言うより捜索隊が全員殺される」
「ならば貴方と二人がかりで索敵範囲を広げるのはどうでしょうか」
「そもそも俺は仙術が苦手だから無理だな。一時的な身体能力強化くらいしか無理だ。しかもそれも白音には劣るってレベル」
「なら、仙術を組み込んだ魔術を構築するべきかしら」
「それも無理。と言うよりそんなの悠長に組んでたらその前に先手を打たれて終わる。いかに強い奴がいても寝首をかかれたらその時点で終わりだからな。だから出来たら索敵特化の神器、もしくは魔術に精通したやつが居たら嬉しかったんだけどな」
「残念ながら……」
まぁ、ないものねだりをしても仕方ないか。
「それで提案なんだが、いっその事魔力放出させておびき出すってのも視野にはあるんだが」
「と、言うと?」
「今回のターゲットはリアスとソーナだろ?魔王の妹を手にかけて戦争の火蓋を落とそうってんだから」
「えぇ、そうですね」
「なら、分かりやすくその魔力を放出すればおびき寄せられるって寸法だ」
「そんなに上手くいくとは思えませんが」
「だから、疑似敵を用意するんだよ。例えば俺と戦ったり、使い魔や何かと一時的に戦闘したりしたらあまり不自然でも無いだろ。はぐれ悪魔がベストなんだろうけど」
「なら、はぐれ悪魔の依頼がありますのでそれを利用するのはどうでしょう」
「願ったり叶ったりだな。ったく、めんどくさい。それこそアホ丸出しで突撃してきてくれたら楽なんだけどな。例えば今、ソーナが外に出たのと同時に……とかな」
「そこまで間抜けでもないでしょう。相手はあの堕天使の幹部ですよ」
「……いや?……いや???」
「なんですか、その反応」
「いや、あの組織そんなにまともなのいないから。神器オタクがトップでそれを支える不憫な補佐、その下に脳筋や嫁大好きなヤツとかそんな奴らしかいない」
「……と、いうと?」
「あそこの組織の魔術や魔法に対する対策が筋肉で殴る、って聞けば何となく分かるか?」
「……あぁ、そういう」
まぁ、それでも戦闘自体は強いんだけどヤバいやつしかいないからなぁ、特に頭が。
「……ったく、随分な説明してくれるな。全く」
明らかに呆れた様子で空間に侵入してくるひとつの影。明らかに悪魔とは違う雰囲気、と言うより気配。
年甲斐もなく前髪が金髪に後ろが色が濃いめの茶髪。そしてちょいワル系の見た目。……あぁ、なんでこいつここに居るんだ?
「コカビエルに続いてお前も戦争したいのか?おい」
「人聞きがわりぃな。お茶目なお兄さんの散歩だろうが」
「おっさんの間違いだろ」
「な、なぁ……イッセー。この人は誰だ?」
「人じゃねぇよ、匙。こいつはアザゼル。堕天使の組織の総督だ」
「だ、だて……ッ!?って、アザゼルって俺でも知ってるレベルの堕天使だぞ……ッ!?」
「おいおい、そんなに鯱張るなよ。今は完全なプライベート……とは言えないが、戦争をしに来た訳じゃないぜ?」
「よく言うな。コカビエルを野放しにしていたくせに」
「ったく、耳がいてぇなおい。だからこうして助言や便利アイテムを渡しに来てやったんだろ?」
「そんなことするよりお前がコカビエルを倒せ。なんなら俺がお前を殺す」
「おー、こっわ。お前が言うとシャレにならねぇんだよ」
冗談で言ってないからな。
「……随分と仲がいいのですね?」
「良くないっての。前にこいつに拉致されかけたんだ」
「……拉致?」
「仕方ねぇだろ?赤龍帝のサンプルなんて希少も希少なんだからよ」
「今からあの黒歴史ノートを音読しながら天界と冥界を行脚してやろうか」
「言っていいことと悪いことがあるだろ」
なんならそのくらい頭に来ているところはある。
「お前のせいで教会側の人間まで派遣されてんだぞ?ほんとに大事も大事にした奴の上司なら責任取れよ」
「だからこうして来てやってんだろ。悪魔……しかも最高戦力クラスのところに単身で乗り込むなんて正気の沙汰じゃねぇだろ」
「……ったく。有用な情報持ってきたんだろうな」
「人工神器を持ってきた。コカビエルに取り付けている人工神器に反応して転移させるものだ。あと、コカビエルの戦力とかな」
「そんなんあるなら転移させて拘束しろよ。それで一件落着だろうが」
「こんだけ大事になってんのにか?それこそマッチポンプ疑われるわ。そのまま聖剣を返したとしても解析しただのなんだのと難癖つけられるのが関の山だろうが。ならお前みたいな中立のやつに狩らせるのが一番穏便に済む」
「人を便利屋扱いすんなよ」
「事実そうだろ?それに、お前だってそこの魔王の妹が死んだら嫌だろ」
「そりゃそうだけど……その前にお前がちゃんとコカビエルのこと見張ってれば起きなかっただろって頭の方が強いんだよ。アイツ過激派だったろ」
「全員の行動なんて把握出来るわけねぇだろ?なんだ?便所の時まで監視しろってか。それこそ反乱されるわ」
こいつ完全に開き直ってやがる。
「そろそろ本題に。……ならば、今夜辺り学園に召喚しましょう。そのタイミングで防壁を展開し、閉じ込めるべきでしょう」
「あぁ、それには同意だな。アイツの戦力はエクスカリバー三本に神父が一人、それに聖剣使いが一人。あとケルベロスが複数、だな」
「は?なんでケルベロスなんているんだよ。それに神父?」
「ケルベロスはクローンを作っていたらしい。何匹いるかわかったもんじゃないが、まぁ多く見積っても数十匹だろ」
ほんとに管理しとけよバカ総督。
「あと神父は追放された奴だ。以前に聖剣計画で異端の烙印を押されてな」
……そこでその名前が出てくるのかよ。
「エクスカリバーの統合に必要なんだとよ。その技術を持っているらしい」
「オーケーオーケー。そしてそれを扱う聖剣使いな。鏖殺でいいんだろ?」
「コカビエルは残して欲しいがな。こうなってしまっては仕方がねーよ。どうせ捕獲したとしてもコキュートス行きだ」
ま、そうなるだろうな。
「イッセー。コキュートスってなんだ?」
「要するに冥府の牢獄。全身氷漬けの永久冷凍にされる場所って覚えてればいい。強くなった後に罪を犯すとそこにぶち込まれるから気をつけろよ」
「いやそんなことしねーよ……」
まぁ、立場的に俺が殺しに行く事になるから生存確率はゼロだけどな。
「ま、そんな所だ。あとは自由にやってくれ」
「あ、報酬忘れるなよ」
「あいつの肉体作るだけでいいだろ?そこは。それで貸し借りはなしだ」
「もうひとつだ。上級悪魔になるために根回ししてくれ。それかフェニックスの涙を二つくらいか」
「随分なレート吹っ掛けてくるじゃねぇか。なんだ?誰か転生でもさせるのか?」
「ま、色々とな。それに今回は嫌な予感がする。もし……誰か死ぬことでもあったら、お前含めた三大勢力を相手に戦争しかけるからな」
「おーこわ。怒りの矛先が俺らに向くのか」
「いや?コカビエルの件が終わったら北欧にでも行くかな」
「うっわ。最悪な脅し文句するじゃねぇか。なんだ?フェンリルでも捕獲して二人で襲うのか?」
そうでも言わなきゃお前約束守らないだろ。
「ま、うちの主が怪我でもしたらその時は覚悟しとけよ、って話だ」
「そこまで惚れさせるほどの何かがあるのかよ、お前の主様には」
「最高の主様だよ。唯一無二のな。だから傷物にしたら殺すぞ」
「ならお前が死ぬ気で守れよ」
「言われなくてもそのつもりだっての」
いざとなったらあれを使ってでも守るから……な。
「……あまり、そういう事を衆人監視の中で言うのはやめて欲しいわね」
あ、顔真っ赤だ。うちの主様。
「おーおー、お熱いねぇ。なんだ?あいつより主様が本命か?」
「あんまり茶化すなよ?暴れたら俺でもとめられる気がしない」
「……はぁ、全く」
まぁ、容姿云々は置いておいても、この人は最高の主様だとは思うけどな。ほんと、いい女だよ。
「……」
これ以上はやめておこう。
「……妬けますね」
こっちでも嫉妬してる人もいることだし。
「英雄色を好む、ってか?いやー、羨ましいこった」
「ブレイザーシャイニングオアダークネスブレード」
「おい、お前。ほん、おい」
こいつをいじるのも悪くない。
「じゃ、シバくか。コカビエルをしっかりとな」
「その前にお前をしばきたくなってるんだけどな、おい」
半ギレの総督様は無視することにしよう。
「あ、そういや最後にひとつだけ。教会の人間には気をつけろよ?」
「神父か聖剣使いの話か?」
「いや?あの教会から派遣された奴らの話だ」
「幼馴染がいるんだけどな。なんだ?裏切る、とでも言うつもりか?」
「違う違う。アイツら、何か仕込まれてるぞ。神器を使用しないと分からない程度に偽装されてるけどな」
「……本当か?」
「おいおい、嘘ついてどうすんだよ。お前に喧嘩売るだけ損だろ?」
……まぁ、それもそうか。
「その術式の詳細までは分からないが、まぁろくでもないだろうな。それを知ってて駒とか言ってたんじゃないのか?」
「索敵系統に長けたやつがいないのにどう知るんだよ」
「ま、それもそうか。お前レベルでも偽装できるなんて相当だな。ま、最悪死んでも悪魔陣営には被害は無い、って言ってしまえばそうだろ」
「それは建前、ってやつか?」
「いや?本音だ。それこそ教会側の最高戦力が二人消えるなら願ったり叶ったりだろ。今はまだ和平を組んでる訳でもない。それこそ利害が一致しない限り協力もしない程度の関係だ。ま、それを是とするお前じゃないだろうけどな」
「当たり前だろ。何が悲しくて幼馴染が傷つくところを見たいんだよ」
「なら、いっその事そっち側に引き込むのもありかもな。お前の主が協会の人間転生させたって前例があるんだからまぁグレーゾーンだろ」
「ちょ、勝手に話を進めないで欲しいわ。それに私の件はイレギュラーが重なった結果許されたってだけよ」
「あ?お前、一誠のことを知らないのか?」
「なんの事かしら」
「おい、一誠。お前自分の主に説明もしてねぇのか?」
「巻き込みたくないんだよ。その手の話には」
てか、聞いてもあんまりいい話じゃないし。
「主に隠し事とはいい度胸ね、一誠君」
「隠し事ってほどでもないんだけどな。まぁ過去に色々と」
「あれを大したことない、みたいに言うなよ。なんなら最悪、その主様が死にかねないって話なんだよ」
「そのレベルでもないだろ」
「千夜が……?……あぁ、その一件ですか」
あれ、ソーナは知ってるのか。
「私だけ仲間はずれかしら」
「ま、三大勢力の幹部クラスとその妹くらいしか知らない情報だしな。無理もない」
「……ねぇ、そんなに重要な話なの?」
「当たり前だろ。各勢力のパワーバランスの話だ。じゃあコイツの強さってどの程度だと思ってる?」
「最上級悪魔数人程度の実力、かしら?」
「……おい。そこら辺ちゃんと説明しておけよな。こいつは本気を出せば一勢力なんて簡単に潰せるほどの実力を持ってんだよ。悪魔なら魔王全員含めた全員を屠れる程にな。それこそ全盛期の二天龍なんて比にならない程の実力者だ」
「……なら、なぜ私が転生させられたのかしら」
「あぁ、実力差の話か?こいつ普段は日常生活を送るために魔力と身体能力の大半を魔術で抑え込んでるんだよ。そのせいで任意で力を解放しない限り誰でも転生させることが出来る。死にかけてたんなら尚更な」
「……なら、教会の時のバランスブレイカー……いえ、もっと言うならライザーの時の実力は何なのかしら」
「あんなの遊びに決まってんだろ?見てて手加減しすぎて笑えてくるレベルだったわ。ま、そうでもしないと力解放しただけで全員殺して終わりだったろうな。教会の件はキレてたとしても街が破壊されない程度に無意識下で抑えたんだろ。もっとも防御用魔法陣を貼れば話は変わるが」
「俺をなんだと思ってんだよ。自制はする」
「でもまぁ、誰かのために力を振るうのはこいつらしいと思ったぜ?情報自体はこっちにも来たからな」
「……ま、悪い癖だろうけどな。自制が効かなくなるんだよ。大切な子が傷つけられたら、その相手を殴りたくなるんだよ」
「おー、こわ。こいつに殴られるとか大体のやつが身体貫通するかリアルアンパンマンだぞ」
「マジすか……」
「大マジだ。それこそ最上級悪魔でもな。じゃあそいつがどっかの勢力に固執したらどうなる?その時点でその勢力一強になる。ほかの神話でも同等にな」
「だから飼い殺しにすると?それである程度ゆるされる環境が作られている、と?」
「当たり前だろ。その方が普通だ」
「……何故?」
「わっかんねぇやつだな。あくまでこいつが中立だから大体のことが許されるってだけの話だぞ?前例ができたのがそのいい例だ。よく言えば便利屋。悪く言えば飼い殺し。ただその報酬として、こいつはわがままを言うことを許される側の存在になってるってだけだ」
「ま、生活に不自由しない程度にはな。そこまで悪い待遇でもない。って、随分な言い草だな、おい」
「さっきの組織説明のお返しだ、バカ。そんな理由でこいつはワガママが通用する立場なんだよ。それこそゴネて暴れられる方が問題だろ?」
「……それは」
「それに中立ならその眷属も中立扱いされる。安全を確保される、って言えば聞こえはいいが……要するにそいつらも三大勢力を含めた全勢力の便利屋になるってことだ。それこそ、今回みたいな事件の後始末とかな。何事もメリットとデメリットがあるって訳だ」
「私の眷属の扱いにしては、随分な所業ね」
「高々一介の上級悪魔の眷属ってだけで手出しするなって言えるほど矮小な存在じゃねぇんだよ。そこの龍は。お前ら悪魔だってはぐれ悪魔の討伐をして立場を確立し、報酬を受け取るところもあるんだろ?ただそれが大規模になったってだけの話だ」
ま、ほかの上級下位程度の悪魔なら俺より自由に動けるところもあるけど。
「ただなんかの間違いで戦争が起きたとしても介入禁止ってなるから、ある意味では安全は確保されるわな。それが各勢力にとっても都合がいいことになるんだよ」
「……だから、なんでも許されるってこと?そんな掃除屋のような仕事をするから?」
「無論、相当な無理難題は無理だろ。たとえば魔王にしろ、とかな。まぁ最上級悪魔、もしくはうちの組織の幹部、はたまた天使側の重役くらいの立場を与える、ってなるならその立場で縛れるから逆に願ったり叶ったりだろうな」
まぁ、言い方は悪いけどそうだな。
「だから、多少は許されるってだけの話だ。ってか、お前の眷属に甘んじてるのがイレギュラーなんだよ。相当惚れ込んでないとありえないぞ?」
「……そうなの?一誠君」
「人を兵器みたいに扱いやがって……。俺は千夜先輩以外の下につくつもりはないからな。ま、どうとでも捉えてくれ」
「あまり言うと惚気にしかならないから言いたくはないんだけどな。そいつ、下手したらお前絡みで戦争仕掛けるぞ。精々元気でいることだな」
「……わかってるわよ」
「ま、要するに誰を眷属にしてもお咎めなしって訳だ。だから好きに転生させていいぜ?なんなら抱いて娶るか?」
「そういう下品なのはやめとけよ。女の子多いんだぞ、ここ」
「男は多少下品な方がウケるもんだぞ?それこそお前の周りにも……。いや、これ以上は野暮か?ってか最悪あの魔王少女が殴り込んで来そうだからやめておく」
ソーナに変なこと教えるな、って怒鳴り込んできそうだもんな、あいつ。
「とりあえず上級悪魔の一件は伝えておくわ。喜ぶだろうな、あの魔王」
「アイツを喜ばせるのは癪なんだけどな」
「ま、せいぜい気をつけておけよ。じゃあな」
そう言って、あのバカは空間から姿を消した。
「で、どうするかしら。深夜零時辺りに結界を貼った状態で呼び出すとかかしら」
「ま、そうなるよな。人目が少ない時間帯がいい」
「……ねぇ、一誠君」
「どうしたんだ?千夜せんぱ──」
ふと、思い切り抱きしめられた。思いっきりみんなに見られてるけど、いいのだろうか。……役得ではあるけど。
「私の傍から、居なくならないで」
「分かってる。ずっとそばにいるよ」
ま、命が続く限り傍にいますよ。大切で大好きな主様。
「そういうこと言ってるからあんな修羅場になるんじゃないか?」
「雰囲気を考えなさい。匙」
まぁ、後で匙を修行って名目でしばこ。確実に。
何度でもう言う
白音とイリナはマジで可愛い